『クッキングパパ』の“イワシのスパゲティ”を再現!

 つい先日、販売中止になっていたものと思い込んでいた猫と納豆の華麗なるコラボ商品・「にゃっとう」が行きつけのスーパーで売られているのを見つけ、驚くと同時に嬉しくなりました。中のタレ袋に至るまで可愛らしい商品なので、支援する為にも大粒の納豆を食べたくなった時には購入する予定です。
 どうも、何気に各コンテンツが充実しまくっている上記の「にゃっとう」公式サイトに度肝を抜かれた管理人・あんこです。

 今回再現する漫画料理は、『クッキングパパ』にて田中君の友人・花田君が限られた食材をうまく使いこなして作った安上がりなイタメシ・“イワシのスパゲティ”です!
イワシのスパゲティ図
 妻・夢子さんと息子・元輝君が鹿児島へ里帰りし、いわば期間限定の一人暮らし生活を数日間送ってやや手持ち無沙汰だった田中君は(その頃夢子さんがどのように過ごしていたかは、こちらにてご紹介しています)、ある日気が向いて大学時代からの友人・花田君の元へ遊びに行きます。
 花田君は昔から一ヶ所に長く留まる事ができない根っからの放浪好き青年で、日本中をオンボロ車で巡る事の方が性に合っているというまるで現代のスナフキンと呼びたくなるような方なのですが、実を言いますとちょうどこの時期、某ホテルのフロアマネージャー見習いとして約二年ほど真面目に働いており、少し前から恋に落ちていたある女性と一緒に彼女のアパートで同居生活するという公私共に充実した恵まれた生活を送っていました。その女性の名前は清水タエ子こと愛称・シーちゃんで、何とこちらも田中君の高校時代からの友人。福岡の旅行会社にて腕利きのツアーコンダクターとして活躍している陽気な女性で、がっちりした体格とちょっぴり厚めな唇がチャームポイントという一見体育会系っぽい外見なのですがこう見えて実はかなり乙女な可愛らしい性格で、作中に登場する時はすぐに顔を赤らめたり無邪気な発言をしたりするので、そのギャップについつい頬がゆるんでしまいます(^^*)。のんびり屋の花田君とおっとり屋のシーちゃんは『クッキングパパ』の中でも指折りの仲良しカップルで、一度などアパートへ帰宅してきた花田君をシーちゃんが「おかえりなさ~い!」とまるで動物を目の前にしたムツゴロウさんみたいに熱烈に撫で回したりキスしまくったりするという、相当にラブラブないちゃつきシーンを見せ付けてくれた事もありました;。田中君と夢子さんみたいに足りない部分を互いに補い合う事でうまくいっている正反対な性格ご夫婦も端から見ていて微笑ましいですが、花田君とシーちゃんみたいに似た者同士過ぎて仲がいいカップルも見ていてほのぼのするので個人的に大好きです(^^)。
 この時、シーちゃんは二週間のヨーロッパツアーへ添乗していて不在で、久々に二人っきりになった田中君と花田君はのびのびと自由だった大学時代当時に戻ったかのような懐かしい気持ちになります。アパートにある食料は花田君が大概食べ尽くしていてお互い全くと言っていい程お金を持っていなかった為、晩ご飯をご馳走になるどころかお昼ご飯をおごってもらうアテすらはずれてしまった田中君でしたが、こんな真っ白な状況すら貧乏だけど時間だけはたっぷりあったかつての自分達を思い出す材料にして楽しんでおり、花田君と「あははー」と笑いあっていました;。いやはや、たくましいです(^^;)。
つかの間に、学生当時のゆるやかな時間を取り戻すお二人
 そんな時、花田君が手元にあった二百円を使って調達したイワシとトマトを、アパートに常備してあった調味料や香味野菜(シーちゃんはイタリアンをよく作るみたいで、パスタソース作りには欠かせない物ばかりがあちこちから見つかってました)と組み合わせてちゃちゃっと手早く作り上げたのが、この“イワシのスパゲティ”!作り方は簡単で、オリーブ油・にんにく・赤唐辛子でソテーしたイワシを、同じフライパンでそのまま作ったトマトソーススパゲティの上に乗っけてパセリを飾ったらもう出来上がりです。何でも、花田君は放浪時代に板前さんや厨房のアルバイトをしていたせいか見た目によらず結構な料理上手との事で、中でも魚を使った料理が一番得意との事でした。その花田君曰く「お金がない時はイワシが便利。安くて栄養満点だよ」「こうやってスパゲティに乗せると、立派なご馳走でしょ」だそうで、「さすが貧乏生活のプロ!実用的で勉強になるな~」と妙に説得力を感じました;。正直、当管理人が料理を始めたきっかけの一つには「お店で食べる料理に近い物を家で作れるようになれば、食費が安く済む!」という非常に打算的な考えも含まれていた為、花田君流節約料理術には学ぶところが多そうです。
残り物と200円の食材で作る、花田流安上がりイタリアンです^^
 ちなみにこの後、花田君は「また旅に出ようと思うんだ」「日本は大概行ったから、今度は世界中を回りたい」という衝撃的な発言をしています。何と、花田君は昨年の内に職場を退職して自宅待機する生活をしていたそうで、二年近く落ち着いた生活を送ったものの数年前に送っていた気ままな一人旅をもう一度してみたいという誘惑には逆らえなかったようで、ようやく決意したとのことでした。田中君が言うには、社長さんに気に入られて入社した花田君は順調に評価されており、あともう少しで正式なフロアマネージャーになれたようですが、本人が言うには「もういいかなって」という心境になった模様で、個人的には「惜しいな~勿体ないな~(´Д`)」と思う反面、正直「自由人の花田君らしい」と強く納得したのを覚えています。これはある別作品からの出典になりますが、当管理人が感銘を受けた発言の一つに「やりたい事をやれずに死ねるか!」というセリフがあります。自分という人間が今存在するのは、輪廻転生があろうがなかろうが間違いなくこの瞬間だけですので、後々悔いがないよう自分の中にある譲れない<軸>を見つけて忠実に沿う生き方が出来るよう、日々精進したいという事をこのお話を読むたびに噛み締めさせられます。
 どうやらシーちゃんとは事前に話を済ませていたようで、出発前夜に花田君が「明日…旅に出るよ」と国際電話でローマにいるシーちゃんに伝えた時も、お二人はびっくりするほど落ち着いたやり取りをしていました。十代の頃にこのお話を読んだ時は「シーちゃんは不安じゃないのかな…」とかなりハラハラして読んだ記憶がありますが、今読み返すと、花田君なりに最後はちゃんとシーちゃんの元へ戻るという気持ちを随所に示しているのがわかります。それは、花田君が電話で伝えた「いつになるか分からないけど、ここに帰ってくるから」という言葉と、シーちゃんが部屋に帰ってきた時に見た「お帰りなさい、行ってきます」という書置き。適当で虫のいい嘘は絶対つかない正直な花田君だからこそ、シーちゃんは「さよなら」ではなく「帰ってくる」「いってきます」という言葉を真っ直ぐ信じることが出来、最後のコマで複雑ながらも幸せそうな笑顔を浮かべられたんだろうな~としみじみした読後感を感じたラストでした(ただ、当管理人が張本人だったら多分混乱して泣き喚いてしまいそうです;)。
 ※ネタバレなので恐縮ですが、実は花田君は数年後、シンガポール・タイ・フィリピンなど諸国を旅した後に約束通り無事シーちゃんの元へ戻ってきています(^^)。現在はドレーミベーカリーでパン職人として働き、今度こそは腰をすえて生活をしている模様です。
花田君としーちゃんの最後の電話は、ちょっぴり切なかったです
 イワシは魚の中でも大好物なので、ずっと前から再現したいな~と考えていた一品でした。スーパーで特売のイワシを買えたので、早速作中のレシピ通り作ってみようと思います!

 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、イワシの下ごしらえ。イワシはウロコを落とした後に頭、内臓、骨を取り除き、流水で汚れを洗い流したらキッチンペーパーで余分な水気を拭き取って塩とこしょうを気持ち多めに振りかけます。しばらくしたら臭みの元である水分が浮き出てくるので、そのまま放置します(出た水分は、塩こしょうが取れぬようキッチンペーパーでそっと優しく拭きます)。
イワシのスパゲティ1
イワシのスパゲティ2
 次は、パスタソース作り。フライパンへやや多めのオリーブオイル、芯を取って薄くスライスしたにんにく、種を取って輪切りにした赤唐辛子を入れて弱火で熱し、香りが出てきたら中火にして先程のイワシを並べて両面焼きます。
 ※レシピコーナーで、イワシの代わりにアジやサバで代用してもおいしいとご紹介されていましたので、それらの魚で色々試してみても面白そうです。
イワシのスパゲティ3
イワシのスパゲティ4
 イワシの両面がコンガリ焼けたら別皿に取り、イワシを焼いたフライパンでそのまま皮を湯剥きにしてザク切りした生トマト(タネは取っても取らなくてもOKです)を投入して炒めます。これは好みですが、木ベラで潰しながら煮詰めていくとスパゲティと絡みやすくなって味も凝縮するのでおすすめです。
 ※強火でさっと煮ると酸味が強めに、弱火でじっくり煮ると甘みが強みになります。
イワシのスパゲティ5
イワシのスパゲティ6
 やがて生トマトが煮えてソース状になってきたら茹でたてのスパゲティを加えて塩、こしょうで味付けしながらざっと混ぜ合わせます(個人的に、やや細めなスパゲティの方がソースとの相性がいいように感じましたので、そちらを推奨いたします)。
イワシのスパゲティ7
イワシのスパゲティ8
 スパゲティにトマトソースが十分絡んだらお皿へ盛りつけてその上にイワシのソテーを乗せ、仕上げにに刻んだパセリを散らせば“イワシのスパゲティ”の完成です!
イワシのスパゲティ9
 トマト色に赤く染まったスパゲティ、鮮やかな緑色のパセリ、鈍く銀色に光るイワシの色合いがきれいで、安く作れる割には気持ちが華やぐ一皿です。コンガリ焼けたイワシとにんにくのがっつりした香りが強烈に胃袋を刺激する為、ワインというよりはビールが似合うイタリアンだと思いました。夜に晩御飯として食べるスパゲティというよりは、太陽の光が降り注ぐお昼頃に「今日は休みだから、ちょっと羽目をはずそう!」と言いながら発泡酒のプルトップをプシュッと開けて食すのが似合うイメージです(^^;)。
イワシのスパゲティ10
 それでは、麺がのびてしまわない内にいざ実食!いただきます!
イワシのスパゲティ11

 さて、味の感想はと言いますと…素朴な一品ですが心温まる懐かしい味で美味し!安上がりでおいしいイタ飯の決定版です!
 イワシのこってりかつ深い旨味エキスを十分に溶け込ませたほんのり甘酸っぱいトマトソース本当に美味で、このソースを隅々まで絡ませたコシのあるスパゲティを一口すすると癖になります。生トマトを使ったおかげで非常にフレッシュかつ爽やかな後口で、見た目の割にはスルスルッと軽くあっさり頂けるのが印象的でした。
 一言で言うならば「イワシのガーリックソテー乗せアラビアータスパゲティ」というイメージで、イワシの少し癖のある旨さをややピリ辛で刺激的な味付けのソースがキリッと引き締めているのがよかったです。また、個人的に刻みたてのパセリのすっきりした香りがイワシの臭みをやんわり押さえているのが好印象でした。
 にんにく風味のオリーブ油で外はカリッと、中はホロホロに揚げ焼きされたイワシのコクがたまらなく、トマトの酸味とうまい具合に調和しています。シンプルな塩焼き風のイワシなのですがそれがかえって功を成し、トマトのさっぱり感を活かした美味しさになっていました。煮込むのではなく焼くだけに止めたせいかイワシのくどくない脂分が身にギュッと閉じ込められたまま火が通っており、パサつく事なく口の中でとろけそうな出来栄えなのが嬉しかったです。

 お金がなくてもこんなに美味しいスパゲティが作れるとは…と、改めてパスタの懐の深さを思い知りました。生トマトをホールトマトやカットトマトに代えてみてもよさげです。それにしても、エビス○ールみたいなお高いビールよりも最安値で薄い某発泡酒の方がこのスパゲティにぴったりだったのには「さすが安上がりのイタメシ!」と妙に感心&ありがたい気持ちになった再現でした;。

●出典)『クッキングパパ』 うえやまとち/講談社
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

Comment

2012.01.22 Sun 23:39  |  

はじめまして。
クッキングパパ、好きです!再現料理も大好きです☆彡
イワシのスパゲッティめっちゃおいしそう(人´∀`*)
あと、「にゃっとう」ファンなので(うちの近所のスーパーでほんの一時売っていました。また売って欲しいんですが。)とっても共感し思わずコメしました♪
また遊びにきます。

2012.10.14 Sun 22:15  |  うわー!

懐かしい!…実は「こんなパスタ、レシピにあったよなあ」と、探していたところ、たどり着きました。
私はこちらをサンマで作ってみましたよー^^生臭さも含め、美味しかったです☆

  • #SFo5/nok
  • みつばち。
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Author:あんこ
・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『酒のほそ道』
 …『じったんの時短レシピ』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『なんちゃって駅弁』
 …『華中華』
 …『花のズボラ飯』
 …『まかない君』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
 …『みをつくし料理帖』
・再現料理を予定中の漫画:
 …『浅草人~あさくさびと~』
 …『鬼平犯科帖』シリーズ
 …『銀の匙』
 …『拳闘暗黒伝セスタス』
 …『スイーツ本部長一ノ瀬櫂』
 …『旅のグ(2)月は知っていた』
 …『テルマエ・ロマエ』
 …『土曜日ランチ!』
 …『BAR・レモンハート』
 …『百姓貴族』
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 …『夢色パティシエール』


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