『クッキングパパ』の“さかなメン”を再現!

おととい、夕食時に市販の海鮮巻き寿司とえび餃子を食べていると、途中うっかりしてゆず胡椒&ポン酢を混ぜた餃子のタレに巻き寿司を落としてしまいました。うわ~と思いつつ恐る恐る食べた所…「あれ?意外と悪くない」と目からうろこが落ちました。もしかしたらお寿司の具とタレの配合次第で大バケするのかもしれないと思い、現在研究中です。
どうも、普段は割りと大雑把な食生活を送っているあんこです。

今日再現する漫画料理は、『クッキングパパ』にて荒岩主任が魚嫌いだった時のみつぐ君の為に作った夕食“さかなメン”です!
さかなメン図
これは、まだみつぐ君とまこと君が小学生だった頃のお話。ある夏の日の夕方、突然アポなしで荒岩家を訪ねてきたみつぐ君は半ば強引に家の中へ入り、成り行き上まこと君と一緒にお風呂に入ります。すると、案の定みつぐ君は「母ちゃんが無理やり大嫌いな魚を食べさせようとしてきたから、家出してきた!おっちゃんには秘密だぜ!」「俺、絶対家に帰らねえからな」と一方的に話し、まこと君はほとほとあきれてしまいます。今となってはすっかり落ち着いた大学生になっているみつぐ君ですが、この頃は家出をしたり、喧嘩っ早かったり、毎日のように遅刻したりとかなりの暴れん坊でした(^^;)。
小学校時代は家出ばかりしていたみつぐ君;
しかし、あらかたの事情を風呂場の影でこっそり聞いていた荒岩主任は一計を案じ、みつぐ君の家に「みつぐ君ならうちで遊んでいます」「どうでしょう、無理に引っ張って帰らせるよりも、ゆっくり飯でも食わせた後に私がお連れしますよ」と電話し、この“さかなメン”と魚の煮付けを作ります。
作り方はうどんとほとんど同じで、魚のすり身や調味料をうどん生地の原型に練りこみ、寝かした後に薄く伸ばして包丁で切ったら出来上がりです。こうすると、魚の旨味がほのかに活きた独特の麺に仕上がるんだそうです。
その後、何も知らずに普通のうどんだと思って食べたみつぐ君は種明かしをされて驚きますが、魚のおいしさに目覚めてすっかり毒抜きされ、ついに魚の煮付けもパクパク食べられるようにまで成長して意気揚々と帰宅するのでした。
魚嫌いのみつぐ君でも大喜び
ちなみに、この時荒岩主任は「みつぐ君。男はな、作ってくれた料理はぐだぐだ言わずに何でもおいしく食べる!これが一番カッコイイんだぜ!」という名言を残しています。もちろん、アレルギーを持つ食品やあたった経験のある食材だったらこの限りではないですが、「うーん、ちょっと…」くらいの料理だったら、荒岩主任の言うように思い切って食べる方が潔いですし、色んな発見があって楽しいと思います。まったく、『美味しんぼ』初期の山岡さんと海原雄山氏にも是非見習ってほしいものです(中期からは比較的柔軟になりましたが…)。
荒岩主任の至言
魚のすり身入りのうどんは果たしてどんな味がするのか気になったので、早速再現してみます!

という訳で、レッツ再現調理!
まずは、生地作り。作中の記述によると、市販されている白身魚のすり身が一番無難だとあったのでそれをボウルに入れ(今回、甘鯛のすり身を使用しました)、そこへ塩、こしょう、料理酒、しょうがの絞り汁、ごく少量の砂糖を投入してよく混ぜます。
※白身魚ではなく、応用編としてイワシやアジのすり身で作るのもアリだそうです。
さかなメン1さかなメン2
さかなメン3さかなメン4
さかなメン5
調味料とすり身がなじんだら強力粉を加えて手で混ぜ合わせ、途中でボソボソになる程度の水も入れて力を入れながら十五~三十分捏ねます。その際、あまり水を入れすぎるとべチャッとしてまとまりにくくなるので要注意です。
さかなメン6
生地の表面にツヤと弾力が出てきたら濡れぶきんとラップに包み、冷蔵庫で一時間~半日間寝かせます。この間、刻みネギやそばつゆを用意しておくと後が楽です。
さかなメン7さかなメン8
生地が落ち着いたら、きれいに拭きあげて清潔にしておいた台に片栗粉の打ち粉をして生地を置き、麺棒で二~三ミリの厚さになるまで伸ばします(ひっくり返したり、向きを変えたりしながらすると結構楽です)。十分な厚さになったら折りたたんで好きな幅に切り、すぐにほぐして片栗粉をまぶしておきます。これで、麺は出来上がりです。
さかなメン9さかなメン10
さかなメン11さかなメン12
たっぷりのお湯と少量の塩を入れてグラグラ沸かしおいた大鍋に先程の麺を投入し、ちょうどいいコシになるまで軽く混ぜながら茹でます(目安は、大体五分前後です)。
ちなみに、茹でているとかなり魚の匂いが漂ってきてお湯が白く染まるので、結構驚かされます。正直、それまでは内心「強力粉に混ざると、全然分からなくなるな~」と甘く見ていたので、「さすが元は魚!」と妙に感心しました。
さかなメン13
麺が茹で上がったらザルにとって多量の冷水でもみ洗いし、余分な水気をきっておきます。
さかなメン14
程よい水気になったらお皿へ盛り付けて海苔をふりかけ、傍らにネギとわさびと氷を入れたそばつゆを添えれば“さかなメン”の完成です!
さかなメン15
冷やして水洗いをした後だと、強烈な魚臭はほとんど消えてしまっているのでパッと見はうどんにしか見えませんが、顔を近づけてじっと見つめると所々に黒い点が見える為、かろうじて一般的なうどんではないと分かります。ただ、黙って持ってこられたら余程鋭い人じゃないと見抜けなさそうです(山岡さん、海原先生、出番ですよー!)。
さかなメン16さかなメン17
それでは、そばつゆにつけていざ実食!いただきま~す。
さかなメン18

さて、味はというと…おいしいです!意表をつかれる面白さがあります!
最初の内は、普通のうどんと味わいがかなり似ているので「あれれ?」と拍子抜けさせられますが、注意深くクミクミと噛み進めていくと、白身魚特有のほのかな甘味が徐々に舌を刺激してきます。おまけに、飲み込もうとすると臭み消しとして入れたしょうがの爽やかな香りが鼻をくすぐってくる為、「うどんにそっくりなのに、うどんじゃない!」と不思議な気持ちになりました。また、すすった時の唇の感覚はうどんと全く同じなのですが、噛み心地はうどんよりも僅かにモチモチした感じで、ツルツルというよりはシコシコした食感でした。
ものすごく違う訳ではないですが、二口三口と食べてく内に新たな発見があるのが楽しいです。元が魚なので、わさびや海苔と相性がぴったりでした。小ネギのシャキッとした歯触りがさかなメンの旨味をさらに引き立てていますし、これなら確かに魚嫌いな子にも食べてもらえそうな気がします。何より、大抵の魚にある匂いやクセが完全に消えている為、食欲がない時でも軽く食べやすい所がよかったです。

似た料理を挙げると、関西発祥の魚そうめん(熱湯に魚のすり身を細く絞りながら投入して茹でて作る料理)という食べ物がありますが、あれより作りやすい上に魚っぽさも消えていますので、魚嫌いにはうってつけです。実際、魚があまり好きではない母も抵抗なく食べられたようでした。寒い時期には、味噌煮込み仕立てにして食べてもおいしそうです。

●出典)『クッキングパパ』 うえやまとち/講談社
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

Comment

2010.07.05 Mon 21:11  |  魚の麺・・・

普通のうどんよりも栄養が高そうです!
魚そうめんは味っ子でも出てましたね。
個人的には麺は太目の方が好きなんで、
食べるとしたら、素麺よりも、こちらの「さかなメン」が良いです。

そういえば…
みつぐ君は、昔は魚を触る事すら出来なかったですよね。

荒岩パパの料理、美味しんぼの世界ではどうなるのか…
何だかんだで、あの世界でも通用しそうでオモシロそうです(^^)

  • #-
  • ミトナリ
  • URL

2010.07.05 Mon 22:19  |  ミトナリさん、こんばんは。

当ブログの管理人・あんこです。
コメントをして下さり、ありがとうございます。

お褒めの言葉を下さり、感謝です(^^*)。
ご指摘されて、初めて気付きました!
確かに、普通のうどんよりも栄養が豊富でおまけにカロリーも低そうです。
味っ子でも魚めんは「おいしい」と絶賛されていましたが、今回のさかなメンもなかなかのお味で家族とあっという間に完食しました(^^)。
あちらが料亭っぽい高級料理とするなら、こちらは安価でたくさん食べられる庶民料理って感じです。

みつぐ君は魚に触れなかったのが、後に釣りまで出来るようになっているので、成長しましたね~。
小学生時代は情けない部分が目立ちましたが、大学生になってからはむしろまこと君を積極的に励ますくらいにまでしっかりしてきたので、時の流れをしみじみ感じます。
私も、『クッキングパパ』の料理は『美味しんぼ』に通用するのか非常に気になります!
ゲテ系の料理(例:コーラで作る「ヤング肉じゃが」)などはともかく、普段用の料理だったらミトナリさんのおっしゃる通り確かに受け入れられそうですね。
山岡さんもある意味「クッキングパパ」ですし、荒岩主任とは話が合いそうですね(雄山タンとは…黙ってサシで飲みあいそうなイメージです;)。

これからも色々な漫画料理を再現していきますので、
お時間が空いた際にまた読んで頂けますと幸いです。

  • #-
  • あんこ
  • URL

2010.07.06 Tue 20:09  |  しょうたの寿司

清水のオッサンが平目で魚そうめんやってましたよね
小麦粉に混ぜるとなると私のパスタマシンが便利そうですねー
味っ子では懐石対決ででてましたっけ

中華一番で麺料理は結構あったような・・・

なんか納豆ハンバーグのアクセスがやけに早く溜まると思ったら、あの動画、ニコニコの生放送に登場してましたよ
流石に驚いた・・数十秒放送したあと、続きをみたい?という質問が出てアンケートを視聴者からとり半数を超えるとまた続くようですが46%で速攻で脱落しましたが。
でも嬉しかったので夜中にせっせと人参ジャムの続きの野菜料理作って投稿しました。
視聴者からコメントありましたが、金時人参ってのがどうやら赤い色の人参のようですね・・それならイチゴジャムに見えるかも知れません

2010.07.06 Tue 21:11  |  ギンさん、こんばんは。

当ブログの管理人・あんこです。
コメントをして下さり、ありがとうございます。

そう言えば、『味っ子』の他にも『将太の寿司』に魚めんは登場していましたね~。懐かしいです。
私の家にはパスタマシンがありませんので、麺を作る時は完全手作業で結構至らない点が多いですし、体力的にもちょっと大変です;。
なので、ギンさんの作る麺料理の方がずっと丁寧な感じでおいしそうだと思います(^^)。
ギンさんのおっしゃる通り、確かに『中華一番』は麺料理が多いです。

ニコニコ動画の生放送、おめでとうございます!
私も早速取り上げられたとのご報告に、大興奮しました。すごいですね!
納豆ハンバーグを再現する熱意と技術を持って実際に作られた方は、ネット界広しといえどmayuさんとギンさんだけだと思いますので、そこが運営の方に評価されたんだと感じています。
以後も、サイトだけでなくニコニコ動画の方でも陰ながら応援させて頂きますね。

その方のおっしゃる通り、金時にんじんの方が赤い色や甘味が濃いので、ジャムにはより向いていると思います。
野菜ではなかなかいちごそっくりというのは難しいかもしれませんが、もし改訂版を完成なされた折には、是非拝見致します!

これからも色々な漫画料理を再現していきますので、
お手隙の際にまた読んで頂けますと幸いです。

  • #-
  • あんこ
  • URL

2010.07.12 Mon 14:06  |  

ナス麺もうまいよね

  • #-
  • kuran
  • URL

2010.07.12 Mon 23:22  |  kuranさん、初めまして。

当ブログの管理人・あんこです。

コメントをして下さり、ありがとうございます。
もしかして、皮をむいたナスで作る翡翠麺の事でしょうか?
確かに、あれは涼しげなのにさっぱりしたコクがあっておいしいですね(^^)。

  • #-
  • あんこ
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Author:あんこ
・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『酒のほそ道』
 …『じったんの時短レシピ』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『なんちゃって駅弁』
 …『華中華』
 …『花のズボラ飯』
 …『まかない君』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
 …『みをつくし料理帖』
・再現料理を予定中の漫画:
 …『浅草人~あさくさびと~』
 …『鬼平犯科帖』シリーズ
 …『銀の匙』
 …『拳闘暗黒伝セスタス』
 …『スイーツ本部長一ノ瀬櫂』
 …『旅のグ(2)月は知っていた』
 …『テルマエ・ロマエ』
 …『土曜日ランチ!』
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 …『夢色パティシエール』


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