『美味しんぼ』の“貝柱のおじや牡蠣の唐揚げのせ”を再現!

一年程前からそばにクリームソースを絡める麺料理にはまっており、余裕がある時に作ってはちょくちょく食べています(これが結構ウマーなんです!)。意外な物同士がよく合ったりする事が往々にしてあったりするので、料理は興味深いと思います。
どうも、歳をとるにつれてカップラーメンが胃にもたれるようになってきたあんこです。

今日再現する漫画料理は、『美味しんぼ』にて山岡さんがある人から依頼されて作った“貝柱のおじや牡蠣の唐揚げのせ”です!
貝柱のおじや牡蠣の唐揚げのせ図
そのある人とは、辰さんから呼び出されて紹介された新入りホームレスの成川さん。実はこの方、祖父・父・兄・叔父に至るまでが全員三十歳で亡くなっており(死因はバラバラなので関連性は無し)、運が悪いことに三十歳になる寸前に仕事ノイローゼとなった為「僕は一週間後の三十歳の誕生日、生まれた正午に死ぬんだ!」という強迫観念にとりつかれ、億万長者だったのにも関わらず仕事を辞めて恋人とも黙って別れてホームレスになってしまいます。…うーん、思い込みって恐ろしいです;。
そんな成川さんが山岡さんに頼んだのが、最後の晩餐作り。何でも「死ぬ前に何かしみじみとした…心が安らぐような物が食べたいんです」との事で、山岡さん夫妻はその願いにぴったりな料理“貝柱のおじや牡蠣の唐揚げのせ”を、死亡予定日(?)に成川さんへ最後の晩餐として作ってあげます。
心が安らぐ食べ物を希望
作り方は結構簡単で、醤油やお酒で味付けした干し貝柱のおじやに、小麦粉だけをつけてカリっと揚げた牡蠣の唐揚げとアサツキの小口切りを乗せれば出来上がりです。なお、山岡さんの言によると牡蠣は中が半生になるように揚げるのがポイントだそうです。
おじやを作る
成川さんはおいしいと喜んで夢中になって食べますが、その時思いもよらぬ発表が辰さんからされて…。と、ここから先のオチは、是非『美味しんぼ』90巻でお確かめ下さい(^^)。辰さんの人生論もあって、のびのびとした読後感を味わえます。
前々からおいしそうだと思って気になっていたので、早速レシピにそいながら再現してみます!

そういうことで、レッツ再現調理!
まずは、貝柱のおじやの用意。土鍋に水、醤油、お酒、干し貝柱を入れて、火にかけます。
貝柱のおじや牡蠣の唐揚げのせ1
貝柱のおじや牡蠣の唐揚げのせ2貝柱のおじや牡蠣の唐揚げのせ3
弱火で煮ていくにつれて徐々に貝柱が柔らかくなってきますので途中で取り出し、細かくほぐしてからまた土鍋へ戻してさらに煮ます(今回はレシピの記述に従った為時間がかかってしまいましたが、普通に作る時は調味料と干し貝柱を土鍋に入れて一晩放置してから火にかける方法の方が、時間とガス代の節約になるのでおすすめです)。
貝柱のおじや牡蠣の唐揚げのせ4貝柱のおじや牡蠣の唐揚げのせ5
干し貝柱の出汁が出きったら、そこへ研いでおいた生米を投入し、弱めの中火で二十分~三十分煮ます。お米が出汁を吸って全体にとろみが出てくれば、貝柱のおじやは準備OKです!
貝柱のおじや牡蠣の唐揚げのせ6貝柱のおじや牡蠣の唐揚げのせ7
その間、牡蠣の唐揚げの用意。流水で軽く洗っておいた生牡蠣を酒と醤油で作った漬け汁にしばらく漬け、そのまま食べてちょうどいいくらいの下味がついたら小麦粉を薄くまぶし、高温の油でさっと揚げます。中身が生の内に急いで引き上げ、キッチンペーパーで余分な油をきったら牡蠣の唐揚げも出来上がりです。
貝柱のおじや牡蠣の唐揚げのせ8
貝柱のおじや牡蠣の唐揚げのせ9貝柱のおじや牡蠣の唐揚げのせ10
丼の七分目~八分目にまで貝柱のおじやをつぎ、仕上げに牡蠣の唐揚げを乗せてアサツキのみじん切りを散らせば“貝柱のおじや牡蠣の唐揚げのせ”の完成です!
貝柱のおじや牡蠣の唐揚げのせ11
干し貝柱のふくいくとした香りが湯気となって鼻に届き、思わずうっとりします。かと思いきや、時折対照的な牡蠣の唐揚げの香ばしい匂いも漂ってくる為、食べる前から味の予測がつかなくてワクワクした気分になります。
貝柱のおじや牡蠣の唐揚げのせ12
それでは、出来たての内にいざ実食!いただきま~す!
貝柱のおじや牡蠣の唐揚げのせ13

さて、味の感想ですが…確かに、しみじみとした味わいでおいしいです。
干し貝柱の奥深い出汁がご飯の一粒一粒へとまんべんなく浸透しており、一口すするごとにじんわりと疲れが癒されていきます。淡く優しい後味なんですか決して薄過ぎる訳でなく、むしろ喉へと消えていく寸前までは帆立の風味がはっきりと主張しているのが特徴的でした。アサツキのシャキッとした食感と清涼感もきいていて程よいアクセントになっていますし、このおじや単品だけでも十分楽しめる感じです。また、一見中華風ですが、食べてみると意外なくらい和風っぽくてさっぱりしているのも面白く思いました。
しかし、ここへ牡蠣の唐揚げが加わると、おじやだけの時とは一変してかなり華やいだ味わいになります。外はサクッと香ばしく、中はとろりと半熟で、噛み破った時に溢れ出るジューシーな磯のエキスがコクのある衣と一緒におじやへ絡むと何とも言えない程美味でした。穏やかさと刺激とが見事に両立した、いいおじやです。

それにしても、死ぬ寸前に食べる料理を決めるのって難しいですね…。私の場合、最後の最後まで散々迷って決められなさそうな気がします(^^;)。

P.S.
先日はやっと“鮭づくし定食”を発表する事が出来ましたが、残念ながら“鶏皮鍋”はまだ試作段階のままです…orz。どうやら、ブロイラーの鶏だと匂いを完全に消す事は難しいようだと分かってきましたので、今度はワンランク上がる銘柄鶏や地鶏などを使用し、納得がいくまで作り直してから記事にまとめようと思います。
その間、他にも色々な漫画再現料理(近々ですと、『美味しんぼ』の“リコッタチーズとりんごのパンケーキ”、『クッキングパパ』の“荒岩流豚角煮”、『大市民』の“バター風味のベーコン・クレソンスパゲティ”などを予定しています)、お時間が空いた際にまた読んで頂けますと幸いです(´∀`*)。

●出典)『美味しんぼ』 原作:雁屋哲 作画:花咲アキラ/小学館
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

Comment

2010.03.10 Wed 00:09  |  

うーん。貝柱の旨みがたっぷり出たおじや、すごく美味しそうです。
牡蠣は熱を通すと独特のエグ味が出て、特にカキフライなんかはそれが顕著で苦手なのですが、このおじやは是非とも食べてみたいと思いました。

鶏肉は「美味しんぼ」でもたびたびとりあげられていますが、ブロイラーではどうしても臭みが目立ってしまいますので、銘柄鶏や地鶏を使われた方が賢明かと思います。特に皮のように脂の多い部分は、味も香りも段違いですから。

蕎麦は意外と洋風の味付けも合うんですよね。いつだったか「美味しんぼ」でも岡星さんが、トマトソースをかけた蕎麦を出したことがありました。
その時の話でもありましたが、フランスにはクレープの元になったガレットという料理があって、蕎麦粉を薄く焼いたものに肉や卵を乗せたり、ソーセージを巻いたりして食べます。以前都内のデパートでメニューとして出しているカフェがあって、物珍しさで食べてみたことがあるんですが、焼いた蕎麦粉の香ばしい風味と、具材のハーモニーがなかなかに美味しかったです。

  • #dZ2c3wmQ
  • 大鳥
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2010.03.10 Wed 00:51  |  大鳥さん、こんばんは!

当ブログの管理人・あんこです。
コメントをして下さり、ありがとうございます。

牡蠣が苦手でいらっしゃる大鳥さんに「食べてみたい」と言って頂けて、非常に光栄です(^^)。
確かに、牡蠣は熱を通し過ぎた物は苦味が出やすく、そのせいで味が落ちやすいのが難点ですね。実を言うと、私も同じ理由で生牡蠣や半生の牡蠣の方が好きだったりします…(ただ、カキフライはどんなに「失敗!」って感じな物でもタルタルソースやレモン汁で誤魔化せるので大体は平気です;)。
やはり、シンプルな鶏料理は質が命なのだと今回痛感しました。特に脂の味は、素材の善し悪しがはっきりと反映されるんだと再認識です。いい加減、臭みのある鶏皮鍋を鶏すき(生卵付き)にアレンジして食べるのは飽きてきましたので、今度こそは成功させたいです!
『美味しんぼ』のトマトソースそば、おいしそうですよね~。クリームソースも合うくらいですから、絶対ウマーだと思います(´Д`*)。
あと、フランス料理のガレットは何気に憧れの料理でしたので、ご指摘されてついお腹が鳴っちゃいました(^^;)。考えてみれば、お肉にすら合うんですからミートソースやビーフシチューとも相性がいいのかもしれません。これもいつか食べてみたい料理です(個人的に、蕎麦粉のクレープに卵とチーズをたっぷりのっけたのは永遠の憧れです)。

これからも様々な漫画料理を再現していきますので、お時間が空いた時にまた読んで頂けると幸いです。

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プロフィール

Author:あんこ
・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『酒のほそ道』
 …『じったんの時短レシピ』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『なんちゃって駅弁』
 …『華中華』
 …『花のズボラ飯』
 …『まかない君』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
 …『みをつくし料理帖』
・再現料理を予定中の漫画:
 …『浅草人~あさくさびと~』
 …『鬼平犯科帖』シリーズ
 …『銀の匙』
 …『拳闘暗黒伝セスタス』
 …『スイーツ本部長一ノ瀬櫂』
 …『旅のグ(2)月は知っていた』
 …『テルマエ・ロマエ』
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 …『夢色パティシエール』


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