『花のズボラ飯』の“鱈と冬野菜の湯豆腐鍋”を再現!

 この前、知人から強く勧められたカレー鍋を実際に試してみたのですが、当管理人の作り方がおかしかったせいかただの土鍋に入ったゆるめのカレーみたいになってしまいましたorz。色んな具を試しましたが、やはり普段からカレーの具として馴染み深いにんじんやきのこ類、豚肉、えびは相性がよく、意外なところでは白身魚、豆腐、水菜ともよく合っていました。仕上げは煮詰めたカレー鍋にご飯・ピザ用チーズ・刻みネギを投入したカレーおじやでしたが、結構おいしかったです。
 どうも、トマト鍋やカレー鍋が思ったよりも広がらないのは、シメが普通の鍋のシメに比べてあまりにも高カロリーになりがちだからでは…と推測する管理人・あんこです。

 今回再現する漫画料理は、『花のズボラ飯』にて花さんが月見酒をしようと目論んだ晩に作った“鱈と冬野菜の湯豆腐鍋”です!
鱈と冬野菜の湯豆腐鍋図
 それは、花さんがミズキさんから重要な告白をされる数ヶ月前のある秋の夜の事。バイト先である書店の勤務を終えた花さんは、急ぎ足で帰ろうとしていた矢先にちょっと癖のある店長さん(何故か帰ろうとする直前に呼び止めて意味のない長話をしようとしたり、悪気はないもののデリカシーのない発言を直球でしてくる為、花さんから微妙に嫌がられてます;)に例の如く呼び止められてこれまたいつも通り素っ気なく受け答えをするのですが、この時は美味しい日本酒をおすそ分けされた為一気に頬がゆるみ、思わず足を止めます。何でも店長さん曰く、最近はすっかり焼酎党になっていたからいささか持て余していたとの事で、花さんはありがたく高そうな四号瓶と一合瓶を頂戴するのですが、その時に「いいな~美女の一人酒!きししししし」という余計な一言を言われ、ちょっと引いてしまってました;。同じ雇われの身である女性として花さんには深~く同情しますが(´Д`;)、こういう反応に困る発言を繰り返す上司はどんな職場にも必ず出没するものですので、「人付き合いも給料の内だから、お互い頑張ろう!」と力強くエールを送りたいです。
 そして帰り道、花さんは月を見上げながら歩く内に店長さんの言葉とTVでやっていた十三夜特集に影響され、「月でも見ながら一杯飲んじゃおうかな…」と密かに決意します。この時、花さんが決めたテーマはズバリ「かぐや姫気分で日本酒と料理を楽しみ、いい女風に過ごす」事!正直、仕事で疲れきってクタクタになった奥様にはなかなかハイレベルそうな目標に思いますが、花さんはそうと決めた途端先程までの疲れが一気に吹っ飛んだ様子で、急にウキウキしながらスーパーへ直行していました。それにしても、己の食い意地のみで一日の疲労を「小さなお鍋でひとり鍋。オットナ~♪」とニコニコるんるん気分で歩かせるまでに回復させられる花さんは、何気に超人だと感心します;。
パート先の店長から貰った日本酒でかぐや姫気分になろうと思案する花さん
 この時、花さんが「日本酒といえば湯豆腐でしょう!」という理由で作ったのが、“鱈と冬野菜の湯豆腐鍋”。作り方は仕事疲れで料理が億劫になっている方にも優しいお手軽さで、昆布と水を入れて沸騰させた土鍋へ適当に切った白菜・春菊・にんじん・鱈・えのき・しいたけ・豆腐を加えて煮立てたらもう出来上がりです。実を言いますと、花さんは最初豆腐と鱈ときのこだけというシンプルなお鍋にして一杯飲もうとしていたようですが、白菜や春菊などの葉野菜をたっぷり入れる→おなか一杯になる→ご飯を食べなくても大満腹になれるから、炭水化物ダイエットになる!という夢のような方程式が買い物をしていく内に頭の中で組み上った模様で、その為急遽具沢山な湯豆腐ならぬ湯豆腐鍋へと変更したのだそうです;。確かに、毎晩野菜のみのヘルシー鍋で夕食を済ませていると自然と健康体になって体重も減少傾向になっていく為、花さんの企みはあながち間違いではないと思います(しかし、毎日お鍋だと大体一週間前後で「油ほしい!こってりしたの食べたい!クリーム系チーズ系の料理が恋しい!」と体が悲鳴を上げるのを嫌という程実感するのでお勧めできませんorz)。
 ちなみに花さんはお鍋を作成している最中、過去にミズキさんの家で豆腐オンリーの湯豆腐(何と、中央に醤油を入れる容器がある洒落た湯豆腐専門鍋で!)と出来合いのシューマイ・フライドチキン・サラダでワインやチューハイを飲むというデタラメな宴会をして酔いつぶれた事を思い出し、「もうあんな真似できんわ」とと遠い目をしていましたが、当管理人は「その素敵なアイディア、頂いてもいいですか(*・∀・)!?」と一人色めきたちました。飲み会はルールを決めてきっちり飲むより、そういうカオスな展開でフリーダムに飲む方が圧倒的に楽しめると個人的に考えていますので、こういうエピソードを読むと尚更親近感が沸いてきます。
温かい湯豆腐と冷たい日本酒で、すっかり幸せ気分になる花さん^^
 その後、花さんは「はー…湯豆腐っていいわ!ものすごく体にいい事している気がするし!」と一人ごちつつ、食欲の赴くままよ~く冷えた日本酒と“鱈と冬野菜の湯豆腐鍋”を完食しますが、案の定一度火がついたら我慢が出来ないという悪癖が頭をもたげ、遂に禁断の炭水化物・うどんを投入してお鍋第二ラウンドに突入し、無心に貪りまくるという結果に終りますorz。おまけに、当初の目的であるはずのお月見すらせずに日本酒を既に飲みきってしまったというグダグダな夕食になってしまっており、これにはさすがに花さん自身「あ!」とショックを受けたようでした(^^;)。花さんでなくてもトホホと言いたくなるようなお話ですが、まあたまにはこんな一日があってもいいかと思います(考えてみれば、花見も月見もお酒とご馳走を堂々と飲み食いする為の口実に過ぎない場合がほとんどの気がry
月見鍋のはずが、全く月を見ていないことに気がついた花さん;
 やっと春が来たかと思えばまた冬の寒さに逆戻りと言う毎日が続いている為、何か心底体が温まる料理を食べたいと考え再現する事にしました。早速、なるべく作中のレシピにそって作ってみたいと思います!

 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、食材の下準備。野菜類は全て流水で表面の汚れを軽く洗い流した後、白菜は適当にザク切り、しいたけは細かい汚れをはたき、えのきは下部分を切り取ってほぐし、春菊は大雑把に真っ二つに切り、にんじんは皮をむいて輪切りにします(花さん曰く、「日の丸なでしこジャパンてことで」という理由で梅の花形に切るのを辞めたと言い訳してました;)。鱈と豆腐は、それぞれ食べやすい大きさに包丁で切り分けておきます。
鱈と冬野菜の湯豆腐鍋1
鱈と冬野菜の湯豆腐鍋2
 次は、煮る作業。土鍋に昆布を敷いて水を張り、火をつけて沸騰させます。やがてお湯が煮立ってきたら、硬いと思う野菜から順番に投入して火を入れていきます。当管理人の場合、一番目に淹れたのは白菜の茎、にんじん、しいたけの三種類でした。
鱈と冬野菜の湯豆腐鍋3
鱈と冬野菜の湯豆腐鍋4
 先程の硬い野菜類に少々火が通ってきたら、続けて白菜の葉、えのき、春菊の茎を入れ、やがてそれらにも火が通ってきたら絹ごし豆腐、鱈、春菊の葉を加えてゆっくり煮立てさせます。特に注意するのが豆腐の煮え具合で、あんまり強火で長く煮てしまうと絹ごし豆腐でもガチガチになってしまうので気をつけたほうがいいです。
 ※野菜を入れる順番は、各々のお好みでOKです。
鱈と冬野菜の湯豆腐鍋5
鱈と冬野菜の湯豆腐鍋6
 お鍋全体に火が通ってきたらテーブルへ運び、傍らに冷やしておいた日本酒と刻みネギやポン酢を入れておいた取り皿を用意しておけば“鱈と冬野菜の湯豆腐鍋”の完成です!
鱈と冬野菜の湯豆腐鍋7
 白菜の黄色がかった淡い緑色、にんじんな鮮やかなオレンジ色、春菊の濃い緑色、しいたけのこげ茶色、タラと豆腐の純白色の美しい色合いが食欲をそそります。フタを開けた途端、むせ返るような熱々の蒸気がお鍋から溢れてくる為、湯気だけでもほんわかと体が温もってくるのが分かってほのぼのした気持ちになりました。小ネギの他にもみじおろしをかけて食べてもいけそうです。
鱈と冬野菜の湯豆腐鍋8
 それでは、熱々の内に取り分けていざ実食!いただきます!
鱈と冬野菜の湯豆腐鍋9

 さて、味の感想ですが…寒さが吹っ飛ぶ、心温まる味わい!日本酒がスイスイ進む純和風鍋です!
 湯豆腐は絹漉しを使用したせいかまるで口の中で滑るようななめらかさな舌触りで、食べるというよりは勝手にとろけて馴染むというのがふさわしい柔らかさです(ブラマンジェのあの絶妙な口当たりを思い出します)。ゆっくり味わうと大豆の自然な甘味をじんわり感じて、体に優しい美味しさだとほのぼのした気持ちになる為、作中で花さんが「ものすごく体にいいことしてる気がする」と感心するのも納得しました。あっさりしているのに大豆由来のほのかな油分があり、淡いのに存在感のある旨さで、昔の人が「平凡に見えて非凡」と評したのも分かる料理です。
 白菜は昆布出汁をたっぷり含んで食べるとジュワッと噴き出してくるのが美味で、地味ながらも他の具の癖を緩和するという重要な役目を果たしている為鍋にはやはり必需品だと実感しました。鱈はしっかりした噛み応えと淡泊なようで味わい深い白身が豆腐と抜群の相性で、脂が少なくさっぱりした味でポン酢によく合います。一方、春菊はザクザクした食べ応えのある食感と何とも言えない野趣溢れるほろ苦さがよく、鍋全体を程よく引き締める役割を果たしていました。また、しいたけはブリンブリンした柔らかい弾力が特徴的で、しなやかなようで最後はグイッと歯を押し返してくる強い歯応えがよく、にんじんはホクホクした食感と素朴な甘さがいい箸休めになります。

 このお鍋だけでも十分美味で満足できるのですが、作中で花さんはあらかた食べたお鍋に「あーっ!我慢できない!やっぱり物足りないし ヽ(`Д´)ノ!」と言いながら豚バラ肉のスライス・キムチ・うどんをぶちこんで第二ラウンドを開始していましたので、当管理人も見習って投入してみました;。
鍋第二ラウンドで作った、キムチ豚バラうどん!
鱈と冬野菜の湯豆腐鍋10
 さっきとは打って変わってにんにくと唐辛子がきいたガツンと来る味で、シメというにはあまりにヘビーなお鍋でしたが、様々なお出汁を溶け込ませたおつゆとそれらの旨味を吸い込んだうどんはとっても美味しかったです(^^)。ただ、これは日本酒よりビールがぴったりなので、ますます月見酒の風情から遠ざかってしまうのが難点です;。
鱈と冬野菜の湯豆腐鍋11

●出典)『花のズボラ飯』 原作:久住昌之 作画:水沢悦子/秋田書店
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

Comment

2012.03.17 Sat 18:51  |  

美味しそうです!

  • #-
  • URL

2012.03.18 Sun 00:34  |  

ユドゥーフw!

いつも楽しみにしています。
花ズボは、単行本で読みましたが、
花さんの食べっぷりが毎回ステキすぎますね。

  • #JalddpaA
  • 喪子
  • URL
  • Edit

2012.04.21 Sat 02:47  |  詠みました!

あんこさん、こんばんは。いつも楽しく見させてもらっています。

遅まきながら…『花のズボラ飯』2巻、読みました!
しょっぱなに例の「明太子丼」が載っていて、いきなりお腹が
減りましたね。そして2巻ではハナさんの秘密が明らかになり、
「そうか…だからハナさんはあんなにも明るいのか…」と、納得というか
少し、切ない気持ちになりました。でも、どんな時でも人生を楽しみ
明るさを失わないハナさん、素敵ですね。ゴロさんの力強い優しさの
お蔭でもあるのでしょうが、ハナさん自身も素晴らしい女性なのでしょう。

そして、この湯豆腐…。栄養過多かもしれませんが、体に良いことは
まちがいないですね。少しぐらいのアルコールもご愛嬌ですよ。
普段、あんこさんのブログを拝見する時は空腹との戦いがしばしば
訪れるのですが、今夜に限っては食事&晩酌中という大変行儀の
悪いコメント作成ですので平気なのです。

これからも再現料理頑張ってください。では~。

  • #SFo5/nok
  • kawajun
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あんこ

Author:あんこ
・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『酒のほそ道』
 …『じったんの時短レシピ』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『なんちゃって駅弁』
 …『華中華』
 …『花のズボラ飯』
 …『まかない君』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
 …『みをつくし料理帖』
・再現料理を予定中の漫画:
 …『浅草人~あさくさびと~』
 …『鬼平犯科帖』シリーズ
 …『銀の匙』
 …『拳闘暗黒伝セスタス』
 …『スイーツ本部長一ノ瀬櫂』
 …『旅のグ(2)月は知っていた』
 …『テルマエ・ロマエ』
 …『土曜日ランチ!』
 …『BAR・レモンハート』
 …『百姓貴族』
 …『ぶたぶた』シリーズ
 …『ベーグル食べない?~幸せカフェごはん~』
 …『飯盛り侍』
 …『夢色パティシエール』


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・各作品に掲載されているレシピの分量は、例外なく全て非公開にする方針を取っておりますので、ご了承の程をお願いいたします(←この件についてご質問頂いた場合、誠に失礼ながら下記の理由でご返信しない方針にしております)。

※現在、公私の多忙と、再現記事のペース維持を理由に、コメント欄へのご返信が出来ない状態が続いております。
 こういう場合、コメント欄は停止するべきなのかもしれませんが、励ましのお言葉やアドバイスを頂く度、ブログのモチベーションアップや心の支えとなったこと、そして率直なご意見や情報を聞けてとても嬉しかったこともあり、誠に自分勝手ながらこのままコメント欄は継続する事に致しました。
 図々しい姿勢で恐縮ですが、ご返信をこまめに出来なくて余裕がある分、ブログ内容を充実&長期的に続けられるよう力をいれる事で皆様のご厚意にお応えし、感謝の気持ちをお返ししていきたいと考えております。
※ただ、ご質問を頂いた際はなるべくお力になれるよう、すぐご返答できるように対処致します。

 応援して下さる方々に少しでも楽しんでご利用して頂けるよう、沢山の作品に触れるちょっとしたきっかけになれるよう、これまで以上に心掛けていきます。
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