『クッキングパパ』の“スば”を再現!

 先日、食べようかどうか迷いまくっていたいちご生クリームのサンドイッチをやっと食べました。
 決してまずくはなく、むしろ美味しい方でしたが、「これはサンドイッチと言うより、思いっきりラフなケーキってイメージだなぁ…」と、以前作った再現料理が頭を駆け巡りました。

 どうも、たまごサンドを食べるたびに『あずきちゃん』の初デート回を思い出す管理人・あんこです。


 本日再現する漫画料理は、『クッキングパパ』にて荒岩係長が金丸産業の会長のリクエストに応えて作った“スば”です!
スば図
 それは、田中君が「渋くてかっこいい大人になるぜ!」と言い出したものの、またもや挫折した直後の頃の出来事(詳しくはこちら)。
 仕事をほとんど息子の社長・正一さんに任せるようになって久しい金丸産業の会長(残念ながら、名前は不明です;)が、営業第二課へやって来ます。
 ちなみにこの時、夜中にアポなしの唐突な訪問だった為、すっかり会長の顔を忘れていた田中君は油断してやや偉そうな態度で荒岩係長の所へ案内したのですが、荒岩係長が慌てて「かっ、会長!どうされたんですか、こんな時間にー」と言ったことから自分の失態に気付き、後でかなり小さくなっていました;。
 確かに、畏れ多くも会長相手に「じっちゃん、何か用ね?」「ダメだよ、ちゃんと電話して知らせておかないと。俺たちだって忙しいんだから」「ホラホラ、こっちこっち。ここで待ってな、俺が呼んできてやるから」など、通常の来客者相手でも十分失礼な態度を取っていたのだから当然の事といえます(言っている内容自体はもっともですが、オブラートに包まない時点で全部台無しですね^^;)。
 幸い、会長は器の大きい人で田中君の無礼っぷりは全く気にしていない様子だったので、荒岩係長も田中君もほっと一安心していました。
 とりあえず、再犯防止の為に田中君はもう一度新人研修を受けさせるべきだと思います。
 営業の前では我慢している人も、後々事務員相手に「何だアイツは?!」と言いたげに不機嫌をぶつけてくる人もいるので、心からそう願います…orz。
残業中、いきなり会長がやってきたことで驚く荒岩主任
 さて、会長が何故荒岩係長を尋ねてわざわざやって来たかと言いますと、「料理上手な荒岩君に、変わったそばを作ってもらいたい」というお願いをする為。
 というのも、息子の正一さんはうどん好きですが、反対に会長は根っからのそば好きで、ほぼ毎日お昼になると近所のそば屋さんで盛りそばと日本酒のセットを食べるのが生き甲斐だと語るほどの徹底っぷり。
 何でも、昔からそば屋で軽く一杯やりながらそばを食べるひと時が唯一ほっとくつろげる時間だったそうで、歳をとってゆっくり出来るようになってからはますますそばが大好きになったとの事。
 正直、飲む時は自宅でないと心から安らげない貧乏性な管理人は会長の気持ちが完全には分かりませんでしたが;、こういう落ち着けるお店がある人は大人だな~と憧れます。

 おかげで、正一さんは「うちでもお昼は用意してるのに…」と面白くない奥さんと、「ふん、どーせカレーかうどんじゃろ」と嫌がる会長の板ばさみにあって困っていますが(どこの家も大変ですね;)、それでもそばだけは譲れないほどの熱の入れようで、八十歳になる今も新しいそばを求めて止まないと熱く語っていました。
 最初は謙遜して乗り気じゃなかった荒岩係長ですが、同じ食べ物好きとして血が騒いだらしく、最終的に「分かりました。やれるだけやってみましょう」と引き受けます。
八十歳が間近になった今、もっと変わったそばを食べたいと願う会長の依頼を受けた荒岩主任
 会長直々の以来という事もあり、当初は悩んでいた荒岩係長ですが、以前飲み会でイタリア人のティートさんから「そばを使った面白いスパゲティ」の話を聞いた事を思い出し、急遽ティートさん(と、たまたま暇だった田中君;)に協力を要請して会長宅へそばを作りに行くことにします。
 こうして、荒岩係長が会長の「変わったそばを食べたい」という希望に応える為作り上げたのが、この“スば”です!
 作り方はやや手間がかかるものの基本的に簡単で、そば粉・小麦粉・山芋・水・塩を入れてこねた生地を薄く伸ばしてフェットチーネ状になるよう切って茹で、にんにく・パルミジャーノチーズ・生クリーム・塩・こしょうで作ったソースを絡めてパセリを振ったら出来上がりです。
 ティートさん曰く、「イタリアにもそばしか育たないような土地があって、その地方ではほとんど日本の二・八そばと変わらないパスタを食べるんですよ」だそうで、調べてみると北イタリアはロンバルディア州のヴァルテッリーナというところの郷土料理だという事が分かりました。
 北イタリアではそばの栽培同様畜産も盛んとの事で、だからこそ自然とチーズソース&そばという、日本人にとっては度肝を抜かれるような組み合わせが誕生した模様です;。
 幸い、会長は“スば”を大変気に入ったようで、「こんな面白いそばがあるなら、まだまだ死ねんの~」と実に楽しそうに笑って満足していました。
イタリアでも、日本の二八そばと変わらないものを食べているとの事。
 うどんは何度か打った事はありますが、さすがにそば風スパゲティはまだ作った事がなかった為、俄然やる気が出てきました。
 詳細なレシピもある事ですし、早速作ってみようと思います!


 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、麺作り。そば粉:小麦粉=8:2の割合でボウルに粉をいれて軽く混ぜ、すりおろした山芋と水を合わせた物や塩少々を投入して全体を混ぜ合わせ、一つにまとまるまで手でよくこねます。
 ※こねる作業が不十分だと、茹でる時にブチブチ千切れたり口当たりがボソボソになったりするので、念には念を入れてよ~く混ぜる事をお勧めします。
スば1
スば2
スば3
 生地をこね終えたら打ち粉をした台に置き、麺棒で厚さ二ミリになるまで薄く伸ばします。
 やがて、生地が十分に伸びたら周りのボロボロした所を切り取り、ピザカッターで幅一センチになるよう切ります(フェットチーネより若干幅広めのイメージ)。
スば4
スば5
スば6
 この切った生地を、たっぷりの熱湯で茹でておきます(当然の事ですが、乾麺のそばを茹でている時の匂いそっくりで、ちょっと複雑な気持ちになりました;)。
 茹で上がったらザルにあけて軽く水洗いし、そのまま水気をきっておきます。
 これで、麺の用意はOKです!
スば7
スば8
 次は、ソース作り。
 何も引いていないフライパンに、芯を取ってスライスしたにんにくを入れて中火にかけ、焦がさないよう軽く火を通します。
 にんにくのいい香りがし出したら生クリームを注ぎ、あらかじめすりおろしておいたパルミジャーノチーズをどっさり加えて木ベラで絶えず丁寧に混ぜ、その内チーズが溶けてきたら先程の麺を投入してよく絡ませます。
 ※麺の水切りが十分でないとソースが絡みにくいので、要注意です!
スば10
スば11
スば12
 麺とソースが混ざったら塩とこしょうで味付けしてお皿へ盛り付け、仕上げに刻んだパセリを上からパラリと散らせば“スば”の完成です!
スば13
 幅広いそばというだけでも珍しいのに、その上さらに白いソースがかかっている為、一瞬目が点になります(^^;)。
 香りの方はチーズの芳しい香りがガツンと来た後に、そばの風味が控えめながらもそろそろと追いかけてくる幹事で、そこまで違和感はありませんでした。
 味の想像がつかないだけに少し勇気が要りますが、一体どんな味がするのかという好奇心をくすぐられますので、早速食べてみようと思います。 
スば14
 それでは、麺が延びないうちにいざ実食!
 いただきま~す!
スば15


 さて、味の感想ですが…意外にもしっくりくる乙な味で旨し!イタリア風な味付けがそばと見事に調和しています!
 普段食べる日本そばはツルツルッとした喉越しを楽しむ傾向にありますが、このそばは幅が広い分「クミクミ」「モチモチ」した弾力が特徴的で、どちらかといえば噛み応えの方を楽しむ感じのそばです。
 そば粉の割合を八割にして練ったせいか、そば独特のしみじみさせられる素朴な香りが噛むごとに立ち上ぼってくるのが印象的で、濃いにんにくの匂いに負けないくらいでした。
 当初は「フェットチーネみたいな感じかな?」と想像していたのですが、食べた瞬間に真っ先に思ったのは「太めでしっかりしたきしめんみいな食感」で、うどんと違って表面がザラザラしている分ソースがよく絡む為、食べやすかったです。
 一方ソースは、にんにくのこってりした風味とパルミジャーノチーズの濃厚なコクがねっとり舌に絡むクリームソースが美味で、予想以上にそばとぴったりな相性だったので驚きました(そばのほのかな苦味をチーズのまろやかさが包みこみ、バランスのとれた味わいです)。
 大抵、チーズクリームソースを合わせると大抵の麺は存在感がかき消えて「ソースが主役」の料理になりがちなのですが、そばの力強い味わいがチーズの旨味に押される事なく両立している為、「ソースも麺も主役」になりえている素晴らしい一皿だと思いました。
 ただ、強烈な個性がぶつかり合っている分癖のある美味しさで万人受けはしない味になっている為、評価は真っ二つに分かれそうです;。


 そばとチーズの相性が、意外にもいい事に驚かされた再現でした。
 今のところ、そばはトマト系・チーズ系・ホワイトソース系のソースと合う事が判明していますので、次はガーリックきのこ醤油ソースや納豆ソース、ジェノベーゼソースとも合うかどうか試してみようと考えています。

●出典)『クッキングパパ』 うえやまとち/講談社
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

Comment

2012.11.21 Wed 19:28  |  初めまして、人気サイトランキングです。サイトランキングを始めました。ランキングに、登録して頂きたくメールさせて頂きました。SEO対策にも力を入れています。一緒に発展していけれるように頑張りたいと思いますので宜しくお願いします。http://site-ranking.jp/

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2012.12.07 Fri 20:35  |  初めまして!

いつも再現料理を楽しみに見に来ています。

スばについてですが、山芋や水や塩の分量をなんとなくでいいので教えていただけないでしょうか?
よろしくお願いします。

  • #KEBm523s
  • ひろ
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  • Edit

2012.12.10 Mon 00:58  |  

いつも楽しませてもらってます。

実は過去にこれをみて、パスタ大好きなので、
幅広目のそばの乾麺をゆでて、同じソースでほぼパスタと同じ作り方で食べました。(当時も今もそばを打つような根性とパワーがないので・・・)
そのときも意外にあうなあと思ったのを覚えております。

自分でそば打ったほうがそばの香りとのせめぎあいが楽しめそうですね。

今年年末一人だったら、これで年越そうかなぁと思いました。

  • #7ihi6uCY
  • 湖南
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まとめ【『クッキングパパ』の】

 先日、食べようかどうか迷いまくっていたいちご生クリームのサンドイッチをやっと食べました。 決して

  • まっとめBLOG速報
  • 2012.11.28 14:50

プロフィール

Author:あんこ
・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『酒のほそ道』
 …『じったんの時短レシピ』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『なんちゃって駅弁』
 …『華中華』
 …『花のズボラ飯』
 …『まかない君』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
 …『みをつくし料理帖』
・再現料理を予定中の漫画:
 …『浅草人~あさくさびと~』
 …『鬼平犯科帖』シリーズ
 …『銀の匙』
 …『拳闘暗黒伝セスタス』
 …『スイーツ本部長一ノ瀬櫂』
 …『旅のグ(2)月は知っていた』
 …『テルマエ・ロマエ』
 …『土曜日ランチ!』
 …『BAR・レモンハート』
 …『百姓貴族』
 …『ぶたぶた』シリーズ
 …『ベーグル食べない?~幸せカフェごはん~』
 …『飯盛り侍』
 …『夢色パティシエール』


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・各作品に掲載されているレシピの分量は、例外なく全て非公開にする方針を取っておりますので、ご了承の程をお願いいたします(←この件についてご質問頂いた場合、誠に失礼ながら下記の理由でご返信しない方針にしております)。

※現在、公私の多忙と、再現記事のペース維持を理由に、コメント欄へのご返信が出来ない状態が続いております。
 こういう場合、コメント欄は停止するべきなのかもしれませんが、励ましのお言葉やアドバイスを頂く度、ブログのモチベーションアップや心の支えとなったこと、そして率直なご意見や情報を聞けてとても嬉しかったこともあり、誠に自分勝手ながらこのままコメント欄は継続する事に致しました。
 図々しい姿勢で恐縮ですが、ご返信をこまめに出来なくて余裕がある分、ブログ内容を充実&長期的に続けられるよう力をいれる事で皆様のご厚意にお応えし、感謝の気持ちをお返ししていきたいと考えております。
※ただ、ご質問を頂いた際はなるべくお力になれるよう、すぐご返答できるように対処致します。

 応援して下さる方々に少しでも楽しんでご利用して頂けるよう、沢山の作品に触れるちょっとしたきっかけになれるよう、これまで以上に心掛けていきます。
 恐れ入りますが、よろしくお願い致します。

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