『美味しんぼ』の“魯山人のお茶漬け三種”を再現!

おしゃべり時計・クロックマンという商品が気になって仕方がありません。電池の寿命が短いと言うのが欠点ですが、ゆるゆるっとした愛らしいおしゃべりの様子を動画を見て以来、買おうかどうか真剣に迷っております…。
こんにちは、もし買うとしたら自分の血液型と同じO型だと考えているあんこです。

今回作ってみる漫画料理は、『美味しんぼ』にて山岡さんが岡星さんに再現してもらってみんなと食べた“魯山人のお茶漬け三種”です!
魯山人のお茶漬け三種図
ヨーロッパ出張の疲れが取れず、おかげで大好きなフランス料理を前のように食べられないと嘆く小泉局長の為に山岡さんが教えてあげたお茶漬けで、魯山人独特の美意識が感じられる料理です。
山岡さんが古本屋さんで掘り出し物として買った魯山人の雑誌「星岡」に書かれていたお茶漬けで、本当は十種類近くが紹介されていたそうですが、このお話で再現されたのは「海苔のお茶漬け」・「納豆のお茶漬け」・「マグロのお茶漬け」の三種類でした。そのどれもが質素でありながらかなりおいしそうな描写で、読んでいるとうっとりします。
「海苔のお茶漬け」の作り方を簡単に説明すると、板海苔をお酒と醤油でねちねちするまで煮て作った手作りの佃煮をご飯の上に乗せ、海苔の佃煮にお茶をかけないよう気をつけながらかけてすりおろしたわさびを乗せれば完成です。ちなみに、何故わさびは後からかと言うと、お湯がかかると香りが落ちるからだとか。
海苔のお茶漬け1
「納豆のお茶漬け」の作り方は、よくかき混ぜながら醤油、からし、刻みネギを少しずつ加えて練った納豆をご飯のてっぺんに乗せ、納豆の下に一番下にまでお茶を注げば完成。どうやら納豆の混ぜ方に秘訣があるらしく、細かく混ぜる手順が決まっていました。
納豆のお茶漬け1
「マグロのお茶漬け」の作り方は、マグロの刺身三切れと大根おろしをご飯の上へのっけてマグロのみに醤油をかけて味付けし、マグロが浸る寸前までお茶をかければ完成です。その際、マグロに熱いお茶を直接かけて表面を白っぽくするのがコツみたいです。
マグロのお茶漬け1
さらに言いますと、何と魯山人はご飯とお茶にまでこだわりを持っていて、「ご飯は生温かく冷めたものを茶碗の半分にまでよそう」、「お茶は寿司屋などで使われる粉茶を一回水をサッとかけて茶葉を洗ってから使う」という程の徹底ぶりでした。正直、今までお茶漬けに対してここまで真剣に取り組んだ事はなかった為、思わず脱帽しました(・∀・;)。
ここまでこだわって作るお茶漬けとは果たしてどんな味がするのか気になったので、岡星さんの腕前には叶わない私ではありますが、早速再現してみます!

という事で、レッツ再現調理!
まずは、お茶漬けのそれぞれの具の準備。小鍋にちぎった海苔と醤油、お酒を入れて弱火で煮ます。絶えずかき回していると、段々ねちっとした生海苔みたいな状態に戻りますので火を止め、小皿に取っておきます。これで海苔の佃煮は出来上がりです。
魯山人のお茶漬け三種1魯山人のお茶漬け三種2
納豆は最初は何も加えず、全体に白い糸が出てくるまでお箸で混ぜます。混ぜるのに手応えを感じるようになってきたら醤油を少し入れてまた混ぜ、再度混ざったらまた醤油を少し加えるというのを繰り返します。その内に納豆がとろとろの状態になるので、そこへ練り辛子と刻みネギを投入し、さらにかき混ぜます。薬味がなじんできたら、納豆の用意はこれでOKです。
魯山人のお茶漬け三種3魯山人のお茶漬け三種4
魯山人のお茶漬け三種5
マグロは刺身用ブロックから一口大の刺身を三切れ切り出し、大根はすりおろして余分な水分を程々きっておきます。
魯山人のお茶漬け三種6魯山人のお茶漬け三種7
これらの作業をしている間、炊き立てのご飯はお茶碗によそって生温かくなるまで少々冷まし、粉茶は茶漉しに入れて水をちょっと通しておきます(上等な玉露みたいなお茶だとお茶漬けには逆に強すぎるようなので、お手頃価格の煎茶を用意しました)。
魯山人のお茶漬け三種8
魯山人のお茶漬け三種9魯山人のお茶漬け三種10
ここまできたら、あとはスピード勝負で手早く作業します!
一個目の茶碗のご飯には海苔の佃煮、二個目の茶碗のご飯には納豆、三個目の茶碗のご飯にはマグロと大根おろし(マグロには醤油をたらします)を乗せます。
魯山人のお茶漬け三種11魯山人のお茶漬け三種12
魯山人のお茶漬け三種13魯山人のお茶漬け三種14
海苔のお茶漬けと納豆のお茶漬けは具にかからないよう気をつけながらお茶を注ぎ、マグロのお茶漬けの方はマグロへかける事を意識しながらお茶を注ぎます。この時、マグロの表部分のみが白くなれば成功です。
魯山人のお茶漬け三種15魯山人のお茶漬け三種16
魯山人のお茶漬け三種17
仕上げに、海苔のお茶漬けとマグロのお茶漬けの上におろしたわさびを添えれば“魯山人のお茶漬け三種”の完成です!
魯山人のお茶漬け三種18
一つ一つのお茶碗の中からそれぞれの良さをむき出しにした鮮やかな香りが漂ってきて、顔を近づけて嗅ぐと豊かな気分になります。ここまで手をかけると、お茶漬けと言えどもはや「料理」と呼んでもいい気すらしました。
魯山人のお茶漬け三種19

それでは、出来たての内にいざ実食!
一番目に食べるのは、海苔のお茶漬け。いただきま~す!
魯山人のお茶漬け三種20
味はというと…渋い大人な味でウマー!
市販の海苔の佃煮だと若干甘めな味付けが目立ちますが、この手作り海苔の佃煮はさっぱりしているくせに海苔の強い磯の風味が活きており、ひと味違った旨さです。海苔が細かく千切れて藻のようにホヨホヨと漂う為、ご飯との一体度は高めでした。わさびを溶かして食べるとまた違った感じで、ピリリとした辛味が海苔とご飯の味わいをさらに引き立ててる事に成功しています。簡単なのに、かなり凝った作りのように思えるのが印象的なお茶漬けでした。

二番目は、納豆のお茶漬け!いただきます。
魯山人のお茶漬け三種21
さて、味の感想ですが…これはこれであり!旨し!
納豆のとろみがお茶にまんべんなく溶け込んで混ざり、単にご飯に乗せて食べるのとは違ってあっさりした旨味です。納豆の表面から粘りが少々落ちている為、豆本来の味が楽しめました。ネギの清々しい香気、そして醤油と納豆の香ばしさが相乗効果となってご飯にまとわりつき、一気にすすりこむと納豆好きにはたまらない味わいです。不思議と懐かしい感じがするお茶漬けで、よくよく考えてみると納豆汁のトロトロした舌触りに似ているように思いました。

そして三番目は、マグロのお茶漬けです。では、いっただっきまーす!
魯山人のお茶漬け三種22
味の感想ですが…柔らかい後味ですっごくおいしいです!
一口すすると、舌の上に大根おろしの控え目な甘苦さがお茶と一緒に流れ込み、一瞬にして和まされます。マグロの繊細かつすっきりとした脂分と、半生のしっとりした身とがサラサラのお茶漬けご飯に絶妙に合わさり、何とも深いおいしさでした。作中で小泉局長が指摘している通り「贅沢な味わい」で、薬味がちょうどよくきいた非常に典雅な一品です。また、意外な事に大根おろしの風味やわさびの辛さがマグロと相性がよく、三つのお茶漬けの中では一番お出汁が美味なのが特徴的でした。

粉茶で、しかも一回水を通してあるのでお茶の香りが立ち過ぎず、素材の味を殺さず前面に押し出せているのに感心しました。材料は身近な物ばかりなので恐縮なのですが、魯山人の食の真髄を堪能できて有意義な再現でした!この他にも、魯山人の料理は『美味しんぼ』にて紹介されているそうなので(栗田さんが食べた“魯山人風のカニの薄葛仕立て”など)、これからも「魯山人のお料理シリーズ」として是非再現し続けたいと思います!

●出典)『美味しんぼ』 原作:雁屋哲 作画:花咲アキラ/小学館
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

Comment

2015.02.10 Tue 11:45  |  

魯山人は納豆の混ぜ回数にもこだわりがあるので、
424回練った納豆を使うとまた味が変わるのでしょうか?

  • #CPXNej/2
  • 再現するほど金も道具もない(泣)
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Author:あんこ
・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『酒のほそ道』
 …『じったんの時短レシピ』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『なんちゃって駅弁』
 …『華中華』
 …『花のズボラ飯』
 …『まかない君』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
 …『みをつくし料理帖』
・再現料理を予定中の漫画:
 …『浅草人~あさくさびと~』
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