『おいピータン!!』の“お誕生日のイクラ丼”を再現!

 つい先日、何と不二家がカントリーマアムを模したロールケーキが売り出し始めたと知り、びっくりしました。カントリーマアムは幼い頃から特別に好きなクッキーなので個人的に興味津々ですが、後に調べた所カロリーもスペシャルである事が判明した為、怖くて手が出せずにいます…orz。歳を重ねるごとに日頃から血圧や血糖値を気にする事の大切さを実感する機会が増えてきている為、もう昔みたいな後先省みずな食生活が送れないのがすごく切ないです。
 どうも、無邪気にカツカレーソースがけを食べられたあの頃が懐かしい管理人・あんこです。
 
 今回再現するのは、『おいピータン!!』にて大森さんがイクラ好きな渡辺さんの為にお誕生日当日に作ってくれた“お誕生日のイクラ丼”です!
お誕生日のイクラ丼図
 『おいピータン!!』の主人公と言っても過言ではない大森さんの恋人・渡辺さんが誕生日を迎えた日の朝、お二人は電話で「今日お誕生日だね、おめでとう」「ありがとう」「何時に生まれたの?」「今8時だから、もう生まれてるよー」という微笑ましい会話を交わしていたのですが、電話を切る間際に大森さんが「じゃ、また夜ねー」と言った事に渡辺さんは直感が働き、「ん?会社で会うのに変なの」とちょっとひっかかります(←お二人は職場恋愛中)。案の定勘は嫌な形で的中し、大森さんは渡辺さんに何も言わないまま会社をお休みしている上、何と家電&携帯が繋がらない状態にしている事がお昼休み迄には判明した為、「た、誕生日の私が働いているのに<お休み>って…」と思わずムカッとしてしまいます;。しかし、ムカつきを隠す為にいつも以上に動きが素早くなった渡辺さんは「あ~何か仕事がはかどるわぁ~(・∀・#)」と一種の無双状態になって仕事をガンガン終わらせていった為、職場では「渡辺さん、今日はふるってるね~;」と感心されていました。確かに、仕事に集中すると無心と言ますか、ある種の心頭滅却状態になれるので、渡辺さんの取った行動は分からなくもないです;。
 しかしその後、渡辺さんは冷静になるにつれて大森さんへの信頼感を取り戻し、「彼のことだから一日中家でタンシチューパイ包み焼きとか鶏の丸焼きを用意していて、私を驚かそうとしているのかもしれない」というプラス思考に至ります。初読時は、当管理人も「大森さんはサプライズも料理も好きだから、ありうる…!」と渡辺さん同様ドキドキしながらコマを目で追った物ですが、残念ながらチャイムを鳴らした渡辺さんを迎えた大森さんの姿はどう見ても日曜大工に勤しむお父さんみたいないでたちだったので、渡辺さんは内心「ち、違うみたいね…」とがっくり来ていました;。
渡辺さんが予想していた大森さんの行動渡辺さんの予想

予想と全く違って残念な様子の大森さん;(※この時は)現実の大森さん
 けれども、ふと大森さんの部屋を隅々までよく観察した渡辺さんは、そのあまりの整理整頓ぶりにびっくりします。渡辺さん曰く、床に散らばっていた本が新しく設置された手作りの本棚に並べられている・布団が押入れに入っている・CDやDVDが片付けられている・電球が全部入っていて部屋が明るい・何故か部屋にずっとあった段ボール箱類がなくなっている・台所の収納が完璧になってキレイになっていたとの事で、普段から毎日家事に追われて「朝起きたら、勝手に片付いていればいいのに…」という妄想をする事が一度や二度ではない方だったら誰しもが羨ましくなるような部屋に生まれ変わっていました。大森さんが言うには「前から君に言われていた事、全部やったの(^^)」だそうで、その上愛猫・クロちゃんが箱座りをして温めておいてくれた新品のパジャマまで渡辺さんにプレゼントしていました。何でも、渡辺さんいつも家にあるお古のパジャマを借りてサイズが全然合っていなかったのを大森さんがずっと気にしていたとの事で、渡辺さんは朝方のイライラはどこへやらな状態でずっと感動しまくっていました;(それにしても、冬の猫のホカホカぶりはたまらないものがあるので、そんなパジャマが着れる渡辺さんがかなり羨ましかったです)。
 その際、大森さんが「今日一日で部屋を全部片付けて、買い物に行ってご馳走を作るにはこれしかなかったんだ…」と言いながら冷蔵庫から取り出し、渡辺さんに好きなだけ召し上がれと差し出したご馳走が、この“お誕生日のイクラ丼”です!
 大森さん曰く、「三腹分の腹子を使う」「腹子に我慢できるギリギリの熱さのお湯をかけてほぐす」「海水と同じ濃度の塩水で洗う」のがポイントとの事で、これを炊き立てのご飯に乗せるだけで出来上がりだそうです。以前、渡辺さんがグルメ番組を見ながら「私ねー、一回でいいからおたまでイクラをたっぷりかけて好きなだけ食べてみたい」と乙女のような目をしていたのを大森さんが覚えていた為今回実現させたみたいですが、私自身イクラは大好物なので渡辺さんにものすご~く感情移入したのを覚えています(^^*)。
 こうして、渡辺さんは生まれてきた幸せを噛み締めつつキレイになったお部屋で大好きなイクラ丼を満喫するという最高のシメを迎えながら誕生日を過ごせたのでした。
ついに憧れだったイクラのザカザカかけを実行する渡辺さん^^
 回転寿司に行くと必ずイクラを何皿も食べる当管理人にとって、いつか是非再現したいと熱望していた漫画料理です。生イクラは九州だと冬になっても滅多にお目にかかれない上、デパートで買おうとすると一腹だけでも目が飛び出るようなお値段設定なのでずっと迷っていたのですが、かつて当ブログの名付け親となってくれたマリー・アントワネット好きな大学時代の知人がこの事態を知ったら「九州のお店にないなら、北海道のお店からお取り寄せすればじゃない」と言うだろうな~と勝手に考え、思い切ってネットでお取り寄せしてみました。こうなったら、とことん再現してみようと思います!

 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、イクラの下準備。三腹分の腹子(画像を見るとすっかり隠れてますが、下にもう一腹埋もれていますorz)をボウルに移し、手で耐えられる程度の熱さにした塩入りのお湯を一気に入れ、腹子の皮が開いている部分に手を入れて手早くほぐします。あんまり長くお湯に浸けているとイクラが硬くなってしまうので、イクラを潰さないようにしつつなるべくスピーディーに行うのがコツです。
お誕生日のイクラ丼1
お誕生日のイクラ丼2
 大雑把に皮からイクラを外すことができたら一旦ザルにあけてお湯を捨て、今度は海水くらいの濃度にした塩水でイクラにまだひっついている細かい汚れや皮を徹底的に手でほぐすようにして洗います。これを何度も繰り返せば、イクラから微細な汚れが消えて生臭みも断然軽減されるので、しつこいくらいに繰り返した方がいいです。
お誕生日のイクラ丼3
お誕生日のイクラ丼4
 やがて、イクラから細かい皮が完全に取れたのを確認したらザルにあけ、塩を少々振ってそっと優しく混ぜ合わせておきます。実を言いますと、この工程は必ずしもしなければいけない物ではないので省いてもいいのですが、塩を振っておくと白っぽくなっていたイクラの色が再び美しいオレンジがかった赤色に戻るので、個人的には推奨します。
 塩を混ぜたら五分前後きっちり水分をきり、生臭みの素をしっかり落としておきます、これで、イクラの下準備はOKです。
お誕生日のイクラ丼5
お誕生日のイクラ丼6
 次は、イクラの味付け。タッパーに日本酒(シンプルな料理なので、米だけを使って作った物がおすすめです)、醤油を入れてよく混ぜ、みりんをお好みで足してさらに混ぜて合わせて漬け汁を作っておきます。大人用でしたらお酒はそのまま使って大丈夫ですが、お酒が苦手な方やお子さんのいるご家庭では、煮切ったお酒を使った方が深みはそのままで優しい風味に仕上がるので、そちらをおすすめします。
お誕生日のイクラ丼7
お誕生日のイクラ丼8
 漬け汁に、先程の下処理済みの生イクラを投入してきっちりフタをしめ、冷蔵庫で一日以上放置して寝かせておきます。但し、あまり浸かりすぎると味も塩分も濃くなりすぎてしまいますので、途中で漬け汁を減らして(漬け汁は鯛などといった力強い味わいの魚を煮付ける時の味付けに再利用できます)漬けた方がいいと思います。
お誕生日のイクラ丼9
お誕生日のイクラ丼10
 タッパーに入れて約一日経過し、生イクラに漬け汁の味が浸透しているのを確認できたら“お誕生日のイクラ丼”用の大森さん流イクラの醤油漬けの出来上がりです!
 改めて眺めてみると、深みを帯びた綺麗なルビー色が鮮やかで美しく、時間を忘れて見惚れてしまう程うっとりしてしまいます。私程度の初心者でもそこそこうまく漬け上がったのが驚きで、イクラの醤油漬けは案外料理が苦手な方向けの割と簡単に出来るご馳走なのではないかな~と感じました。ただ、いざタッパーに詰めてみても大森さんのイクラみたいなザクザク感があまり出なかったのが少し心残りでしたorz。
お誕生日のイクラ丼11
 この漬け上がったイクラの醤油漬けを、作中の渡辺さんと同じくお玉でざっくりすくい上げ、丼によそっておいた炊き立ての白い新米ご飯の上へザラザラ~ッと惜しげなくかけます(´∀`*)。なお、お玉でイクラをすくうと思わず「大判小判がザ~ックザ~ック、ザックザク♪」という日本昔話の花咲爺さんの気分に浸れますので、お手軽に大富豪気分が楽しめました;。
お誕生日のイクラ丼14
お誕生日のイクラ丼13
 ご飯にイクラの醤油漬けを好きなだけザカザカかけ終えた後、刻み海苔を上にパラリと散らせば“お誕生日のイクラ丼”の完成です!
お誕生日のイクラ丼15
 小さい頃から熱望していたイクラを思う存分かけまくったイクラ丼を目の前に出来、正直感無量です(つД`)。こうしてしげしげ眺めてみると、海鮮丼ほどの華やかさはないものの十分貫禄がありました。
 それでは、ご飯が温かい&イクラが冷たい内にいざ実食!いっただっきま~すっ!
お誕生日のイクラ丼16

 さて、味の感想ですが…一瞬言葉を失ってしまうくらい、圧倒的に美味し。イクラ好きなら、思わず溜め息をつかずにはいられない程の至福感を味わえます。
 作中で説明されていた通り塩水で何度も丁寧にほぐし洗いした甲斐があって、皮が非常に柔らかく薄い感じに仕上がっており、歯で軽く噛むだけでプチプチッとすぐにあっけなく弾けていくのがたまらなかったです。定説では「熱湯でイクラをほぐすと皮が固くなる」との事でしたが、大森さんのレシピ通りだと熱湯を使うのは最初だけなせいか本当にちょうどいい仕上がりになっていた為、口に皮が残るだの皮に張りがあり過ぎるだのといった雑念に邪魔される事なく、イクラの旨さだけを純粋に堪能する事が出来ました。
 あっさりかつ気品のある味わいでありながら、濃密でとろけるような旨味や奥深い潮の風味をも兼ね備えた一品で、儚く弾けた後に醤油味のイクラエキスが一気に舌へ広がり、ご飯にたっぷり絡むのがよかったです。
 例えようがないとしか言えませんがそれでもあえて例えると、「卵黄の醤油漬け」と非常に似通った美味しさだと感じました。漬けている内に染み出てきたイクラの出汁で一層味わい深くなった、日本酒の香りが色濃く漂う漬け汁でご飯に少しとろみが出てほんのり味付けされているのがまた美味で、正直ご飯だけでも楽しめる出来栄えです。その上、渡辺さんの願望に沿ってイクラでご飯を溺れさせるくらいの勢いでたっぷり乗せたのもあって、まるで「イクラ版海の濃厚卵かけご飯」ともいうべき非常に贅沢極まりない味になっているのが印象的でした。

 実際、作中みたいに丼一杯分のご飯にイクラを躊躇無くザカザカかけると途中でお腹一杯になりやすいのであまりお勧めできませんが;、ご飯を小盛りにしたミニ丼として食べるなら、これほどおすすめな食べ方は無いです。ご飯を酢飯にするとさらにご馳走感が増すので、パーティーに手巻き寿司感覚で置いておくと盛り上がるかもしれません。特に、卵黄の醤油漬けや卵かけご飯が大好きな方でしたら気に入る事間違いなしです。

●出典)『おいピータン!!』 伊藤理佐/講談社
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

Comment

2011.10.30 Sun 23:07  |  やばいウマそう!

うちでもイクラを一腹つけました。
ご飯が見えなくなるまでかけて食べるのはこの季節だけの贅沢ですよね!

2011.10.31 Mon 22:51  |  

お疲れ様です。いくらは美味しいですねー。
北海道ではいくらは「おかずがないときに食べるもの」なので本州以南の方にびっくりされますw
ちなみに、「イクラ網」というのがあって網に生筋子をあててほぐすグッズも売ってまして結構楽に作れるんですよ。

  • #-
  • URL

2011.11.07 Mon 14:18  |  思わずよだれが・・・

毎年こんな感じでいくらの醤油漬けを作ってますが、結構手間のかかる作業なので沢山作っては瓶やタッパーに小分けして冷凍保存しております。
自然解凍で食べられます。
(凍らせてしまえばお知り合いなどにも気軽に分けたりできるので、もしも沢山作る機会がありましたらお試しください。)

うちでは刻み生姜を少し入れることもあります。そうでなければゆずの皮を少し刻み入れても美味しくなります。こちらもまた機会がありましたら是非。

  • #lO59W8vo
  • ゆきこ
  • URL
  • Edit

2011.11.08 Tue 10:22  |  はじめまして

いつも楽しく読ませて頂いてます。

今回のこのいくらにはかなりやられましたっ!!
北海道からのお取り寄せとの事でしたが
もし差し支えなければ、どちらから取り寄せされたのか
教えて頂けないでしょうか?
いくらラブな主人の誕生日が近いので是非作ってみたいと思いました。

  • #-
  • KG
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2011.11.22 Tue 10:22  |  管理人のみ閲覧できます

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・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『酒のほそ道』
 …『じったんの時短レシピ』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『なんちゃって駅弁』
 …『華中華』
 …『花のズボラ飯』
 …『まかない君』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
 …『みをつくし料理帖』
・再現料理を予定中の漫画:
 …『浅草人~あさくさびと~』
 …『鬼平犯科帖』シリーズ
 …『銀の匙』
 …『拳闘暗黒伝セスタス』
 …『スイーツ本部長一ノ瀬櫂』
 …『旅のグ(2)月は知っていた』
 …『テルマエ・ロマエ』
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