『セイシュンの食卓』の“ミーソソース”を再現!

 先日、相方さんから「そろそろ鍋がおいしい季節になるな~。楽しみだ」と言われたのに大きく頷きました。鍋は細かい事を気にせず、好きな食材を昆布出汁入りの土鍋へ投入して煮るだけであっという間にウマーに出来上がる為、最近ではすっかり頭の中が鍋気分になりつつあります。その為、最近ではスーパーで白菜を見るたび「まだそこまで寒くないし、値段もまだ高いからもう少し待ってみよう」と気になっている今日この頃です。
 どうも、中でも『大市民』の白菜鍋は冬の鉄板メニューな管理人・あんこです。

 本日再現する漫画料理は、『セイシュンの食卓』にてアパートの管理人さんがある下宿人の男性に振る舞った“ミーソソース”です!
ミーソソース図
 今回ご紹介する『セイシュンの食卓』の一エピソードは、昭和の匂いが未だ残る古きよきアパート内で起こった小話です。そのアパートの管理人さんは、物静かな雰囲気が特徴的な美貌の未亡人。アパートに住む下宿人達の中でも金銭的に困っている学生さん達には、仕送り前に自宅へ呼んで夕ご飯をご馳走するという心優しい振る舞いをする女性で、おかげで懐が寂しい学生さん達はどんなにお金が無い時でも餓え知らずでいられました(初見時は、この管理人さんは『めぞん一刻』の響子さんがモデルになったキャラなのかな~?とつい勘ぐってしまいました;)。
 ある日、口がうまい学生の坂口君と、その友達で実直なのが取り得の倉田君が金欠だった時、管理人さんの元はいつもの如く二人に夕食をご馳走します。その時、管理人さんの作戦によって坂口君には普通のレトルトのミートソーススパゲティが出されますが、倉田君の方にはひと味違ったスパゲティが差し出されます。それが、この“ミーソソース”です!
 作り方はものすご~く簡単で、レトルトのミートソースに味噌・砂糖・醤油を入れて煮詰め、よく混ざったら茹でたスパゲティにかけるだけというお手軽さ。単にレトルトのミートソースへちょこっと手を加えただけの、もはやお料理とはいえないようなレシピですが、作者であるたけだみりこ先生曰く「ミートソースからミーソソース。見た目は同じでも味はぐっと奥深い」との事で、食べたらびっくりする事請け合いなお料理だとお勧めされていました。
 事実、倉田君は“ミーソソース”を一口食べた途端「う…うまい(゜Д゜*)!何ですかこれ、かわってますね」と素直に大喜びしており、隣でごく普通のミートソーススパゲティを食べていた気の毒な坂口君を「な…なんだ?ただの缶詰だろ?」と内心慌てさせています;。そして、管理人さんからミートソースの感想を聞かれた坂口君は追い詰められた心境になってやけくそになり、「あ…お、俺もこんなの食べたのは初めて!やっぱり手作りは違うなー」と調子よく応対していました。
 …しかし、スパゲティを出した管理人さんには坂口君がいい加減な事を言っている事がよくわかっていた為、その貞淑そうな外見とは裏腹に「やっぱり、あいつは信用できん。あっちはただの缶詰だったのに…」となかなかえげつない事を心の中で呟き、家賃滞納グラフで坂口君がダントツトップだったのを思い出しながら呆れ顔になるのでした…(ただ、坂口君と同じ立場になっても「え~?これ、普通のレトルトじゃないですか~?倉田君食べ比べさせて」とか、「別に、普通です」などという馬鹿正直な返答は、当管理人のような気の小さい人間には難しそうなので、個人的にこういう方法で信用度を測るのはちょっと待ったをかけたいですorz)。
一つは普通のレトルト、もう一つは味噌入り
 レトルトのミートソースは飽きやすい味なので、大分前に食べてそれっきりご無沙汰だったのですが、もし味噌を加えるだけで味が大幅に改善されるのだったら、忙しい時に是非多用したいともいました。最近、スーパーの特売セールで安く仕入れることが出来た事ですし、早速再現してみようと思います!

 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、ソース作り。小鍋にレトルトのミートソース(缶詰の物でも可です)をそのまま投入して弱火~中火にかけ、そこへ味噌を加えて木ベラでよく混ぜ合わせます。ちなみに、作中では味噌の種類について全く言及されていなかった為、今回は一番無難な合わせ味噌を使用してみました。味噌は最初なかなか混ざりにくいですが、両方とも温まってくるとすぐに混ざりやすくなりますので大丈夫です。
ミーソソース1
ミーソソース2
 ミートソースと味噌が混ざってソース全体が温まり始めたら、醤油と砂糖を入れてさらによく混ぜながら煮詰めます。この時、こまめに味見をしながら味の微調整を行った方がいいです。これで、ソースは出来上がりです。
 ※なお、味噌は入れすぎると塩辛く、かと言って少なすぎても味噌のよさが全然活きてこない為、ちょっとずつ入れながら自分好みの濃さにしていった方がいいと思います。個人的には、スプーンでちょっと食べてみて「少しだけ薄いかな?」くらいが後々ちょうど良かったです。
ミーソソース3
ミーソソース4
 その間、スパゲティを茹でておきます。ありがたい事に、高価なスパゲティよりも安価なスパゲティの方がこのソースにはぴったりなので、スーパーで特売になっている物を推奨します(あと、太さはやや細めの1.4mm程度が合う気がします)。
ミーソソース5
 茹でたてのスパゲティをお皿に高く盛りつけ、その上へあらかじめ温め直しておいた先程のソースをかければ“ミーソソース”の完成です!
ミーソソース6
 香りはミートソースのそれで味噌の匂いは全く、見た目もごく平凡なので、何も言われなければ普通のミートソースとしか思えなさそうです;。確かに、これならレトルトのミートソースと比べても見た目と香りで自分の物と違うものだとは絶対気付かないだろうな~と感じました(^^;)。ここまで何の変化もないと本当に味は違うのか不安になりますが、実際はどんな味がするのか非常に興味深いです。
ミーソソース7
 それでは、出来たての内にいざ実食!いただきま~す!
ミーソソース8

 さて、味はと言いますと…どことなく和風でウマーーー!ミートソースのようでミートソースではない、ひと味違った旨さが印象的です!
 意外にもミートソースの方が味が濃くて前面に出ている為、一口食べてはっきり味噌だとは分からない感じで、食べ進めていく内に鼻の奥でかすかに漂う懐かしい香りで初めて味噌だと気付くくらいです。しかし、味噌を加えた事によってレトルトとは思えない程複雑な深み、熟成された塩気、何とも言えないこっくりとした甘辛さがグイグイ舌を攻めてくるので、目立たない所でしっかり仕事しているイメージの美味しさでした。
 あらかじめよく煮てあってトロトロなトマト・玉ネギ・にんじん・ひき肉・マッシュルームなどの具は味噌との相性が抜群で、そのままだとおいしいもののインパクトにかける味だったのが、味噌によってよりメリハリのついた仕上がりになっています。作中でたけだみりこ先生は、このソースの事を「ジャージャー麺の和洋折衷型」みたいな味わいだと述べていますが確かにそんなイメージで、私なりに例えるならば「洋風トマト肉味噌スパゲティ」だと感じました。
 ケチャップをたっぷり入れたミートソースに似通った甘酸っぱさですが、それよりははるかに酸味が少ないのでどぎつさはなく、あっさり頂く事が出来ます。コシのある茹でたてシコシコスパゲティはもちろん、豆腐、うどん、茹でたじゃがいもにかけても合いそうでした。味噌によってぐっと奥深くなった不思議なコクは、一食の価値ありだと個人的に思います。

 作ってみる前は、味噌のほうが分かりやすく主張してくるのでは…と考えていましたが、実際に食べてみると飲み込んで少しした後に味噌特有の香りが鼻腔をふわっと刺激するのみで控えめだった為、言われなければ味噌が入っているとは分からないかもしれません。赤味噌、白味噌、あわせ味噌など、色々な味噌で試してみたら面白いと思います。

●出典) 『セインシュンの食卓』 たけだみりこと東京ブリタニアン/リクルート出版
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

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2011.09.29 Thu 14:03  |  管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

  • #

2011.10.03 Mon 00:54  |  名無しさん、こんばんは。

当ブログの管理人・あんこです。
非公開コメントをして下さり、ありがとうございます。

毎回楽しみにして頂いているとのお言葉、誠に感謝です。
そして、ご指摘された点に関しましても、納得いたしました。
当管理人はあまり深く考えて発言した言葉ではなかったのですが、
この言葉は「気をつけよう」と気をつければきちんと
防げるものですので、以後は自粛させていただきます。
ご不快なお気持ちにさせてしまい、申し訳ございませんでした。

これからも色々な漫画料理を再現していきますので、
お手隙の際に又読んで頂けますと幸いです。

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  • あんこ
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あんこ

Author:あんこ
・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『酒のほそ道』
 …『じったんの時短レシピ』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『なんちゃって駅弁』
 …『華中華』
 …『花のズボラ飯』
 …『まかない君』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
 …『みをつくし料理帖』
・再現料理を予定中の漫画:
 …『浅草人~あさくさびと~』
 …『鬼平犯科帖』シリーズ
 …『銀の匙』
 …『拳闘暗黒伝セスタス』
 …『スイーツ本部長一ノ瀬櫂』
 …『旅のグ(2)月は知っていた』
 …『テルマエ・ロマエ』
 …『土曜日ランチ!』
 …『BAR・レモンハート』
 …『百姓貴族』
 …『ぶたぶた』シリーズ
 …『ベーグル食べない?~幸せカフェごはん~』
 …『飯盛り侍』
 …『夢色パティシエール』


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