『華中華』の“魚肉ソーセージチャーハン”を再現!

 昨月、この前置き欄にてコロッケそばの事を書いた所、結構な数の助言をいただけたのでびっくりすると同時に喜びの悲鳴をあげました。その為、一時は頬がゆるみまくって大変でした(^^;)。
 コメント欄や拍手欄にて色んな方々から作り方についてアドバイスを頂いたり、周囲から「私が東京に行ったときはこうだった」とメールがきたり、今週の「モーニング」に掲載された『クッキングパパ』にてレシピが紹介されたりと情報に恵まれた為、それらの意見をまとめたコロッケそばを昨日再挑戦しました(^^)!
 おつゆを関東風にやや濃い目に味付けしたり、コロッケは一から作った揚げたてのものを使用したりしたせいか、今回はかなりしっくりくる味でおいしかったです!皆様、情報提供をして下さり、本当にありがとうございました。

 どうも、今度は同じコロッケとおつゆでうどんバージョンを試してみようと考えている管理人・あんこです。


 今回再現する漫画料理は、『華中華』にてハナちゃんが陳料理長の昔話をヒントにして作り上げた三百円チャーハン第五弾・“魚肉ソーセージチャーハン”です!
魚肉ソーセージチャーハン図
 島野さんのアシスタントとして直に指導されるようになったハナちゃんは、中華料理のコツを分かりやすく教えてもらったり、目の前で最先端の調理技術を学ばせてもらったりしたせいか、単なるフリーの雑用係だった頃よりも急激に成長していきます。
 ハナちゃんが言うには、指導自体は厳しいもののその方がかえって集中できて勉強になるとのことでしたので、やはり人を育てる為には優しいばかりではなく、それなりに厳しい環境で鍛えさせる事も必要なのだな~と改めて頷かされます。
 しかし、その代わり以前から何かと面倒を見てくれた陳料理長と話す機会が少なくなって行き、徐々に疎遠な間柄になってしまいます。ハナちゃん自身はそれを少し残念がっていましたが、陳料理長は良く言えば「控えめでお人よし」、悪く言えば「保守的で教え下手」な方なので、新しいアイディアを次から次へと考え出せる才能に恵まれて向上心に溢れるハナちゃんには、色んな意味で刺激を与える島野さんの方が相性的にはいいのでは…と読んでいて思いました。
 そんなある日、島野さんがTV出演する為にランチの実演調理を欠席するのですが、たまたま手が空いていた陳料理長とハナちゃんが久々に組んでランチ作りをする事になります。この時期、陳料理長は派手な島野さんの陰に隠れて段々軽んじられていっていた矢先だったのですが、それでも後から来た島野さんの代理として料理をする事を「部下の穴埋めも、上司の仕事ですから」と言って淡々と引き受けていました。正直、その心境を考えると読み返すたびに胸が痛みます(´・ω・`)。
 この時、ハナちゃんは陳料理長にかつてどのようなオリジナル料理を考えた事があるのか尋ねているのですが、その際に陳料理長はまだ前オーナーがいてお店が小さかった頃に安い食材で様々な創作料理を作ったことを打ち明け、中でも魚肉ソーセージの炒め物が好評だった事を話しています。
 とは言っても単なる魚肉ソーセージの炒め物とは違っており、陳料理長は一旦揚げて中華風の香り付けをしてから炒める工夫をしていたとの事で、これは前オーナーから直々に誉められた想い出があると懐かしそうに言っていました。
 ただその時、前オーナーから「この料理は確かに旨いが、家庭的な味だから店には出すな」と忠告されていたようで、それをきっかけに陳料理長は「お客様は、家庭では味わえない物を求めていらっしゃる」「以後は、オーナー譲りの中華しかこしらえまい」と心に決めたとハナちゃんに漏らしていました。
 確かに、家庭的な料理を売りにしていないお店で普段食べられるような料理はなかなか注文されにくいと思いますので、前オーナーの注意も陳料理長の決意も、あながち的外れではないように感じて思わず唸ってしまいました。単に美味しいだけではなく、お店のイメージに合った料理を考え出さないといけない料理人の方々は大変だな~と思います。
めっきり影が薄くなった陳料理長と久々に語り合うハナちゃん
 けれども、満点大飯店とは違って上海亭は家庭的で身近なチャーハンを売りにしているお店ですので、ハナちゃんは陳料理長の話す魚肉ソーセージの炒め物のアイディアを元にしたチャーハンを作ろうと閃きます。こうしてその日の昼、ハナちゃんが安売りされていた魚肉ソーセージを使ってお客さんに三百円で提供したのが、この“魚肉ソーセージチャーハン”です!
 作り方は揚げ油を使用する手間はあるもののお手軽で、表面が膨らむまで素揚げした魚肉ソーセージに醤油・日本酒・ごま油をまぶして香り付けし、基本チャーハンへ混ぜ合わせたら出来上がりです。ハナちゃん曰く、「魚肉ソーセージには味がついているから、香りをつけるだけでいい」のだそうで、そこまできつく下味をつけ過ぎないのがポイントみたいでした。
魚肉ソーセージに、中華風の香り付けをたっぷりしてあげる事がポイント!
 その後、陳料理長はたまたま上海亭の前を通りかかり、“魚肉ソーセージチャーハン”の張り紙を見て「中華街にも、俺と同じような考えをする料理人がいるんだなぁ…」と、その料理人がハナちゃんであるとは夢にも思わず上海亭を眺めます。
 そして、「たかが魚肉ソーセージのチャーハンなのに、みんないい笑顔をしているなぁ」「そうだ!今度の休みの日は子どもと女房の為に俺もこしらえてみるか!魚肉ソーセージの中華風野菜炒め(^^)」と、いい気分転換が出来たような笑顔を浮かべていたので、何だかほっと一安心しました。
 大きくて本格志向のお店にももちろん色んなメリットがあると思いますが、家庭的なお店で自分のアイディアをのびのびと生かすことが出来るというのは、やはり創作する側にとっては何物にも変えがたい喜びとやりがいがありそうです。基本的な料理をマスターするのも大切ですが、こういう独創的な試みからまた新たな定番料理が誕生すると思いますので、ハナちゃんには今の調子でがんばって言ってほしいと感じた清々しいエピソードでした。
魚肉ソーセージという質素な食材でも笑顔のお客さんを見つめる陳料理長
 うちの近所でも魚肉ソーセージが安売りされていた為、即座にこのチャーハンを思い出して再現しようと決めました。早速、巻末のレシピコーナーを参考に作ってみようと思います。


 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、魚肉ソーセージの下準備。魚肉ソーセージを縦四つに切り分けてさらに五ミリ幅になるよう切り、それを170度前後に熱した揚げ油に投入し、表面がプク~ッとまるでお餅のように膨れてくるまで揚げます。
 よく揚げる事によって食感もよくなり、同時に下味や香りも染み込みやすくなります(但し、揚げすぎも注意です!)。
魚肉ソーセージチャーハン1
魚肉ソーセージチャーハン2
 魚肉ソーセージが程よく揚がったら一旦キッチンペーパーにとって軽く油をきり、その後すぐにボウルへ入れて日本酒と醤油をかけて軽く混ぜ合わせます。
 全体に調味料が絡んだと思ったら間髪入れずにごま油をたらし、よく混ぜてしっかり香り付けを施したら数分放置して馴染ませておきます。これで、魚肉ソーセージの下ごしらえはOKです。
魚肉ソーセージチャーハン3
魚肉ソーセージチャーハン4
 その間、中華鍋(又はフライパン)で以前に作り方をご紹介したハナちゃん流基本チャーハンのレシピ通りに作った基本チャーハンを用意し、仕上げに先程の香りつき魚肉ソーセージを加えてざっと炒め合わせます。
 ※ちなみに、作中の完成図を見ると今回に限り基本チャーハンに入っている長ネギは細かく刻むのではなく大雑把な輪切りにしているようでしたので、当管理人もそれに見習いいつもよりも少し大振りな輪切りにしてみました;。ただ、輪切りネギはちょっと…という場合は、通常通り刻みネギを使用しても大丈夫です。
魚肉ソーセージチャーハン5
魚肉ソーセージチャーハン6
 基本チャーハンと魚肉ソーセージが混ざり合ったら火からおろし、そのままお皿へ丸く盛りつければ“魚肉ソーセージチャーハン”の完成です!
魚肉ソーセージチャーハン7
 魚肉ソーセージ特有の淡いピンク色がチャーハンに彩りを与えており、少し可愛らしい印象を受ける一品です。油で揚げて少し膨れたせいか、思ったより食べ応えがありそうでした。
 ごま油の香ばしい匂いと、火の通った魚肉ソーセージの親しみ深い香りが食欲をそそります。
魚肉ソーセージチャーハン8
 それでは、出来たて熱々の内にレンゲで一口分すくい、いざ実食!
 いっただっきまーす!
魚肉ソーセージチャーハン9


 さて、味の感想はと言いますと…揚げられた魚肉ソーセージのムチムチした歯触りが美味し!初めて食べるはずなのに親しみを感じる、家庭的な味のチャーハンです!

 ちょっぴりぷ~っと膨らんだ魚肉ソーセージのふっくらモチモチした食感が歯に心地よく、日本酒風味の醤油味とごま油の香ばしい香りが組合わさった和中折衷の下味が表面にしっかり染み込んでいるのもあり、単なる魚肉ソーセージとは思えない程完成度の高い具に仕上がっています。
 揚げると大抵の具は外側だけがさっくりと固まりますが、魚肉ソーセージの場合は外側がカリッとなってはおらず、逆にソーセージ全体のなめらかな弾力が数段向上している印象の珍しい揚がり方でした(スパムっぽい歯応えと言えなくもないです)。
 魚由来のほっとする優しい旨さがほのぼのする感じで、あっさりヘルシーな後口なのが気に入りました。魚肉ソーセージは基本的に淡泊な味わいであまり油なじみがいい方ではありませんが、一回揚げる事によって絶妙なコクが中まで浸透してチャーハンともしっくり合うようになっていた為、なかなかよく考えられた調理法だと思います。
 大ぶりな輪切りにした長ネギのジャキジャキした食感がいいアクセントになっており、それがまたこのチャーハンとぴったりマッチしていました。華のある美味しさではないのですがその分安定感のある飽きない美味しさで、時折無性に食べたくなりそうな味わいが特徴的です。

 魚肉ソーセージでも十分おいしいですが、この分だと同系統であるベビーハムで作ってもいけるかもしれません(もうちょっとこってりさせたい時は、スパムがベストかも…)。
 個人的に、ごま油はやや多めにしてしっかり香り付けするのがポイントなように感じました。
 お酒がOKな方でしたら、ビールとも合うので晩酌兼おつまみとしてもおすすめです!

●出典)『華中華』 原作:西ゆうじ 作画:ひきの真二/小学館
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

Comment

2012.05.26 Sat 00:33  |  魚肉ソーセージは。

魚肉ソーセージは安くて美味くて便利でよいです。
とりわけ、「酒の肴」によいです。
そーいや、最近コンビニに「魚肉ソーセージフライ」を置いている
ところがありますねぇ。(店によるみたいですが。)
魚肉ソーセージの炒飯かぁ・・・。そのうち作ってみようかなぁ。
では。

  • #-
  • 波多野鵡鯨
  • URL

2012.05.26 Sat 00:38  |  追記

そういえば、「コロッケそば」というのは
関東にしかないというのを聞いたことがあります。
でも、立ち食いそば屋には大抵「コロッケ」が売っているので
関東以外でもあるのではないかなー。と思うのですがね・・。
クッキングパパのコロッケ読みました。
あれはおいしそうです。
ただ驚いたのは、「ポテトサラダを使ったコロッケ」だと言うことでしょうか。
マヨネーズがはいって、適度に粘り気があるので
形が整えやすいかもしれません。うーん一度たべてみたい。では。

  • #-
  • 波多野鵡鯨
  • URL

2012.05.26 Sat 22:07  |  

相変わらず、チャーハンは美味しそうですね。チャーハン系の再現料理を繰り返す内に、あんこさんの料理の腕も上がっているような気もします。
それはそうと、コロッケそばは、冷えたコロッケが暖かい汁をすっているところにB級の美味しさがあると思うんですけれどね。私の個人的な意見かも知れませんけれど。

  • #-
  • oguogu
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Author:あんこ
・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『酒のほそ道』
 …『じったんの時短レシピ』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『なんちゃって駅弁』
 …『華中華』
 …『花のズボラ飯』
 …『まかない君』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
 …『みをつくし料理帖』
・再現料理を予定中の漫画:
 …『浅草人~あさくさびと~』
 …『鬼平犯科帖』シリーズ
 …『銀の匙』
 …『拳闘暗黒伝セスタス』
 …『スイーツ本部長一ノ瀬櫂』
 …『旅のグ(2)月は知っていた』
 …『テルマエ・ロマエ』
 …『土曜日ランチ!』
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 …『ベーグル食べない?~幸せカフェごはん~』
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 …『夢色パティシエール』


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※現在、公私の多忙と、再現記事のペース維持を理由に、コメント欄へのご返信が出来ない状態が続いております。
 こういう場合、コメント欄は停止するべきなのかもしれませんが、励ましのお言葉やアドバイスを頂く度、ブログのモチベーションアップや心の支えとなったこと、そして率直なご意見や情報を聞けてとても嬉しかったこともあり、誠に自分勝手ながらこのままコメント欄は継続する事に致しました。
 図々しい姿勢で恐縮ですが、ご返信をこまめに出来なくて余裕がある分、ブログ内容を充実&長期的に続けられるよう力をいれる事で皆様のご厚意にお応えし、感謝の気持ちをお返ししていきたいと考えております。
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