『花のズボラ飯』の“ユーズリ・バージルペペロンチーノ”を再現!

 近頃、また再現したい料理漫画が増えたので、また懲りずに右の「再現料理を予定中の漫画」に『おいしい銀座』、『バナナブレッドのプディング』、『パンむすめ』、『幸福のディッシュ』を追加しました。作りたいものはいっぱいあるのに時間が圧倒的にたりない現状がもどかしいですが、慌てず少しずつ実現していこうと思います(とりあえず、今月には最低でも予定中リストから一作再現してアップしようと決めています)。
 どうも、今となっては漫画界で常識となりつつあるネコ耳キャラを初めて考え出して作中に登場させた大島弓子先生は偉大だと感じている管理人・あんこです。

 今回再現する漫画料理は、『花のズボラ飯』にて花さんが遅く起きた朝に朝食兼昼食として作った“ユーズリ・バージルペペロンチーノ”です!
ユーズリ・バージルペペロンチーノ図
 庭に植えてある桜のつぼみがあともう少しで花開こうとしており、如何にも「あともう少しで春!」という嬉しい予感が漂っていたある日の事。花さんはお仕事が休みで何の予定も肺っていない事をいい事に、何と午後二時(!?)までダラダラ寝過ごしてしまうという失態をおかしてしまいます;。当管理人の場合、こういう時は「やってしまった…orz」という重い後悔と軽い失望感を感じてがっくりきてしまうのですが(午後二時を過ぎると、途端にサザエさん症候群の気配が背後から忍び寄ってくる気がするのは考えすぎでしょうか…)、我らがズボラ界のカリスマ主婦・花さんはそれどころか「このまま夕方まで寝続ける自信ある…」と大物臭漂う呟きをもらし、続けて「でも、おなかもすいたから、起きてやるかぁ」という、まるで朝の九時頃に起きたかのような余裕たっぷりな一言を放って起き上がっていました;。花さんのように、自己嫌悪になる事なくマイペースに自分の時間を楽しめる人は見ていてほのぼのする上こちらまでリラックスした気持ちになる為、こういうゆったりした大らかな姿勢は是非とも見習いたいな~としみじみ思います。
 その後、起き上がった花さんは冷蔵庫や戸棚をガサゴサ漁りながら遅い朝ご飯兼お昼ご飯の材料を探すのですが、花さんにしては珍しく食料は全くと言っていい程何もなく、あるものといえば乾麺のスパゲティというなかなかに悲惨な有様(私生活はズボラでも、常備してあるパスタは意外にも「ディ・チェコ」で何気にしっかりした物。ダイエットは簡単に諦めても、食に対するこだわりだけは決して放棄しないその心意気は見事です!)。パスタはあれども具がないという極めて絶望的な状況に、花さんは一瞬頭を抱えてしまいます。
具となる材料は何もないものの、パスタだけは在庫あり!
 けれども、すぐに「あ!にんにくがある」と思い出した花さんは、にんにく・赤唐辛子・オリーブオイルだけで簡単に作れてしまう究極のシンプルパスタ・ぺペロンチーノをお昼ご飯に採用する事を決定します。本来なら、ここでごく一般的なペペロンチーノを用意して食べるだけで終わるだけのはずだったのですが、“ポトケチャミルクミソ鍋”といい、“花さん&ミズキさんの変わり餃子三種”といい、極めて凡人な当管理人からするとかなり奇想天外…もとい、天才的な発想をする花さんは途中から徐々に色んなアイディアを閃き、目に付い使えそうな残り物を引っ張り出してどんどんぺペロンチーノに付け足していきます。こうして、何にもない状況にも関わらず花さんが台所にあるありあわせの材料を創意工夫で組み合わせて作ったのが、この“ユーズリ・バージルペペロンチーノ”です!
 作り方は途中までぺペロンチーノとほぼ同じなのですが、スパゲティとソースを混ぜる際に市販のバジルソースをスプーンでもりっと多めにすくって入れて混ぜたり、仕上げにくし形に切ったゆずを飾ったりするなど(ユズは最初から絞るのではなく、お好みでその都度絞るのがポイント)、随所に花さん独特の一工夫がなされているのが特徴的。花さん曰く「ユズしぼばっちし!!バジルにも合う!!」との事で、感動のあまり涙目になりながらおいしそうに食べていました(^^*)。応用としては、カリカリベーコンを入れるのもありだそうです。
何と、ぺペロンチーノとみせかけてバジルペーストまで入れちゃいます!
 ちなみに、当初このレシピは特に名前はついていなかったのですが、偶然とはいえその場限りの料理で終らせるにはあまりに惜しいと考えた花さんによって「アーリオ・オーリオペペロンチーノにならって…ユーズリ・バージルペペロンチーノと命名しよう!!」とめでたく名づけされています。この時、花さんは愛する夫・ゴロさんが飲み残していった赤ワインを気まぐれで添えて食べているのですが、何と赤ワインにもぴったりだったそうで、すっかり調子に乗った花さんは食べて飲んで優雅な昼食を満喫していました。ただ、正直そのすぐ後に「食べたらもう一回寝ようかな…」と呟いたのには、「ちょ、春眠暁を覚えずにも程がありますよっ(゜Д゜;)!」と内心激しく突込みを入れてしまいました;。
まるで「ルネッサ~ンス!」の元貴族のように高らかに宣言する花さん
 何故か近所で瓶に入った本格派バジルソースが売られていなかった為再現が遅れてしまったのですが(田舎はこういう時歯がゆいです;)、最近ようやく遠出した先の大手スーパーで瓶入りバジルソースを見つけたため、再現する事にしました。作中のレシピを元に、早速作ってみようと思います!

 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、花さん流ぺペロンチーノ作り。弱火で熱したフライパンへオリーブオイルとみじんぎりにしたにんにく(真ん中の根の部分は焦げやすいので、必ず取り除いた方がいいです)を入れてじっくり熱を通し、やがてにんにくのいい香りがピークにまで達してきたら輪切りにした赤唐辛子を加えてさらに火を通します。
 ※強火で熱するとかなりの確立でこげて台無しになりやすいので、じれったいかもしれませんはここは慌てず気長に弱火で攻める事を推奨します。
ユーズリ・バージルペペロンチーノ1
ユーズリ・バージルペペロンチーノ2
 赤唐辛子の辛味がオリーブオイルに溶け出したと感じたら一旦火を止め、塩とスパゲティの茹で汁を加えながら余熱でとろみをつけ、茹でたてのスパゲティを投入して菜箸でソースとまんべんなく混ぜ合わせます。この時味見をして塩加減を調節しますが、後々バジルソースが入るのでやや薄めにした方がいいです。
ユーズリ・バージルペペロンチーノ3
ユーズリ・バージルペペロンチーノ4
 全体的に味がついてぺペロンチーノが出来上がったら、お好みのバジルソースを心持ち多めに加え、ざっと手早く和えていきます。ぺペロンチーノにバジルソースが行き渡ったら、そのままお皿に盛り付けます。その間、ユズの表面を流水でよく洗い流して水気をふき取っておきます(余分な汚れが落ちるのは勿論、香りが数倍たちます)。
ユーズリ・バージルペペロンチーノ5
ユーズリ・バージルペペロンチーノ6
 スパゲティの上にくし形に切ったユズを二つ飾り、傍らに赤ワインを注いだグラスを添えれば“ユーズリ・バージルペペロンチーノ”の完成です!
ユーズリ・バージルペペロンチーノ7
 バジルソースの濃い色が移ったせいか、作中の完成絵よりも大分暗めな色合いに仕上がったのが心残りですがorz、花さんの言う通りユズの黄色い色味のおかげでパッと華やいだのでほっとしました。バジルとユズの爽やかな香り、そしてにんにくの濃厚な匂いが鼻腔を激しく刺激する為、お腹がすいている時にはたまらない一皿です。
ユーズリ・バージルペペロンチーノ8
 それでは、スパゲティがのびない内にユズをジュッと絞っていざ実食!いただきま~す!
ユーズリ・バージルペペロンチーノ9

 さて、味はと言いますと…和と伊が融合した不思議な美味しさ!赤ワインとの相性抜群です!
 一口食べた途端、まず先にバジルのどことなく甘やかで清々しい風味がガツンと口の中に広がり、その後からユズのフレッシュ極まりない爽快な柑橘系の風味がふわ~っと立ち上ぼっていくので、すごく爽やかな後味を堪能出来ます。例えるとするなら「バジル風味のユズチンチーノ」という感じで、にんにくのがっつりした強い旨味とすっきりしたバジルソースがシコシコに茹で上がったスパゲティによく合っており、こってりしているのに全くしつこくないのが印象的でした。
 バジルソースに入っているチーズの優しいコクとまろやかな塩気が、赤唐辛子のピリッとくる辛味でバランスよくまとめられており、程よく濃い味わいな為赤ワインが進みまくる酒肴系スパゲティだと思います。また、ユズの香り高い上品な酸味が後口をキリッと引き締めてくれるので、見た目よりもさっぱりキレよく頂けました。
 ジェノベーゼパスタの味とペペロンチーノパスタの味は完全に混ざり合ってはおらず、むしろそれぞれの味わいが分かれて主張しあっているイメージなのですが全然反発しておらず、一皿で二度楽しめる感じの珍しい美味しさです(うまく言えませんが、ペペロンチーノに集中して食べるとそっち主体の旨さに切り替わり、反対にジェノベーゼの方に注意して食べるとそちらを強く感じました)。意外にもユズの繊細な風味とチーズの熟成された味わいは相性がよく、思わぬ相乗効果で深みを増していくのがたまらない創作スパゲティでした。

 その後、ユズの代わりにレモン、かぼす、すだちなどを絞って色々試してみましたが、その結果ダントツでユズとレモンが相性ばっちりである事が分かりました。レモンだと洋風、ユズだと和風なイメージになるので、その日の気分で使い分けると楽しめそうな感じです。また、個人的にしそで作ったジェノベーゼ風ペーストで作っても美味しく頂けそうだと思いました。

●出典)『花のズボラ飯』 原作:久住昌之 作画:水沢悦子/秋田書店
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

Comment

2012.04.21 Sat 03:14  |  連続コメント3

あんこさん、こんばんは。

ふふふ…。『パンむすめ』…。読んでいただけたのですね。
野菜成分が不足しそうな、ちはるちゃんの食生活は気になりますが、
あの食べっぷりを見ていると猛烈にお腹が空きますね!
相棒のなっちゃんの「パン好き過ぎだ自分ら」というセリフが作品内容
を象徴していますね。あんこさんが何を再現されるのかとても楽しみ
です! (「センカワ7」?) ではまた~。

  • #SFo5/nok
  • kawajun
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2012.11.17 Sat 16:49  |  あんこ様へ

こんばんわ、そして初めましてあんこ様
私は新潟県に住む29歳のパートタイマー女です、あんこ様のブログ及び再現料理集を毎回楽しく拝見させて頂いております。

花のズボラ飯、私もその中に出てくるシャンチョビトーストもどきをよく朝食に作ったりしますが今回は『ユーズリ・バージリ・ぺペロンチーノ』をチャレンジしてみました。
感想は……正に和と伊の融合料理っ!!初めての美味しさでした。
そのままでは少しコッテリしていましたがレモン汁をかけるとそれが解消されるんですね(柚子がなかったのでレモンで代用しました)
濃厚と酸味‥‥反対なもの同士が一体となって新しい味と定着しそうです。

それでは本日はこれで失礼致します。

  • #SFo5/nok
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あんこ

Author:あんこ
・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『酒のほそ道』
 …『じったんの時短レシピ』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『なんちゃって駅弁』
 …『華中華』
 …『花のズボラ飯』
 …『まかない君』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
 …『みをつくし料理帖』
・再現料理を予定中の漫画:
 …『浅草人~あさくさびと~』
 …『鬼平犯科帖』シリーズ
 …『銀の匙』
 …『拳闘暗黒伝セスタス』
 …『スイーツ本部長一ノ瀬櫂』
 …『旅のグ(2)月は知っていた』
 …『テルマエ・ロマエ』
 …『土曜日ランチ!』
 …『BAR・レモンハート』
 …『百姓貴族』
 …『ぶたぶた』シリーズ
 …『ベーグル食べない?~幸せカフェごはん~』
 …『飯盛り侍』
 …『夢色パティシエール』


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※現在、公私の多忙と、再現記事のペース維持を理由に、コメント欄へのご返信が出来ない状態が続いております。
 こういう場合、コメント欄は停止するべきなのかもしれませんが、励ましのお言葉やアドバイスを頂く度、ブログのモチベーションアップや心の支えとなったこと、そして率直なご意見や情報を聞けてとても嬉しかったこともあり、誠に自分勝手ながらこのままコメント欄は継続する事に致しました。
 図々しい姿勢で恐縮ですが、ご返信をこまめに出来なくて余裕がある分、ブログ内容を充実&長期的に続けられるよう力をいれる事で皆様のご厚意にお応えし、感謝の気持ちをお返ししていきたいと考えております。
※ただ、ご質問を頂いた際はなるべくお力になれるよう、すぐご返答できるように対処致します。

 応援して下さる方々に少しでも楽しんでご利用して頂けるよう、沢山の作品に触れるちょっとしたきっかけになれるよう、これまで以上に心掛けていきます。
 恐れ入りますが、よろしくお願い致します。

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