『風流つまみ道場』の“タラと白子の親子グラタン”を再現!

個人的に、最後まで目が離せないままラストで「あっ」と背筋が凍りそうになったサスペンス映画は『ユージュアル・サスペクツ』、『アイデンティティー』、『SAW』、『メメント』なのですが、近頃これらを超えるサスペンス映画を見出せずにいる為少々さびしくなっています。恐らく私のリサーチ不足が原因で見つけきれていないだけだと思うのですが、最近は本探しばかりに熱中している為あまり探せずにいる今日この頃です。
どうも、「面白い!」と「そうきたか!」が両立している映画を見つけるのはなかなか至難の業だと思う管理人・あんこです。

今回再現する漫画料理は、『風流つまみ道場』にて錦ちゃんが密かに狙っている女性・恵梨華さんとそのお父さんの為に作った“タラと白子の親子グラタン”です!
タラと白子の親子グラタン図
ある冬の夜、錦ちゃんはなじみの飲み屋・<夕月>でいつもの如く酔いつぶれて眠っている時に恋する女性・恵梨華さんとそのお父さん(実は、<夕月>の大家さんでもあります。そのせいか、向かう所敵なしな<夕月>ママも、このお父さんにはどうも頭が上がらない模様)に起こされ、「タラと白子をお鍋以外でおいしく食べれるおつまみを作って!」とお願いされます。何でも、<夕月>のママがお店にある唯一の土鍋を割ってしまったのが原因でお鍋が作れなくなった為、どうにかしてタラと白子の美味なアレンジ料理を食べたくなって錦ちゃんを起こしたとのことでした。最初は「その組み合わせでは、もー鍋しか考えられないところだけど…」と弱音を吐く錦ちゃんですが、愛しの恵梨華さんに「そこを何とかお願い」とおねだりされると「はいはい、恵梨華さんに頼まれたら嫌とはいえないね」と手のひらを返して急にやる気を出していました;。前回の雪江さんといい、今回の恵梨華さんといい、本当に美人に弱い主人公で思わず苦笑です。こんなに美人に優しくて計算高くて料理も上手なのに、どうして錦ちゃんには彼女がいな(以下略。
それにしても、仮にも飲み屋の女主人であるママの腕を誰も信用&頼りにせず、一客人でしかない錦ちゃんにばかり調理の依頼が舞い込むのには、ちょっとママが気の毒になりました;。一度など、ある常連さんから「ママに任せるの不安だから」などと言われていますし(^^;)。まあ、ママの方も錦ちゃんが代わりに作ってくれてラッキーと思っているシーンや、半ば確信犯的に錦ちゃんに料理作りを押し付けているシーンが数え切れないくらい登場しているので、案外全く気にしてないのかもしれません(春には「アク抜きって面倒なのよ」と言って水煮たけのこを使ったり、夏は夏で「市場やってないから…」「切るだけだし」という理由でもらい物のトマトを切っただけのおつまみをおすすめメニューに載せたりと、本当に物ぐさなんだな~と読んでいてある意味感心します;)。
雪江さんといいえりかさんといい、美女のお願いに一番弱い錦ちゃん
この時、錦ちゃんが即興で作り出したアレンジ料理が、この“タラと白子の親子グラタン”!作り方は結構簡単で、めんつゆや刻みネギに漬け込んで味付けした白子を炒めたタラときのこ類の上に乗せ、仕上げに粉チーズを振りかけてオーブンかトースターでこんがり焼いたら出来上がりです。グラタンにしては珍しい事にホワイトソースが一切乗っておらず、その代わりに白子をソースとして具材にまぶしながら食べるのがポイントなんだとか。チーズとバターを使う割にはそこまで洋風な味わいではないそうですので、果たしてどんな味なのか気になるところです。
ちなみにこのグラタンを食べた後、恵梨華さん・お父さん・ママの三人でちょっとした下ネタ談義が始まります。というのも、ママが「でも、タラと白子でも親子って言うのかしら?フツー親子って卵を使うじゃない」と突っ込んだのをお父さんが「いや、厳密にはどちらも正しくない。やっぱり卵と白子が合わさらんと<子ども>とは言えんゾー」と答え、それにすっかり酔っ払った恵梨華さんが「ギャハハハその通りーーっ!合体、合体~(´∀`*)ウイー」とノリノリで返したからです;。うーん、この親にしてこの子あり…見事な親父ギャグです;。
おかみさんがタラと白子について、鋭い指摘をしていました;
白子もタラも旬真っ盛りでおいしくなっていますので、作るなら今!と思いました。早速、レシピ通り再現してみようと思います!

という事で、レッツ再現調理!
まずは、材料の下ごしらえ。白子は出来る限り新鮮な物を用意して軽く水洗いし、キッチンペーパーで水気を拭いて一口大に切ったらボウルに入れてめんつゆ、刻みネギ(太ネギではなく、万能ネギがおすすめです)を投入し、そのまましばらく漬け込んでおきます。その際、めんつゆは水で薄めず原液を使用します。
タラと白子の親子グラタン1
タラと白子の親子グラタン2
タラは一切れを三~四個にそぎ切りして両面に塩こしょうで味付けし、さらに小麦粉をふってパパッとはたきます。錦ちゃん曰く「茶漉しを使うと便利」との事でしたので試してみると、簡単楽々に粉まぶしが出来たので感心しました。
タラと白子の親子グラタン3
タラと白子の親子グラタン4
その間、しいたけは軸ごと薄くそぎ切り、しめじは石突きを取ってほぐし、えのきも下部分を切り落として食べやすい大きさにザクザク切っておきます。きのこなら何でもOKですので、エリンギや舞茸を使ってみても面白いと思います(ただ、この基本三種類のきのこは省いてしまうとやや物足りなくなるので要注意です)。
タラと白子の親子グラタン5
次は、焼き作業。フライパンに油とバターを入れて熱し、タラを入れて両面をカリッとキツネ色になるまで焼いたら一旦別の容器へ取り出します。続けて、同じように油とバターできのこ類をざっと炒め、火が通ったらまた別皿に取り出します。
タラと白子の親子グラタン6
タラと白子の親子グラタン7
バターを薄くぬったグラタン皿へ、先程のきのこ類→タラ→白子(めんつゆと刻みネギもそのまま一緒に入れます)の順に重ねながら入れます。その際、とろけそうな舌触りがお好きな方はめんつゆもたっぷり、カリッとドライな口当たりがお好きな方はめんつゆを控えめにして小さな器に分けて入れる事を推奨いたします。
※不思議な事に、白子パワーのせいかめんつゆが半ばゼリー状になってとろっとろになっていたのが印象的でした。グラタンに乗せて焼くのはもちろん、これを工夫すればもっといいソースになりそうなので、色々試してみたいです。
タラと白子の親子グラタン8
タラと白子の親子グラタン9
タラと白子の親子グラタン10
この上に粉チーズをたーっぷりふりかけ、高温に熱したオーブンかトースターに入れて表面に焼き目がつくまで焼きます。但し、あんまり焼きすぎると白子がガチガチになってソース状にならなくなるので火加減には注意した方がいいです。
タラと白子の親子グラタン11
白子の表面がうっすら焼けてきたら間髪入れずすぐに取り出し、そのまま机へ運べば“タラと白子の親子グラタン”の完成です!
タラと白子の親子グラタン12
チーズはこんがりというよりはトロフワッとした感じで、カリカリしている部分とトロトロしている部分の二つにわかれているのが面白かったです。ネギやめんつゆの和食っぽいいい香りが鼻腔を刺激し、見る見るうちに食欲が湧いてくるグラタンでした(実はグラタンの接近画像を撮り忘れるという痛恨のミスをしてしまった為、下の画像は後日に作ったミニ版になりますorz)。
タラと白子の親子グラタン13
それでは、熱々の出来立ての内にいざ実食!いただきまーす!
タラと白子の親子グラタン14

さて、味はと言いますと…タラ・白子・きのこがよく合って、美味しっ!洋風な見た目に反し、実際はかなり和風です。
味にうるさいお父さんも大満足なグラタン
香ばしく焼けているのに、プリプリした弾力やフルフルした舌触りが十分残っている白子の表面に歯をあてて噛み破ると、プッチントロトロトロ~ッと熱々なめらかでクリーミーな旨味が一気に弾け、そのまま口の中をひたひたと静かに満たしていきます…。作中で表現されている通り本当にグラタンソースっぽいまったりした感じの味わいで、強いて言うなら白子の方はよりあっさり軽い後味、ねっとり舌へ絡んだと思った途端サラサラと抵抗なく溶けていくとろみ、そしてほんのり磯の香りが漂うさっぱりした塩味が特徴的でした。バターのふくよかな芳香と粉チーズの強烈なコクが白子の奥深い繊細な旨さを何倍にも膨らませており、例えるならば「品がよくて潮風風味の純和風ホワイトソース」ってイメージです。普通のホワイトソースとは違ってソースとしても具としても一度で二度おいしく食べられるのが印象的で、懸念していた独特の癖や臭みもめんつゆのキリリと鮮やかなカツオ出汁や濃い醤油味でほとんど消え去っていたので感心しました。このめんつゆが料理のキモで、下手をすれば個性的な材料ばかりでバラバラになりかねないグラタンを絶妙にまとめあげ、白子をちゃんとソースらしく調味する事に成功しています。
しいたけ、えのき、しめじのシコシコした歯触りが程よい食感のアクセントになっている上、濃密なエキスがソースやタラに新たな旨さをプラスしていて、正直あるのとないのとでは結構違ってくると思います。あさつきのシャキシャキ感が単調さを防いでいますし、何より白子をまとったタラのしっとりバター風味な身がまた美味で、日本酒がクイクイ進む冬らしい逸品料理でした。

うちは土鍋が大小合わせて四、五個あるので、土鍋が家から一つ残らず消えることはまずなさそうですが;、それでなくてもまた作りたいな~と感じた再現でした。ただ、鮮度が落ちた白子だとやはりちょっと匂ってしまいますので、この料理もお鍋同様なるべく新鮮プリプリな白子で作った方がいいと思います。

●出典)『風流つまみ道場』 ラズウェル細木/芳文社
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

Comment

2011.02.07 Mon 22:36  |  ああ、食べたいなぁ・・・。

先週の土曜日、岐阜の書店まで、ワンピースのスタンプを押しに行った
書店で「ズボラ飯」をみつけて買ってきました。
しかし、発売して1ト月で5刷とは・・。
一緒に「高杉さん家」3巻も購入。
ズボラ飯を弟に読ませたら翌日なぜか、高杉さん家が全巻
弟の部屋に・・。(弟が柳原先生の作品を読んだのは「まるいち」以来
です。)
「鱈身と白子ときのこ」でグラタン!
最強のコンボです。
これは周りに何か言われても作るべき一品ですねぇ。
うーん、食べてみたい。では。

  • #-
  • 波多野鵡鯨
  • URL

2011.02.11 Fri 14:48  |  波多野鵡鯨さん、こんにちは。

当ブログの管理人・あんこです。
コメントをして下さり、ありがとうございます。

『ワンピース』といえば、新キャラの人魚姫がかわいいですね(^^)。
『花のズボラ飯』は掲載当時の冊子と読み比べると若干文章が変わった部分が
ありますが、それでも面白いので私自身買ってよかったと考えています。
それにしても、最近本屋さんに寄れない日々が続いていたので『高杉さん~』
の新刊を買うのをうっかり忘れてました!明後日早速買いに行こうと思います。

今回のグラタンは、飲兵衛にとってはたまらぬ一品ですのでおすすめです。
白子がトロトロとろけていくのを日本酒でクイッと洗い流すと、ほっとします。
その為、波多野鵡鯨さんにそうおっしゃって頂けて嬉しかったです。

これからも色々な漫画料理を再現していきますので、
お手隙の際に又読んで頂けますと幸いです。

  • #-
  • あんこ
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あんこ

Author:あんこ
・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『酒のほそ道』
 …『じったんの時短レシピ』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『なんちゃって駅弁』
 …『華中華』
 …『花のズボラ飯』
 …『まかない君』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
 …『みをつくし料理帖』
・再現料理を予定中の漫画:
 …『浅草人~あさくさびと~』
 …『鬼平犯科帖』シリーズ
 …『銀の匙』
 …『拳闘暗黒伝セスタス』
 …『スイーツ本部長一ノ瀬櫂』
 …『旅のグ(2)月は知っていた』
 …『テルマエ・ロマエ』
 …『土曜日ランチ!』
 …『BAR・レモンハート』
 …『百姓貴族』
 …『ぶたぶた』シリーズ
 …『ベーグル食べない?~幸せカフェごはん~』
 …『飯盛り侍』
 …『夢色パティシエール』


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※現在、公私の多忙と、再現記事のペース維持を理由に、コメント欄へのご返信が出来ない状態が続いております。
 こういう場合、コメント欄は停止するべきなのかもしれませんが、励ましのお言葉やアドバイスを頂く度、ブログのモチベーションアップや心の支えとなったこと、そして率直なご意見や情報を聞けてとても嬉しかったこともあり、誠に自分勝手ながらこのままコメント欄は継続する事に致しました。
 図々しい姿勢で恐縮ですが、ご返信をこまめに出来なくて余裕がある分、ブログ内容を充実&長期的に続けられるよう力をいれる事で皆様のご厚意にお応えし、感謝の気持ちをお返ししていきたいと考えております。
※ただ、ご質問を頂いた際はなるべくお力になれるよう、すぐご返答できるように対処致します。

 応援して下さる方々に少しでも楽しんでご利用して頂けるよう、沢山の作品に触れるちょっとしたきっかけになれるよう、これまで以上に心掛けていきます。
 恐れ入りますが、よろしくお願い致します。

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