『華中華』の“鳴門金時チャーハン”を再現!

 女子高・女子大出身のせいか、共学高出身の方から「やっぱり花園って感じ?」「下着の見せ合いとかしたの?」、(遠慮のない方は「レ○とかいた?」とも)と聞かれる機会が少々ありますが、そんな事はなかったです。
 当時の噂だと、私たちの三世代くらい前ではそんな流行もあったらしいとまことしやかに囁かれていましたが、正直眉唾物なんじゃないかな~と思います。
 ただ、女子高だと異性の目がない分本音・本能・個性・性癖があらわになった女の子達が何かとお馬鹿な騒動を起こす事がしばしばあった為(修学旅行先で外人に集団で片言ナンパをした女の子達がエスケープしかけた事件など)、その様相は花園どころかむしろアマゾンやジャングルみたいだったと記憶しています。

 どうも、本に夢中になる余り周囲の声が耳に入らず、はっと気がつくと真っ暗な図書室に一人だったという事も珍しくなかった根暗な管理人・あんこです。


 本日再現する漫画料理は、『華中華』にてハナちゃんが楊貴妃さんからもらったヒントを元にして初めて作った創作チャーハン・“鳴門金時チャーハン”です!
鳴門金時チャーハン図
 今回はいつもよりも少し時を遡らせ、ハナちゃんと楊貴妃さんがまだ出会ったばかりだった修行一年目のお話を取り上げてみる事にします(´∀`)。
 当時、ハナちゃんはチャーハン作りの腕自体は既にプロ級だったものの、現在のように様々なバリエーションのチャーハンを考え出すような応用力はないという結構行き詰った状態でした。
 但し、料理に対する真摯な姿勢と矜持だけは現在と全く変わらないくらいあり、一度などは自分を用事があると言って呼び出しながらお茶出しだけさせて「何だ君は…下がっていいよ!」「あの芋娘」と追い払った満点大飯店の現オーナー・計太郎さんに対して珍しく「今度、私のチャーハンが食べたいって…そう!いつか言わせてやるんだ!いつか…!」と密やかに闘争心を燃やすシーンがありました。
 何度も辛い目にあったとしても決して意固地にならず和やかで優しい物腰のまま、けれども根っこには堅い信念が変わらず息づいているハナちゃんを見ると、私も頑張らないと!と心から励まされます(人間、辛い中でも無理に頑張ろうとするとどうしても頑なになってしまいがちですが、ハナちゃんはそうならない所が偉いです^^)。
 それにしても、普段は心優しくて穏やかな気性なのに、料理の事となると途端に猪突猛進一直線になる所は『みをつくし料理帖』の澪ちゃんにそっくりだな~と思いました;。
力強いハナちゃんの横顔
 そんな頃、楊貴妃さんが悩むハナちゃんを見かねて与えたヒントが「工夫次第で色んなチャーハンが作れる」、「チャーハンは星の数ほどある」という深い言葉。『華中華』の方向性を決定させ、この後十数巻に渡って発表されるオリジナル創作チャーハンが生まれるきっかけを与えた名言でもあります。
 一見単純で簡単すぎる料理に見えるものの、いざ極めて尽くしてみようとすると案外難しくて奥が深いチャーハン道に、ハナちゃんはすっかりのめりこんでいきます。
 そして、「星の数ほどのチャーハン」の第一弾としてハナちゃんが発明したのがこの“鳴門金時チャーハン”。
 作り方はとっても簡単で、細かく切って揚げた鳴門金時という徳島県名産のサツマイモ(糖度が高いのが特徴)を基本チャーハンに混ぜ込むだけなんですが、これが作る工程も完成図も見るからにすごく美味しそうなんです!
 特に、作中にてちょこっとだけ登場した銀座デパートの次長さんが「旨い、旨い!」「揚げた芋の淡い甘みとサクサクした歯触り…こんな旨いチャーハンは初めてだ!」と心底幸せそうに食べる様子が読んでいて食欲が掻き立てられました(´Д`*)。一体どれだけウマーな味なんだろうと、興味が尽きません。
チャーハンは星の数ほどある!
 運よく近所のスーパーで鳴門金時が安く売られていたので、早速再現してみようと思います!

 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、鳴門金時の下準備。流水で泥や汚れを洗い流した鳴門金時を皮ごと一センチ角のサイコロ状に切り、キッチンペーパーで水気をきっちりふき取っておきます。
 ※このチャーハンは、鳴門金時を皮も含めて丸ごと楽しむのが肝な料理ですので、なるべく新鮮なものを用意した方がいいです。もちろん、他のサツマイモを代用するのもそれはそれでありだと思います!
鳴門金時チャーハン1鳴門金時チャーハン2
鳴門金時チャーハン3
 この鳴門金時を高温の油で表面が黄色く色づいてしっかり固まるまで揚げ、中に火が通る寸前になったらキッチンペーパーへ引き上げて余計な油分をきっておきます。
 その際、あんまり揚げすぎても焦げてしまうので要注意(どっちみちチャーハンへ混ぜ込む時に火が通るので、程々の揚げ具合がベストです)。
鳴門金時チャーハン4
鳴門金時チャーハン5
 次は、チャーハン作り。
 いつもなら基本チャーハン作りの工程は省略してしまうのですが、今回はちょっと調理工程が短くなってしまうのが少し申し訳なかった為、思い切って再度ハナちゃん流基本チャーハンの作り方を詳しくおさらいしながら作ってみます。
 やや多めの油を入れてよく熱した中華鍋(又はフライパン)に溶き卵を一気に流し込み、その後すぐに硬めに炊いたご飯を投入してザッとあおります。
 一、二度あおったら間髪入れずにお玉か木ベラで卵とご飯を押しつぶしながらほぐし混ぜ、塩で好みの加減に味付けします。
 この時、火の勢いを落とさずに強火で手早く迷いなく行うのがパラパラチャーハンのコツです。
鳴門金時チャーハン6
鳴門金時チャーハン7
 塩味が好みな感じにつき、尚且つご飯に卵が絡んでほぐれたら、そこへ刻みネギとこしょうを加えてさらに炒め合わせます。
 仕上げに、鍋肌に沿わせながら醤油を少々回しかけて混ぜ合わせれば、ハナちゃん流基本チャーハンの出来上がりです(実を言いますと、何も足さずにこのまま食べても十分おいしいです^^*)。
 一旦慣れると、三分足らずで本格的なチャーハンが家で作れちゃいます。
 実際、非常に不器用な私でも何とかそこそこ作れるようになったので、誰でもおいしく作れるレシピだと自身を持ってお勧めできます!
鳴門金時チャーハン8
鳴門金時チャーハン9
鳴門金時チャーハン10
 この基本チャーハンへ、あらかじめ用意しておいた揚げ鳴門金時を投入し、軽く混ぜます。
 ちなみに、鳴門金時の量は結構どっさりめに入れたほうが圧倒的に美味になります。
鳴門金時チャーハン11
 揚げ鳴門金時と基本チャーハンが混ざり合ったら火を止め、そのまま丸く形作ってお皿へ盛り付ければ“鳴門金時チャーハン”の完成です!
鳴門金時チャーハン12
 鳴門金時の紅がかった鮮やかな紫色、何ともいえない甘くて香ばしい香りが食欲をそそります。
 目をつぶって匂いを嗅ぐと、かすかに焼き芋っぽいイメージの匂いがしたので「おお~!」と感心しました。
 正直、今まで芋を使ったチャーハンは食べたことがないので、どんな味がするのか興味津々です。
鳴門金時チャーハン13
 それでは、熱い内にいざ実食!
 いっただっきま~す!
鳴門金時チャーハン14


 さて、味はと言うと…鳴門金時の滋味がチャーハン全体に活きていて美味し!旬の秋食材だからこそ出せる豊かなおいしさです!
次長さんの食べっぷりの見事さも頷けるさつまいもチャーハン
 鳴門金時の外はサクサク・中はホコホコしている絶妙な食感、控え目ながらもねっとりとした蜜のような甘さ、そして芋本来の素朴な風味がチャーハンの具としてかなり優秀で、正直ここまで互いが互いに引きたて合うとは予想外の仕上がりです。
 途中、チャーハンの蒸気でやんわり蒸し焼き状態にされたせいか揚げて調理した割にどこかしっとりした口当たりで、個人的に「ふかし芋」と「さつまいもの天ぷら」のいい所取りなように感じました。
 あと、カリカリッと香ばしく揚がった皮目の部分が程よいアクセントになっているのもなかなかウマーで、ネギのシャキシャキ感とも大分相性がいいのがお気に入りです。
 ほんのり醤油味なチャーハンの後味を鳴門金時のふくよかな甘味がさらに膨らましている感じなので、いわゆる生ハムメロンやパイン入り酢豚といったしょっぱ甘い料理がお好きな方にはたまらないのでは…と思いました(しかし、そこまで違和感がある訳ではないのでそういう嗜好がない方にもおすすめです)。
 ふんわりした炒り卵でパラパラッとなるまでコーティングされたご飯粒の奥深い旨味が、上品な味わいと栗のような舌触りが特徴的な鳴門金時と意外に合い、食べ進めていく内に自然と頬が緩む幸せを実感させられました。


 揚げるだけでこんなにおいしくなる上に栄養満点だなんて、サツマイモはかなり優秀な野菜だと思います(^^)。
 熱々の内に頬張ると、鳴門金時ならではの上品な甘味が焦がし醤油の香りと一緒に口の中いっぱいに広がって幸せ気分になるので、いろんな方に是非食べていただきたい一品です。

●出典)『華中華』 原作:西ゆうじ 作画:ひきの真二/小学館
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

Comment

2010.11.09 Tue 02:24  |  

いつもながら、あんこさんのチャーハンの腕前は流石ですね!
こんなふうにタマゴとご飯が塩梅よく混ざり合って、黄金色に仕上げられるのは素晴らしい!
私はチャーハン大好きなのにうまくできないのでうらやましいです。

  • #-
  • 通りすがり
  • URL

2010.11.10 Wed 07:29  |  通りすがりさん、こんばんは。

当ブログの管理人・あんこです。
コメントをして下さり、ありがとうございます。

今までチャーハンの出来栄えを褒められる事はあまり無かった為、大変嬉しかったです(^^)!
正直、完全な黄金パラパラチャーハンにはまだ程遠いので恐縮でしたが、それでもありがたかったです。
卵とご飯が比較的うまく混ざった時は、内心「やった!」と未だにウキウキした気分になります
(私自身不器用なので、未だに大失敗する事も多々ありますが…;)。

これからも色々な漫画料理を再現していきますので、
お手隙の際にまた読んで頂けますと幸いです。

  • #-
  • あんこ
  • URL

2010.11.10 Wed 22:15  |  管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

  • #

2010.11.11 Thu 19:35  |  ベイさん、初めまして。

当ブログの管理人・あんこです。
非公開コメントをして下さり、ありがとうございます。

おお~、ベイさんは博多っ子でしたか!
勝手ながら、なんだか親近感を感じてしまいました(^^*)。
その上大大大ファンとまで言って頂けて、感無量です。
そうなんです、チャーハンにさつまいもって結構いけるんです!
よろしければ、是非お試しください。

確かに、最近福岡は急に寒くなったので毎朝コートが必須です;。
ベイさんも体調にはお気をつけ下さいませm(_ _)m。
これからも色々な漫画料理を再現していきますので、
お時間が空いた際にまた読んで頂けますと幸いです。

  • #-
  • あんこ
  • URL

2010.11.12 Fri 14:40  |  東京スカイツリー

こんにちは!
今日は金曜日、週末で~す♪ルンルン♪

2010.11.13 Sat 19:45  |  どんびろさん、初めまして。

当ブログの管理人・あんこです。

コメントをして下さり、ありがとうございます。
はい、昨日は金曜日で私もルンルン気分でした(^^*)。

  • #-
  • あんこ
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あんこ

Author:あんこ
・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『酒のほそ道』
 …『じったんの時短レシピ』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『なんちゃって駅弁』
 …『華中華』
 …『花のズボラ飯』
 …『まかない君』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
 …『みをつくし料理帖』
・再現料理を予定中の漫画:
 …『浅草人~あさくさびと~』
 …『鬼平犯科帖』シリーズ
 …『銀の匙』
 …『拳闘暗黒伝セスタス』
 …『スイーツ本部長一ノ瀬櫂』
 …『旅のグ(2)月は知っていた』
 …『テルマエ・ロマエ』
 …『土曜日ランチ!』
 …『BAR・レモンハート』
 …『百姓貴族』
 …『ぶたぶた』シリーズ
 …『ベーグル食べない?~幸せカフェごはん~』
 …『飯盛り侍』
 …『夢色パティシエール』


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