『クッキングピープル』の“ガリと鰯蒲焼の混ぜ寿司”を再現!

 最近、休日のたびに相方さんとドラマ『流星の絆』のDVDを少しずつ視聴しているのですが、見るたびにハヤシライスを食べたくてしょうがなくなります(´Д`*)。その為、『流星の絆』を見る日の夕食は大抵ハヤシライスで、「老舗の洋食屋さんで実際に食べたらさぞ美味しいんだろうな~」とため息をつきつつ洋食屋<アリアケ>秘伝のハヤシライスに想いをはせる今日この頃です。
 どうも、番組HPにて公表されているデミグラスソースから手作りする<アリアケ>のハヤシライスを近々再現して記事にしようと企んでいる管理人・あんこです。

 本日再現する漫画料理は、『クッキングピープル』にて怪盗・ヌブブヌブールが一流寿司職人から盗んだ秘伝のガリで作った“ガリと鰯蒲焼の混ぜ寿司”です!
ガリと鰯蒲焼の混ぜ寿司図
 今回ご紹介するエピソードは、今時珍しく黒のシルクハットとマントとタキシード(こう書くと、まるで『セーラー○ーン』のタ○シード仮面みたいな格好ですね;)を颯爽と着こなして登場しては華麗にお宝を盗み出す怪盗・ヌブブヌブールのお話。怪盗・ヌブブヌブールとは、事前に必ず犯行予告状を送りつけて警察の監視をわざわざ厳重にした後に悠々と現れ、狙ったお宝を必ず盗んでいくという、まるでルパン三世や怪人二重面相みたいな凄腕の大泥棒。しかし、盗む物は派手好きなルパン三世とは似ても似つかない珍妙な物ばかりで、一度などは大富豪の冷蔵庫の片隅で眠っていたキャベツの葉三枚・きゅうり一本・大根の切れ端だけを盗んで逃走した事があり、依頼人を(゜Д゜)ポカーンとさせていました;。その為、依頼人達は毎度一様に「あれくらいなら別に盗まれても…」と警察に訴えるのですが、犯罪断固反対で怪盗逮捕に命をかけている熱血刑事・磯山さんは「何を言っているんですか!たとえそれが野菜の切れ端であったとしても、盗むという犯罪行為に変わりはないでしょうが!!」と聞く耳持たずで、おかげで怪盗・ヌブブヌブールが現れるたびに磯山刑事は懲りずにトムとジェリーの如く追いかけっこを繰り返しています(^^;)。まあ、正直一市民の身としては磯山刑事のように職務熱心な方が担当区域にいると安心な気がします。ただ、時々見境なしに拳銃を乱射したりしていますので、ある意味怪盗・ヌブブヌブールより危険人物なのがネックですね…。
 それにしても、この「どうでもいい物をわざわざ勿体ぶって盗みに来る」という下りは、かつて桂正和先生が集英社で連載していた『シャドウレディ』にそっくりな気がする為、何だかほんのり懐かしい気持ちになります。が、あちらの主人公が魅力的な十代の美少女なのに比べ、こちらはどう甘く見積もっても頭皮の曲がり角に差し掛かっている四十~五十代の中年親父ですので、どう考えてもニューヒーローとして日の目を見る日はなさそうなのが気の毒でした;。
 さて、そんな怪盗・ヌブブヌブールがある日犯行予告状をたたきつけたのは、ある高級寿司屋。それも単なる寿司屋ではなく、何と国家から人間国宝と認定され、その手で握る寿司は一貫数百万円(?!)と言われるほどの名人・中村海喜氏のお店だったのだからさあ大変!慌てた警察は、犯行予告状が届いた夜から張り込みする事になります。…どうでもいいことですが、一貫数百万するお寿司をコースで食べると一体どれくらいのお値段になるのか、そしてお味は一体どれ程すごいのか、一回怖い物見たさで確かめたいような気がします。
怪盗ヌヌブヌブールは、いつも事前に挑戦状を出します;
 緊迫状態で待つ警察と、「いかなる客人ももてなすのが私の流儀。たとえ泥棒であっても―」と無駄にかっこいいセリフを呟きながら悠長に一流のネタを握る中村名人はそうこうしている内に雑談を始めてしまうのですが、油断している内に怪盗・ヌブブヌブールはお目当ての品を盗んでしまいます。ちなみにその品とは、何とガリ!
 ガリとは、お寿司の付けあわせとして欠かせない甘酢漬けしょうがの事で、お寿司を一貫食べ終えるごとにつまむと独特のさっぱりした甘酸っぱさが魚の臭みを消して次の一貫がさらにおいしくなる、まさに名脇役。一見地味で安っぽく見える為、その場に居並ぶ警官達は「どうして?」と頭の中がはてなマークだらけになるのですが、ガリを盗まれたと知るや否や、中村名人は細い目をクワッと見開き、 「あのお方は寿司のなんたるかを知っているようだ…」と、またもや海原雄山氏を髣髴とさせるようなかっこいい名言を残していました;。う~ん…、食通のいう事は凡人にはさっぱり分かりません┐(´∀`;)┌。
人間国宝の寿司職人から盗んだのは、何とガリ!
 実を言いますと、怪盗・ヌブブヌブールの正体はごく普通の気が弱そうな窓際サラリーマン(残念ながら実名不詳)で、気が強く贅沢三昧な奥さんと、生意気盛りなお年頃の娘・ミカさんとの三人暮らし。あらゆる富豪や名人達から半ば趣味で盗んできた食材で愛情のこもった料理を作ってはお二人に振舞おうとするのですが、ほとんどが「ふーん、貧乏臭い」「私とミカは外で食べてきたから、あんたは適当に食べておいてよ」という胸が締め付けられるような言葉で食べられずに終わる為、ほぼ毎回怪盗・ヌブブヌブールの愛情料理は自分ひとりで片付ける事になると言っても過言ではない状態です(つД`)。
 ちなみに、この時怪盗・ヌブブヌブールが中村名人から盗んできた秘伝のガリでおひな祭りの日に作ったのが、“ガリと鰯蒲焼の混ぜ寿司”です!作り方はお手軽で、温め直した鰯の蒲焼き缶・電子レンジで作った炒り卵・刻んだガリ・三つ葉・白ゴマを酢飯に混ぜ込み、仕上げにもみ海苔を散らすだけで出来上がり。作中の説明によると、鰯は血液の流れをよくしてくれる上に生活習慣病の予防・脳の活性化・ダイエット効果・アレルギー改善などの多用な効能があるのだそうで、それに加えて体をほっこり温めて食中毒を防いでくれるしょうがも入っているこのお寿司は、何かと体調を崩しがちな春の季節に最適な一品だとのおすすめされていました。…しかし、このお話の中では父の心娘知らずといったミカさんによって「やだ~、ひな祭りのお祝いはさっきもう女同士で高級なお寿司屋でしてきちゃったんだよね~ママ」と残酷にも拒否られ、結局“ガリと鰯蒲焼の混ぜ寿司”は怪盗・ヌブブヌブール一人の胃の中に収められる羽目に…orz。やっぱり如何に人間国宝のガリといえど、ごく普通のトロや海老のお寿司に打ち勝つのは難しいよな~と苦笑したエピソードでした;。
天下無敵の怪盗も、家に帰れば女家族に押されがちなしがないお父さん;
 ひな祭りの季節はとうに過ぎ去ってしまいましたが、最近風邪を引いたり、食欲がなくなったり、喉を痛めたりと体調を崩しがちな日々が続いていましたので、厄落としの為に再現してみる事にしました。巻末に詳細なレシピがある事ですし、早速作ってみようと思います!

 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、それぞれの材料の用意。ガリ(この料理はガリの良し悪しで全てが決まる為、やや高めで品質のよさ気な物を奮発して購入なさる事を推奨します!)は漬け汁を軽くきって細かく刻み、三つ葉は流水で洗って根元を切り落とした後にやや細かめになるようザク切りにします。鰯の蒲焼きの缶詰はフタを開けて中から鰯のみを取り出し缶汁を捨て、ラップをせずに小皿へ入れて電子レンジで約三分程度加熱し、缶臭さを飛ばします。
ガリと鰯蒲焼の混ぜ寿司1
ガリと鰯蒲焼の混ぜ寿司2
ガリと鰯蒲焼の混ぜ寿司3
 水でさっとぬらした湯飲みによく溶いた卵液を入れ、電子レンジで慎重かつ注意深く様子を見ながら約四十~五十秒加熱します(注意:事故の元ですので、絶対に目を離さず電子レンジの癖によって加減しつつ熱を通すこと!)。一定の時間が経つと、その内湯飲みから溢れんばかりに卵がブワワワワ~ッと溢れてきますのですぐさま取り出し、菜箸ですかさずグルグル細かくなるようかき混ぜます。卵がパラパラになったら、炒り卵は準備OKです。
ガリと鰯蒲焼の混ぜ寿司4
ガリと鰯蒲焼の混ぜ寿司5
ガリと鰯蒲焼の混ぜ寿司6
 次は、混ぜ作業。大皿(又は木の桶、大きめのボウル)へ炊き立てのご飯をあけて先程の刻んだガリ、白ゴマを投入し、味見をしながらちょうどいい塩梅になるよう寿司酢を加えながら切るように混ぜ合わせます。やがてご飯全域に寿司酢が行き渡ったら、大雑把に形を崩した鰯の蒲焼き、炒り卵、刻み三つ葉を入れ、さっくり優しくまんべんなく混ぜ込んでいきます。
 ※この作業の時、力を込めすぎるorしつこく混ぜすぎてご飯粒を潰さないよう注意します!
ガリと鰯蒲焼の混ぜ寿司7
ガリと鰯蒲焼の混ぜ寿司8
ガリと鰯蒲焼の混ぜ寿司9
 酢飯と具が混ざったら器に盛りつけ、仕上げに上から軽く炙った海苔をちぎりながら振り掛ければ“ガリと鰯蒲焼の混ぜ寿司”の完成です!
ガリと鰯蒲焼の混ぜ寿司10
 ガリの薄桜色、海苔の黒色、三つ葉の緑色、いり卵の黄色が素朴ながらも美しい一皿です。まさかこんなに安価な材料でここまでおいしそうに出来るとは思わなかったので、改めて料理はアイディア一つで良くも悪くも変わるのだな~と感心させられました。派手さはないのですがどことなく昔懐かしいイメージのお寿司で、花見用のお弁当に詰めて持っていくのにもむいてそうです。
ガリと鰯蒲焼の混ぜ寿司11
 それでは、出来たての内にいざ実食!いっただっきま~す!
ガリと鰯蒲焼の混ぜ寿司12

 さて、味はと言いますと… さっぱりしていて食欲がない時でもスルッと胃に収まる美味しさ!素朴で家庭的な味わいのシンプルちらし寿司でした。
 ガリのキュッとくる甘酸っぱさと、後から静かに効いてくる辛さが酢飯全体に混ざっている為、とても爽やかな印象を受ける一品です。酢飯を噛み締めるたびにサクサクと自然に歯に当たり、お寿司屋でよくする甘酢しょうが特有の甘やかで凛とした香りがフワリと鼻腔に立ち上ぼるのにうっとりさせられました。しょうが効果で心もち体がポカポカ温まってくるので、まだ肌寒いお雛祭りの時期にはまさにうってつけなお祝い料理です。イワシの蒲焼きからわずかに染みて絡んだ甘辛いタレがウナギの蒲焼きのタレに少し似ているせいか、ウナギの押し寿司の下にある酢飯をどことなく彷彿とさせる出来栄えで、地味ながらもちょうどいいバランスでスルッと頂けました。
 電子レンジで作った炒り卵は油分が全くないプワプワした食感が特徴的で、フワッとしているような茹で卵のような不思議な味わいですが酢飯にはぴったりの相性でした。口の中でプチプチ弾けて香ばしい香りが広っていく白ごまや、パリパリ砕けて濃い磯の風味が薫る海苔がいいアクセントになっています。シャキシャキシャリシャリした歯触りの三つ葉が後味を鮮やかに引き締めるにするのに一役かっており、そのせいかご飯物を食べているとは思えないくらい口当たりが非常に軽やかでした。

 ガリを混ぜ込んだちらし寿司がこんなにもおいしいとは驚きでした。地味で目立たない為、正直お祝い事には向かないお寿司かもしれませんが、日常的に食べるのには最適な一品だと思います。個人的に、ちりめんじゃこや叩いた梅干しを加えてみてもおいしそうだと感じました。

●出典)『クッキングピープル~使えるカンタン料理コミック~』 たけだみりこ/実業之日本社
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

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・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『酒のほそ道』
 …『じったんの時短レシピ』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『なんちゃって駅弁』
 …『華中華』
 …『花のズボラ飯』
 …『まかない君』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
 …『みをつくし料理帖』
・再現料理を予定中の漫画:
 …『浅草人~あさくさびと~』
 …『鬼平犯科帖』シリーズ
 …『銀の匙』
 …『拳闘暗黒伝セスタス』
 …『スイーツ本部長一ノ瀬櫂』
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