『クッキングパパ』の“鯨ベーコンチャーハン”を再現!

 先日、相方さんととあるインドカレー屋さんへ行ったのですが、そこの店主さんがものすごくおしゃべり好きで、料理を持ってきた後も傍にいてしゃべり続けた為、圧倒されました(どおりで他にお客さんがいなかry)。
 当管理人は人見知りをするたちな為、始終ひきつった顔で頷き人形と化しただけでしたが、口から生まれたような相方さんは妙に会話が弾んだらしく、カレーを食べ終わる頃には店主さんの愛する文鳥を紹介されるまで話が発展していました。
 正直、場合によっては広告バナー並に鬱陶しく感じる相方さんのおしゃべりと社交性を、ここまでありがたく感じた事はありません。

 どうも、テーブルの上をちょこちょこ歩く文鳥を見ながらラッシーを飲むという貴重な体験をした管理人・あんこです。


 本日再現する漫画料理は、『クッキングパパ』にて荒岩主任がみゆきちゃんの同級生・一樹君に教えた“鯨ベーコンチャーハン”です!
鯨ベーコンチャーハン図
 初登場時はまだ赤ちゃんで、ほえほえ泣いていたみゆきちゃんも、百巻になると元気におしゃべりする小学校三~四年生にまで成長しています。
 この頃、みゆきちゃんには新しい友達が何人も出来ており、荒岩一家の周囲は一気に賑やかになっています(奇遇な事に、老人料理教室の方々のお孫さんが多いです)。
 その中に、みゆきちゃんの隣のクラスにいるというボーイフレンド・一樹君という少年がいるのですが、ある日、一樹くんはお父さんが入院してお母さんがパートに出るようになってから、妹のナナちゃんを守るようにしてずっと一緒に行動する事が多くなります。
 一度など、ナナちゃんと自転車に二人乗りしているのを「いいの?」と聞いてくるみゆきちゃんに対して、「ナナはいつも俺の傍にいたいんだ。一人で家に置いていけん」と返す程たのもしいお兄ちゃんっぷりで、その様子を見た荒岩主任は「…大変だな。妹の面倒も見てるんだ」と、どこか眩しい目をしながら声をかけています。
 おそらく、この時点で既に過去の自分と一樹君を重ねて見ていたらしく、その視線に何か感じる物があった一樹君は、荒岩主任をじっと見ていました。
 ちょうど、年齢的にもかつての荒岩主任と味知さんに近いですし、同じ「俺がしっかりしないと!」とお兄ちゃんを頑張ってきた者同士、様々な思いが去来したのだろうと思います。
 実を言いますと、この時みゆきちゃんの方もそんな一樹君を見て「カッコいいなー」と少しときめいていたらしく、何かとナナちゃんの様子を気にしては面倒を見たりと、温かい交流が生まれていました。
 そのせいか、みゆきちゃんと一樹君は「お二人さん、仲いいね~!」とちょっとひやかされています(←こういう時、逆に気まずくなるケースがほとんどだと思いますが、みゆきちゃんと一樹君の場合冗談交じりに「アハハハ」「うるへー」と軽~く言い返しているので、本当に仲良しなんだな~と感じました)。
お父さんは入院中、お母さんは働きに出ている為、妹さんを守ろうと必死なおにいちゃん
 それから数日たったある日曜日、みゆきちゃんと虹子さんが出かけて留守番している荒岩主任の元へ、一樹君が一人で訪ねてきます。
 用件は、何と「俺に料理を教えてください」という意外なお願いをする為。
 何でも、この頃はお父さんとお母さんがそれぞれ大変な事もあって妹のナナちゃんと二人で夕食を食べる事が多くなったそうなんですが、お母さんの作り置きやお弁当を食べ続ける日々にナナちゃんはどこどなく寂しさを感じているようで、「俺が料理を作ってやったら喜んでくれるかなって…」と思い、意を決して料理上手と評判な荒岩主任の所へ習いに来たという事でした。

 この時、荒岩主任はますます昔の自分と一樹君がそっくりに見えたようで、「同じだ。この子は、30年前の俺だ」と感慨深げに過去を思い返していました。
 最初は「好かーん!毎日パンばっかり!」「うちは、お母ちゃんと一緒に食べたいと!」と泣いた幼い味知さんに、何とかしてご飯を食べてもらいたいという想いから始まった料理作りでしたが、その内「美味しい、お兄ちゃん」と喜ぶ味知さんの笑顔見たさに料理を続けるようになり、最終的には料理自体が好きになった荒岩主任。
 結局、カツ代さんの「この子は料理に携わる仕事をするのかと思った」という予想を裏切り、ごく普通のサラリーマンとなりましたが、かつての自分を救うかのような機会に恵まれただけで、荒岩主任は「料理を続けてきてよかった」という幸福感を十二分に味わえのではないかと感じました。
かつての自分と同じ理由で料理をしたがる少年を、温かい眼差しで見る荒岩主任
 その後、荒岩主任は「君なら出来るさ。簡単に出来て、すごくうまい料理を教えよう」と一樹君にエプロンを渡し、冷蔵庫の残り物ですぐ出来るチャーハンの作り方を丁寧に教えます(←実の息子のまこと君と同じくらい愛情が伝わってくる教え方をしている為、読んでてほほえましいです^^)。
 こうして、荒岩主任が実際に冷蔵庫にあった材料だけでささっと手早く作ったチャーハン五種類の内の一つが、この“鯨ベーコンチャーハン”です!
 作り方は確かにお手軽で、鯨ベーコン・大根葉・しょうが・赤唐辛子・炒り卵を冷やご飯と一緒に炒め、塩こしょうと醤油で味付けしたら出来上がりです。
 コツは、「冷やご飯は、サラダ油をぬった手であらかじめほぐしておく事」「フライパンには、油をよ~くなじませておく事」だそうで、こうするとパラッとしたチャーハンに仕上がりやすいとの事でした。

 味見をした一樹君は「うまい!どれもすごくうまいです!」と大喜びしており、その姿を荒岩主任は優しい眼差しで満足げに見守っていました。
 そして、一樹君はすぐに家で待っているナナちゃんの元へ戻り、早速自宅の冷蔵庫にあった塩鮭や余り野菜で鮭チャーハンを作って食べさせていたのですが、幸いにもナナちゃんは「わーっ!」「おいしい」と数日振りに笑顔になっており、一樹君はかつての荒岩少年同様、料理へのやる気がますます増したようでした(^^)。
 ※この話では他にも、“ウニチャーハン”“小柱チャーハン”“ボンゴレチャーハン”“塩鮭チャーハン”のレシピが載っていますので、ご興味をお持ちの方は是非『クッキングパパ』100巻にて詳細をご確認ください! 
早速、残り物でも作れるチャーハンの作り方を教えていた荒岩主任
 チャーハンの作り方は『クッキングパパ』で何度もご紹介されていますが、さすがに鯨ベーコンを使用しての作り方は見たことがなかった為、いつか作ってみたいな~と常々考えていた料理でした。
 最近、鯨ベーコンを日常的に扱うお店が近所に出来た上(買い物をしている時、お隣で「お父さん、鯨が売っとるよ!」「ほー、懐かしいね」とご年配のご夫婦が話しているのを聞いて、頬が緩みました^^)、レシピも作中で詳細に書かれていますので、作ってみようと思います!


 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、材料の下準備。大根葉は粗いみじん切り、しょうがは皮をむいて千切り、赤唐辛子は水で戻して種を取ったものを小口切りにし(画像にはにんにくらしき物も写っていますが、これは他の料理に使う物なので関係ないです;)、卵は軽く塩こしょうで味付けしてふんわりした半熟炒り卵にしておきます。
 冷やご飯は、所々塊になっているのをサラダ油を塗った手を使い、パラパラになるまでざっとほぐします。
 ※あんまりほぐし過ぎても、粘りが出てしまいますので、程ほどでやめていいです。
鯨ベーコンチャーハン1
鯨ベーコンチャーハン2
鯨ベーコンチャーハン3
 その間、薄く油を引いたフライパンで鯨ベーコンを両面がパリッとしてくるまで焼き、取り出したら食べやすいサイズに切っておきます。
 このフライパンへさらに油を足してまた熱し、しょうがと赤唐辛子を加えて香りが出るまでじっくり火を通します。
 ※鯨ベーコンから油が多量に出た場合は別に取ってから入れた方がいいですが、ほんの少ししか出ていない場合は、そのまま使った方がいいです。
鯨ベーコンチャーハン4
鯨ベーコンチャーハン5
鯨ベーコンチャーハン6
 次は、炒め作業。
 先程のフライパンからしょうがや赤唐辛子の香りが出てきたら冷やご飯を投入し、ご飯全体に油がなじむまでよく混ぜ合わせます。
 やがて、ご飯が炒まってきたら鯨ベーコンと大根葉を入れ、さらに炒め合わせます。
鯨ベーコンチャーハン7
鯨ベーコンチャーハン8
鯨ベーコンチャーハン9
 大根葉に火が通ってきたら、炒り卵を投入して手早く混ぜ、塩とこしょうで好みの塩梅になるまで味を調整します。
 「ちょっと物足りないかな?」くらいに感じる塩加減になったら、鍋肌へ沿わせるようにして醤油を回しかけ、あおりながら混ぜ合わせます。
鯨ベーコンチャーハン10
鯨ベーコンチャーハン11
 醤油の風味がご飯全域に行き渡ったら火を止め、すぐさまお皿へ丸く盛り付ければ“鯨ベーコンチャーハン”の完成です!
鯨ベーコンチャーハン12
 鯨ベーコンの赤、大根葉の緑、卵の黄がご飯に映え、予想よりもずっとカラフルなチャーハンだったのに少し驚きました;。
 肉でも魚でもない、独特な鯨の香りと、しょうがのすっきりした香りが渾然となって香り、匂いだけで強烈にお腹がすいてきます。
 鯨ベーコンは刺身のようにしてしか食べた事がないので、どういう仕上がりなのか楽しみです。
鯨ベーコンチャーハン13
 それでは、熱々の内にいざ実食!
 いっただっきまーす!
鯨ベーコンチャーハン14


 さて、味はと言いますと…しっかりコクがありながら、基本あっさりしたピリ辛醤油味で美味し!どこか懐かしさを感じる一皿です。
 表面が香ばしく焼き上がっている鯨ベーコンがご飯とよく合っており、チャーハンの具として十分成り立っています。
 カリカリベーコンっぽいと言えばそれらしくもあるのですが、豚のベーコンに比べると、鯨の方は薄くても「ハリハリ」「グニグニ」「ブルブル」と弾力のある噛み応えがすごく、スルメのようにいつまでも噛んでいたくなるほどでした(←しかし、スルメと違っていつの間にか溶けてなくなるのが残念)。
 鯨の脂身は如何にも「海の獣」と言いたくなるような、野趣溢れる味わいが特徴的で、ちょっと癖があるのをしょうがの爽やかな香りがバランスよく押さえているのがたまりません。
 面白い事に、鯨の赤身の旨さは馬肉のそれと非常に似ており、舌がとろけそうな程濃い油分があるのに品よくすっきりした後口なので、一度食べるとそのギャップの虜になります。
 口に含むと最初はギトギトしていてるのですが(ラードのねっとり感に近い物があります)、徐々にサラッと溶けていく感じで、そのせいか比較的軽く食べられるのが印象的でした。
 大根葉のサクサクカリカリした食感、炒り卵のフワフワした口当たり、そして赤唐辛子のピリッとくる辛味がチャーハンのいいアクセントになっています。
 魚とも肉とも言えない摩訶不思議な味わいですが、一旦食べなれると中毒になりそうな一品でした。


 鯨ベーコン自体滅多に食べない上、チャーハンにした事は一度もなかったので最初はおっかなびっくりだったのですが、意外と美味しくてほっとしました。
 鯨が気軽に食べられた世代の母も気に入ったようで、満足です。

●出典)『クッキングパパ』 うえやまとち/講談社
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

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・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『酒のほそ道』
 …『じったんの時短レシピ』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『なんちゃって駅弁』
 …『華中華』
 …『花のズボラ飯』
 …『まかない君』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
 …『みをつくし料理帖』
・再現料理を予定中の漫画:
 …『浅草人~あさくさびと~』
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 …『拳闘暗黒伝セスタス』
 …『スイーツ本部長一ノ瀬櫂』
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