『華中華』の“ピザチャーハン”を再現!

 近頃、妹さんから教えてもらった番組・「MOCO'S キッチン」に目が釘付け状態です。「オリーブオイルドバァ」「塩ファサー」「荒い盛り付け」「謎の野菜(詳細はこちら)」「追いオリーブ」などの斬新な料理法が見ていてとても楽しく、料理本ばかり読んで「料理はこうあるべき」とガチガチな頭がときほぐれていくのがすごく爽快です。
 どうも、オリーブオイルで揚げたコロッケの上へさらにオリーブオイルをかけるという驚愕のテクニックに脱帽した当ブログの管理人・あんこです。

 今回再現する漫画料理は、『華中華』にてハナちゃんが自分がいない時でも上海亭のおじいさんとおばあさんの二人だけで作れるようにと考えた三百円チャーハン第四弾・“ピザチャーハン”です!
ピザチャーハン図
 ハナちゃんの修行先である<満点大飯店>は、いまやすっかりお茶の間のカリスマシェフとして人気が出てきたオネエ系料理人・島野敏郎さんのおかげで徐々に売り上げを伸ばしてきており、ランチのお客様だけではなく利益に繋がりやすい夜の部のお客様も増え続けてきた為俄然店内は活気付きます。そんな中、島野さんはさらにお昼の情報番組の料理コーナーでゲスト出演して料理を作る事まで決定して周囲は盛り上がります(余談ですが、この一コマを見た時川越シェフや「上沼恵美子のおしゃべりクッキング」をふと思い出しました^^;)。勿論部下であるハナちゃんも喜んで応援するのですが、「アシスタントがお華ならいつもの調子で料理が出来て、満点の宣伝にも繋がる」という理由で島野さんから助手に指名された為、急遽放送日前日にハナちゃんも脇役とはいえTVに生出演する事となってしまいます!思えば、この時点から島野さんは既にハナちゃんを見所のある料理人として注目していたんだな~としみじみ実感させられます。
 通常だったら嬉しいご指名ですが、定休日以外は毎日お昼休みに<満点大飯店>を抜け出し、上海亭へチャーハンを作りに行っているハナちゃんにとってはまさに死活問題。ミーハーな楊貴妃さんは、その一部始終を見て「TVに出られるなんて滅多にないチャンスだよ。明日は上海亭を休みにしてもらえばいいよ!」とご機嫌になってハナちゃんにすすめますが、上海亭のお客様が最優先なハナちゃんは間髪要れずに「嫌です!」と珍しく怒り気味に言い切り、「私がいなくても出来る三百円チャーハンを用意します!」と断言します。こういう時、あえてお店を休みにしてもらうという楽な道を歩まず島野さんにも上海亭の常連客達にも満足してもらえるよう知恵をこらす所がハナちゃんの何よりの美点だと思います(^^)。
 実を言いますと、ハナちゃんはこれまでに自分がいない時でも上海亭のおじいさんとおばあさんだけで作れるチャーハンとして“炊き込みチャーハン”“真ん丸ゴーヤチャーハン”“秘密の中身はなんじゃろな?チャーハン”(豚の角煮と生卵入りチャーハン)といった名作チャーハンを生み出しているのですが、楊貴妃さんから「けど、豚の角煮入りの石焼チャーハンや、たっぷりのひき肉で包んだ揚げチャーハンとか、具沢山の炊き込みチャーハンは三百円じゃ無理だよ!」とズバリ指摘された通りコストがそこそこかかってしまう為、ハナちゃんが今挑戦している三百円チャーハンシリーズでこれらの味に匹敵して尚且つ安く作れるチャーハンを作るにはどうしたらいいのかとハナちゃんは残り時間がわずかな中もんもんと苦悩します。正直、鍋を振る必要がない上に(上海亭のおじいさんは腕が半ば麻痺している状態で、中華鍋を振れない体になってしまっています)、材料費をかけずそこそこ豪華に見えるチャーハンなどそうそうありませんので、ハナちゃんでなくとも絶望したくなりそうです。電子レンジで作るチャーハンもあるにはありますが、大量かつスピーディーに作るのはほぼ不可能に近いですし…これはかなりの難問ですね。
三百円でなおかつおじいさん達だけで作れる美味なチャーハン作りに苦悩
 しかし、とうとう夜になってもう間に合わないかと思われたその時、ハナちゃんは上海亭のおじいさんとおばあさんが差し出した夜食のピザを見てピンと閃き、すぐに試作に入ります(何でも、中華料理ばかりまかない飯にしているとさすがに飽きてしまうのだそうで、それで時折こういう中華とは全く関係ない料理を食べたくなるとの事でした;。確かに、どんなに美味しくても同じジャンルの料理ばかりだと段々拒否反応が出てきますのでお気持ちは良く分かります^^;)。その結果考え出されたのが、この“ピザチャーハン”です!作り方は簡単で、ホタテパウダーと塩こしょうで味付けしたご飯をラップで挟んで潰して丸い台状にし、それにごま油をさっとぬった後刻みネギ、豆板醤、ごま油、ケチャップ、醤油を炒めたソース・茹で卵・ピザ用チーズを乗せて高温のオーブンで焼くだけでもう出来上がりです。
 これなら腕に負担がかかるような重労働はほとんどないですし、材料費は三百円で利益が出る範囲内で抑えられる上に見た目もそれなりに華やかに仕上がるという事でハナちゃん・おじいさん・おばあさんは大喜びします。そして翌日、ハナちゃんは島野さんの助手としてTV撮影のお手伝いに参加することもでき、尚且つ上海亭を休まずおじいさん達に営業してもらえて無事四方が丸く収まる結果に終わりました;。
おじいさんとおばあさんからもらった夜食のピザがヒントに!
 ちなみにこの時、楊貴妃さんは最後の最後まで「明日はハナちゃんにくっついてTV局にも行ってみたいし…でも、ピザチャーハンも食べたいし…こりゃ成仏できないわけだ!」と幽霊らしからぬ煩悩に満ち満ちた悩みを持っていましたが、結局ピザチャーハンを食べる事の方を選び、空からピザチャーハンをつまみつつ上海亭から満足げに出てくるお客さんを嬉しそうに眺めていました。大抵、漫画や小説の中だと幽霊は食べ物を食べられないという設定になっていることが多いですが、『華中華』ワールドでは人間だろうが幽霊だろうが皆おいしそうに食事を食べることが出来る設定になっている為、微笑ましいな~と感じました。
TV見学をやめ、ハナちゃんのチャーハンを食べる方を選んだ楊貴妃さん
 近所のスーパーで久々にピザ用チーズが大安売りしていた為、これを機に早速再現しようと考えました。作中にあるレシピに対して、なるべく忠実に作ってみようと思います!

 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、台の用意。炊き立てご飯にホタテパウダー、塩、こしょうを振って軽くきるように混ぜながら下味をつけ、ラップをしいたまな板の上に丸く形作った味付きご飯を乗せてそらにその上からラップをかけ、ぺちゃんこになるまで押しつぶしてピザの台状に広げます。このご飯のピザ台へ、刷毛でごま油を薄くぬります。これで、ご飯のピザ台は準備OKです。
 ※あんまり力を入れすぎるとご飯が潰れすぎてガチガチに硬くなるので要注意です。
ピザチャーハン1
ピザチャーハン2
 次は、焼き作業。ごま油をひいて中火で熱したフライパン(又は中華鍋)へ斜めにスライスしたネギ、豆板醤、醤油、ケチャップを投入して炒めてソースを作り、このソースを先程用意したご飯のピザ台の上に乗せ、続けて輪切りにしたゆで卵を飾りつけます。
ピザチャーハン3
ピザチャーハン4
ピザチャーハン5
 この上からピザ用チーズをやや多めに乗せ、約三百度に熱したオーブンで十八分~二十分かけてこんがり焼きます。やがて焼きあがったらオーブンから取り出し、熱いうちに食べやすい大きさに包丁で手早く切っておきます。
ピザチャーハン6
ピザチャーハン7
 ピザの上に仕上げの乾燥パセリをパラリと散らし、お皿に乗せてそのままテーブルへ運べば“ピザチャーハン”の完成です!
ピザチャーハン8
 パッと見はピザに見えなくもないですが、白色の台とカリッと言うよりはパリッとした質感とですぐにお米で出来たピザだとわかります(^^;)。コンガリ焼けたチーズや、ほのかに見え隠れしているゆで卵の白と黄色の色合いが食欲をそそり、空腹時にはたまらない感じでした。ご飯で作ったピザを食べたことはないので、一体どんな味がするのかとても楽しみです!
ピザチャーハン9
 それでは、焼きたて熱々の内にいざ実食!いっただっきま~す!
ピザチャーハン10

 さて、味の感想ですが… ガツンとパンチが効いたこってり味が印象に残る一品!もはやチャーハンではないですが、極めて完成度の高い創作料理だと思います。
 カリッと焼けたふちのパリパリしたおこげ部分と、チーズや具が被さる事によってやや蒸し焼き状になった中央のふんわりした部分の食感の対比が二度おいしい感じで、ごま油の香ばしい匂いやホタテパウダーの塩気のおかげでピザ台自体もちゃんと味がついて食べやすいのがよかったです(ライスバーガーをうんと薄くして海鮮風味をプラスしたような旨さでした)。
 味は「中華風ピリ辛トマトドリア」という感じで、最初にピリッときた後にスーッと爽やかにひいていく豆板醤の辛味と、徐々に甘酸っぱさを主張してくるトマトケチャップの風味が複雑に入り混じり合っている為、まるでエビチリソースみたいだと感じました。和中折衷というよりは、伊・日・中が夢の共演をしたイメージのピザです。
 正直ソースと具だけだったらちぐはぐな出来になっていたと思いますが、濃厚なチーズのコクが癖の強いソースをがっつり包み込んでご飯の台とまろやかに調和させていたので、安定感のある味わいになっています。ネギのシャリシャリした歯触りと茹で卵のホクホク感がこの一風変わった中華風ピザと相性がよく、ケチャップが染みたご飯の台がチキンライスを彷彿とさせるせいか、初めて食べるはずなのにどこか懐かしい気持ちになる不思議な一品でした。濃いめなのに後口があっさりしているのも嬉しかったです。

 海老、イカ、ベビーホタテなどの海鮮系の具や、コーン、アスパラ、マッシュルームといった野菜やきのこ類をプラスしてみてもなかなかおいしそうです。また、チーズはピザ用チーズやチェダーチーズといったややこってりめのチーズが合う感じで、モッツァレラみたいにあっさりしたチーズは向かないように思いました。正直チャーハンと呼ぶには抵抗感を感じる一品ですが;、簡単に作れるのに凝った美味しさなので我が家の定番レシピになりそうです。

●出典)『華中華』 原作:西ゆうじ 作画:ひきの真二/小学館
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

Comment

2012.03.28 Wed 09:23  |  

いやいやそれチャーハンなのか、とツッコミを入れてしまいましたが、よく考えたらMOCO'Sキッチンのネタ振りは伏線だったわけですね・・・!

照り焼きチキンをご飯にのせてチキンライスと言い張るあのコーナーのノリなら、これも確かにチャーハンですね(^^;

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2012.03.29 Thu 00:38  |  

>近頃、妹さんから教えてもらった番組・「MOCO'S キッチン」に目が釘付け状態です。「オリーブオイルドバァ」「塩ファサー」「荒い盛り付け」「謎の野菜(詳細はこちら)」「追いオリーブ」などの斬新な料理法が見ていてとても楽しく、料理本ばかり読んで「料理はこうあるべき」とガチガチな頭がときほぐれていくのがすごく爽快です。
 どうも、オリーブオイルで揚げたコロッケの上へさらにオリーブオイルをかけるという驚愕のテクニックに脱帽した当ブログの管理人・あんこです。



爆笑!!!!!そのとおりですwwwwwwwww

あんこさんの料理好きすぎる☆

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Author:あんこ
・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『酒のほそ道』
 …『じったんの時短レシピ』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『なんちゃって駅弁』
 …『華中華』
 …『花のズボラ飯』
 …『まかない君』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
 …『みをつくし料理帖』
・再現料理を予定中の漫画:
 …『浅草人~あさくさびと~』
 …『鬼平犯科帖』シリーズ
 …『銀の匙』
 …『拳闘暗黒伝セスタス』
 …『スイーツ本部長一ノ瀬櫂』
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