『クッキングパパ』の“菜の花いっぱいのポカポカ鍋”を再現!

 今月号の『マコちゃん絵日記』は、長豪近佳代先生の淡い恋心にほのぼのしました。普段はなめられないようにとメカボーグのような表情で生徒達に接するものの、逆におちょくられてしまうという気の毒な長豪近先生ですが;、フェニックスみたいなかわいい髪型(個人的に好きだったので、また挑戦して欲しいです…)や女性らしいお洋服を夜通し試行錯誤しながら研究する長豪近先生の様子は、密かなファンとして非常にたまらなかったです。
 どうも、長豪近先生の「何となく、おしゃれを頑張っている自分の姿を見られたくないと思いました」というシーンが切なく心に響いた管理人・あんこです。

 今回再現する漫画料理は、『クッキングパパ』にて荒岩主任が菜の花を見るのも食べるのも大好きだという虹子さんの為に作った“菜の花いっぱいのポカポカ鍋”です!
菜の花いっぱいのポカポカ鍋図
 ある年の春、虹子さんが新卒時から勤めている福岡県を地盤とする地方紙・ニチフク新聞恒例の表彰式で、見事虹子さんは文化部代表として局長賞を授与されます(評価された記事は、「博多の失われた町名シリーズ」との事)。何でも、文化部の人間が局長賞を取るのは実に五年ぶりの快挙だったそうで、おかげで虹子さんが公私共に昔からお世話になっている上司の深井部長はお祝いの席で「君達も荒岩君を見習い、頑張って荒岩君に続いてくれたまえ!」「さあ、飲もう!わしゃ嬉しいんじゃ~!」と大喜びし、何軒も虹子さんとはしごしていました;。それにしても、四次会まで平気で付き合える虹子さんは本当にお酒が強いんだな~と改めて感心です(^^;)。
 この一次会の時、虹子さんは職場のみんなとしろうおの踊り食いをしているのですが、その際に深井部長が言った「うまい!これぞ春っ!!まさしく春の味だなあっ、荒岩君」という言葉にやんわり頷きつつ、自分にとっての本当の春の味をふと思い出します。そして、偶然とはいえ急に懐かしくなった虹子さんはベロンベロンに酔っ払って帰宅後、「お帰り、局長賞おめでとう。俺からのお祝いは何がいいかい?」と気を利かせる荒岩主任に対して「また、あの一面の菜の花畑が見たいなーっ」とほほを赤く染めながらおねだりし、翌日その春の味を堪能させてもらう為に筑後川周辺にある菜の花畑へまこと君(と、タイミングよくばったり会った運転手役の田中君;)と一緒へ連れて行ってもらいます。普段はチャキチャキた性格でバリバリに動き回っている虹子さんですが、こういうシーンを見るとやっぱり人一倍女性らしい乙女心の持ち主なんだな~と微笑ましい気持ちになります。
 実は筑後川の菜の花畑は荒岩夫妻にとって感慨深い場所で、今からざっと十二年以上前に付き合いたてのお二人がここへデートしに来た時に初めてキスをした思い出のスポットだとの事でした(虹子さん曰く「あなたのアゴが邪魔で、すご~くしづらかったんだからー(´∀`)」だそうで、思わずそのページの荒岩主任のアゴをしげしげ眺めて笑っちゃいました;。確かに、立派過ぎるアゴなのでなかなか難しそうだと納得です)。それから大学卒業後に結婚し、すぐにまこと君が生まれ、がむしゃらに仕事と育児をしていく内に今日まで至ったと虹子さんは静かに語り、「あたしね、本当に幸せよ!!」と菜の花を眺めながらにっこり笑顔になっていました。どうやら菜の花畑は虹子さんにとって<春と幸福>を連想させる場所なようで、荒岩主任と虹子さんがのんびり和んでいる様子は見ているこちらまで幸せにさせるパワーがありました(^^*)。
陽だまりのような幸せを満喫する虹子さん^^
 そんなこんなで春らしいゆったりした時間を過ごしていた虹子さん、まこと君、田中君の為に荒岩主任が菜の花畑の片隅で手早く用意したのが、虹子さん思い出の味・“菜の花いっぱいのポカポカ鍋”です!
 作り方はアウトドア料理らしい簡素かつ手間要らずな感じで、昆布・ビール・お水で作ったおつゆ入りの土鍋に菜の花と豚ロース肉の薄切りを投入して短時間煮るだけでもう完成しちゃいます。飲み物はやっぱりビールがぴったりとの事で、ビール好きには垂涎物なお鍋です。
 荒岩主任が言うには「ようは、豚肉と菜の花のしゃぶしゃぶだ」「ビールを入れるので肉の臭みがとれ、肉が軟らかく煮えるのだ」との事で、試しにネット上にある様々な情報サイト様を回ってみた所、あるビール鍋レシピご紹介のページで「ビールの主原料は大麦。ビタミンB1や食物センイが豊富で、核酸やレシチンが脳細胞を活性化させ、豚肉のたんぱく質と一緒に取ると、力がついて脳が元気に働きます」という情報を得る事が出来、大変勉強になりました(バイオウェブサービス様のサイトにある、こちらのページから抜粋いたしました。ありがとうございます)。まさに、日頃から色んな事で駆けずり回っている荒岩主任と虹子さんにうってつけのオリジナル鍋だな~としみじみ思いました。
 その後、“菜の花いっぱいのポカポカ鍋”を食べたお二人は運転手要員としての宿命で泣く泣くビールを諦めた田中君と元気一杯な息子・まこと君がバトミントンをしているのを尻目に、菜の花畑の中でこっそりキスをしていました。が、その様子はバトミントンに夢中かと思われていた田中君とまこと君の目にばっちり捉えられており、「あ~あ、俺も早く結婚したいな~(つД`)」と田中君は少しやっかんでいました;。春らしいのどかなお話なので、結構好きな一場面です。
ビール入りのおつゆで菜の花や豚ロースをさっと煮るのがコツ
 菜の花のシーズンもそろそろ終わりになりかけてきていた為、すぐに再現を決定しました。前回に“おチヨさんの豚肉団子鍋”でお鍋、前々回に“宗達流菜の花ピザ”で菜の花を取り扱ったのでかぶりまくりですが、ご笑覧して頂けますと幸いです。

 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、鍋のおつゆの準備。白い粉を清潔な濡れ布巾で軽く拭き取ったら土鍋に入れ、そこへ各々が好きな銘柄のビール、倍量の水を投入して中火~強火にかけます。ビールと水の割合は原作には載っていない為自分次第になりますが、あんまりビールを濃い目に入れすぎても後々べったりしやすいので、ここはひとまずビール:水=1:2で加えてから微調整するのが無難なのではと感じました。
 ※使うビールの銘柄は何でも大丈夫ですが、この鍋に限って言うなら発泡酒の方が向いているかな~と感じました。エ○スのような本格ビールはお鍋に使うには少々苦味が勝ってしまいますので、普通に飲む方が美味しいと思います;。ちなみに、おつゆが焦げた時の匂いは焼きトウモロコシにそっくりなので結構びっくりします!
菜の花いっぱいのポカポカ鍋1
 次第に沸騰してくると、モワモワ~ッとした白い泡が大量発生しやすいので、丁寧にアク取りします。その内アルコール分がそこそこ飛んでいったら、お鍋のおつゆは準備OKです。なお、昆布の処遇は食べやすく気って鍋底に具としてそのまま沈ませておく方を推奨いたします(コリコリねっとりした歯ざわりがいいです^^)。
菜の花いっぱいのポカポカ鍋2
 次は、特製つけダレ作り。ボウルに芯を取り除いてすりおろしたにんにく、醤油、お酢、ゴマ油を投入したら泡だて器でガーッとよく混ぜ合わせ、水分と油分が出来る限り細かく入り混じったら出来上がりです。にんにくは少なめだと比較的サラッと頂ける味、多めだと大食いの血が騒ぐがっつり味に仕上がりますので、お好みで選びます。私の場合、後者を選びました;。
 その間、菜の花は流水で洗ってよく水切りしておきます(そのまま切らなくても大丈夫ですが、長過ぎる物は真っ二つに切った方が食べやすいです)。
菜の花いっぱいのポカポカ鍋6
菜の花いっぱいのポカポカ鍋3
 今度は、いよいよ肝心のお鍋作り。沸騰した後弱火にしたおつゆの中に、菜の花と豚ロースの薄切り肉をしゃぶしゃぶしながら入れてさっと火を通します。この時、あんまり火を通すとすぐしなしなの菜の花・ガチガチの豚肉になってしまいますので、要注意です。
 ※豚ロースの薄切り肉は、鍋用の物がおすすめです。あと、作中だと豚肉の他に鶏のささみを使ってもさっぱりしておいしいと書かれていました。今度、私も試してみる予定です。
菜の花いっぱいのポカポカ鍋4
菜の花いっぱいのポカポカ鍋5
 菜の花は青々とした水気のある緑色、豚ロースの薄切り肉は白っぽい色に変化したらすかさず火を消し、そのまま特製つけダレと一緒に机へ運べば“菜の花いっぱいのポカポカ鍋”の完成です!
菜の花いっぱいのポカポカ鍋7
 ビールの匂いはかすかに漂いますが、想定していたよりも結構抑え目ないい香りだったので意外でした。ほんのり麦っぽいようなとうもろこしっぽいような摩訶不思議な芳香なので味の予想が全くつかず、果たして本当においしいのかどうかすら自信が持てない心境になりました;。ただおいしそうな匂いなのは間違いない上、菜の花の瑞々しい緑色と豚ロースの白色の色合い、そして特製つけダレのにんにく風味がとても美味しそうなので、恐らく大丈夫だろうと最終的に確信が持てました(^^;)。
菜の花いっぱいのポカポカ鍋8
 それでは、特製つけダレ入りの取り皿へ菜の花と豚ロースの薄切りを好きな頃合で取り出していざ実食!いっただっきま~す!
菜の花いっぱいのポカポカ鍋9

 さて、味の感想はと言いますと…ホワワンとした見た目をいい意味でスパッと裏切る味!大人だからこそ楽しめる、酒肴的おつまみ用鍋です!
これこそが、虹子さんにとっての春の味です
 スープを飲むと、アルコール分と炭酸が全く残っていないせいかじんわり穏やかなおいしさで、ビールの風味がかすかに残っている感じの苦いようで甘いような不思議な後味が印象的です。口に含んでゆっくり味わうと、昆布のふくよかで静かな磯の旨さを感じさせるお出汁と、ほのかに香ばしい麦の香り、そして豚肉や菜の花からにじみ出た旨味成分が複雑にからみあっており、独特ながらも病み付きにさせられる面白い味わいに仕上がっていました。和風でも洋風でもない、かと言ってドイツ風な訳でもない無国籍風お鍋で、飲兵衛にはたまらない一品です。あと、特製つけダレが地味そうに見えてなかなかの出来で、にんにくならではのパンチがきいたこってり味と、ゴマ油の濃厚で心とろかす旨味が入り交じって相当に豪快かつ力強い味になっており、それでいて後々お酢のさっぱりした酸味が後口をキリッと爽やかにしめているのがかなりナイスでした(個人的に、どことなく「焼き肉屋さんの冷やし中華のタレ」ってイメージを持ちました)。
 菜の花のザキュザキュした何とも小気味良い鮮やかな歯触りと、ビール風味のスープとあいまってさらに引き立てられている野趣溢れるほろ苦さがとっても美味で、舌にガツンとくる旨酸っぱい特製つけダレへつけて食べると、びっくりするくらい箸が進みます。このしんなりザクッと仕上がった菜の花に、程よいコクが嬉しい脂部分・しっかりした噛み応えが特徴的な肉部分が同居していてバランスが取れている豚ロース薄切り肉のしゃぶしゃぶの取り合わせがぴったりで、交互に食べるとビールが止まらなくなって困りました;。また、ビールの成分のおかげか豚ロース薄切り肉がまるで高い豚肉みたいにやや弾力性のある柔らかい肉質に変わっていたのが驚きで、大変化とまでは言い過ぎでも二割増おいしくなったのは間違いないのではと感じました。

 食べるごとに力が見る見るうちに湧いてくるような素敵なお鍋です。最後のシメは、雑炊やうどんといったシンプルな食材ではなく、ちゃんぽん麺や中華麺などの割かし味がしっかりした食材がおすすめです。少しだけ癖があるおつゆを中華麺やちゃんぽん麺がどっしり受け止めてくれる為、シメだというのにお箸がどんどん進む逸品に仕上がります(^^)。特製つけダレをちょこっとたらして食べると、麺類だというのにおつまみにも変身しちゃうのが飲兵衛には嬉しいシメへと早変わりです!

○P.S.…コメント返信は、明日~明後日にかけてさせて頂きます。長らくお返事をお待たせしてしまい、誠に申し訳ございませんでした。また、大変恐縮なのですがその際はコメント返信やご質問に対するご回答の方、誤字脱字の訂正に専念致しますので、次回のアップは一日ズレる予定になっております。なるべく三日に一回再現料理記事をアップするというペースを守りたいのですが、最近さすがに時間が短縮できなくなってきた為このような処置となってしまいました。重ね重ねお詫びを申し上げます。

●出典)『クッキングパパ』 うえやまとち/講談社
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。


Comment

2011.03.31 Thu 20:45  |  管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

  • #

2011.04.01 Fri 22:47  |  チョコさん、こんばんは。

当ブログの管理人・あんこです。
コメントをして下さり、ありがとうございます。

そうおっしゃって頂ける事こそ、私にとって何よりの励みです。
このブログが荒れるのは私のつたない人格が反映しての事ですので
ある意味当然の帰結ともいえるのですが、わざわざ当ブログにお越し
して下さる方にご不快な思いをさせてしまったことは、
今更ながら深く悔いております。誠に申し訳ございませんでした。

おおー!思い出しました!『かぎばあさんシリーズ』、
小学生くらいの時によく図書館で借りてはワクワクしながら読んでいました!
なんだかすごく懐かしくて、ちょっと胸がドキドキしてきました;。
この年で借りるのは少し決まり悪いですが、機会があったら本屋さん
でこっそり買って読み、これまたこっそり再現してみようと思います;。

これからも色々な漫画料理を再現していきますので、
お手隙の際に又読んで頂けますと幸いです。

  • #-
  • あんこ
  • URL
(編集・削除用)
管理者にだけ表示を許可

Trackback

URL
http://luckyclover7.blog27.fc2.com/tb.php/693-bdce4632
この記事にトラックバック(FC2Blog User)

プロフィール

あんこ

Author:あんこ
・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『酒のほそ道』
 …『じったんの時短レシピ』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『なんちゃって駅弁』
 …『華中華』
 …『花のズボラ飯』
 …『まかない君』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
 …『みをつくし料理帖』
・再現料理を予定中の漫画:
 …『浅草人~あさくさびと~』
 …『鬼平犯科帖』シリーズ
 …『銀の匙』
 …『拳闘暗黒伝セスタス』
 …『スイーツ本部長一ノ瀬櫂』
 …『旅のグ(2)月は知っていた』
 …『テルマエ・ロマエ』
 …『土曜日ランチ!』
 …『BAR・レモンハート』
 …『百姓貴族』
 …『ぶたぶた』シリーズ
 …『ベーグル食べない?~幸せカフェごはん~』
 …『飯盛り侍』
 …『夢色パティシエール』


○当ブログについて
 このブログで使用されている記事の画像、一部文章は、それぞれの出版物等から引用しております。
 引用物の著作権は全て作者様、出版社様等に準拠致します。
 もしご関係者様に問題のある画像及び記事がございましたら、御連絡頂ければ速やかに修正、削除等の対処を致します。

○お知らせ
・当ブログでは作品のネタバレを含んだレビューも同時に行なっておりますので、作品を未見の方はご注意をお願いいたします。
・各作品に掲載されているレシピの分量は、例外なく全て非公開にする方針を取っておりますので、ご了承の程をお願いいたします(←この件についてご質問頂いた場合、誠に失礼ながら下記の理由でご返信しない方針にしております)。

※現在、公私の多忙と、再現記事のペース維持を理由に、コメント欄へのご返信が出来ない状態が続いております。
 こういう場合、コメント欄は停止するべきなのかもしれませんが、励ましのお言葉やアドバイスを頂く度、ブログのモチベーションアップや心の支えとなったこと、そして率直なご意見や情報を聞けてとても嬉しかったこともあり、誠に自分勝手ながらこのままコメント欄は継続する事に致しました。
 図々しい姿勢で恐縮ですが、ご返信をこまめに出来なくて余裕がある分、ブログ内容を充実&長期的に続けられるよう力をいれる事で皆様のご厚意にお応えし、感謝の気持ちをお返ししていきたいと考えております。
※ただ、ご質問を頂いた際はなるべくお力になれるよう、すぐご返答できるように対処致します。

 応援して下さる方々に少しでも楽しんでご利用して頂けるよう、沢山の作品に触れるちょっとしたきっかけになれるよう、これまで以上に心掛けていきます。
 恐れ入りますが、よろしくお願い致します。

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

ブロとも申請フォーム

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

Copyright © あんこ