『築地魚河岸三代目』の“イワシのつみれ汁とイワシフライ”を再現!

最近、夜六時過ぎになると必ず流れるローカルCMで、「とっくりこだぬき」というキャラ物CMがあります(公式HPはこちらで、動画はこちら)。大分県にある老舗醤油メーカー・フジジン様が生み出したオリジナルCMなのだそうですが、郷愁を誘う音楽ととっくりこだぬきのかわいらしさがあいまって、かなり味のあるCMです。
どうも、狸や猫や犬といったモフモフそうな手触りの動物が大好きなあんこです。

今日再現する漫画料理は、『築地魚河岸三代目』にて主人公・旬太郎さんがイワシをよく知る為に夕食として作った“イワシのつみれ汁とイワシフライ”です!
イワシのつみれ汁図イワシフライ図
作中での記述によると、魚河岸で働くようになって以来夕食作りは旬太郎さんの担当となったとの事で、そのせいか赤木家の食卓は一巻から最新刊まで様々な魚料理で彩られることになります。旬太郎さん曰く、「僕も魚を扱う以上、自分で食べておいしいモノでなけりゃ自信を持ってすすめられない」「しかも、料理ってやつは始めてみると…これが面白い!」で、趣味と実益をかねてやっているとの事でした。
今回再現するのは、旬太郎さんがイワシ料理を研究し始めて三日目の夜に作った“イワシのつみれ汁とイワシフライ”。両方とも、「魚辰」の先輩兼よきサポート役・拓也君が教えてくれた魚河岸では定番のイワシ料理で、最初は連日続きのイワシ料理に内心飽き飽きしながら口にした妻・明日香さん(「魚辰」の二代目である大旦那の一人娘さん。とても明るくてお茶目な女性です^^)も、思わず「おいっし~!」「匂いがなくて、全然イワシっぽくないわ」と絶賛していました。
ポイントをそれぞれ挙げると、イワシのつみれ汁は「味噌としょうがを入れる事」、イワシフライは「特製のタレで一晩漬けて下味をつける事」で、こうする事によってイワシの癖が旨味へと早変わりするのだとか。
赤木一家のとある日の食卓
イワシフライは、一回漬けてから揚げる
ちなみに、イワシのつみれ汁の方は、後々「魚辰」の大のお得意さんとなる小型スーパー・共新ストアーさんの店内で初の試みとして挑戦した実演販売でも出されていましたが、かなり好評でした。試食によってイワシのおいしさに目覚めた奥様方がイワシを次々と購入していき、最後には二百キロ近くあったイワシがほぼ完売に近い状態になっていました。おかげで、その後も旬太郎さんの実演販売コーナーは共新ストアーさんにとってなくてはならない程の存在にまで成長します。
イワシの試食コーナーでも大好評!
イワシの旬は五月から八月までなので、まさに今が旬真っ盛りの食べ時!こうなったら、早速作中のレシピを忠実に再現してみようと思います!

という事で、レッツ再現調理!
まずは、イワシの手開き作業。イワシのウロコを取った後、頭をちぎってワタも取り出し、背骨を指でなぞるようにしてイワシを開いていきます。そして背骨と背ビレをはずし、流水で血をざっと軽く洗い流したら、あっという間にイワシの手開きの出来上がりです。まだ慣れていない為、腹側が歪みまくってしまいましたが、フライにしたらどうせパン粉で見えなくなるので、(多分)オールオッケーです!
イワシのつみれ汁&イワシフライ1イワシのつみれ汁&イワシフライ2
次は、イワシフライの下準備。密閉容器に日本酒、醤油、砂糖、こしょうを入れてまんべんなく混ぜ、タレを作ります。この特製のタレに、先程のイワシを開いて加え、フタをして約一晩漬けておきます。
※醤油を入れすぎると塩辛くなるので、気持ち少な目の調合がいいと思います。あと、タレを濃く作ってしまった場合は一~二時間程度の漬け時間でOKです。
イワシのつみれ汁&イワシフライ3
夜が明けたら、今度はイワシのつみれ汁作り。ウロコと頭と尾とワタを取ってさっと流水で血を流したイワシをぶつ切りにし(どうしても背骨が怖い場合は、手開きしたイワシでどうぞ!)、しょうが、長ネギ、卵、味噌、片栗粉と一緒にフードプロセッサーの中へ投入し、なめらかなペースト状になるまで「ガーーッ!」とかけます。
イワシのつみれ汁&イワシフライ4イワシのつみれ汁&イワシフライ5
その間、小鍋にお湯、塩、酒、醤油を入れてシンプルな出汁抜きおつゆを作り、沸騰させておきます。おつゆがグツグツいい出したら、さっき作っておいたつみれの素をスプーン二刀流で丸く整形しながらどんどん加え、中火で煮ます。塩や醤油などで味の微調整をし、つみれに火が通ったらイワシのつみれ汁の出来上がりです!
※なお、取り分ける時に小ネギの小口切りを散らすので、そちらのご用意も忘れずに(^^)。
イワシのつみれ汁&イワシフライ6イワシのつみれ汁&イワシフライ7
ここまできたら、いよいよイワシフライの仕上げ。タレをキッチンペーパーで身が崩れないよう丁寧に拭いたら、片栗粉→溶き卵→パン粉の順に衣をつけ、160~170度の油でカラッと揚げます。表面がきつね色になったらキッチンペーパーの上へ取り出し、油をしっかりきればイワシフライの出来上がりです。
イワシのつみれ汁&イワシフライ8イワシのつみれ汁&イワシフライ9
イワシのつみれ汁&イワシフライ10
これら二種類のイワシ料理を熱々の内にそれぞれの器へ盛り付け、机に大急ぎで運べば“イワシのつみれ汁とイワシフライ”の完成です!
イワシのつみれ汁&イワシフライ11
イワシのいい香りが鼻をくすぐり、いてもたってもいられない気持ちにさせられます。見た目がちょっと茶色っぽくなったのが唯一の反省点ですが、魚好きな私にとってはそれでも十分魅力的に見えました。
イワシのつみれ汁&イワシフライ12

それでは、いざ実食!
まず、最初はイワシのつみれ汁から。いただきま~す!
イワシのつみれ汁&イワシフライ13
さて、味の感想ですが…まるで絹のようになめらかで優しい食感に、絶句。これは、相当に美味です。
イワシを本当においしそうに食べる旬太郎さん
イワシのつみれ汁&イワシフライ14
歯を当てた途端、スゥーッと何の抵抗もなく真っ二つに割れていき、そのまま静かにハラハラと崩れて舌全域へと広がっていきます…(驚くべきごとに、唇だけで両断できるくらいの柔らかさ)。噛むごとにイワシ特有の濃密な旨味エキスをたっぷり含んだおつゆがジュワ~とにじみ出てきて口の中を満たし、思わずうっとりしました。あえて例えるなら、おでんの大根やがんもどきを食べた時の満足感に一番近いかもしれません。また、つみれから出た強烈な出汁がおつゆ全体に溶け出している為、醤油とお酒と塩だけにも関わらず上等なお吸い物のような味わいになっていたのに感動しました。
フワッフワなつみれにあさつきや長ネギのシャッキリしたアクセントが何とも心地よく、それに加えてしょうがの清涼感漂う香味と味噌のふくよかな風味がきいていたのがよかったです。玉ねぎ入りコンソメスープに入れて洋風にしても合いそうな感じで、鍋の具にしても絶対にいけると思いました。

二番目は、イワシフライ!いただきま~す。
イワシのつみれ汁&イワシフライ15
味はというと…揚げたてで夢のようにウマーーー!ビールとご飯が進みます!
イワシのつみれ汁&イワシフライ16
さっくりホクホクした衣を噛み破ると、熱々で香ばしい蒸気がふき出し、そのすぐ後にイワシの旨味が一気に溢れ出て来ます。こってりしているのにちっとも胸焼けせず、逆に「もう一口!」と後を引く味わいでした。一晩かけて味付けしたせいか奥までしっかりと醤油の下味がついていてソースいらずなおいしさでしたし、最後まで味がぼやけないのが嬉しかったです。
アジフライはあっさりして噛み応えのあるおいしさが特徴的ですが、それに対してイワシフライの方はふんわりしっとりとした口当たりが印象的で、何より青魚特有の濃いようで儚い独特の脂分を持っているのが最大の美点だと感じました。中まできっちり揚がっているので小骨はあるようでないものでしたし、個人的にかなりお気に入りな一品です。

イワシのつみれ汁は、最初背骨が当たらないかどうか心配でしたが、よ~くフードプロセッサーにかけたおかげでちっとも引っかかりませんでした。イワシフライの方も小骨はあまり気になりませんでしたし、また作りたいな~と心から思いました。イワシのつみれ汁の残ったおつゆでシメに作った雑炊もするするっと胃におさまりましたし、いい再現でした(´∀`)。

●出典)『築地魚河岸三代目』 作画:はしもとみつお 原作:大石けんいち/講談社
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

Comment

2010.07.01 Thu 22:10  |  

あんこちゃん
ツミレおいしそうですね!どーして、味噌を入れると臭みがとれるのでしょうね!大豆ってすごいですね。

先日、イワシフライを作りました。
それは、粉2と水3とマヨネーズ1を混ぜたものをつけて、その上にパン粉と粉チーズ(適量)を混ぜたものをつけて少量の油でカラッと焼く、といったものでした。おいしかったです。どうぞお試しください。

  • #R/mMDolE
  • 本音主婦A
  • URL
  • Edit

2010.07.02 Fri 00:08  |  本音主婦Aさん、こんばんは。

当ブログの管理人・あんこです。
コメントをして下さり、ありがとうございます。

お褒めの言葉を頂けて、すごく嬉しいです(^^*)。
私自身、味噌と魚はどうしてこんなに合うのか、不思議でしょうがありません。
味が上がる上に臭みまで消してくれるなんて、料理する側としては大助かりです。
大豆は畑の肉と言うくらい栄養がありますし、もしかしたら他にも知られざる効用がまだ潜んでいるのかも知れませんね~。

それにしても、本音主婦Aさんのイワシフライもかなりおいしそうです…(´Д`*)ゴクリ。
マヨネーズ入りだと衣がよりカラッと仕上がりますし、なんと言っても粉チーズ入りというのが個人的にたまりません。これはワインが合いそうですねー!
揚げ焼きですとさっぱりした仕上がりになってカロリーも下がりますし、いい事づくめですね。今度早速試してみます!

これからも色々な漫画料理を再現していきますので、
お時間が空いた時にまた読んで頂けますと幸いです。

  • #-
  • あんこ
  • URL

2010.07.02 Fri 18:25  |  イワシ好き

特に酢〆にして作ったお寿司は最高です

もう昨今イワシはスーパーには売ってません

そっちって売ってるんですか?

さて、私は次は何を作ろうか

2010.07.02 Fri 20:26  |  ギンさん、こんばんは。

当ブログの管理人・あんこです。
コメントをして下さり、ありがとうございます。

イワシの酢締めは私も大好物です(^^)。
イワシは見た目によらず脂がたっぷりのっているので、
酸味によってちょうどよくなるのがおいしいです。
こっちの方は、なぜかまだイワシは扱われていますね~。
ただ、去年の記憶をさかのぼると、あと一ヶ月もしたら
姿を消しはじめるのではと予想しています。
それまでに、イワシ料理をどんどん作りまくろうと画策中です。

これからもいろいろな漫画料理を作っていきますので、
お手すきの際にまた読んで頂けますと幸いです。

  • #-
  • あんこ
  • URL

2010.07.08 Thu 22:42  |  つみれリベンジ

あんこさん、こんばんは。

昨日も仕事中に(サボリ過ぎ?)この記事を読ませていただきました。
その際、以前スピードカッターでイワシのつみれを作った事と中骨が
残ってしまい失敗した事を思い出しました。仕事が終わった後、
「あ~、今日スーパーにイワシがあったら久々に作ろうかな~。」
などと思いつつ、スーパーに寄ると、刺身用のイワシが1パック、
半額であったので早速購入し、作ってみました!

今回は手開きで中骨と皮も取り、ミソ・片栗粉・ネギ・ショウガ・卵黄を
入れて、念入りにスピードカッターにかけ、そのつみれとニンジン・ネギ
ゴボウ・コンニャク・豆腐を入れ、豚汁風のミソ汁にしました。片栗粉を
少し多めに入れたせいかよく練れたつみれはおでんの具に販売されている
つみれのようで、もっちりと歯ごたえがあり、ミソの味も効いていて中々
美味でした。

それとは別にひき肉にエビのむき身・野菜を刻んで入れた、餃子の具も作りました。両方たっぷり作ったので今晩もつみれのミソ汁&水餃子です。
イワシは大好きな魚なので今度はフライにも挑戦しようと思います。
長々失礼しました。ではまた~。

  • #SFo5/nok
  • kawajun
  • URL
  • Edit

2010.07.09 Fri 01:17  |  kawajunさん、こんばんは。

当ブログの管理人・あんこです。
コメントをして下さり、ありがとうございます。

夜分遅くまで、お仕事お疲れ様です(^^)。
中骨を入れてかける場合は、「やり過ぎかな?」ってくらい粉々にしないと口に残るので、そこらへんの見極めが難しいですね~。
私の場合いわしのつみれではないのですが、一度余った中骨で骨せんべいを作ろうとした時、早く引き上げすぎてただの「少しはマシになった揚げ骨」に仕上げてしまった事があります(^^;)。

豚汁風の味噌汁仕立てにしたつみれ!思い付きませんでしたが、すご~く美味そうな予感がします…!
ごぼうやネギ、にんじんから出た深い出汁が入り交じった味噌汁は個人的に大好きですのに、こんな時間だというのにお腹がすいてきました;。
味噌仕立てというだけで既においしそうですのに、刺身にしても大丈夫なくらい新鮮ないわしで作ったつみれなら尚更ウマーそうですので、kawajunさんが羨ましくなりました。
汁物にもおかずにもなるという、まさに無敵なアレンジですね。私も今度試してみます!
あと、確かに片栗粉が多めだとモチモチな食感が目立つ味になりやすいです(原作の分量通りだと、片栗粉は少し少なめかな~って感じの量です)。
ただ、片栗粉多めの方が形崩れしにくい分色々バリエーションが広がりそうですね。

エビ入り餃子は、一応私の得意料理&好物なので、また一気に空腹感が増してきましたorz。まさかつみれと一緒に食べていらっしゃるとは想像も出来なかったので、お腹に大打撃です(´Д`;)。
私の場合はエビ餃子は焼いて調理するんですが、kawajunさんは水餃子になさっていると知り、茹でバージョンにもちょっと興味が湧いてきました。これも近い内に、絶対やってみようと思います。
いわしフライは、ビールやご飯にぴったりな旨さなので、よろしければ是非お試しください。ソースいらずの濃いめな味わいなので、くせになる事請け合いです。

長文で申し訳ございません;。
これからも色々な漫画料理を再現していきますので、
お手隙の際にまた読んで頂けますと幸いです。

  • #-
  • あんこ
  • URL
(編集・削除用)
管理者にだけ表示を許可

Trackback

URL
http://luckyclover7.blog27.fc2.com/tb.php/561-b95adfb1
この記事にトラックバック(FC2Blog User)

プロフィール

あんこ

Author:あんこ
・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『酒のほそ道』
 …『じったんの時短レシピ』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『なんちゃって駅弁』
 …『華中華』
 …『花のズボラ飯』
 …『まかない君』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
 …『みをつくし料理帖』
・再現料理を予定中の漫画:
 …『浅草人~あさくさびと~』
 …『鬼平犯科帖』シリーズ
 …『銀の匙』
 …『拳闘暗黒伝セスタス』
 …『スイーツ本部長一ノ瀬櫂』
 …『旅のグ(2)月は知っていた』
 …『テルマエ・ロマエ』
 …『土曜日ランチ!』
 …『BAR・レモンハート』
 …『百姓貴族』
 …『ぶたぶた』シリーズ
 …『ベーグル食べない?~幸せカフェごはん~』
 …『飯盛り侍』
 …『夢色パティシエール』


○当ブログについて
 このブログで使用されている記事の画像、一部文章は、それぞれの出版物等から引用しております。
 引用物の著作権は全て作者様、出版社様等に準拠致します。
 もしご関係者様に問題のある画像及び記事がございましたら、御連絡頂ければ速やかに修正、削除等の対処を致します。

○お知らせ
・当ブログでは作品のネタバレを含んだレビューも同時に行なっておりますので、作品を未見の方はご注意をお願いいたします。
・各作品に掲載されているレシピの分量は、例外なく全て非公開にする方針を取っておりますので、ご了承の程をお願いいたします(←この件についてご質問頂いた場合、誠に失礼ながら下記の理由でご返信しない方針にしております)。

※現在、公私の多忙と、再現記事のペース維持を理由に、コメント欄へのご返信が出来ない状態が続いております。
 こういう場合、コメント欄は停止するべきなのかもしれませんが、励ましのお言葉やアドバイスを頂く度、ブログのモチベーションアップや心の支えとなったこと、そして率直なご意見や情報を聞けてとても嬉しかったこともあり、誠に自分勝手ながらこのままコメント欄は継続する事に致しました。
 図々しい姿勢で恐縮ですが、ご返信をこまめに出来なくて余裕がある分、ブログ内容を充実&長期的に続けられるよう力をいれる事で皆様のご厚意にお応えし、感謝の気持ちをお返ししていきたいと考えております。
※ただ、ご質問を頂いた際はなるべくお力になれるよう、すぐご返答できるように対処致します。

 応援して下さる方々に少しでも楽しんでご利用して頂けるよう、沢山の作品に触れるちょっとしたきっかけになれるよう、これまで以上に心掛けていきます。
 恐れ入りますが、よろしくお願い致します。

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

ブロとも申請フォーム

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

Copyright © あんこ