『クッキングパパ』の“ハマグリのリングィーネ”を再現!

 最近、ローソンの鮭&いくらのおにぎりを食べた時、鮭を混ぜ込んだおにぎりの中にいくらが入っているという最後まで飽きずに食べやすいバージョンになっていたのを見て、不覚にもちょっぴり感動しました;。いくらおにぎりはご飯に対してどうしても量が少なくなりがちで、それが鮭&いくらともなると鮭:いくら=8:2の対比になってとても食べにくいことが多かった為、このアイディアは革命的だとすら感じています。
 どうも、後は明太子おにぎりに入っている明太子の量が飛躍的にアップするのを待つだけだと思う管理人・あんこです。

 本日再現する漫画料理は、『クッキングパパ』にて荒岩主任達がニューヨークの<DOGS>というレストランで食べた“ハマグリのリングィーネ”です!
ハマグリのリングィーネ図
 荒岩主任が係長へ昇進し(その為本当は係長と修正するべきなのですが、主任の方が馴染み深いので失礼ながら以後文中では主任のまま進めます;)、田中君の第一子・元輝君が段々おしゃべりが出来るようになった頃の事。荒岩主任と田中君は東山常務から直々に声をかけられ、一週間のアメリカ出張へ出かけることになります。出張の目的は、創立二十周年を迎えた博多のアメリカンレストラン・<パーク>のリニューアルオープンの為に、アメリカ最新の食事情や流行を調べてオーナーの瀬川さんへ新しい料理のアイディアを与える事で、荒岩主任は自身も料理好きな事もあり水を得た魚の如く活き活きと調査をします(^^)。実を言いますと荒岩主任はニューヨーク滞在中、前々から行きたかったという生粋のニューヨーカーが集まるファンキーなライブハウスや、治安が最悪だと有名なハーレムにある生粋のソウルフード・レストランにまで自由時間中に足を伸ばしていますので、半分旅行気分で来たのかもしれないな~と少々苦笑しました;。なので、内心「常務に見つかったら遊びに来たのかとか、公私混同だとかで怒られちゃいますよ~(´Д`;)」と冷や冷やしながら読んだのを覚えています。ただ、作中で書かれていたニューヨークの街の自由な空気と、何人であろうとそっくりそのまま受け入れるおおらかな気風は当管理人自身非常に魅力的に感じた為、荒岩主任達がリラックスして童心に返るのも無理はないような気がしました。
 今回ご紹介するのは、何かと問題を引き起こしがちな田中君がやっぱりニューヨークでやらかしてしまった迷子騒動のエピソード;。ニューヨークへ来て一日目の夕方、あらかた調査を終えた荒岩主任は東山常務の年齢の事を考えて一旦は夜八時まで各自部屋で休憩するよう田中君に指示するのですが、「せっかくニューヨークに来て部屋でゴロゴロしてられるかってーの!」と考えた田中君は、こっそり一人でニューヨーク観光をしに行きます(正直他の漫画だったら死亡フラグ立ちまくりな危険行動ですが、気持ちはよく分かるだけに一概に田中君を責めれません;)。そこで田中君はタイムズスクエアや、何と偶然見つけた博多ラーメン屋(?!)へ足を踏み入れて大満足するのですが、日が暮れて様変わりした街ですっかり道に迷ってしまい、混乱します。
 その内、間の悪い事に焦った田中君は現地のニューヨーカー三人組とたまたまぶつかって咄嗟に「あいた、あぶねえな~」と声が出てしまうのですが、でかくていかにも屈強そうな三人に驚いた田中君は、思わず立ち止まって足がすくんでしまいます。この時、気のいいニューヨーカー達は笑いながら「こいつ、何かびびってるぜ」「そりゃそうだ、俺たちゃどう見ても紳士じゃねえ」「ハハ、違いねえ!」「何か困ってることがあるなら言いなよ、相談に乗るぜ!」とジョーク交じりに話しかけるのですが、英語の分からない田中君はそれを「やばい…やばいぞこのムード!」と解釈してパニック状態に陥ってしまい、財布を落としてそのまま猛ダッシュしてしまいます;。実はこのニューヨーカー達はいい人たちで、田中君が財布を落としたのに気付いてすぐに「ヘイ、待てよ!」「何か落としたぞー!」「大事な物じゃないのかー?」と走って追いかけてくるのですが、いまやすっかり恐慌状態になった田中君は「やばいやばいやばい!」と全力疾走して逃げ切ってしまいましたorz。このシーンを見るたび、まるで森のくまさんみたいなお話だと苦笑してしまいます(^^;)。
森のくまさんを彷彿とさせる田中君とニューヨーカーの追いかけっこ;
 その際、田中君はますます人通りの少ない道に入ったのに危険を感じ、急遽目に留まったレストラン<DOGS>へ飛び込み入店をします。ちなみに、偶然にもこのレストランは約二万人ものニューヨーカー達の投票がまとめられた『ZAGAT』というレストランガイドで<最も人気がある店><最も多くの人が来た店>ランキングの上位に入っている名店で、ゆったりとくつろげそうで洗練された店内に田中君はようやく落ち着きを取り戻します。そして、なくなった財布に涙しつつもポケットの小銭とパスポートに挟まっていた宿泊ホテルの連絡先を使い、ほうほうの体で荒岩主任と東山常務にレストランへ迎えに来てもらってました;。もちろんお二人は当然の如くご機嫌斜めな感じで、特に荒岩主任は「たなかーッ!」と店内であるにも関わらず容赦なく雷を落としていましたが、ついでに夕食を済ませようと食べた<DOGS>のシュリンプカクテル、生カキ&生ハマグリ、スパゲティの見事さにあらかた怒りを忘れたようでした(^^;)。
 それにしても、印象的だったのは東山常務と荒岩主任の対処の違いで、東山常務は当初から一貫して「誰の責任かどうかなど、今はそんな事はよい。それよりも心配なのは何か変な事に巻き込まれていないだろうかという事じゃ。しかるべき所に連絡した方が…」と、さすが責任者といった貫禄で冷静でしたが、荒岩主任は田中君を新人の頃からずっと面倒を見ているせいか心配のあまり感情的になって「何やってんだあいつは!」と激怒しており、それと同時に田中君の直属の上司として常務に非礼をお詫びするなど色々大変そうでした。けれどもその後、荒岩主任はあえて感情を抑えて田中君に「お前には博多で待っている家族がいるんだぞ。軽はずみな事をするな、もしもの事があったらどうする!」とツンデレ風に言ってあげています。正直、こんな思いやりに満ちた言葉とその反動みたいな怒り方をされたらもう無茶は絶対しないと心に誓っちゃうだろうな~と感動しました(つД`)。
 ※実は、田中君の財布は予期しなかったニューヨーカー達との再会で無事戻ってくるのですが、このエピソードも面白いので、宜しければ続きは是非『クッキングパパ』62巻にてご確認下さい。
一人で勝手に出歩いた上に迷子にまでなった田中君、猛省…っ!
 作中で登場した<DOGS>のお料理はどれもおいしそうでしたが、中でも一際輝いてみえたのがこの“ハマグリのリングィーネ”!この時作ってみるのは荒岩主任ではありませんでしたが、レシピ欄を見るとどうやら荒岩主任はその後独自に作り方を研究したみたいで、「日本ではこう作ろう!」と書いてありました。作り方比較的簡単な部類で、オリーブ油・にんにく・マッシュルーム・ハマグリ・白ワインで蒸し焼きにして具とソースを作り、途中でリングィーネを加え塩こしょうで味を調えてパセリとバジルを飾ったら出来上がりとのことでした。通常、こういう貝類のパスタだとまず頭に思い浮かぶのはアサリ&細めのスパゲティの組み合わせなので、ハマグリ&リングィーネ(「小さな舌」を語源とするパスタで、切り口が押しつぶしたような楕円形をしているのが特徴)を使うと知った時は仰天したの覚えています。ただ、荒岩主任達が言うにはコクのあるソースにリングィーネが殊の外良く合うとの事で、初めて呼んだときから興味津々の一品です。
偶然とはいえ、大当たりなレストランに逃げ込んだ田中君大手柄です!
 ハマグリはなかなかスーパーに置いていないのでなかなか再現できなかったのですが、今月はひな祭りがあったせいかまだ扱っているお店があった為、これをいい機会に作ってみることにしました。なるべくレシピに沿って忠実に作れるよう、頑張ろうと思います!

 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、炒め作業。みじん切りにしたにんにくとオリーブ油をフライパンへ入れて中火で炒め、徐々に香りが立ってきたらあらかじめ一晩塩水につけて砂抜きをした後にこすり合わせてよ~く洗っておいた蛤と、スライスしたマッシュルームを投入します。
ハマグリのリングィーネ1
ハマグリのリングィーネ2
ハマグリのリングィーネ3
 そこへすぐに白ワインをハマグリが半分浸るくらいにまで注ぎ、フタをして強火で熱を通します。
 ※一分たった頃から、段々フライパンの中より「カタカタ」「パカッ」というハマグリのフタが開く音がし始めてきますが、全部開ききるまで我慢します。
ハマグリのリングィーネ4
ハマグリのリングィーネ5
 約二~三分くらい経過したらフタを外し、口が開いたハマグリを素早く別皿へ取り出しておきます。この時、なかなか口を開けないハマグリがいたら火を入れる前から死んでいた可能性が高いので、取って処分しておきます。なお、マッシュルームはそのまま取り出さなくて大丈夫です。これで、ソースは出来上がりです。
 ※もし白ワインの量がまだ多すぎた場合は、ちょっと沸騰させて煮詰めた方がいいです。
ハマグリのリングィーネ6
ハマグリのリングィーネ7
 このソースが入っているフライパンを中火にかけ、やや硬めに茹で上げて湯きりしたばかりのリングィーネを加えてざっと混ぜ合わせます。そこへリングィーネの茹で汁を入れてよく混ぜながらソースを絡ませていき、塩・こしょうで味付けをし終えたらハマグリを戻し入れてざっと混ぜます。これらの作業は、麺が延びてしてしまう前にスピーディーに行うよう注意した方がいいです。
ハマグリのリングィーネ8
ハマグリのリングィーネ9
ハマグリのリングィーネ11
 ソースと具とリングィーネが混ざったら刻んだパセリを振って皿へ盛りつけ、仕上げに千切ったスイートバジルを散らせば“ハマグリのリングィーネ”の完成です!
ハマグリのリングィーネ12
 アサリよりも殻が厚く身が大きめなハマグリを使用したせいか、少々高級感を感じさせられる一皿です。アサリと似た強い潮の香りと、バジルやパセリの爽快な香りが鼻腔をくすぐるせいか、どことなくすっきりと爽やかな気分になりました。リングィーネを食べるのは初めてなので、一体どんな味わいなのか非常に楽しみです。
ハマグリのリングィーネ13
 それでは、リングィーネが延びてしまわない内にいざ実食!いただきますっ!
ハマグリのリングィーネ14

 さて、味の感想ですが…アサリとはまた違った良さ!海水のミネラルをギュッと濃縮させたような複雑な美味さが舌に染み入ります!
 ハマグリからにじみ出た濃密なお出汁、にんにくの力強い風味、マッシュルームの淡いコクが効いた甘塩味のソースが美味で、例えるとするならば「ハマグリとハーブのボンゴレ風スパゲティ」というイメージでした。アサリ出汁だとキリッと引き締まった塩気が際立ちますが、ハマグリ出汁の場合はまろやかで深い甘味と気品漂うあっさりした後口が特徴的で、アサリに比べるとより優しく穏やかな塩味なのが印象的です。
 この旨さたっぷりでほのかなとろみがついたソースが、「やや表面がざらついた厚みのある冷麦」みたいなリングィーネによく絡んでいて、相性抜群な組み合わせでした(リングィーネは平麺らしいもちもちした噛み応えと細麺のツルツルした食べ心地が合わさった感じがナイスです)。
 バジルの新緑を連想させる清々しい香りと、パセリのさっぱり爽やかな香りがいいアクセントになっていて、要所で貝類にありがちな癖を消しています。マッシュルームはプリプリシコシコした張りのある歯触りで、ハマグリともよく合っていました。酒蒸しっぽくして途中で取り出したハマグリがとにかくふっくらジューシーで、歯をグイグイと押し返してくる程弾力があるのに、噛めば噛む程濃厚な旨味エキスをにじませながら柔らかくほどけていく身に仕上がっていた為大満足でした。

 こしょうがピリッと効いているのがいい刺激になっており、いくらでも入る美味しさです。ハマグリをふんだんに使った贅沢な味わいといい白ワインとの相性の良さといい、ちょっとしたお祝い事のある日の夜に振舞いたい特別な一皿だと感じました。リングィーネは日頃なじみの薄いパスタでしたが、フェットチーネよりも食べやすいのにソースがよく絡む所が俄然気にいったので、今後もちょくちょく食べようと思います。

●出典)『クッキングパパ』 うえやまとち/講談社
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

Comment

2012.04.21 Sat 02:57  |  連続コメント2

さんこさん、こんばんは。
『花のズボラ飯』に続いて短いコメントを。

僕がこの話を読んだ時は、あんこさんのような心配はしなかったですね。
レストランの新メニュー探しの仕事ですし、何と言っても本場の韓国料理
を食べたい、という理由で仕事をうっちゃって韓国に合流した前科を持つ
東山常務がお相手ですし。一緒にノリノリで参加するんじゃないでしょうか。

このニューヨーク編では、このリングィーネはもちろん、Tボーンステーキ
やシイタケのポタージュ、田中君が食べたトンコツラーメンが美味しそう
でした。アメリカのラーメン…。いいなあ…。では~。

  • #SFo5/nok
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Author:あんこ
・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『酒のほそ道』
 …『じったんの時短レシピ』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『なんちゃって駅弁』
 …『華中華』
 …『花のズボラ飯』
 …『まかない君』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
 …『みをつくし料理帖』
・再現料理を予定中の漫画:
 …『浅草人~あさくさびと~』
 …『鬼平犯科帖』シリーズ
 …『銀の匙』
 …『拳闘暗黒伝セスタス』
 …『スイーツ本部長一ノ瀬櫂』
 …『旅のグ(2)月は知っていた』
 …『テルマエ・ロマエ』
 …『土曜日ランチ!』
 …『BAR・レモンハート』
 …『百姓貴族』
 …『ぶたぶた』シリーズ
 …『ベーグル食べない?~幸せカフェごはん~』
 …『飯盛り侍』
 …『夢色パティシエール』


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