『クッキングピープル』の“ヌルヌルフワフワとろろめし”を再現!

 デパートでバイトをしていた大学時代、館内にある社員食堂でお昼を取っていたのですが、持込み可で毎回まかないを渡されていた為食堂の食べ物を食べた事は一度もなく、「ここの定食どんな味なのかな~」と憧れを抱いていました(まかないはまかないで美味しく、有り難かったんですが;)。
 けれどもそんなある日、「忙しくて作れなかったから食堂で食べて~」と言われた当管理人はワクワクしながら社員食堂に行ったのですが、忙しいのは他の方々も同じだったようで、定食どころか丼類まで全て売り切れorz。
 結局、唯一売れ残っていた麺類からうどんを選んで食べたのですが、正直あれほど味がなく感じたうどんはありません…。

 どうも、先日仕出し弁当屋さんから配達されたミックスフライ弁当がコロッケだらけで(普通のコロッケ・カレーコロッケ・カボチャコロッケ・クリームコロッケの四種のみ)、「これはミックスじゃない」と苦情が喉まで出かかった管理人・あんこです。


 本日再現する漫画料理は、『クッキングピープル』にてある事情で体調を崩している刑事・松永さんが作った“ヌルヌルフワフワとろろめし”です!
ヌルヌルフワフワとろろめし図
 今回ご紹介するエピソードは、ちょっと顔色の悪い刑事・松永さんの奇妙な体験。
 警察内でも原因が全くの謎で、もはや霊の仕業ではないかと囁かれている連続変死事件を追っていた松永さんは、どういう訳か日ごとに体の不調が目立ってきており、不眠・食欲不振・貧血・疲労がどんどん悪化していく毎日を過ごしています。
 病院に行って調べてみても「特に悪いところはない」といわれる始末で、心配した上司からとうとう「大丈夫か?」と直接尋ねられるまでになります。
 すっかり気弱になっていた松永さんは、医者に言っても分からないならどうしようもないと弱気な本音を上司にもらすのですが、その言葉を聞いた上司は半分冗談、半分本気で「おいおい、それって悪霊に憑かれてるんじゃないのか?」「ホラ、君が追っている謎の連続変死事件…悪霊の仕業だっていう噂じゃないか」と言い出します。
 こういう場合、大抵の刑事ドラマだったら「霊に人が殺せるか!」と一笑にふされて終わり、事実犯人は人間でしたというオチで終わるケースがほとんどなんですが(でないと全く別ジャンルの作品になってしまうので、当然ですね;)、何と本当に悪霊が松永さんの背後から湧き出て「憑いてるぜ!」と言ったものだから、さあ大変!

 ※ちなみに、この記事を書いている時「こち亀の両さんだったら、どうなっていたか?」と考えましたが、いつもの強引な手段で悪霊を手なずけて新しいビジネスを立ち上げ、最終的に破綻させて部長から「両津のバカはどこだー!!」と追われるという想像図しか思い浮かばず、すぐに空想をやめました;。
連続変死事件を調べる顔色の悪い刑事・松永さんが主人公です
 悪霊の名前はアッくんで、見た目は「元気ハツラツ!オロ○ミンC!」というセリフがぴったりそうな明るい体操選手風の風貌なのですが、その中身は宿主が死ぬまで生気を吸い続けるという恐るべき悪霊で、何と一連の連続変死事件は全てアッくんの仕業だった事が発覚。
 やっと犯人を見つけたものの霊では捕まえようがなく、それどころか自分が殺されかかっている事を知った松永さんは、冗談じゃないとばかりにアッくんを追い出そうとするのですが、アッくんは断固として拒否し、松永さんを恐怖のドン底に叩き落します;。
 頼みの綱である上司は光速の速さで逃げ出し(←思わず「オイ!」と突っ込んでしまいました;)、アッくんに「俺のしょぼい生気なんか大してうまくないだろ?助けてくれ」と言っても「結構いけるぜ(゜∀゜)b!」と返された松永さんは絶望してその場にへたり込むのですが、新しい生気を得ようとアッくんが山芋を差し出したのを見て、いい案を思いつきます。

 その際、松永さんが一計を案じ、もらった山芋を使って疲れた体に鞭を打ちながら作ったのがこの“ヌルヌルフワフワとろろめし”です!
 作り方は簡単で、すった山芋・卵・めかぶ・納豆・白ゴマ・麺つゆを混ぜた物を熱いご飯にかけ、ちぎった海苔を飾りつけたらもう出来上がりです。
 たけだみりこ先生曰く、「すぐに作れて食欲がない時にも食べやすく、パワーアップ効果は大!」「元気がない人も、コレ一杯でもう大丈夫」との事で、山芋がない場合は長いもや大和芋で作っても美味しくなりますとレシピ欄で詳しく語られていました。
 なお、山芋に含まれているムチンという物質は粘膜の修復効果もあり、消化にさほど負担がかからずエネルギーとしてすぐに活用されやすい為、胃が弱っている方にはうってつけなのだとか。
 確かにこれなら混ぜるだけですぐに出来ますし、時間がなくてくたびれている時でも、割と早く用意できてすぐに食べられそうなのが魅力的です。
悪霊のあっくんは、生気を死ぬまで吸い尽くすというとんでもない霊です;
 その後、松永さんは体力回復の為にまず自分から“ヌルヌルフワフワとろろめし”を食べるのですが、活き活きとしだした松永さんの生気を「いまだ!」とばかりにアッくんが吸い取った為、結局また元の顔色が悪い状態へ逆戻り;。
 「これを食べさせていたら、当分生気が吸えそうだな~」と高笑いするアッくんでしたが、松永さんは待ってましたとばかりに「…というかさ、アッくん。俺が食ったエネルギーをアッくんが吸ってるって事は、アッくんがこれ食えば早いんじゃねぇ?」と至極正論なツッコミをします。
 幸い、それを聞いたアッくんは素直に“ヌルヌルフワフワとろろめし”を食べてその事実を体で実感した為、松永さんはめでたく生きたまま変死をまぬがれた貴重な被害者となるのでした(^^;)。
 それにしても、お祓いではなく料理で円満的に解決するあたりが平和な感じで、如何にも料理漫画らしくていいと思います。
的確なつっこみのおかげで、見事命が助かった松永刑事でした;
 新鮮な山芋をおすそ分けしてもらったので、コレをいい機会に再現する事にしました。
 作中の詳細なレシピ通り、早速作ってみようと思います!


 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、とろろ作り。皮をむいてすりおろした山芋(すり鉢の側面に擦り付けながらおろすと、より滑らかな仕上がりになります)の入った器に、生卵、細切りめかぶ、白ゴマを投入し、菜箸でしっかり混ぜます。
ヌルヌルフワフワとろろめし1
ヌルヌルフワフワとろろめし2
ヌルヌルフワフワとろろめし3
 続けて納豆を加え、器の底を叩きつけるようにして強く混ぜ合わせ(納豆やめかぶにタレがついている場合は、それも入れちゃいます)、フワッとしてくるまで根気よくかき混ぜます。
 その途中麺つゆで味付けし、味見をしながらさらに混ぜます。
 ※最終的にはぶくぶくの泡が立つまでネバネバになりますが、その状態が一番美味しいです。
ヌルヌルフワフワとろろめし4
ヌルヌルフワフワとろろめし6
ヌルヌルフワフワとろろめし7
 お好みの味になったら、熱々のご飯をよそってある丼茶碗へたっぷりかけ、仕上げにちぎった海苔をパラリとかければ“ヌルヌルフワフワとろろめし”の完成です!
ヌルヌルフワフワとろろめし8
 通常のとろろ飯に比べるとやや黄色がかっていて、見るからに卵たっぷり!という印象を受けます。
 この温かな色合いと、海苔から香る磯の風味が食欲をそそる感じで、すぐにでもかき混ぜてざざーっと喉に流し込みたい衝動に駆られます;。
 見るからにネバネバで体力がつきそうなイメージなので、体力回復にききそうです!
ヌルヌルフワフワとろろめし9
 それでは、出来立てほやほやの内にさっと混ぜ、いざ実食!
 いただきま~すっ!
ヌルヌルフワフワとろろめし10


 さて、味の感想ですが…その名通り、ヌルヌルフワフワしていて旨し!とろろご飯が苦手な方にもおすすめできる味わいで、病み付きになります!
 熱々の炊きたてご飯と、ひんやり冷たいとろろ汁をさっくり混ぜ合わせると、人肌くらいにぬくぬくしたちょうどいい温かさのご飯になるのですが、それがこの上なく優しい口当たりで、そのせいかやや濃いめの味わいなのにも関わらずスルスル頂ける仕上がりになっていました。
 山芋特有の癖のある味が卵黄のまろやかなコクによって緩和され、出汁の汁気や納豆の粘りによって適度にコシが切れて、フワッフワの淡い舌触りになっているのが食べやすくてよかったです。
 麺つゆ独特の甘辛い味わいと、鰹だしの濃い旨味がとろろ汁と相性ぴったりで、卵の比率が高い分出汁醤油をかけたリッチな卵かけご飯に似た美味しさでした。
 めかぶのシコシココリコリした歯触り、海苔の磯風味、ゴマの香ばしいプチプチ感が口の中で賑やかに主張してくるので一向に飽きが来ませんし、なかなかよく出来た丼だと思います。
 正直、山芋よりも卵と納豆の存在感が強い感じで、山芋は主役というよりは具の一つという印象だった為、とろろご飯というよりは「とろろ風味の卵納豆かけご飯」と言った方がしっくりイメージが合うような気がしました。
 粘りの強い食材ばかり入っている為、通常のとろろご飯よりもご飯粒との絡みがダントツにいいのが特徴的で、最後までご飯にしっかりくっついて一体感を保ったままだったのがよかったです。


 白いご飯との相性はもちろうん、麦飯や茹でたそばにかけてみてもよさ気です。
 たけだみりこ先生が言うには、軽くゆでて刻んだモロヘイヤやオクラを混ぜてみても合うそうなので、今度作る時に試してみようと思います!

●出典)『クッキングピープル~使えるカンタン料理コミック~』 たけだみりこ/実業之日本社
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

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2013.01.30 Wed 16:58  |  管理人のみ閲覧できます

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Author:あんこ
・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『酒のほそ道』
 …『じったんの時短レシピ』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『なんちゃって駅弁』
 …『華中華』
 …『花のズボラ飯』
 …『まかない君』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
 …『みをつくし料理帖』
・再現料理を予定中の漫画:
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