『風流つまみ道場』の“タンドリーブリ大根”を再現!

お恥ずかしい話ですが、私はファッションセンスが皆無に近く、よく母と妹から「ダサい!」と絶叫される格好でも平気でしてしまいます(自分では、あんまりそこまで変だとは思っていないのですが…orz)。その為、以前はよく二人から「これ着て。あー、似合う!あげるから着てね(^^)」と服をプレゼントされるという、ものすごく情けない事態が多発していました;。母曰く「見ていられなかった」とのことで、その時ばかりはさすがにショックだったのを覚えています(^^;)。正直着飾る事は嫌いではないのですが、服やアクセサリーよりも本・食べ物・ゲーム・DVD・再現料理などの娯楽品にお金を使う機会が多い上に貯金という密かな楽しみもある為、あんまり服へ回す余力がない感じです。
どうも、ユニクロとGAPしか愛用しておらず、冬はほぼ色違いのタートルネックばかり着てしまう見た目が残念な管理人・あんこです。

本日再現する漫画料理は、『風流つまみ道場』にて錦ちゃんが馴染みにしている洋風居酒屋のマスターの為に教えてあげた“タンドリーブリ大根”です!
タンドリーブリ大根図
主人公・錦ちゃんが和風居酒屋<夕月>と甲乙つけがたいくらい馴染みにしているお店の一つに、<WINE Napa BEER>という洋風居酒屋があります。一見、アメリカ西海岸にあってもおかしくないような小洒落た外観のバーなのですが、肝心のマスターはというとこれまた<夕月>のママに負けない程ズボラな人で、何かといえばしょっちゅう常連である錦ちゃんの助けを借りて色んな看板メニューを提案してもらっています。ちなみに、<夕月>のママと違ってこちらのマスターは「出来る事ならおいしく儲けたい!」という欲が強い方で、一度など原価200円~300円程度で手間もあまりかからない鯛の頭料理を1800円(!?)というぼったくり価格で売ろうとしており、これにはさすがに普段は温厚な錦ちゃんも呆れてたしなめてました;。でも、正直こういう経営者って星の数ほどいるんだろうな~と思うので、すごくリアリティのあるキャラですね(´Д`;)。
今回再現するのは、ある冬の日にマスターと唯一の店員・ルミちゃん(ルーズでいい加減なマスターに振り回されている災難な女性;。マスターが「安いから」と言って意味もなく買いだめする食材の使い道に、よく頭を悩ませています^^;)が養殖のブリのアラを使って新メニューを開発しようと試行錯誤していたのを見ていられなくなった錦ちゃんが、「ちょっと発想を変えてみようか」と言って目の前で作った新感覚のオリジナル料理・“タンドリーブリ大根”。
マスターは最初、「ブリ大根は子どもの頃からのボクの<お袋の味>なんだよ。脂をたっぷり蓄えた寒ブリと、その旨みを含んだジューシーな大根との組み合わせは、冬の惣菜の王様と言っても過言ではないからね」「もちろん、この店に合わせて洋風にアレンジしているんだ。コンソメで炊いて、パセリを散らすとか」と話して試作品を錦ちゃんに食べてもらっていましたが、試食した錦ちゃんは見るからにイマイチそうな顔に…。何でも、ブリは極めて個性的で濃厚な味わいの魚な為薄味さっぱりな味付けはそんなに合わない上、養殖物のブリは安くてお得なのはいいとしてどうしても臭みが出て脂っぽい感じに仕上がりやすいのだとか(天然物だったらそこまで神経質になる必要は無らなくても平気っぽいです)。考えてみれば、大根は良くも悪くも極めて出汁や香りを吸い込みやすい素材ですので、ヘタな調味で煮てしまうといっぺんに台無しになりそうです。
養殖のブリをブリ大根にすると、どうしても臭みが脂っこさが目立つとの事
そこで、錦ちゃんが養殖物のブリをおいしく頂こうとして考え付いたレシピがこれ。作り方はブリ大根と違ってかなり洋風で、プレーンヨーグルト・カレー粉・一味唐辛子よく混ぜて作ったソースを丁寧に下ごしらえしたブリのアラや大根に塗りつけて数時間寝かせ、そのままオーブンで焼いたら出来上がりです。錦ちゃん曰く「インド料理のタンドリーチキンのレシピを応用したんだよ」との事で、カレー粉やヨーグルトによって養殖ブリの生臭さとくどさが相当に抑えられるんだそうです。
その後、一口食べてすぐに気に入ったマスターは早々とこの“タンドリーブリ大根”を新しくメニューに採用しますが、インド人の口コミによってお店が広く知れ渡るようになってしばらくはインド人のお客さんしか来なくなったという如何にも漫画らしいオチになっていました;。
錦ちゃん曰く、タンドリーチキンのレシピをアレンジして作った料理
このお話を読んで「そういえば、今年はまだブリ大根を食べていない…」という事実に気づきました。ニュースによると、2010年末~2011年現在にかけて何故かブリが豊漁になっているため比較的お得価格になっているみたいですし、これをいい機会だと思って早速再現してみようと思います。

という事で、レッツ再現調理!
まずは、素材の下ごしらえ。養殖ブリのアラは一回グラグラに沸かしたお湯の中にくぐらせてさっと湯通しし、表面が白っぽい色に変化したら取り出して冷水の入ったボウルで冷やします。この時、流水でウロコ・血合い・汚れ・余分な脂をしっかり洗い流すのが重要なポイントです(養殖のブリの場合この行程をさぼってしまうと、それこそ臭い&脂っぽくてとても食べられた味じゃないんだとか)。
タンドリーブリ大根1
タンドリーブリ大根2
汚れがほぼ完璧に落ちたらキッチンペーパーで水気をきっちり拭き取り、刃の厚い出刃包丁で食べやすい大きさに切って全体に塩とこしょうをパラパラ振り掛けます。これで、ブリのアラの準備はOKです!
※ブリの目玉は、鯛などの目玉と違って結構グロデスクで好き嫌いが分かれる部位な為、苦手な方はこの際に取り出してしまっても可です。
タンドリーブリ大根3
タンドリーブリ大根4
その間、大根は皮をむいて輪切りにした後四分の一サイズに切り、米の茹で汁かただの水をはったお鍋の中へ投入してそこそこ柔らかくなるまで煮ます。大根に段々透明感がでてきて、その内透き通るような美しい白さになれば用意は万端です。
タンドリーブリ大根5
タンドリーブリ大根6
次は、漬け込み作業。ボウルに砂糖が入っていない無糖プレーンヨーグルト、カレー粉、一味唐辛子を加えて泡だて器でガーッと混ぜ、ヨーグルトソースを作ります。辛いのがお好きな方は一味唐辛子を多めに入れるとナイスです!
タンドリーブリ大根7
タンドリーブリ大根8
このヨーグルトソースを養殖ブリのアラと大根へまんべんなくぬりつけ、半日~一晩かけて冷蔵庫でじっくり寝かせて味を染みこませます。時間がない場合は、一時間前後の漬け込み時間でも大丈夫との事でした。
タンドリーブリ大根9
ここまできたら、今度はいよいよ仕上げの焼き作業。魚焼きグリルかオーブンレンジにアルミホイルを敷き、そこへ先程のブリのアラと大根をヨーグルトソースごと移し、約三十分(機械によって大分時間が異なってきます)かけて焼きます。その際、時々両面をひっくり返して焼かないと香ばしさが出ないので要注意です。
タンドリーブリ大根10
やがて両面ともこんがり焼き色がついてきたら取り出し、出来立て熱々の内にお皿へ盛り付ければ“タンドリーブリ大根”の完成です!
タンドリーブリ大根11
カレーのワイルドな香りと、ヨーグルトの酸味ある香りが渾然となって鼻をくすぐります。カレー味の白身魚料理は以前何度か食べた事がありますが、カレー味のブリを食べたことは一度も無いので、果たしてどんな味なのか予想がつきません。インド風というよりは、無国籍料理風ってイメージです。ただ、カレー色に染まった大根は思っていたよりもウマーそうだったので、これは期待が持てます。
タンドリーブリ大根12
それでは、冷めてしまわない内にいざ実食!いただきま~す。
タンドリーブリ大根13

さて、味の感想ですが…ブリの概念が変わりそうなおいしさ!魚ではなく、肉を食べている気分になる程迫力満点な味わいです!
カレー味の大根は、案外美味!
ブリのアラのしっとりホロホロとあっけなくほどけていく身、噛み締めるごとににじみ出る旨さたっぷりな肉汁、舌の上へ溢れんばかりに広がっていくあっさりかつ重厚なコクがたまらず、そのくせものすごく後口がさっぱり爽やかなので思わず骨までしゃぶってしまいます。例えるならば「潮の香りがする魚版カレー味のスペアリブ」って感じのおいしさで、味の密度が濃ゆくて旨味がギュッと詰まっている割には全然くどくないのが印象的でした。頭に近い部位はプルルとしたゼラチン質の脂、尾に近い部位は淡泊な白身が特に美味で、これがまたピリ辛なカレーソースとよく合っています。わずかな酸味が特徴的なヨーグルトのまったりまろやかな風味と、多種多様なスパイスが織りなすくっきり鮮やかで華やかな芳香がブリの脂っこさや臭みをほぼ完璧にかき消しており、おかげで頭のてっぺんから尾の付け根付近までキレイに平らげる事が出来ました。
あと、まるで「カレー味の洋風炙りふろふき大根」みたいな状態になった大根が相当にウマーで、かぶりつくとほろく甘苦いジューシーな汁がジュバッと噴き出して来るのに驚かされました。この瑞々しい甘さが箸休めとして最適な感じで、思わず口元がほころびます。ビールはもちろん、作中で言われている通り意外にも日本酒との相性がよかったので色んな場面でオールマイティーに活躍してくれそうな料理でした。

ブリ大根といえば今まで「和」のイメージしかありませんでしたが、今度からは「洋」のイメージも一緒に浮かびそうです。ブリは味の濃い魚なのでカレーとはあまりあわないんじゃないかと思いましたが、いい意味で裏切られました。物は魚なのでカロリーも比較的低めですし、いいとこ尽くしです(^^)。

P.S.コメント返信が滞りがちになってしまい、誠に申し訳ございません。日々目を通してご返信内容を考えておりますが、いかんせん打ち込む時間と気力が足りていない為どうしても週末にご返信する形となってしまっております。今現在届いておりますコメントは明日中に必ずご返信いたしますので、何卒よろしくお願いいたします。

●出典)『風流つまみ道場』 ラズウェル細木/芳文社
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

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Author:あんこ
・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『酒のほそ道』
 …『じったんの時短レシピ』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『なんちゃって駅弁』
 …『華中華』
 …『花のズボラ飯』
 …『まかない君』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
 …『みをつくし料理帖』
・再現料理を予定中の漫画:
 …『浅草人~あさくさびと~』
 …『鬼平犯科帖』シリーズ
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 …『拳闘暗黒伝セスタス』
 …『スイーツ本部長一ノ瀬櫂』
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