『風流つまみ道場』の“チゲ風ねぎま鍋”を再現!

 クリスマスイルミネーションにも流行りが存在するのか、ここ数年ほどイルミネーションは寒色系が主体の物がほとんどなようなきがします。氷や雪を連想させる色合いなのでこれはこれで美しいと思うのですが、寒い町並みを歩いている時に目にするとどうしても寒々とした気分になりがちなので、一昔前に多かった暖色系の温かな色合いのイルミネーションが徐々に増えてくれると嬉しいな~と思う今日この頃です。
 どうも、ホールのクリスマスケーキに憧れつつも多種類のケーキを食べる楽しさを優先させて冬季限定系のカットケーキを買う予定を立てている管理人・あんこです。

 今回再現する漫画料理は、『風流つまみ道場』にて錦ちゃんが風邪気味で苦しんでいる辰五郎さんの為に作った“チゲ風ねぎま鍋”です!
チゲ風ねぎま鍋図
 錦ちゃんのお隣に住むグラマーな女性・マユミさんと、そのマユミさんから「ダーリン」と呼ばれている一見ヤ○ザ風の彼氏・辰五郎さんが錦ちゃんの元へやってきたのは、とびきり寒いある冬の日の事。風邪を引きかけていて早急に治してしまいたいものの、「僕は医者も薬も大嫌いなんだ~!」とまるで小学生男児のようにダダをこねる辰五郎さんにほとほと困り果てたマユミさんは、錦ちゃんに何か風邪に効くいいおつまみがあったら作って欲しいとお願いします(正直私も風邪は薬を飲まずに自力で治したいタイプなので、辰五郎さんのお気持ちは良く分かります^^;)。
 当初は冷め切った目で「病院へ行ったらいいんじゃ…」と至極正論な意見を言っていた錦ちゃんでしたが、病んでもなお健在辰五郎さんの迫力満点なご面相にすっかり怯え、すぐに前言撤回して風邪に効果がある食材を自宅の冷蔵庫から探します。その時、錦ちゃんが真っ先に取り出したのが長ネギ。何でも、長ネギは昔からのどの痛みや咳を抑える効能がある優れ野菜だそうで、長ネギに含まれている強い殺菌力のあるアリシンという成分が細菌を死滅させたり、乳酸を分解して疲労を癒したり、さらには鎮静作用がある為安眠効果まであるとの事で、まさに風邪ひきの方にとっては夢のような食材だな~と感心しました。錦ちゃんはこの長ネギとマグロを組み合わせ、栄養を取りつつ体を温めるのに最適な江戸前風のねぎま鍋を作る事を提案します。
 ちなみに、江戸時代だとねぎま鍋にはトロを使用するのが定番でしたが、錦ちゃんとマユミさんは「ネギが主役で、マグロは出汁を出す為に入れるような物」「最近マグロは高くて、特にトロは高級品だもんね~」という世知辛い理由で赤身のマグロをお鍋の材料として選択していました;。錦ちゃん達の気持ちも分からなくは無いですが、風邪をひいてろくに動けなくなっている人間にとって食べ物は唯一の楽しみと言っても過言ではありませんので、桃缶的な意味合いでトロを奮発してあげてもいいのでは…などと辰五郎さんが少々気の毒になってしまいました(´∀`;)。
マグロの赤身と長ネギを使った江戸前鍋です
 その際、錦ちゃんが普通のねぎま鍋だとつまらないだろうと考えて色々手を加えて完成させたのが、この“チゲ風ねぎま鍋”。作り方は結構お手軽で、表面を焼き固めたマグロの赤身と長ネギを鶏がらスープ・醤油・お酒・みりん・コチュジャン・お水で作ったスープが入っている土鍋へ加えて煮込み、仕上げに豆腐とキムチを入れて煮たら出来上がりです。韓国のチゲ鍋と日本のねぎま鍋を合体させた和韓折衷的お鍋で、ちゃっかりご相伴に預かったマユミさんは「焼酎のお湯割りが合うわ」と喜んでいました。このお鍋のシメはご飯と粉チーズを入れた洋風雑炊がお勧めとの事で、おかげで辰五郎さんとマユミさんはすっかり体が温まっていたご様子でした。
マグロの出汁をたっぷり吸ったチーズ味のお雑炊がシメ!
 しかし、食べ終わって全く咳が出ていないことを錦ちゃんから指摘された辰五郎さんは、治りかけてつい欲が出たのか急にわざとらしい咳をし始め、「い、いや…まだ治ってない。この風邪は、トロじゃないと効かないみたいだなぁ~」と悪あがきをしていました;。結局、仮病を見抜いたマユミさんにその提案は即効却下されていましたが、当管理人自身ここまで食への執念が持てるならもう大丈夫だろう…と辰五郎さんに対してやや厳しい言葉を返したくなっちゃいました(←ただ、辰五郎さんも風邪の時でも平気でポークカレーを平らげた当管理人には言われたくないと思いますorz)。
風邪を治すにはトロが必要だと主張;
 何故か最近、当管理人の近所にあるスーパーではマグロの切り身が大安売りされる事が多かったので、いい機会だと思い再現を思い立ちました。作中のレシピ通り、出来るだけ忠実に作ってみようと思います!

 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、材料の下準備。長ネギはなるべく中身がぎゅっと詰まった太くて上質な物を用意して流水で洗い、根元を切ってから幅約四センチの筒切りにします。水気をキッチンペーパーで拭いた後、油をひいた中温のフライパンで中身はトロトロ、両面は焼き目がつくまでじっくり焼きます。これで、長ネギはOKです。
チゲ風ねぎま鍋1
チゲ風ねぎま鍋2
 マグロは赤身の比較的安価なものを用意し(大トロでも勿論大丈夫です!)、両面に塩とこしょうを振って片栗粉をまぶします。この時、片栗粉は付き過ぎてしまうと衣が分厚くなって少ししつこい出来になってしまいますので、ギリギリまで手ではたいて薄めの衣にする事を推奨いたします。
チゲ風ねぎま鍋3
チゲ風ねぎま鍋4
 この片栗粉つきの赤身マグロを、油を引いてやや強めの火力にしたフライパンでどの面も均一にさっと焼き目をつけ、中身に火が通ってしまわない内に引き上げて刺身くらいの厚さに切り分けます。あんまり火を入れすぎるとマグロがガチガチに硬くなってしまいますので、要注意です。
チゲ風ねぎま鍋5
チゲ風ねぎま鍋6
 次は、お鍋の煮込み作業。土鍋へ水、鶏がらスープの素(又はコンソメソープの素でも可)、醤油、お酒、みりん、コチュジャンを加えてよく混ぜたら火にかけ、沸騰するまで待ちます。やがて煮立ってきたら、先程焼いておいた長ネギとマグロを入れます。
チゲ風ねぎま鍋7
チゲ風ねぎま鍋8
 そのすぐ後に豆腐とキムチを投入したらフタをしめ、弱火で数分間煮ます。
 ※コチュジャンも入っていますので、キムチは各自お好みの辛さになるよう味見をしながら入れた方がいいですが、辛いのが平気な方はキムチ多めの方が断然美味しいのでそちらをおすすめします(^^)。
チゲ風ねぎま鍋9
チゲ風ねぎま鍋10
 全体的に煮えてきたらマグロが硬くなってしまわないようすぐに火からおろし、食卓へ運べば“チゲ風ねぎま鍋”の完成です!
チゲ風ねぎま鍋11
 見るからに辛そうな赤いお鍋ですが、香りは意外にもお味噌系の心安らぐものなのでギャップがすごいです;。火が通ったマグロは魚っぽくない感じで、どこか牛肉のレバーを髣髴とさせる色合いでした。唐辛子色に染まった豆腐と長ネギが食欲をそそるので、一体どんな味なのか楽しみです。
チゲ風ねぎま鍋12
 それでは、出来立て熱々の内にいざ実食!いっただっきま~す!
チゲ風ねぎま鍋13

 さて、味の感想ですが…体の芯から温まる何とも刺激的な美味しさ!お椀一杯分食べただけでカ~ッと力が湧いてきます!
いつもは強面な辰五郎さんが、思わず無邪気に喜んでしまったお鍋
 チゲ風と一口で言い切るにはあまりに複雑な旨味を感じるお鍋で、キムチ鍋と味噌鍋を足して二で割ったようなどことなく和を連想させる、しみじみ奥深い味わいのスープです。例えるとするならむしろ「ほんわか辛味噌ねぎま鍋」という感じで、じんわり穏やかな辛さとマグロ特有の上品なお出汁が効いたあっさり味が印象的でした。味噌の香りが強く漂うピリ辛醤油味のスープが染みた具が殊更美味で、お酒が進みます。キムチに含まれているにんにくの風味がガツンとくる割には後味がびっくりする程優しいので、辰五郎さんのように風邪のひき始めに食べると効果がありそうな気がしました。
 外側はシャキシャキ、中心はトロットロに煮えた舌がとろけてしまいそうなくらい甘い長ネギが一番の主役で、作中で錦ちゃんが「あくまでもネギが主役」だと断言していた気持ちがよく分かります。他にも、表面にお出汁をたっぷり吸ってふんわりした口当たりになった豆腐や、片栗粉の衣でツルンとした舌触りに仕上ったまるでお肉みたいな味のマグロ、ザクザクした心地よい食感と辛酸っぱい旨さがたまらないキムチがこのスープとぴったりの相性で、汗をかきかきいくらでも入りました。使ったのがお肉ではなくマグロなだけあってさっぱりした食後感なのが特徴的で、胃にもたれにくいのがよかったです。

 この後、作中で紹介されていた雑炊も作ってみました!具をあらかた食べた後のお鍋にご飯を投入してほぐし、粉チーズを好きなだけ振りかけてグツグツに煮えたぎらせた所へ溶き卵を回しかけて半熟状にさせたら、もう出来上がりです。ネギも具も何も入っていないシンプルな雑炊ですが、粉チーズの艶かしい香りがたまりません(^^)。
チゲ風ねぎま鍋14
 器に取り分けて早速食べてみると、これまた美味し!お腹が一杯なはずなのにサラサラッと胃におさまる不思議な魔力のあるお味で、粉チーズのコクとマグロや長ネギのお出汁がキムチの辛味とまろやかに融合してご飯に馴染んでいました。チーズと一体化したトロトロの半熟卵がご飯粒に絡んでいるのがいい感じで、ご飯の代わりにラーメンやおもちを入れてもいけそうだとしみじみしながら完食しました(´∀`*)。
チゲ風ねぎま鍋15

●出典)『風流つまみ道場』 ラズウェル細木/芳文社
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

Comment

2011.12.24 Sat 07:15  |  

これはおいしそう!
キムチを入れるってのが目からウロコです。
風邪じゃなくても食べたいな。

江戸の当時はトロって人気なくて捨ててたんですよね。
すぐ傷んで風味がおちるから「ねぎま鍋くらいしか使い道がない」って思われてたそうで…
そんなことを思い出しました。

クリスマス、今年はアイスクリームケーキにしました。
あんこさんの、いろんなカットケーキを買うというアイデア素敵ですね!来年は真似させてください♪
ではでは、よいクリスマスを。

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Author:あんこ
・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『酒のほそ道』
 …『じったんの時短レシピ』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『なんちゃって駅弁』
 …『華中華』
 …『花のズボラ飯』
 …『まかない君』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
 …『みをつくし料理帖』
・再現料理を予定中の漫画:
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