『クッキングピープル』の“ニラとモヤシと油揚げのごま塩焼きそば”を再現!

 昔から今にかけて、源氏物語の登場人物で一番好きなキャラは紫の上なのですが、最近紫の上に匹敵するくらい好きなキャラとして浮上してきているのは朧月夜です。
 実を言いますと、今以上に堅物だった学生時代は朧月夜の事を「周囲の迷惑を考えずに奔放に生きている割には、最後までうまく世渡りをしているなぁ」と何となく好きになれなかったのですが、ふと思い立って彼女に関する部分を読み返して行間をじっくり深読みしてみると、実は全然違っている事が分かり驚きました。
 確かに自由で明るい性格なのですが、自分の気持ちだけを優先する勝手な性格どころか逆に相手に対する情を重んじるタイプで、だからといって流されるばかりではなく自分の意思はしっかり貫く芯のある女性。時間が出来たら一度源氏物語の原文を一からを訳しつつじっくり読み返してみたいな~と考えています。

 どうも、今の時代だったら葵上はツンデレキャラとしてそこそこ人気が出るんじゃないかな~と思っている管理人・あんこです。


 本日再現する漫画料理は、『クッキングピープル』にて旦那さんの浮気相手の家に乗り込んだ少々行動的な奥さんが我が家流の焼きそばとして作った“ニラとモヤシと油揚げのごま塩焼きそば”です!
ニラとモヤシと油揚げのごま塩焼きそば図
 今回ご紹介するエピソードは、結婚後も浮気心が騒いで何かと腰が落ち着かないごく普通の男性・柏木さんと、その都度ご主人を超人的な身体能力で連れ戻しにやって来る、まるでターミネーターみたいな奥さんのお話。
 どれくらい柏木さんの奥さんが凄いかと言うと、結構なスピードで走っている車を自分の足で追跡できたり、チェーンソーやクレーン車を駆使して浮気現場のドアや壁を破壊して強行突破したり、相手を一時的にあの世(?!)のお花畑へ送り込んで夕食用の菜の花を摘ませたりと、もはや人間を超越した能力の持ち主で、おかげで毎回懲りずに新しい女性の元でくつろごうとする柏木さんはそのたびに家へ連れ戻されるというのが『クッキングピープル』の中ではお約束化しています;。
 ある意味、こんなにすごい奥さんがいるのに何度も浮気が出来る柏木さんはとてつもなく勇気のある人なのかもしれませんが、事情を知らずに奥さんの超人的なおしおきタイムに巻き込まれる浮気相手の方々はたまったものではないだろうな~とも思いますので(大抵の女性はもれなく自宅を半壊&トラウマを植えつけられています;)、柏木さんの浮気心が一日でも早く収まる事を祈るばかりです。

 そんな柏木さんと奥さんが登場してくるエピソードの中で、当管理人が一番印象に残ったお話は焼きそばのお話。
 この時柏木さんが密会していたのは、ハートのエプロンというベタな服装で見るからにキャピキャピしたリナさんという若い女性の方で、お二人は暢気に「柏木さん大の焼きそば好きだって聞いたから、リナ頑張って作っちゃった~」「おー、うまそ~」というラブラブな会話を展開していたのですが、いつもの如く『悪魔のいけにえ』のレザーフェイス風にチェーンソーを振り回して奥さんが乱入してからは様子が一変、まるで銀行強盗に身柄を拘束された人質たちのような重い雰囲気になります;。
 それにしても、能面のような無表情で「柏木がいつもお世話になっております」「前から存じておりました」と言われるのはかなり恐怖だったろうな~と呼んでて背筋が凍りました(´Д`;)。
 和服にチェーンソー姿で愛人宅へ襲撃をかける、すごい奥様登場;
 この時、奥さんは冷静にリナさんが作ったソース焼きそばを見て「ベチャベチャ…」という駄目出しをし、料理心が騒いで急遽リナさんの台所で我が家流の焼きそばを作り出します。その際に奥さんが「主人は焼きそばは塩味で麺は固めが好みですの」「お肉は控えておりますの」とお話しながら持参の材料で用意したのが、この“ニラとモヤシと油揚げのごま塩焼きそば”です。
 作り方は普通の塩焼きそばとほぼ同じで、味付けもごま塩・レモン汁・塩のみという単純さなので大変簡単ですが、作中では奥さんが提唱する家庭焼きそばの三つの秘訣が紹介されており、とても勉強になります。
 一つ目は、「具は具、麺は麺で別々に炒めて下味をつけて、後で混ぜ合わせる」、二つ目は「麺は温めてから炒める」、三つ目は「麺は麺だけでよーく炒める」との事で、この法則を守るだけで麺も具もベストな仕上がりになると奥さんは話していました。
ベチャベチャな焼きそばに不満を持った奥様は、急遽料理にとりかかります
 その後、奥さんが“ニラとモヤシと油揚げのごま塩焼きそば”を作っている隙に柏木さんとリナさんは車で逃げようとするのですが、出来立ての焼きそばを片手に追いかけてきた奥さんに追いつかれて「あなたー、出来ましたよ」と車窓に逆さで張り付かれたショックから柏木さんはハンドル操作を誤って車を大破してしまい、弱ったところを奥さんに連れられ渋々お家に帰っていました;。
 一方、リナさんはと言うと事故車・壊れた家のドア・冷めた“ニラとモヤシと油揚げのごま塩焼きそば”が手元に残されて「で、あたしはどうすればいいのよ…」とやりきれない思いで悶々としていましたが、正直あの奥さん相手に命が助かっただけでもラッキーだと思いますので、強く生きて行って欲しいと思います(^^;)。
まるでターミネーターのようにおってくる、塩焼きそば好きの奥様;
 塩焼きそばを手作りした事は実は数えるほどしかなく、それも「何か味が決まらないな…」と感じた微妙な記憶ばかりだった為、これをいい機会に塩焼きそばをマスターしたいと考え再現してみる事にしました。
 作中に細かいレシピがある事ですし、なるべく忠実に作ってみようと思います!


 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、材料の準備。ニラと油揚げは約五センチの長さの細切りに、もやしは軽く水洗いしてザルで水気をきっておき、焼きそばの麺は袋のまま数十秒電子レンジにかけて少々温めておきます(加熱することにより、麺はほぐれやすくなって火の通りが均等になるのだそうです)。
ニラとモヤシと油揚げのごま塩焼きそば1
 次は、炒め作業。フライパンに油揚げを入れて中火で炒め、表面がカリッとしてきたら塩を振って混ぜてから一旦取り出します。続けて、このフライパンへ油を引いて再度火にかけたらニラともやしを投入して炒め、少ししんなりしてきたら塩で味付けして別に取り出しておきます。
ニラとモヤシと油揚げのごま塩焼きそば2
ニラとモヤシと油揚げのごま塩焼きそば3
 もやしとニラを取り出した後のフライパンへまた油を足して火にかけ、先程の焼きそばの麺を加えたらほぐしながらよ~く炒め、ごま塩(黒ゴマと味塩でもいいそうです)とレモン汁で自分好みに味付けします。
 ※麺はしっかり炒めれば炒めるほど、プリッとした食感になるそうです。
 あと、お好みでヘラなど使って麺をギュ~ッと押し付け、おこげを作ってみてもまた美味しいとのことでした。
ニラとモヤシと油揚げのごま塩焼きそば4
ニラとモヤシと油揚げのごま塩焼きそば5
 麺がいい具合に炒められてきたら、とっておいた油揚げ、ニラ、もやしをフライパンへ戻しいれ、よく混ぜ合わせます。
 その際、炒め過ぎてしまうともやしがシナシナになって旨さが半減しますので、具が麺にざっと混ざった所ですぐに火からおろした方がいいです。
ニラとモヤシと油揚げのごま塩焼きそば6
 具と麺が混ざりきったら火からおろし、そのまま冷めないうちにお皿へ盛りつければ“ニラとモヤシと油揚げのごま塩焼きそば”の完成です!
ニラとモヤシと油揚げのごま塩焼きそば7
 ニラ、もやし、油揚げ、黒ゴマしか入っていないせいか、やはり普通の焼きそばよりも地味な印象を受けます;。ここまで具がない焼きそばは、生まれて初めてかもしれません。
 ただ、香りの方は油揚げと黒ゴマの香ばしい匂いが食欲をそそる感じなので、味のほうは十分に期待が持てそうです。 
ニラとモヤシと油揚げのごま塩焼きそば8
 それでは、出来立てほやほやの内にいざ実食!いっただっきまーす!
ニラとモヤシと油揚げのごま塩焼きそば9


 さて、味はと言いますと…これ以上ない単純な味付けなのに、妙に中毒になる旨さ!夏場に最適な塩焼きそばです!

 作中でたけだみりこ先生は「この味が分かるようならもう大人」と紹介されていましたが、確かにこれこそ大人の焼きそば決定版というイメージです。お肉もソースも濃い味の物は一切入っていないので非常に地味な印象を受けますが、食べ進めるごとにさっぱりキレのよい塩レモン味が舌へジワジワ効いてくるのが単純ながらも癖になり、さらに麺を噛み締めるたびに黒ごまが香ばしい風味と共にプチプチと弾けて控え目ながらも絶妙なアクセントを与えてくるのがたまりません。
 意外にもレモンの酸味は結構抑えめで、後からほんのり主張してくるだけにとどまっている為想像していたよりも後味がきつくないのに驚きました。荒削りで凝った仕掛けは特にありませんが、ヘルシーで食欲がない時でもあっさりスルッと頂ける和風焼きそばです。
 最初に麺へ均等に火を通してよく炒めたせいか、どこを食べても焼き加減にムラがなくモチモチぷりっとした歯応えなのが美味で、ちぎれた部分やもつれた部分がどこにもなくしなやかな出来栄えだったのに感心しました。表面はパリッと中はふんわりと焼けていてコクのある油揚げ、シャキシャキした食感が小気味良いモヤシ、ザクザクしていて野性味のある香りのニラがこのシンプルな粗塩味の麺にぴったりで、味のバランスがうまく取れていて飽きのこない一品です。


 焼きそばといえばソース味のものか、もしくは醤油味のものを食べていた当管理人にとって、このシンプル過ぎるほどシンプルな焼きそばはある意味画期的でした。黒ゴマのぷちぷち感が癖になる感じで、お箸が次から次へと進みます。油揚げを厚揚げに代えて作ってみてもいけそうでした。

●出典)『クッキングピープル~使えるカンタン料理コミック~』 たけだみりこ/実業之日本社
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

Comment

2012.05.25 Fri 20:48  |  

はじめまして。
『人気サイトランキング』と申します。
ご訪問いただければ幸いです。

  • #-
  • 人気サイトランキング
  • URL
(編集・削除用)
管理者にだけ表示を許可

Trackback

URL
http://luckyclover7.blog27.fc2.com/tb.php/812-3748a20a
この記事にトラックバック(FC2Blog User)

プロフィール

あんこ

Author:あんこ
・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『酒のほそ道』
 …『じったんの時短レシピ』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『なんちゃって駅弁』
 …『華中華』
 …『花のズボラ飯』
 …『まかない君』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
 …『みをつくし料理帖』
・再現料理を予定中の漫画:
 …『浅草人~あさくさびと~』
 …『鬼平犯科帖』シリーズ
 …『銀の匙』
 …『拳闘暗黒伝セスタス』
 …『スイーツ本部長一ノ瀬櫂』
 …『旅のグ(2)月は知っていた』
 …『テルマエ・ロマエ』
 …『土曜日ランチ!』
 …『BAR・レモンハート』
 …『百姓貴族』
 …『ぶたぶた』シリーズ
 …『ベーグル食べない?~幸せカフェごはん~』
 …『飯盛り侍』
 …『夢色パティシエール』


○当ブログについて
 このブログで使用されている記事の画像、一部文章は、それぞれの出版物等から引用しております。
 引用物の著作権は全て作者様、出版社様等に準拠致します。
 もしご関係者様に問題のある画像及び記事がございましたら、御連絡頂ければ速やかに修正、削除等の対処を致します。

○お知らせ
・当ブログでは作品のネタバレを含んだレビューも同時に行なっておりますので、作品を未見の方はご注意をお願いいたします。
・各作品に掲載されているレシピの分量は、例外なく全て非公開にする方針を取っておりますので、ご了承の程をお願いいたします(←この件についてご質問頂いた場合、誠に失礼ながら下記の理由でご返信しない方針にしております)。

※現在、公私の多忙と、再現記事のペース維持を理由に、コメント欄へのご返信が出来ない状態が続いております。
 こういう場合、コメント欄は停止するべきなのかもしれませんが、励ましのお言葉やアドバイスを頂く度、ブログのモチベーションアップや心の支えとなったこと、そして率直なご意見や情報を聞けてとても嬉しかったこともあり、誠に自分勝手ながらこのままコメント欄は継続する事に致しました。
 図々しい姿勢で恐縮ですが、ご返信をこまめに出来なくて余裕がある分、ブログ内容を充実&長期的に続けられるよう力をいれる事で皆様のご厚意にお応えし、感謝の気持ちをお返ししていきたいと考えております。
※ただ、ご質問を頂いた際はなるべくお力になれるよう、すぐご返答できるように対処致します。

 応援して下さる方々に少しでも楽しんでご利用して頂けるよう、沢山の作品に触れるちょっとしたきっかけになれるよう、これまで以上に心掛けていきます。
 恐れ入りますが、よろしくお願い致します。

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

ブロとも申請フォーム

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

Copyright © あんこ