『クッキングパパ』の“サンマのゴロゴロめし”を再現!

年末はカニ鍋、カキ鍋、豚ニラエビ餃子、天ぷらそば、明太子スパ大盛り、トントロカレー(その他にも居酒屋巡りやお菓子ドカ食いという悪行を行いました)などカロリーが高い物ばかり飲み食いしていた為、荒れた胃を癒す為に七草粥を食べました。正直あまり味はしませんでしたが;、胃がキレイに浄化されていく感覚になれたのですっきりです(^^)。
どうも、小学生の頃「秋の七草は食べれる物かな~、だったらどうやって料理するのが定番なんだろう」と馬鹿丸出しな事を考えていた管理人・あんこです。

今回再現する漫画料理は、『クッキングパパ』にて荒岩主任がメガネさんを笑顔で送り出す為に考えたオリジナル料理・“サンマのゴロゴロめし”です!
サンマのゴロゴロめし図
『クッキングパパ』序盤から登場して以来、荒岩主任のいる営業第二課をさりげなく支え続け、常に場をアットホームで和やかなムードにしてくれていた貴重なキャラ・メガネさんですが、実は二十巻の時点で退職しています。理由は転職で、奥さんの実家が経営している養豚場を継ぐ事を決めての転身だと作中では語られていました。メガネさん曰く、「金丸産業に入社して十三年。すごく居心地良くて気楽に働いて、あっという間の十三年。好きな釣りは出来るし、職場には何の不満もない」「このままずっといたいなという気もするけど…豚を相手に暮らすのもいいかなって…決心したんだ」との事で、読んでいると胸に迫るものがありました(´・ω・`)。メガネさんのように、普段は物静かでニコニコしているけれどいざという時に芯の強さを発揮できる人は、男女問わずとても尊敬させられます。
その後、事情を聞いた荒岩主任とメガネさんは名残を惜しむあまり退職をなかなか言い出せず、結局辞める数日前になってようやくみんなに挨拶をします。当然、田中君を始めとする営業第二課は「ええっ?!メガネさん会社辞めちゃうのー!」「そんなぁ」「このクソ忙しい時に一人だけ抜けるなんて、反則ですよ~」と大いにメガネさんを惜しみまくっていましたが、そんな中ものすごくダメージを受けていたのは、意外にもあのけいこちゃんでした。普段は根っから明るくてジメジメした事が大嫌いなけいこちゃんですが、この時は何とポロポロと大粒の涙を流し、「うちが入社した時からメガネさんはずっと隣にいてくれて、ずっと面倒見てくれたじゃない。いつも優しくていつもニコニコして、ずっと隣にいてくれると思ってた。うちはそんなメガネさんが大好きだったんだもん!」「隣の席なのに、一言くらい言ってくれてもいいじゃない!」と珍しく少し取り乱していました。翌日に田中君の発案で行われた三井グリーンランドの送別遠足でも一緒にゴーカートに乗ったり、色んな絶叫アトラクションを隣り合いながら楽しんでいたので、意外とけいこちゃんはメガネさんのように傍で静かに支えてくれるお兄さんみたいな男性が必要な、如何にも女の子らしい女性なんじゃないかな~と微笑ましく感じました(あと、これは勝手な妄想ですが、もしかしたらけいこちゃんは昔メガネさんにほのかに憧れていたんじゃ…ともつい想像しちゃいました;)。このお話を読むと、どんなに身近で一緒にいるのが当たり前な存在の人でも別れは本当に突然来るのだから、その時に後悔しないよう日々ベストな接し方をしていこうと考えさせられます。
けいこちゃんとメガネさんは入社時から仲良しでした。
そして送別遠足の帰り道、田中君の部屋を会場にして行われた二次送別会で荒岩班の女性達が腕によりをかけてメインとして作ったのが、この“サンマのゴロゴロめし”です(但し、レシピは荒岩主任がこの日の為に考案して夢子さんに教えた物が元となってます^^;)。
作り方はその名通り大胆で、ぶつ切りにしたサンマ、里芋、にんじん、たけのこ、しめじを醤油味の調味液に浸しておいたご飯と共に炊飯器へ投入して炊飯ボタンを押し、ふっくら炊けたら柚子果汁や三つ葉を散らして出来上がりです。ぶつ切りのまま材料を使うので準備が楽な上、素材の持ち味をそっくりそのまま活かせるのが美点の炊き込みご飯だと作中では紹介されていました。荒岩主任が言うには「サンマはどう調理しても旨い!」だそうで、確かに見た感じは具がゴロンゴロン入っていてかなりウマーそうでした。
見るからにウマーそうな秋ならではの炊き込みご飯
ちなみに、メガネさんはこの炊き込みご飯をおいしく頂いた後に荒岩班の女性達全員(けいこちゃん、夢子さん、種子島ちゃん、吉田さん)からホッペにチューをプレゼントされるという、非常に貴重で嬉しい体験をします。これにはメガネさんもたまらずデレデレ顔になり、その様子を見た田中君は「ああ!いいな~っ!」「おれもおれもー!」と子どものようにねだるのですが、けいこちゃんはすっかりいつもの調子に戻って「べぇ~っ!やなこった、口が腐る!」と結構パンチの聴いた言葉をお見舞いしていました;。田中君には気の毒ですが、やはりけいこちゃんはこのくらい元気な方がいいなと思いました(´∀`*)。
最後に、みんなからチューのプレゼント(笑)!
サンマも炊き込みご飯も大好物なので、絶対再現したいと考えていました。サンマと里芋がちょうど安く売っていたので、早速再現してみようと思います!

という事で、レッツ再現調理!
まずは、材料の下ごしらえ。生サンマ(塩サンマでもOKですが、その際は塩の使用を控えめに)は頭、ウロコ、内臓、背びれを丁寧に取り除いて中側を流水で洗い、水気をよく拭き取ってから五等分くらいのぶつ切りにします。
※これは原作では書かれていない事ですし、骨からも強い旨味成分が出るのであんまりお勧め出来ませんが、骨がどうしても嫌な方はこの時点で取ります。
サンマのゴロゴロめし1
サンマのゴロゴロめし2
切り終えたサンマを大皿かバットに移して塩と酒を適度にふり、約二十~三十分放置してなじませておきます。これは臭み消し兼下味つけなので、塩はやや強めがいいです。
サンマのゴロゴロめし3
泥を落として皮をむいた里芋、皮をむいたにんじん、アク抜きと下茹でを済ませたたけのこ(市販されているたけのこの水煮でも可)、石突きを取ったしめじを一口大よりも何回りか大きいサイズに切り揃えます。最初は「大きくて食べにくいのでは…」と心配になりましたが、実際に試すと全然そんな事はない上に素材の味が活きてくるのでおすすめです!
サンマのゴロゴロめし4
その後、塩をまぶしてこすりあわせる事によってぬめりを取った里芋とにんじんを水から中火で茹で、沸騰してきたら数分で火を止めてよく水洗いします。こうする事によってぬめりがなくなると同時に、熱が中にまで十分通るので火の通りを気にする心配はなくなります。
ほっかほかの里芋とにんじんは塩をつけて食べるだけでもおいしそうですが…我慢!
サンマのゴロゴロめし5
サンマのゴロゴロめし6
その間、炊飯器にといだお米、醤油、酒、みりん、水を加えてさっと混ぜておきます。蛇足ですが、水加減は通常より少し少なめにしておいた方がピンと粒がたつ見事な炊き上がりになりやすいです。
サンマのゴロゴロめし7
サンマのゴロゴロめし8
サンマのゴロゴロめし9
ここへ先程のサンマ(この時、水気はしっかり拭き取っておく事がポイントです!そうしないと、臭みの元である汁まで入って臭くなります;)、里芋、にんじん、たけのこ、しめじを投入し、炊飯のスイッチを押します。この間、あらかじめ三つ葉を刻んでおきます。
※ゆずの果汁と皮は絞りたて・削りたてが一番美味しいので、この段階ではまだ洗うだけです。
サンマのゴロゴロめし10
時間が来てご飯が炊き上がったらゆずの果汁を好きなだけ振りかけてさっくり混ぜ合わせ、刻んだ三つ葉を多めに乗せて軽く混ぜます。ただ、三つ葉はシャキッとした味わいも楽しみたいので半量飾り用に取っておきます。
サンマのゴロゴロめし11
サンマのゴロゴロめし12
サンマのゴロゴロめし13
全体にゆずの果汁が合わさったら茶碗によそい、仕上げに飾り用の三つ葉とけずったゆずの皮を散らして“サンマのゴロゴロめし”の完成です!
サンマのゴロゴロめし14
ご飯の薄い焦げ茶色に、にんじんの赤色、里芋のベージュがかった白色、サンマの銀色、三つ葉の緑色、そしてゆずの黄色が見事に映えており、見ているだけでお腹がすいてきます(´Д`;)。サンマの濃厚な潮の匂い、ゆずの優しいふうわりとした香り・三つ葉の爽やかな芳香が複雑に入り混じって鼻をくすぐってくるのも食欲が湧きますし、これこそ秋の定番ご飯!って感じです(さすが荒岩主任^^)。
サンマのゴロゴロめし15
それでは、炊きたての内にいざ実食!いっただっきま~す!
サンマのゴロゴロめし16

さて、味の感想ですが…秋らしい豊潤な味わいで、すごく美味し!栄養満点なサンマと野菜を、沢山おいしく頂く事が出来ます!
メガネさんの感慨深そうな顔が印象的です。
作中でメガネさんが、「何とも素朴で力強くて――実にいい味です!」と言っていた通りどっしり落ち着いた田舎風の味付けで、見た目によらず非常に旨味が濃い炊き込みご飯でした。サンマの身や骨から溢れ出て来た濃密かつあっさりした脂分とエキスをご飯全体が存分に吸い込んでおり、噛むごとに奥深い味わいです。不思議な事に、ダイレクトにサンマの強烈な旨さが舌に伝わってくる割には、炊き込みご飯自体の後口は相当にさっぱりしていてちっともくどくありませんでした。肝心なサンマの身も程よく塩が効いていてウマーで、イメージとしては「サンマの塩焼き入りダイナミックかやくご飯」(通常のかやくご飯よりもボリュームがあって豪勢な印象を受けたので…;)といった感じです。カツオ節や昆布の出汁を使った普通の炊き込みご飯より野趣に富んだ味が特徴的でした。
また、ゴロンと迫力満点な大きさに切られた野菜類も食べ応え十分で、ねっとりトロトロと粘りが強いしたざわが美味な里芋、ホクホク柔らかい食感でとろける甘味が癒されるにんじん、サクサクザクッとした小気味良い食感で噛み締めるとジューシーなおつゆが染み出るたけのこ、ふくよかな風味とシコシコした噛み応えがたまらないしめじなど、どれもこの懐かしい感じの炊き込みご飯にぴったりで大満足でした。根菜類が多く入っているせいか体が暖まりやいのが冬場には嬉しく、ゆずの上品な香りやほのかな酸味と三つ葉のシャキシャキ感がいいアクセントになっていました。しかし一つだけ難を言いますと、骨ごと炊き込んだ為少し食べ辛く、取り除くのに一苦労です;。ただ、サンマは骨離れのいい仕上がりなのですぐ取れますし、そこまで苦にはなりませんでした。

同じ『クッキングパパ』の料理である“サンマの飯”を、さらに洗練させたみたいな料理でした。根菜との相性の良さといい、しつこい訳でも淡白な訳でもないバランスのとれた味といい、独特の磯の香りといい、これはまさにサンマだからこそうまく作れる炊き込みご飯です。秋から冬にかけてのささやかなご馳走って感じでした。

●出典)『クッキングパパ』 うえやまとち/講談社
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

Comment

2011.01.09 Sun 15:45  |  

あんこさん、あけましておめでとうございます。
今年もたくさんの再現料理を楽しみにしています。

野趣あふれる、ってぴったりの表現。
すっごくおいしそうです!
材料も日本食スーパーで入手できそうなので
すぐに作ってみようと思います。
ですが我が家の炊飯器は3号炊き・・・
こんだけ具在が多いと容量や味のバランスは大丈夫かなあW

2011.01.15 Sat 20:44  |  charさん、こんばんは。

当ブログの管理人・あんこです。
コメントをして下さり、ありがとうございます。
ご返信が大変遅くなってしまい、誠に申し訳ございません。

かなり今更ですが、あけましておめでとうございます;。
不束者ですが、本年も何とぞよろしくお願いいたします。

charさんにそうおっしゃって頂けますと、とても嬉しいです(^^)。
それにしても、日本食スーパーにはサンマやゆずが入手可能と知り、
内心感心いたしました。最近は流通が発達してきているので、個人的に
興味深いです(実は、問屋関係の事務をしているのです^^;)。
あと、三合炊きの件ですが、実を言いますとこれは三合炊きで作ったご飯です。
決して新しくない炊飯器の炊き込みご飯モードだったのでちょっと怖かった
ですが、意外にもちゃんと炊けたのでほっとしました。
ただ、charさん宅の炊飯器でも大丈夫かどうかは分からないので、
無責任なおすすめはやめておきます(二合でしたら確実にOKだと思います)。

これからも色々な漫画料理を再現していきますので、
お手隙の際に又読んで頂けますと幸いです。

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Author:あんこ
・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『酒のほそ道』
 …『じったんの時短レシピ』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『なんちゃって駅弁』
 …『華中華』
 …『花のズボラ飯』
 …『まかない君』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
 …『みをつくし料理帖』
・再現料理を予定中の漫画:
 …『浅草人~あさくさびと~』
 …『鬼平犯科帖』シリーズ
 …『銀の匙』
 …『拳闘暗黒伝セスタス』
 …『スイーツ本部長一ノ瀬櫂』
 …『旅のグ(2)月は知っていた』
 …『テルマエ・ロマエ』
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 …『百姓貴族』
 …『ぶたぶた』シリーズ
 …『ベーグル食べない?~幸せカフェごはん~』
 …『飯盛り侍』
 …『夢色パティシエール』


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