『おかわり飯蔵』の“薄切りりんごのチョコワイン鍋”を再現!

 当管理人が初めてバレンタインチョコをあげたのは小学一年の時ですが、お互いまだ仕組みがよく分かっていなかったせいか、ホワイトデーはさほど期待していなかったのを朧気に覚えています。
 けれども、運がいい事に男の子のお母さんがいい人で、わざわざ近所の公園に呼び出され(遠くにお母さんが待っているのが見えました)、綺麗に包装された飴の缶入り詰め合わせを渡されました。
 あの時の、形容しがたい温かな気持ちは未だに忘れられません。

 どうも、相方さんの職場がバレンタインデー禁止になったと聞いて「時代は変わってきてるんだな~」と思った管理人・あんこです。


 今回再現する漫画料理は、『おかわり飯蔵』にて飯蔵さんがさくらさんの同僚・ラブさんに教えた“薄切りりんごのチョコワイン鍋”です!
薄切りりんごのチョコワイン鍋図
 出版社を巻き込んでの激安料理対決に勝利し、何とか会社内での立場を守りきったさくらさんですが(詳しくはこちら)、今度は中途入社してきたある女性社員に頭を悩ませる事になります。
 その女性の名は、下村愛子さんこと通称・ラブちゃんで、歳はさくらさんよりも二歳年上なんですが、何かというとトラブルばかり起こすため社内では白い目で見られる毎日。
 遅刻・中抜け・早退・無断欠勤を繰り返し、おまけに仕事中はおかしを食べてはボーっとしてばかりで、そのせいか入社数日で新人のさくらさんの下についてお手伝いをするという立場にまで評価が落ち込んでいました。
 大抵、こういう時は見て見ぬ振りをされる事が多いと思うのですが、元来面倒見が良くて優しいさくらさんはラブさんを放っておけず、「職場になじむまで話しかけよう」と何かと気にかけては庇い続けます。
 実はこの時、さくらさんはラブさんに対してきつい福永先輩(“ホップレピザ”で初登場していた、帰国子女の濃い女性です;)に「みんな下村さんを悪く言いすぎですよ…。仕事が遅いのは、まだ仕事に慣れていないからです」「今のままの職場環境なら、誰でもやる気なくなります…」と勇気を出して言っているのですが、福永先輩はすかさず「シャラップ!私に文句を言うのは筋違いよ!ここは学校じゃないの、私達と仕事がしたいのなら、自分でコンタクトを取るべきよ!」「社会に出たら、結果が全てなんだから」と言い返しており、話し合いは平行線を辿ってしまっていました。
 正直、どちらの意見も同じくらいもっともな節があるので何ともいえず、初見時は少し考えたのを覚えています;。
 人によって、優しく誉めた方が伸びるタイプと、厳しく突き放した方が成長するタイプに分かれるのはもちろん、時と場合によって対応を変えたほうがいい場合もままある為、「やっぱり、人材を育てるって大変なんだな…」と改めてため息です。
毎日さぼってばかりのラブさんの面倒を見ることになったさくらさん;
 しかし、結局ラブさんはさくらさんを振り回すだけ振り回して変わろうとせず、最終的にはさくらさんへの罪悪感のあまり一週間近く出社拒否をするという事態にまで発展します。
 心配になったさくらさんは、飯蔵さんと一緒にラブさんの家へ行き、「今のままじゃ下村さん、認められないんです。ずっと馬鹿にされてていいんですか!?下村さんは見返そうとは思わないんですか!?」と悔しさの余り涙を流しつつも、根気強く説得の言葉をかけていました(←不器用な話し方なんですが、ラブさんへの思いやりの心が溢れていて胸が熱くなるシーンです)。
 すると、ラブさんはさすがに心打たれたようでつられて泣いてしまい、ようやく何故今のような無気力社員になってしまったかを話してくれます。

 約一年前、まだ前の会社に在籍していたラブさんは好きな男性に手作りのバレンタインチョコをプレゼントしたそうなんですが、あろう事かその人はチョコをゴミ箱に投げ捨てた後ラブレターを社内で回し読みさせたそうで、何と周囲の人間も「服も今時いない乙女チックさだもんね~」と大笑いしていたの事(「小学生か」と突っ込みたくなりますが、こういう信じられない職場は結構ありがちなので、リアリティーがあるなぁ…と暗い気持ちになりますorz)。
 そして、その様子を物陰で目撃してしまったラブさんは会社を辞めたものの、それ以来誰にも心を開けず、会社が怖くて仕方がない人間になってしまったと語っていました。
 はっきり言って、こんな倫理が疑われる職場に長々と居たらもっと神経が磨り減ったであろう事が予想できるので、早い内に見切りをつけたラブさんは英断だったと思います。
 これで、さくらさんの職場で心機一転してやり直し、周囲に迷惑をかけなかったら言う事なしだったんですが…さすがに、そこまではうまくいかなったようですね;。
前の会社で、好きな人にラブレターを回し読みされて以来人間不信になったラブさん…
 この時点でかなりテンションが低くなっていたラブさんは、「会社が変わればうまくやっていけると思ったけど、やっぱりダメね…」と冷凍庫に保存していたその時のチョコを見て落ち込んでいたのですが(←ゴミ箱から拾ったそうです…つД`)、さくらさんは「そんなヤツのせいで下村さんがダメになっていくのはよくないです!」と必死に力づけ、飯蔵さんは「ちょうど明日バレンタインデーじゃろ?このチョコで、バレンタインのリベンジじゃ!」とあるレシピを教えてくれます。
 こうして、翌日勇気を出社したラブさんが、今まで休んでいたお詫びとバレンタインデーの贈り物を兼ねて会社のみんなに振る舞ったのが、“薄切りりんごのチョコワイン鍋”です!
 作り方は簡単で、土鍋に薄く切ったりんご・赤ワイン・削ったチョコ・溶けるチーズを入れてフタをし、中火で沸騰するまで熱して後は弱火で一分加熱したら出来上がりです。
 飯蔵さん曰く、ドイツで親しまれているホットワイン(-15度になる寒い日になると、路上で売られているとの事)をヒントに考え出した飲み物だそうで、本来は温めたワインに蜂蜜やメープルシロップを入れるところを、今回はバレンタインデーにちなんで代わりにチョコで甘みをつけたレシピにしたとの事でした。
 調べてみると、ドイツやフランスでは寒い日だけではなくクリスマスにも欠かせない飲み物となっていて、各家庭によってオリジナルレシピがある程親しまれているそうです。
  
 幸い、“薄切りりんごのチョコワイン鍋”は福永先輩を始めとする職場の人間に好評で、「今まで本当にすみませんでした」と謝るラブさんをみんなは「分からない事があったら、相談に乗るわ」「一緒に頑張ろう」と許してくれ、やっとラブさんは会社になじむ事が出来たのでした(^^)。
冬のドイツの路上でよく売られているホットワインをヒントにして作った贈り物ですようやく素直な気持ちを言えたラブさんは、やっとみんなから受け入れられます
 実を言いますと、最初は「チョコとワイン…合いそうだけど、何か嫌な予感がする」と後ろ向きだったのですが、『おかわり飯蔵』はこれまでハズレが一度もなかった為、再現を決意しました。
 分量も時間も詳しく書いてありますので、早速その通り作ってみようと思います!


 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、材料の下準備。土鍋に種とヘタを取って薄切りにしたりんごを入れ、そこへりんごがヒタヒタになるくたいの赤ワインを注ぎます。
 その上に、丁寧に細かく砕いたチョコを振りかけておきます。
薄切りりんごのチョコワイン鍋1
薄切りりんごのチョコワイン鍋2
薄切りりんごのチョコワイン鍋3
 チョコをかけ終えたら、溶けるチーズ(ピザ用チーズでOKです)を周りにパラパラ散らし、フタをして中火にかけます。
 土鍋のフタから蒸気がシューッと吹き出してきたら火力を弱火にし、一分待ちます。
薄切りりんごのチョコワイン鍋4
薄切りりんごのチョコワイン鍋5
 時間がたったらフタを取り、軽く混ぜてから器へ赤ワインごとりんごを盛り付けてミントの葉を飾り付ければ“薄切りりんごのチョコワイン鍋”の完成です!
薄切りりんごのチョコワイン鍋6
 香りは、チョコよりも赤ワインの方が勝っており、湯気を嗅ぐだけで酔ってしまいそうでした;。
 ただ、見た目はホットワインというよりはどちらかというとココアという感じです。
 ホットワインにチョコの組みあわせは今まで試した事がない為、一体どういう味がするのか、とても楽しみです!
薄切りりんごのチョコワイン鍋7
 それでは、冷めない内にいざ実食!
 いただきまーす。
薄切りりんごのチョコワイン鍋8


パクッ。
シャグ、シャグ、シャグ…。


・・・・・・・。
・・・・・・・・・。

 …はっきり言って、美味しいとは言いがたいお味。数年ぶりに、夜神さんが光臨しました。
 りんごの方は、ギリギリ普通と言えなくもないです。
 甘酸っぱいりんごと、チョコの風味が加わってさらに大人の味になった赤ワインは相性がよく、例えるとするなら「チョコ味の酔っ払い煮りんご」というイメージでした(←噛むごとに赤ワインのアルコール分がにじみ出るので、お酒に弱い人はこれだけで酔いそうですが;)。
 舌にじんわり染みる温かさと、柔らかく煮えてシャグシャグした歯触りになったりんごは冬のいいデザートという感じで、もうちょっと手を加えたらいくらでも変身しそうな味でした。
 しかし、ホットワインの方はチョコの甘さが中途半端なせいか、赤ワインの酸味ばかりがトゲトゲしく喉に突き刺さる感じで、急に飲むとお酢を一気飲みしたような感覚に襲われて軽くむせます。
 また、チョコの甘味が半端という事は、それを際立たせる役目を持っているチーズの塩気も逆効果にしかならないという事にも繋がり、その結果酸っぱいのか甘いのか、よく分からない奇妙な味になっていました。
 当管理人自身、ホットワインをそこまで好きじゃないからこういう感想になったのかもしれませんが、それを抜いたとしても人にお勧めできる一皿ではなく、土鍋一杯をほぼ完食しきる頃には涙がボロボロ出てきたのを覚えています。
 思うに、チョコの量をもっと増やしてドロドロにさせたら美味しくなっていたのかもしれませんが、それはもう飲み物ではないと思う為、もう一度再現する事はなさそうです…。


 正直、「現実世界でこれを出したら、ますます相手を怒らせて職場で浮いてしまいそうだな…」と言いたくなる一品でした;(←『おかわり飯蔵』ワールドでは、同じレシピでも奇跡的に美味しくなると解釈;)。
 もしかしたら、当管理人の作り方が悪いだけなのかもしれませんので、もしご興味をお持ちの方がいらっしゃったら試してみて下さい(ただ、恐れ入りますが自己責任でお願いします;)。

●出典)『おかわり飯蔵』 原作:魚柄仁之助 作画:大谷じろう/小学館
     『DEATH NOTE』 原作:大場つぐみ 作画:小畑健/集英社
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

Comment

2013.02.14 Thu 01:06  |  

ドイツなら甘口の白のラインワインの方が合いそうですが赤ワインだったのですか。赤ワインやビール煮などは砂糖を足さないとつらいとおもいます。笑

  • #I1nBa9Is
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  • Edit

2013.02.14 Thu 07:13  |  こんにちは。

ふふふ。こういうハズレレシピもあるのですね。
いつもおいしそうなものばかりなのに、
今回は、そうではなかったようで。
けれど、それでも載せるということは、
漫画に魅力がある、ということなのですね。

  • #-
  • ウシポニ
  • URL

2013.02.14 Thu 21:20  |  

たまにゃハズレがあるほうがなんか安心できますね・・・
これからも爆発力のあるメニューをよろしくおねがいします

  • #-
  • k
  • URL

2013.02.16 Sat 17:11  |  

ハズレレシピというとミスター味っ子の再現料理を思い出しますね。
他にもハズレレシピがあったら教えて下さい。

  • #-
  • hao
  • URL

2013.02.18 Mon 21:17  |  

久々の夜神さん降臨ですね!
ホットワインやサングリア大好きなんで、よく飲みますが、チョコレートは初めて聞きました。
そして挑戦は
私は怖くてできません(笑)
あんこさん立派です!

  • #-
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あんこ

Author:あんこ
・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『酒のほそ道』
 …『じったんの時短レシピ』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『なんちゃって駅弁』
 …『華中華』
 …『花のズボラ飯』
 …『まかない君』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
 …『みをつくし料理帖』
・再現料理を予定中の漫画:
 …『浅草人~あさくさびと~』
 …『鬼平犯科帖』シリーズ
 …『銀の匙』
 …『拳闘暗黒伝セスタス』
 …『スイーツ本部長一ノ瀬櫂』
 …『旅のグ(2)月は知っていた』
 …『テルマエ・ロマエ』
 …『土曜日ランチ!』
 …『BAR・レモンハート』
 …『百姓貴族』
 …『ぶたぶた』シリーズ
 …『ベーグル食べない?~幸せカフェごはん~』
 …『飯盛り侍』
 …『夢色パティシエール』


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※ただ、ご質問を頂いた際はなるべくお力になれるよう、すぐご返答できるように対処致します。

 応援して下さる方々に少しでも楽しんでご利用して頂けるよう、沢山の作品に触れるちょっとしたきっかけになれるよう、これまで以上に心掛けていきます。
 恐れ入りますが、よろしくお願い致します。

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