『ゆめ色クッキング』の“びっくりカレーライス”を再現!

 最近、知人からカレーの隠し味はバナナがお勧めだと聞いて驚きました。何でも、よく熟して皮が黒く中が柔らかくなったバナナをペースト状にして入れるとフルティーさ+自然な甘さが出て癖になるのだとか…。知人が言うには「ほら、はちみつとりんごだってカレーに合うでしょ!あんな感じ!」だそうですが、当管理人はいちごカレーで痛い目を見たので当分作る勇気は出なさそうです…。
 どうも、残ったカレーとピザ用チーズをとろけさせたお餅にかけてオーブントースターで焼くと美味しい事を知りつつも、カロリーが極悪的に高い為もう数年食べていない管理人・あんこです。

 今回再現する漫画料理は、『ゆめ色クッキング』にて芹香ちゃんが風邪を引いている時に南野さんと歩さんが作った“びっくりカレーライス”です!
びっくりカレーライス図
 クリスマスを目前に控えたある日、芹香ちゃんは広島出身の従兄弟でルームメイトの歩さん(詳しいエピソードは、“おもち入りチーズ春巻き”再現の時にお話します^^)が風邪で寝込んだ事と雑誌連載の締め切りが急に早まった事とが重なってしまい、一時大忙しな状態になります。実はこの頃、芹香ちゃんは偶然カレーの箱を発見したのをきっかけに「そういや、ずーっとカレー食べてないなぁ」という事実に気付き、無性~にカレーを食べたくて仕方がない衝動に駆られてしまうのですが、落ち着く暇がない為タイミングを逃しずっとモヤモヤしていました。確かに、カレーはラーメン・焼き肉・お好み焼きに並んで最も魅力的かつ抗いがたい香りの料理ですので(当管理人は個人的に「たまらん香り四天王」と呼んでいます;)、芹香ちゃんのようにいてもたってもいられない気持ちになっても無理はないと苦笑しました。調べてみた所、何とカレーの香りの主成分であるスパイスのほとんどには脳を刺激して食欲を増幅させる効果があり、たとえ体が弱りかけている場合でも半ば強引にお腹がすくようにさせられるだとの事で、それを知った際は内心「なるほど!だから、風邪が治りかけた時に食べるカレーは妙に美味しいのか~」と納得させられました。
無性にカレーが食べたくなる日ってありますね^^
 その後、芹香ちゃんはラッキーな事に南野さんから締め切りが早くなったお詫びとしてインド料理屋さんへ連れて行ってもらう約束をしてもらい有頂天になるのですが、間の悪い事に歩さんから風邪をうつされて高熱を出し、結果インド料理屋にも学校にも行けず丸二日寝込んでしまう事になります;。蛇足になりますが、ここら辺の流れをじっくり読むと風邪を引いた時に感じやすい「妙に心細い」「怖くて変な夢を見る」「宇宙遊泳してるみたい」といた独特の描写が妙にうまいので、初見時は感心したのを覚えています。特に、中でも秀逸だったのはうとうとまどろんでいた芹香ちゃんが小学校の鐘が鳴るのを聞いて「…お昼かな」と思いつつ、夢と現実の境目が分からないまま眠ってしまうシーン。当管理人自身、小学校の頃風邪を引いて休んだ時に遠くから漏れ聞こえる給食の時間のメロディーを聴きながら何とも言えない不思議な感覚に陥った事がある為、ついつい読み込んじゃいました;。
しかし、ルームメイトの歩さんから風邪をうつされ寝込む事に
 そんな時、芹香ちゃんを心配してお見舞いに来た南野さんと(ちなみに、寝ぼけた芹香ちゃんに手を握られるという嬉しいアクシデントがあったものの、「お父さんの手を思い出しちゃった」という一言でガクッときていました^^;)、風邪をうつしてしまったお詫びに看病をしてくれていた歩さんが「カレーが食べたい!!」という芹香ちゃんのお願いを聞いて台所に立ち、結果的にあれこれ芹香ちゃんのアドバイスを受けつつ危なっかしい手つきで作ったのが、この“びっくりカレーライス”です。
 作り方は普通のカレーとほとんど同じですが、冷蔵庫で中途半端な量が余っている野菜(オーソドックスな材料は勿論、カボチャ・ナス・ピーマン・ブロッコリーなど何でも!)を全部放り込んだり、お肉の代わりにツナ缶を投入したり、ご飯にレーズンとゆで卵を飾り付けたりと割かしフリーダムに作る感じで、トマトやりんごのような定番食材ではなくカボチャで甘みを付け足すのがポイントみたいでした。当初は南野さんも歩さんも「カレーって普通は…」と戸惑っていましたが、結果的に芹香ちゃんの言う通り「カレーって意外と何でも合うのよ」を実感する出来栄えだったようで、三人仲良くカレーを食べて和気藹々としている内に芹香ちゃんの風邪は大分よくなっていたようでした(^^)。
歩さんと南野さんに代わりにカレーを作ってもらうことに
 当管理人自身、カレーが食べたくてしょうがない気分が何日も続いた為、早速再現してみる事にしました。巻末レシピに対して忠実に作ろうと思います! 

 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、炒め作業。厚手のお鍋にバターを入れて中火で溶かし、みじん切りにしたにんにくとしょうがを入れて香りが立つまで炒めます。いい匂いがしてきたら、ザク切りした玉ねぎ、皮をむいて乱切りにしたにんじん、一口大に切って面取りしたカボチャ、皮むきして食べやすい大きさに切ったじゃがいもを投入し、表面に油が染みて軽く透き通ってくるまでよく炒めます。
びっくりカレーライス1
びっくりカレーライス2
 次は、煮込み作業。野菜の表面に火が通ってきたらあらかじめ作っておいた鶏がらスープを加え、野菜全体に火が通りきるまでコトコト煮込みます。やがてカボチャの中心にまで竹串がスッと通るようになったら一旦火を止め、お好みのカレールーを投入してよく混ぜ(作中で芹香ちゃんはジャワカレーの辛口を使用していた様子だったので、そちらを使いました)、弱火でとろみがついてくるまで煮込みます。火を止める間際に油分をきったツナ缶を入れ、ざっと混ぜます。
びっくりカレーライス3
びっくりカレーライス4
びっくりカレーライス5
 火を消した直後、オリーブ油などでさっとソテーしておいたナスとピーマン、そして塩茹でしておいたブロッコリーを投入してぐるぐるかき混ぜ、余熱でルーと馴染ませておきます。これで、ルーは出来上がりです。
 ※個人的には、ツナを入れた状態のルーを一晩寝かせてからこれらの野菜を加えた方がそれぞれのいい所取りになるように感じたので、そちらの方がお勧めです。
びっくりカレーライス6
びっくりカレーライス7
びっくりカレーライス8
 薄くスライスしたゆで卵とレーズンをトッピングした炊き立てご飯の上に先程のルーをたっぷりかけ(彩りようのブロッコリーを後から飾るのもナイスです)、最後に冷たい水を入れたグラスを傍らに添えれば“びっくりカレーライス”の完成です!
びっくりカレーライス9
 レーズンをご飯にちりばめるのは生まれて初めてだった為、用意するときは結構勇気が要りました(^^;)。ブロッコリーの緑色、にんじんの赤色、ゆで卵の黄色、なすの紫色、ルーの茶色、ご飯の白色などといった非常にカラフルな色合いが目に嬉しいカレーで、こんなに色鮮やかなカレーを自宅で作るのは久々の事です。カレーのえもいわれぬそそる香りが空腹を激しく刺激する為、画像を撮っている最中食欲と戦うのが大変でした;。
びっくりカレーライス10
 それでは、出来立ての内にいざ実食!いっただっきまーす!
びっくりカレーライス11

 さて、味の感想ですが…ヘルシーかつあっさり頂けるカレーで美味し!お肉が入ってなくても、十分ボリューム満点です!
 最初にバターでしっかり炒めたせいか、独特のなまめかしい風味と香り高いコクがばっちり効いており、それが野菜とツナだけのややさっぱりめなシンプルカレーにまろやかな旨味をプラスしています(バターチキンカレーならぬ、バターツナカレーという感じでした)トマトやりんごなどの水気が多い素材が入った野菜カレーは「最初から直球でくるフルーティでしっかりした甘さ」が特徴ですが、これは根菜が多く入っているせいか「後からじんわり押し寄せる穏やかな甘さ」が印象的な野菜カレーです。
 カレーのスパイシーな辛さが七割、やや溶けたカボチャの濃密な甘味が三割といった対比でよく合っており、想像していたよりも複雑な味わいでした。野菜ごとにそれぞれ最適な煮込み具合になるよう火を通している為、どの野菜も個性がはっきり出て非常に生き生きとした味わいなのに感心です。
 ブロッコリーの房のザクザク感、とろけるように甘いにんじんと玉ねぎ、ホクホク感とねっとりした口溶けがカレーにぴったりなじゃがいも、サクッと噛んだ途端オリーブ油の爽やかな風味が溢れてほどけていく揚げナス、まるで蒸し栗のようなホコホコした食感がたまらないカボチャ、ほろ苦い後味がナイスなピーマンがこの甘辛いカレーと抜群の相性で、一緒に食べる野菜によって同じカレー味でも味がクルクル変わる為一向に飽きません。カレーの濃い味を緩和させるのにいい茹で卵と、熟成された華やかな甘酸っぱさが箸休めになって単調さを防いでいますし、言う事なしな出来栄えでした。

 最近カレーを作る時は、野菜は原型を留めないくらいトロトロに煮る事が多かったんですが(実家のカレーはいわゆるオーソドックスな感じだったんですが、近年無水カレーみたいなのに凝っていました;)、“びっくりカレーライス”みたいに緑の野菜を仕上げに入れると野菜の味がはっきりわかって楽しいのでこちらのタイプのカレーもやっぱりいいな~と思いました。さつまいもを入れてみても合いそうです。

●出典)『ゆめ色クッキング』 くりた陸/講談社
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

Comment

2012.04.21 Sat 02:47  |  

市販のカレールーでも半量(好みで全量)を一緒に炒めてやれば更に
おいしくいただけますよ。

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Author:あんこ
・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『酒のほそ道』
 …『じったんの時短レシピ』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『なんちゃって駅弁』
 …『華中華』
 …『花のズボラ飯』
 …『まかない君』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
 …『みをつくし料理帖』
・再現料理を予定中の漫画:
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