『セイシュンの食卓』の“愛の美血丼”を再現!

 最近、郷田マモラ先生の『モリのアサガオ』、平野耕太先生の『ドリフターズ』、森下裕美先生の『ここだけのふたり!』に集中的にはまり、何度も読み返しています。
 実を言いますと、これらの作品は書評で知って購入したのではなく、たまたま行った本屋さんで別の探し物をしている時にたまたま気になって手にとったのがきっかけで購入した作品の為、人との間だけではなく本とも縁というものは存在するのだな~と実感しています。

 どうも、ネット通販ではありえないこういう偶然の出会いがあるから本屋巡りは侮れないと思う今日この頃な管理人・あんこです。


 本日再現する漫画料理は、『セイシュンの食卓』にてある吸血鬼に見初められた女性が自分の血を美味しくする為に作った“愛の美血丼”です!
愛の美血丼図
 今回ご紹介するエピソードは、理想の美貌と血液を兼ね備えた花嫁を求める紳士的な吸血鬼と、その吸血鬼に血を吸われる事を了承した儚げな女性のお話。
 一見ダンディなこの吸血鬼は実はかなり好みにうるさく、「透き通るような白い肌」「抱きしめると折れてしまいそうな細い腰」で、尚且つ吸血をOKしてもらえる女性という難しい条件の美女を探していたそうなのですが、長年の放浪によってようやくそんな希有な女性を発見!
 「これぞ、我輩の理想の花嫁!」と内心ウキウキしながら女性に最終確認をし、精一杯クールにキメながらいざ血を吸おうと女性の首に牙を突き立てるのですが、その数秒後、予想だにしなかった問題が吸血鬼の前に立ちはだかる事となります…。
理想的な女性を見つけ、早速血を吸おうとする吸血鬼
 それは、肝心の血が思わず吐き出してしまうほど薄くて不味かったという事!
 残念ながら、女性の見た目はまさに吸血鬼の理想そのものだったのですが、どうやら健康に難があって血の状態がベストとは言い難い状態だったのが原因で、味的にも栄養的にもマズマズな血になっていたとの事;。
 おかげで吸血は一時中断となり、吸血鬼は不味いのを我慢すべきかどうか真剣に悩むのですが、吸血鬼が迷っている間に女性は「質、量共に超特上の血に!」「血ぃ増やしたる~!」と大いに燃え、その結果健康的な肉体になる為にトレーニングをしたり、バランスのとれた食生活を送って体質改善をしたりします。
 吸血鬼から面と向かって「不味い!」と評価された経験はない為(ただ、部屋に蚊がいたらどんなに人がいても必ず刺されるので、当管理人の血はなかなか旨い部類なのでは…と考えてます;)、彼女の気持ちがどんなものだったのかは想像するしかないのですが、確かに「見た目はすごく美味しそうだけど、味は吐くほど不味かった」と言われたらちょっぴり屈辱を感じそうですね;。
 ただ、いくら好きな男性から「(血が)期待はずれだった」と言われた事でショックを受けたとはいえ、丈夫ではない体を押してここまでたくましい決心と行動力を発揮するとは、儚げに見えてその実は相当に気が強い体育会系な性格の女性だったのでは…と思わざるを得ません;。
青白くてほっそり=血が薄い=マズイという単純な理論に気付いてました;
 その際、女性が血を増やす為に毎日運動の合間に食べた丼が、この“愛の美血丼”!
 作り方はかなり簡単で、血抜きをした生の鶏レバーを日本酒・みりん・醤油・にんにくを加えて煮立てたお鍋へ投入して火を通し、最後にごま油をふってご飯に乗せ、長ネギと七味唐辛子を散らしたら出来上がりです(ちなみに、この料理の副題は“レバーのにんにく煮丼”です)。
 鶏レバーは貧血の改善に効果がある他、増血作用、代謝促進、皮膚機能の正常化、肝機能の活性化にも役立つ食品で、健康回復にはまさにうってつけの食材。
 おかげで元・儚げな女性は見るからに健康的で血色のいいアスリート風な女性へと変貌を遂げ、病院からお墨付きをもらうくらい量が多くて濃い血の持ち主になり、吸血鬼に「さっ、吸って☆」と自ら迫るほどになるのですが、吸血鬼は理想の花嫁像からかけ離れてしまった女性を前にして明らかにがっかりした表情に;。
 そして、遂には勝手ながら「あ…僕は遠慮しときます」と吸血を断って恐る恐る逃げようとするのですが、すっかり生まれ変わった女性にその言い訳は通用せず、後ろから羽交い絞めにされて「てめ~っ。あたしの血が吸えないって言うのぉ?!」まるで一気飲みを強要するアルハラ上司みたいなセリフをぶつけられてしまってました(^^;)。
 正直、優柔不断に悩みすぎた自業自得だと言えなくもないのですが、ジタバタしながら「ひ~、ごかんべんを!愛のない吸血は僕にはできましぇ~んっ!」と子どもみたいに泣く吸血鬼のシーンは少々気の毒に感じたのを覚えています;。
健康になったおかげでおいしくて濃い血に!しかし、理想の花嫁像からは…;
 最近、貧血なのか立ちくらみが頻発していた矢先だった当管理人としては、まさに渡りに船な料理だった為再現を決意しました。
 ちゃんと詳細なレシピがある事ですし、早速作ってみようと思います!


 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、レバーの下処理。さっと水洗いしてぶつ切りにした鶏レバー(必ずついてくる心臓部分は別に取っておき、しょうがや醤油などと一緒に甘辛く煮付けて別のおかずにします。お酒のおつまみにナイスです!)をボウルに入れ、塩と酢を上からかけて軽く揉んだら流水を何度もかえながらよく洗って血抜きします。
 大分レバーの色が白っぽくなったらザルにあけ、余分な水気をきっておきます。
愛の美血丼1
愛の美血丼2
 次は、煮る作業。
 小鍋へ芯を取ってスライスしたにんにく、日本酒、醤油、みりんを入れて火にかけ、煮立って日本酒のアルコール成分が飛んだのを確認したら先程の鶏レバーを投入します。
 鶏レバー全体に煮汁が絡まって中にまで熱が通ったら、ごま油をふりかけて一旦火を止めて混ぜます。
 ※あまり火を通しすぎると硬くなるので、そこそこの火加減が肝心です。また、冷めてからまた温め直すとあじがよく染みるので、その方法もお勧めです。
愛の美血丼3
愛の美血丼4
愛の美血丼5
 ごま油が鶏レバーになじんだら丼ご飯の上へどっさり乗せ、七味唐辛子をふって斜め薄切りにした長ネギを飾り付ければ“愛の美血丼”の完成です!
愛の美血丼6
 ネギの緑色があるせいか、予想よりもさっぱりしてそうな出来栄えでした。
 にんにくのこってりした匂い、七味唐辛子から漂うチンピの爽やかな香りや山椒の鮮やかな風味が、いい具合に食欲をかき立ててくれます。
 レバーと白いご飯の相性は果たしていいのか、ドキドキさせられます。
愛の美血丼7
 それでは、熱々の内にいざ実食!
 いただきますっ!
愛の美血丼8


 さて、味の感想はと言いますと…意外とあっさり胃におさまる味わいで旨しっ!レバーの臭みがほとんど消えている為、スルッと頂けます!
 鶏レバーと白ご飯の組み合わせが本当に合うのか少し不安だったのですが、こっくり深くてパンチの効いたにんにく醤油味がいい仲立ちとなっており、うまい具合にご飯とマッチするように仕上がっていました。
 みりんのほのかな甘味が後味を柔らかい物にしているせいか、しっかりした醤油味でありつつも全くくどく感じないのがよかったです。
 どちらかと言えば淡泊な鶏レバーとは対照的に、濃厚でがっつりした美味さのにんにくが時折強烈に口の中を刺激するのがご飯とぴったりで、それがまた丼としての完成度をぐっと高めていました。
 ごま油の香ばしい風味、七味唐辛子の香り豊かなピリ辛さ、長ネギのシャリシャリした小気味良い食感が単調さを防ぐ程よいアクセントとなっており、食欲が増進させてくれる為暑さで食欲がなくても箸が進む感じです。
 基本的な味は定番メニューでよく挙げられる鶏レバーの甘辛煮に似ており、ごま油や七味に含まれる香辛料の香りがプラスされている分ちょっと中華風みたいなイメージを持ちました。
 この料理の場合、煮詰めるまでいかずにさっと火を通すだけに止めている為、煮物とは違って鶏レバー特有の滑らかでクリーミーな舌触りがちゃんと残っているのが特徴的です。


 確かにこんな栄養満点な丼を毎日食べたら、健康的になって血も改善されるだろうな~と感心しました;。
 レバーとご飯は合わないのではとずっと考えていましたが、濃いめな味にしたら何でもご飯にぴったりになるのだと実感した再現でした。

●出典)『セイシュンの食卓 愛の丼ぶり編』 たけだみりこ/メディアファクトリー
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

Comment

2012.07.25 Wed 02:42  |  

オチは大蒜だと思ったんだけどなぁ。

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Author:あんこ
・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『酒のほそ道』
 …『じったんの時短レシピ』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『なんちゃって駅弁』
 …『華中華』
 …『花のズボラ飯』
 …『まかない君』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
 …『みをつくし料理帖』
・再現料理を予定中の漫画:
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