『クッキングパパ』の“枝豆カレー”を再現!

 漫☆画太郎先生の力作『ミトコン』が、とうとう打ち切られてしまいました。それも、もはや定番と化している非常に漫☆画太郎先生らしい終わり方で…orz。こんなことだったら単行本を買って貢献していればよかった、と後悔してもしきれません。個人的にすごく残念ですが、次回作に期待したいです。
 どうも、ただ「担当の渡辺さん、私のようなロートルに最後のチャンスをありがとう!さらば!!」という後書きに軽く胸騒ぎを感じている管理人・あんこです。

 今回再現する漫画料理は、『クッキングパパ』にて荒岩主任が夏の終わりを惜しむみつぐ君を元気付ける為に作ってあげた“枝豆カレー”です!
枝豆カレー図
 荒岩主任の息子・まこと君とそのお友達であるみつぐ君達が、小学校高学年だった頃のこと。まだ夏休みが開けたばかりで浮き足立っている教室内で、一人ムスッとむくれているみつぐ君の様子が気になったまこと君とえっちゃんは、「またお母さんとケンカ?」「兄弟ゲンカ?」「夏休み中にもらったお小遣いが少なかった?」など、様々なあて推量をしてはみつぐ君から話を聞きだそうとします(どれもみつぐ君には如何にありそうな理由なので、「さすが数年来の友達!」と思わず感心しちゃいました;)。けれども原因はどれも違っており、正解は「夏休み中、天気が悪くて全然遊べなかったから」!何でも、みつぐ君は夏休み中に家族でキャンプやスペースワールドへに行ったり、釣り・山登り・海水浴をしに出かけたり、花火を見に行ったりするという壮大な計画を立てていたそうなのですが、そのどれもが台風や大雨・津波・雷警でことごとく潰されてしまったとの事で、納得できないし気がすまないと大いに不満をぶちまけていました。おかげでその余波は夏休みの宿題にまで影響が及んでしてしまい、全く終っていないみつぐ君の宿題を目の当たりにして「どうして夏休みの宿題が全然終ってないの?みつぐ君、夏休みは何をしてたの?」と困惑している先生を前に、みつぐ君は「夏休みは遊べなかったので、勉強できませんでした!いっぱい遊んだら勉強してもよかばってん、全然遊べんのに勉強だけするのは不公平です(`・ω・´)キリッ!」という、いっそ清々しいほど滅茶苦茶な子ども側の理論を展開していました;。う~ん、心情は理解できなくも無いですが、先生から「そういう訳には行かないでしょう!」とこってり絞られるのも大人の立場として仕方ないよな~って感じです(^^;)。
 おまけに、小憎らしい事に夏休みがあけて九月に入った途端連日晴れが続いているのがみつぐ君の気に激しく障ったらしく、「許せんぞー、俺は遊びたり~ん!夏休み今からやり直しじゃ~ヽ(`Д´#)ノ!」と最終的にはフラストレーションが爆発していました;。確かに、せっかくの休日に計画を立てたというのにうまくいかないまま時間だけが過ぎ、結局予定の半分もいかないまま休み終了…というのは、やるせなさ・行き場の無い怒り・脱力感が激しい為、みつぐ君の気持ちはとっても理解できます(特に、社会人になると一ヶ月どころか一日の休みを取る事すら困難になる為、その絶望度は計り知れない物があります)。
台風ばかりで全然遊べなかったみつぐ君は、不満いっぱい;
 そこで、まこと君、えっちゃん、さなえちゃん、ヒロ君の四人は学校帰りにみつぐ君を誘い、夏に未練なくさよならする為の夏・満喫ツアー(とは言っても、近所をぶらぶらするだけのお手軽な物;)へ自転車で出かける事にします。残念ながら海はまだ荒れていて入る事は出来ませんでしたが、プールで思い存分遊んだり、ゲーセンで好きなゲームをやったりと、みんなと一緒に腹を抱えて笑い合うという最高の時間を過ごせたみつぐ君はようやく気持ちが収まりはじめます。この一連の流れを見るたび、色々な夏の思い出と秋の到来時に感じる物悲しさがごっちゃになり、少し切なくなります。
 そして、夕方遅くに荒岩家へお呼ばれされたみつぐ君達は、まこと君から全ての事情を聞いた荒岩主任によって作られたある料理をご馳走されます。それが、この“枝豆カレー”です!
 このカレーには珍しい事に玉ねぎが一切入っておらず、合挽き肉・枝豆・ナス・じゃがいもを具に、カレー粉・醤油・塩・こしょうのみで調味して作るのがポイントだと作中で語られていました。荒岩主任曰く、「夏の美味しい味覚の≪枝豆≫がたっぷり入ってるのさ」「でも、夏休み―終った物は仕方がない。秋は秋のおいしい物を楽しもうってんでナスビも入ってるんだ」だそうで、前向きらしい荒岩主任らしいカレーだな~と初見時はニヤニヤしたのを覚えています。
 その後、このカレーを食べ終えたみつぐ君はすっかり満足し、まこと君達と花火をする事によってようやく夏気分にピリオドを打っていました(^^)。
夏の食材と秋の食材が混ざった野菜カレー
 カレーは作るときは冒険をせず、保守的な作り方をしている当管理人にとってこのカレーはちょっと勇気のいるお料理ですが、枝豆もナスも大好物ですし、作中のみつぐ君みたいにさっぱりした気持ちになれたらと思って再現を決意しました。なので、早速巻末のレシピ通りに作ってみようと思います!

 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、カレーのベース作り。中火に熱した油を引いてない大きめの厚底お鍋へ合挽き肉を投入し、火が通ってポロポロしてくるまでよく炒めます。
 ※お肉をお鍋へ入れたばかりの時はあまりいじらず、油が染み出てくるまでじっと待ってから混ぜた方がいいです。強引に剥がそうとするとお肉の繊維がグチャグチャになって舌触りが悪くなりますし、時間が経てば肉とお鍋の間に油が入り込んで格段にはがれやすくなりますので焦らなくても大丈夫だと思います。但し、強火だと逆に焦げ付くので、程々の火加減に調節しつつ炒めた方がいいです。
枝豆カレー1
枝豆カレー2
 合挽き肉が茶色くしっかり炒まってきたら、皮をむいて五ミリ程度の薄切りにしたじゃがいもを投入し、表面が透き通ってくるまで熱を通します。じゃがいもの表面が焼き固められたのを確認したら水を加え、一時間前後かけてじっくり煮込みます。その際、アクや余計な油分をすくい取っておきます。
枝豆カレー3
枝豆カレー4
 その間、枝豆は熱湯で少々固めに茹で上げ(素茹でより、塩茹での方をおすすめします)、さやから豆を取り出してさらに薄皮も丁寧にむきます。面倒な方は薄皮を取らないままでもOKですが、薄皮を取ったほうが口当たりが格段によくなりますし、外れた薄皮がカレーに漂って少し残念な見た目になるのを防げるので個人的には作中通りきっちり取ったほうがいいと思います。
枝豆カレー5
枝豆カレー6
 じゃがいもが煮え、スープにいい出汁がでてきたら、一センチの輪切り状にした後塩水に浸けてアク抜きをしたナスを投入して少し煮込みます。ナスの煮え具合は各々のお好みで大丈夫ですが、個人的にはナスの中央が透明がかってトロリとしてきたくらいがちょうどいいような気がします。
枝豆カレー7
枝豆カレー8
 ナスをコトコト煮ている合間に、水溶き片栗粉を作って水と片栗粉を十分に馴染ませておき(早い時から作っておくと、とろみの持続度もアップするんだそうです)、カレー粉はフライパンで炒って香りを立てておきます。当管理人の場合、S&Bのカレー粉が手頃かつ本格派に仕上がるのでよく好んで使います。
枝豆カレー9
枝豆カレー10
 ナスが煮えてきたら、一旦火を消してからカレー粉を適量加えて混ぜ合わせ、数十分煮込みます。そこへ、塩、こしょう、醤油を味見をしつつ慎重に入れ、自分の口に合うくらいの濃度に調節します(醤油は多めに入れた方が、味がビシッと決まりやすいので推奨します)。
枝豆カレー11
枝豆カレー12
 カレーに程よい塩気がついたら、再度火を消してから水溶き片栗粉を投入してゆっくり混ぜながら煮込み、とろみをつけます。水溶き片栗粉でカレー全体がもったりしてきたら、先程の枝豆を全部加え、さっと混ぜ合わせます。
 ※枝豆を入れたら、あんまり火を入れ過ぎないように気をつけます。熱が通り過ぎると、枝豆の色が極端に悪くなるので要注意です!とにかく、枝豆を入れたらスピーディーに行動するが吉です。
枝豆カレー13
枝豆カレー14
 カレーに枝豆が混ざりきったらすぐに火を止め、仕上げにお皿に盛ったご飯の上へ熱々のカレーをかければ“枝豆カレー”の完成です!
枝豆カレー15
 にんじんを入れなかったことは何度かあるものの、玉ねぎも固形ルーも一切使用しないカレーを作るのは初めてだった為、一体どんなことになるかと心配でしたが、出来上がってみるとちゃんとしたカレーになっていたのでほっとしました。一般的な欧風カレーよりも色が薄めでとろみが抑え目だったのが気になりましたが、カレー粉のスパイシーな香りと枝豆の鮮やかな緑色が食欲をそそる為、どんな味なのか予想がつかずドキドキします。
枝豆カレー16
 それでは、スプーンでご飯とカレーをすくっていざ実食!いっただっきまーす!
枝豆カレー17

 さて、味はと言いますと…くどさが欠片もない爽やかな後口で美味し!みつぐ君の言う通り、夏に最適なすっきり味のカレーです!
夏への気持ちを振り切ったみつぐ君の顔がとても清々しいです
 合挽き肉の肉汁だけを使って炒め、カレー粉でシンプルに仕上げたせいか非常にさっぱりしていて全く胃にもたれず、ちょうどいいコクがありつつも相当に軽やかな味わいなのが特徴的です。カレースープと固形ルー使用のカレーの中間くらいな濃さで、ご飯に絡むギリギリのとろみがあると同時にサラサラとべとつかずに口の中で溶けて喉へ消えていくのが如何にも夏向きな気がしました。ナスの甘みと合挽き肉の脂分が全体を程よくまとめあげており、単純ながらも不思議と癖になるおいしさです。醤油のあっさりかつ深い塩気がベースになっている為基本的には和風の味わいなのですが、カレー粉のストレートな辛さとスパイスの複雑で奥行きのある香りが効いている為、インド風っぽい印象も受けました。
 薄皮をむいてよりサクサク感が増した枝豆がいいアクセントに、そして薄く切ったおかげで食べやすくなったじゃがいもがさり気なくボリューム感をプラスしています。中でも秀逸なのがナスで、舌の上で簡単に潰れてしまうほど柔らかで、ホロホロと崩れていってカレールーと一体化していくのが味わい深かったです(大抵、カレーに入っているナスはルーの油分をたっぷり吸っている為食べ過ぎると胸焼けしてしまいがちなのですが、このナスはカレー味を染み込ませつつも元の味が残っていたので大変ヘルシーでした)。スパイシーなのにお腹にも優しいので、食欲減退時には嬉しいカレーだと思います。

 ひよこ豆のカレーみたいに歯ごたえのある豆がゴロゴロ入っているカレーは少し苦手だったんですが、枝豆はたくさん入っていてもあんまり「豆!」っと自己主張してこないので、ぺろりと軽く頂くことができました。片栗粉でとろみをつけずにスープカレー風に食べてもウマーだったです。

●出典)『クッキングパパ』 うえやまとち/講談社
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

Comment

2011.09.08 Thu 18:11  |  

最近このブログを見つけてとても楽しみに見ています!!

特に、「こまったさんシリーズ」の再現はすごーく懐かしかったです。
私も子供のころ、わかったさんシリーズと共に全巻持ってました!!
「かぎばあさん」の再現も楽しみにしています。
でも今考えると、「かぎばあさん」って名前もアレですし、
そもそも現実に居たら相当コワいですね・・・。

  • #-
  • はづきち
  • URL

2011.09.23 Fri 16:22  |  はづきちさん、こんにちは。

当ブログの管理人・あんこです。
コメントをして下さり、ありがとうございます。

『こまったさん』シリーズは、私自身かなり幼い頃から
呼んでいた思いで深い書籍ですので、再現する際も
「懐かしいな~」としみじみしながら作ることが多いです(^^;)。
確かに、『かぎばあさん』という名前はちょっと
武骨すぎるようなきがしますね;。
子どもの頃は出てくる料理やシチュエーションばかり
目が言って気付かなかったですが、今思うとちょっと怖いです。

これからも色々な漫画料理を再現していきますので、
お手隙の際に又読んで頂けますと幸いです。

  • #-
  • あんこ
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Author:あんこ
・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『酒のほそ道』
 …『じったんの時短レシピ』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『なんちゃって駅弁』
 …『華中華』
 …『花のズボラ飯』
 …『まかない君』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
 …『みをつくし料理帖』
・再現料理を予定中の漫画:
 …『浅草人~あさくさびと~』
 …『鬼平犯科帖』シリーズ
 …『銀の匙』
 …『拳闘暗黒伝セスタス』
 …『スイーツ本部長一ノ瀬櫂』
 …『旅のグ(2)月は知っていた』
 …『テルマエ・ロマエ』
 …『土曜日ランチ!』
 …『BAR・レモンハート』
 …『百姓貴族』
 …『ぶたぶた』シリーズ
 …『ベーグル食べない?~幸せカフェごはん~』
 …『飯盛り侍』
 …『夢色パティシエール』


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※現在、公私の多忙と、再現記事のペース維持を理由に、コメント欄へのご返信が出来ない状態が続いております。
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 恐れ入りますが、よろしくお願い致します。

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