『クッキングパパ』の“まんまるコロッケ”を再現!

先日、『美味しんぼ』40巻の中で大原社主が「何でもかんでもいい加減に混ぜ込む思想が日本人や新聞記者をダメにしている!よって、それらの最たる例・混ぜご飯、炊き込みご飯は一切禁止とする!」と言っているシーンを見つけ、内心「ああ、大原社主の迷言をまた見つけてしまった…」とため息をついてしまいました(´Д`)。後々撤回するとはいえ、かしわ飯という定番郷土料理を保有する九州人としてはちょっとだけ複雑な心境でした(^^;)。
どうも、近い内にこのお話に出てきた創作炊き込みご飯を作ろうと画策しているあんこです(ああ、でも41巻の豚バラ飯もよさ気なのでどっちから作ろうか迷います…)。

今回再現する漫画料理は、『クッキングパパ』にて荒岩主任が変装して出演した料理番組で手際よく作った“まんまるコロッケ”です!
まんまるコロッケ図
実を言いますと荒岩主任は相当なアガリ性の為テレビ出演には全く興味がない方なんですが、大学時代の同期で今は地元テレビ局のディレクターをしている酒本さんに「頼んでたグルメ作家の先生が事故で急に来れなくなってしまったんだが、もう予定は組んでるし生放送だし時間がない」「そしたら、お前の事思い出して…。お前大学の時からメチャクチャ料理うまかったろー、頼むぜ荒岩!」とすがるようにお願いされてしまった為、会社のお昼休みを利用して渋々テレビ局へ行きます。
出演する唯一の条件は「オレだと分からないようにしてくれ」だったんですが、その時担当したメイクさんは酒本さんから「ハデにやってくれ!」とお願いされたせいか、何と博多のライブハウスでロックを歌っているという設定の中年ロックシンガーデーモン・岩というドギツイ新キャラへと変身させられてしまいます(^^;)。名前もさることながら、この何ともいえない風貌…荒岩主任が心の中で「マイッタな…」とつぶやくのも、無理ないですね;。
荒岩主任の仮の姿・デーモン岩さん;
その後、テレビの進行役兼助手のお姉さんから「まんまるコロッケ、お姿に似ずかわいい料理ですね(^^)」と余計なお世話な事を言われたり、揚げている最中に「バンドの皆さんとよく作って食べられたりするんですか?」と胃が痛くなる突っ込みをされたりしている内に荒岩主任がガチガチに緊張しながら作ったのが、この“まんまるコロッケ”です。
皮をむいて中身をくりぬいた生トマトに野菜たっぷりなコロッケのタネを詰め、仕上げに衣をつけて揚げれば出来上がりという創作コロッケなんですが、これが見るからにおいしそうなので小さい頃から憧れていました。荒岩主任曰く「トマトから出た汁が具にしみこんで味まろやか」「冷えても旨い」との事で、夏野菜が美味しい時期に作るとフレッシュに食べられるとの記述がありました。幸い作中でもこのコロッケは大好評で、酒本さんからも「またいつか出てくれねーかな」と早速次のオファーを頂くのでした(「悪いが、二度とあの格好はごめんだよ」と口では言うものの、結構満更でもなさそうな荒岩主任がかわいかったです)。
トマトが丸ごとコロッケになっているのがポイント!
ようやくトマトの値段が安定してきましたので、早速再現してみようと思います!

という事で、レッツ再現調理!
まずは、コロッケのタネ作り。玉ねぎ、にんじん、ピーマンはみじん切りにし、じゃがいもはあらかじめ皮をむいて水につけておきます。
まんまるコロッケ1まんまるコロッケ2
まんまるコロッケ3
その間、熱したフライパンにバターを溶かして合挽き肉を炒め、塩とこしょうを適量振って混ぜて色が変わったら先程の玉ねぎ、にんじん、ピーマンを加えて火が通るまで炒め合わせます。にんじんの中にまで熱が通ったら火を止め、人肌くらいになるまで冷まします。
まんまるコロッケ4まんまるコロッケ5
まんまるコロッケ6まんまるコロッケ7
まんまるコロッケ8
具が冷めたら、お箸が通るまでの柔らかさに茹でて水分を飛ばし、木ベラで潰した熱々のじゃがいもと一緒に具をさっくり混ぜ合わせます。塩、こしょうで味を調節したら、コロッケのタネの出来上がりです。
まんまるコロッケ9まんまるコロッケ10
まんまるコロッケ11
次は、トマトの下準備。一般的なトマトよりも大きめ・新鮮・肉厚と三拍子揃っている生トマトを用意して熱湯をかけて湯むきし、皮を丁寧に取り除いたらヘタごと上部分を小さく切り取ってスプーンで中身(見た目を気にしないなら、種を取るだけで済ませても可です)をくりぬきます。中がきれいになったらキッチンペーパーで汁気をきっちりふき取り、上から軽く塩とこしょうを振りかけます。
※くりぬいた中身は刻み、ドレッシングと一緒にサラダへかけて食べました(^^)。
まんまるコロッケ12まんまるコロッケ13
まんまるコロッケ14
このトマトの中にコロッケのタネをスプーンでいっぱいギュウギュウに詰め込み、小麦粉→溶き卵→パン粉の順で衣をつけて約170度の油でたまに裏返しながら薄く色づくまで揚げます。やがてカラッと揚がったらキッチンペーパーへ取り出し、余計な油分をきります。
まんまるコロッケ15まんまるコロッケ16
まんまるコロッケ17まんまるコロッケ18
コロッケが出来立ての熱々の内に、塩茹でしたブロッコリーが飾られているお皿へ盛り付ければ“まんまるコロッケ”の完成です!
まんまるコロッケ19
ゴロンと丸くて大きい形のコロッケだったので、見た目の時点でもう迫力満点でした。野球ボールを二回りくらい大きくしたようなサイズで、これを頬張ったらさぞかし食べ応えがあるんだろうな~とドキドキさせられます。
まんまるコロッケ20
実際に包丁で切り分けてみると、真ん丸というよりはなだらかな台形みたいな形になっていたので自分の腕前に少しがっかりしましたorz。しかし香り自体はすっごく美味しそうでしたので、これは味が楽しみです!
まんまるコロッケ21
それでは、食べやすい大きさに割ってからいざ実食!いただきま~すっ!
まんまるコロッケ22

さて、味の感想ですが…予想の遥か上をいってとてもウマーーーΣ(゜Д゜)!こんなにジューシーなコロッケは初めてです!
サクサクカリカリと香ばしい衣を噛み締めた途端に半分生の状態なトマトの瑞々しい果汁が一気にジュワッと溢れ出し、口の中でホクホクしたじゃがいもやその他の具へ少しずつ混ざっていくのが堪えられません…。コロッケのタネもさる事ながら、トマトの甘酸っぱい汁気が全体をよりまろやかで複雑な味わいに仕上げているのに感心しました。強いて例えると「塩味が強いトマトピューレをたっぷりかけたコロッケ」と味が似ている気がしますが、それよりも断然新鮮かつ爽やかな後味で美味だったです。おかげで、普通のコロッケの数倍ボリュームがあるのに味の変化が楽しめるので何個食べても全然飽きないという、非常に稀有な仕上がりなのが印象的でした。
じゃがいものホコホコした食感、玉ねぎの香り高い風味、にんじんのほのかな甘味、ピーマンのうっすらした苦み、そして合挽き肉のコクある肉汁がバランスよく合わさっているせいかほんのり甘い旨みが特徴的なタネで、どことなく「お母さんが作る家庭のコロッケ」って感じです。古き良きコロッケのタネ・斬新な発想のトマト衣が意外にもしっくり馴染んで相性がよかった為、新旧合体の成功例ってイメージだな~と思いました。あと、トマトがうまく活かされているのでイタリア風と言えなくもないです(オリーブ油で揚げたら尚それっぽそうです)。

作り方はそこそこテクと慣れがいるのでちょっと難しいですが(特に、皮むきトマトをギリギリまでくりぬく所)、特別な日やお祝いの時には場がぐっと華やかになりますので、これからも機会があったらまた試してみようと思います(^^)。形も中身もユニークなので、お子さんに喜ばれそうでした。

●出典)『クッキングパパ』 うえやまとち/講談社
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

Comment

2010.09.13 Mon 19:04  |  

コレは・・・初心者にはハードル高そうw
こんな初期の料理まで再現していただけて感謝です!

  • #-
  • ここ
  • URL

2010.09.13 Mon 22:45  |  ここさん、こんばんは。

当ブログの管理人・あんこです。
コメントをして下さり、ありがとうございます。

そう言って頂けますと、私も大変嬉しいです(´∀`)。
確かに、トマトをくりぬく所は結構難しいので初心者向きではないと思います。
『クッキングパパ』初期~中期は独創性溢れる料理の方が多いので、読むのも作るのも好きです(^^)。
これからも比較的初期の料理が多数を占めると思いますので、
これからもお手隙の際にまた読んで頂けますと幸いです。

  • #-
  • あんこ
  • URL

2010.09.14 Tue 17:46  |  

テレビで見た気がする
これは絶対美味しいですよね
食べたいな

2010.09.14 Tue 19:47  |  ギンさん、こんばんは。

当ブログの管理人・あんこです。
コメントをして下さり、ありがとうございます。

おいしそうだと言って頂けて非常に嬉しいです(^^)。
何と、テレビでもご紹介されていましたか~。
てっきり『クッキングパパ』オリジナルだと思っていた為、びっくりしました;。
トマトの果汁がコロッケと意外にマッチしていて、驚きのおいしさですのでおすすめです!

これからも色々な漫画料理を再現していきますので、
お時間が空いた時にまた読んで頂けますと幸いです。

  • #-
  • あんこ
  • URL

2010.09.14 Tue 21:54  |  トマト丸ごと・・・

トマトを丸のままで揚げるっていうのも、
ありそうで あんまり見ないですよね。
「コロッケ」というのがまた珍しく思います。

個人的には、丸のままのトマトが苦手なんで、
この料理は少し抵抗が…(^^;)

  • #-
  • ミトナリ
  • URL

2010.09.14 Tue 22:13  |  ミトナリさん、こんばんは。

当ブログの管理人・あんこです。
コメントをして下さり、ありがとうございます。

確かに、トマトを丸ごと揚げる料理はありそうであまりないですね~。
トマトをくりぬいて器にするというのは結構見掛けるんですが…やっぱり、この方法だと下ごしらえが面倒だからなかなか広まらないんだと思います(^^;)。
あるいは、トマトケチャップとコロッケならともかく、生トマトとコロッケの組み合わせには抵抗感を感じる方が比較的多いのかもしれません…。
事実、相方マサル君も「生のトマト嫌い・ケチャップは好き」というタイプの人間ですので、「これはちょっとー、う~ん」と悩んでいましたorz。
ただ、見た目も味もかなりイケる為、是非色んな方に試して頂きたい料理でもあります。

これからも色々な漫画料理を再現していきますので、
お手隙の際にまた読んで頂けますと幸いです。

  • #-
  • あんこ
  • URL

2010.09.16 Thu 23:40  |  主任さん~!?

これ小さい頃憧れてました~!確かアニメでのデーモン岩は髪ももっと派手で凄い事になってたと思います。よく読んだらトマトの皮剥くんですね・・・

  • #1n9Tsjm2
  • ぱぴぴ発狂食品
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  • Edit

2010.09.17 Fri 21:36  |  ぱぴぴ発狂食品さん、こんばんは。

当ブログの管理人・あんこです。
コメントをして下さり、ありがとうございます。

ぱぴぴ発狂食品さんと同じく、私も初めて読んだ時から憬れてました(^^)。
『クッキングパパ』のアニメ…懐かしいです。私も昔、毎週見てました!
番組の最後にある「実際に作ってみよう」のコーナーが個人的に大好きで、それを見てはお腹がグーグー鳴っていました;。
そういえば、アニメではお話や設定が結構異なっていましたね。案外よかった記憶が残ってますw(変なアニメだとオリジナルばかりでおかしくなっちゃいますが、『クッキングパパ』はそんな事もなかったのでよかったです)。

はい、原作ではトマトの皮をむいていました。
皮や種があると食感が損なわれてしまうので、むいた方がおいしく仕上がると思います(・∀・)。

これからも色々な漫画料理を再現していきますので、
お手隙の際にまた読んで頂けますと幸いです。

  • #-
  • あんこ
  • URL

2010.09.23 Thu 22:55  |  

初めまして、いつも楽しく拝見しています。
トマト丸ごと…なんて美味しそうな!
ソースはやっぱりトマトベースもしくは、普通のとんかつソースどちらが
美味しく頂ける物なんでしょうか?
でも、これをプチトマトや小ぶりのトマトで作るとお弁当の彩りが良さそう♪

飯盛り侍という漫画の明日葉料理とかも再現してくれると嬉しいです
これからかも楽しみにしています、頑張ってください

  • #U4bluWB6
  • かなぎ
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2010.09.23 Thu 23:57  |  かなぎさん、初めまして。

当ブログの管理人・あんこです。
コメントをして下さり、ありがとうございます。

楽しく読んで下さっているとのお言葉、大変ありがたかったです(´∀`*)。
皮も種もないトマトでコロッケの中身が丸ごと包まれている為、かなりジューシーなおいしさが特徴的です。
外がカリッ、中がジュワ~を地でいく個性的なコロッケですので、作るのはそこそこ難しいですが一食の価値はあると思います!
そうですね~、どちらかというとこれはケチャップで食べるか、もしくはそのままかぶりつくのが一番おいしいのでは…?と個人的に考えています。
トマトの果汁がソース代わりになるので、何もかけなくても味が自然と決まっちゃう感じです(^^)。
確かに、小さいトマトで作ってお弁当に入れたらとってもカラフルになると思います。
赤・緑・オレンジ・白・茶と結構色鮮やかですので、茶色一色のお弁当になりそうな時はこれを詰めとくと一気に救世主化しそうですw。
『飯盛り侍』…前に一度古本屋さんで見掛けた気がします。
『みをつくし料理帖シリーズ』や『鬼平犯科帳』みたいな歴史物系料理が出て来る作品も大好きですので、早速購入して再現を検討してみます!
貴重な情報を教えて下さり、誠に感謝です。

これからも色々な漫画料理を再現していきますので、
お手隙の時にまた読んで頂けますと幸いです。

  • #-
  • あんこ
  • URL

2016.03.26 Sat 21:40  |  

クッキングパパ135巻にまんまるコロッケ2が掲載されていたので、懐かしくなって見に来ましたが、やっぱり美味しそうですねえコレ(≧∇≦)

  • #-
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Author:あんこ
・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『酒のほそ道』
 …『じったんの時短レシピ』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『なんちゃって駅弁』
 …『華中華』
 …『花のズボラ飯』
 …『まかない君』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
 …『みをつくし料理帖』
・再現料理を予定中の漫画:
 …『浅草人~あさくさびと~』
 …『鬼平犯科帖』シリーズ
 …『銀の匙』
 …『拳闘暗黒伝セスタス』
 …『スイーツ本部長一ノ瀬櫂』
 …『旅のグ(2)月は知っていた』
 …『テルマエ・ロマエ』
 …『土曜日ランチ!』
 …『BAR・レモンハート』
 …『百姓貴族』
 …『ぶたぶた』シリーズ
 …『ベーグル食べない?~幸せカフェごはん~』
 …『飯盛り侍』
 …『夢色パティシエール』


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 応援して下さる方々に少しでも楽しんでご利用して頂けるよう、沢山の作品に触れるちょっとしたきっかけになれるよう、これまで以上に心掛けていきます。
 恐れ入りますが、よろしくお願い致します。

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