『クッキングパパ』の“ひな祭りのアジ御飯”を再現!

 つい最近まで「ちらし寿司といえば海鮮」と思っていたんですが、先日母から「私は貝類以外魚はダメだったから、お母さん(当管理人の祖母)はちらし寿司を鶏のササミで作ってくれてたよ」と聞き、目からウロコが落ちました。
 祖父母は早くに亡くなってしまった為、当管理人にその記憶はあまり残っていないのですが、この話を聞いて以来「子どもの好き嫌いには苦労させられたろうな~」と妙に身近に感じました。

 どうも、祖父が祖母と同じくらい料理好きだったという事実を知り、今更ながら親近感が跳ね上がった管理人・あんこです。


 本日再現する漫画料理は、『クッキングパパ』にて荒岩主任が大分前に母・カツ代さんが作っていたのを思い出しながらこしらえた“ひな祭りのアジ御飯”です!
アジ御飯1図アジ御飯2図
 これは、まこと君が小学四年生くらいで、みゆきちゃんがまだ生まれていなかった『クッキングパパ』初期の頃のお話。
 三月三日、珍しく早めに帰宅できた虹子さんは「いい機会だから雛人形を飾ろう!」と思い立ち、まこと君と一緒に戸棚の奥へずっとしまわれていた雛人形一式を取り出します。
 虹子さん曰く、この雛人形は荒岩主任と結婚した日にカツ代さんから頂いた大事な物だそうで、「すすけていてもネ、これは母ちゃんには大切な人形なのよ」とまこと君に言い聞かせていました。
 すると、偶然こっそり遊びに来ていたカツ代さんがその言葉をばっちり聞いており、「何がすすけてるって?」と心臓に悪いツッコミをして虹子さんを驚かせていました(←カツ代さんは今も昔もこういうアポなし訪問が多いので、油断できません; )。
 実は、この雛人形はカツ代さん自身荒岩家から譲られた品だったそうで、その時のエピソードを話している内、いつの間にかカツ代さんが結婚した時のお話へと会話が発展していきました。
 何でも、カツ代さんが結婚した昭和二十五年代はまだウエディングドレスを来てホテルで挙式をするのは一般的ではなく、着物をまとって公民館か自宅で挙げるのが普通だったとの事(←『華中華』のハナちゃんが上海亭で挙げた、身内のみの結婚式に似た感じかな?と思いました)。
 カツ代さん自身、貸衣装の着物を着て自宅で挙式したようで、そのまま知人が運よく借りられたトラックに家財道具を積んで乗り込み、新居へ引っ越したと語ってました。
 カツ代さんが言うには、「荷台から見た青空は、今でも忘れられないね」だそうで、読んでいる当管理人まで胸が温かくなりました。
 日頃は豪快で悲しみの影など微塵も見せないカツ代さんですが、やはりあまりに早く亡くなってしまったご主人の事を完全に忘れきる事は出来ず、何気ない思い出でも心の奥で大事にしているんだろうな…と考えると、少々切なくなります(´・ω・`)。
カツ代さんから荒岩家に代々伝わるお雛様人形のお話や、結婚式の様子を聞く虹子さん
 その後、しんみりしているカツ代さんさん達の元へ荒岩主任が帰ってき、「母さんひな祭りの時、妹の味知によく作ってやったろう」と言いながら手早く用意したのが、この“ひな祭りのアジ御飯”です!
 作り方はそこそこ手が込んでおり、下処理をしたアジ・しょうが・にんじん・椎茸・ごぼう・梅干し・醤油・みりん・お酒・砂糖を鍋に入れて煮込み、そのまま炊きたてのご飯が入っている炊飯器へ汁ごと投入し、十数分経って混ぜ合わせたら出来上がりです(←もちろん、アジの頭や骨は取ってから混ぜます;)。
 ごく普通の日だったら海苔をトッピングしてそのまま食べてもいいそうですが、荒岩主任曰く「いり卵や桃の花を散らすと、如何にもひな祭りらしくなるぞ!」との事だったので、普段用にもお祝用にも変身できるなんて便利な混ぜご飯だな~と思いました。
 ひな祭りはどちらかと言うとちらし寿司のイメージが強い感じですが、これだとちらし寿司ほど手間がかからないので、時間がない時に助かりそうなレシピです。
その昔、ひな祭りの日にカツ代さんが味知さんによく作っていた料理だそうです
 幸い、料理の味にうるさいカツ代さんも、この“ひな祭りのアジ御飯”には「まあまあだね(`ー´)」と合格点を出しており、内心緊張していた荒岩主任はほっと一安心した様子でした(←カツ代さんはどんなに美味しくても「うまい!」と絶賛せず、「まあまあ」が最上級の誉め言葉という厄介なツンデレキャラです;)。
 しかし、お隣の奥さんが遊びに来て賑やかになった事からカツ代さんと虹子さんは大盛り上がりし、日本酒を片手に「あかりをつけましょボンボリに~っと!」とハイテンションで宴会を始めた為、荒岩主任とまこと君は一気に蚊帳の外へと押し出されてしまってました;。
 それにしても、カツ代さんが「こうなるとなんだね、やっぱり甘酒じゃ物足りないねぇ虹子さん」と問いかけたのに対し、虹子さんが「は~い♪いいお酒があったのよ!」とすぐさま日本酒を準備する様子は息がぴったりで、まるで本当の母子みたいでほのぼのしました(^^*)。
 カツ代さんが言うには、虹子さんの家事オンチぶりは「ここまで何も出来ないと、いっそ清々しいわい!」と特に気にしてないようですし、何より同じ飲兵衛同士気が合ったのかもしれません。
いつも間にか「女だらけのおひな祭りパーティー」みたいに;なっていました
 タイミングがいい事に、昨日はひな祭りだったので、近所のスーパーで鮮度のいいアジを買ってきて再現することにしました。
 作中のレシピ通り、早速忠実に作ってみようと思います!


 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、材料の下準備。アジはエラ、ゼイゴ、内臓、背びれを取り除いたら汚れを水洗いしてよく拭いておきます。
 ごぼうは泥を落としてからささがき、にんじんは皮をむいた後千切り、椎茸は軸も一緒に千切り、しょうがは皮をむいてから細い千切りにします。
 その間、幅広の鍋に醤油、お酒、みりん、砂糖を入れて沸騰させておきます。
ひな祭りのアジ御飯1
ひな祭りのアジ御飯2
ひな祭りのアジ御飯3
 次は、具材の煮込み作業。
 先程煮立たせておいた調味料入りの鍋へ、しょうが→ごぼう→にんじん→椎茸→種を取った梅干しの順に具を投入し、一旦菜箸で混ぜるなどして全体を馴染ませ、真ん中にアジを入れて煮ます。
 その際、アルミホイルで作った落し蓋をかぶせてから鍋のフタをした方がいいです。
ひな祭りのアジ御飯4
ひな祭りのアジ御飯5
ひな祭りのアジ御飯6
 再度沸騰してグツグツ煮えたぎってきたら弱火にし、焦がさないよう気をつけながら約十分かけてじっくり味を具に煮含ませます。
 全体に調味料がしっかり染み込んだら、アジから頭や骨を取り除いて身をほぐし、野菜類と混ぜ合わせておきます。
 ※あまりにも水分が飛びすぎて焦げてしまいそうになったら、お水を少々入れて調節するといいですが、水分が多すぎても返って後で持て余してしまいますので、入れすぎは禁物です。
ひな祭りのアジ御飯7
ひな祭りのアジ御飯8
 これらの具を、炊けたばかりの熱々ご飯が入っている炊飯器の上へ乗せてすぐにフタをし、そのまま十分以上蒸らします(汁気が多すぎる場合は、ザルできってから加える事をお勧めします)。
 また、ご飯を蒸らしている間、溶き卵のみで入り卵を作っておきます。
ひな祭りのアジ御飯9
ひな祭りのアジ御飯10
 時間が経ったら具とご飯を練らないようさっくりと混ぜ合わせて大皿へ盛り、上から炒り卵と桃の花を散らせば“ひな祭りのアジ御飯”の完成です!
ひな祭りのアジ御飯11
 予想していたのはちらし寿司風だったんですが、実際に作ってみると、当管理人の腕が未熟なせいかかやく御飯風になりました;。
 炒り卵の黄色が菜の花を連想させる上、桃の花のピンク色が全体に華やぎを与えている為、見るだけで「春だな~」と思わされます。
 味と梅干しの組み合わせは初めてでどんな味になるのか全く分からない為、味が非常に楽しみです。
ひな祭りのアジ御飯12
ひな祭りのアジ御飯13
 それでは、出来立てほやほやの内にいざ実食!
 いっただきっま~すっ!
ひな祭りのアジ御飯14


 さて、味の感想はと言いますと…アジの旨味が濃縮されてて美味し!初めて食べるはずなのに、どこか懐かしい味がします!
 アジの出汁や脂分をギュッと濃縮させたようなエキスが、野菜にもご飯にもじんわり染み込んでいる為、結構濃いめでコクのある味わいがしました。
 炊き込んではいないのでもっちりしていませんが、混ぜるだけに留めているせいかふんわり優しい口当たりなのが特徴的です。
 以前、アジの開きの炊き込みご飯を作った事がある為「それと同じ感じかな?」と想像していたんですが、干物に比べると生アジは数段しっとりと柔らかく、ご飯との絡みが格段によかったのにびっくりしました。
 ゴボウのザクザクした食感と深い香り、椎茸のシコシコ感や熟成された旨さ、にんじんの優しい甘味、しょうがの爽やかな風味が甘辛醤油味のご飯にぴったりの相性で、見た目によらず迫力満点な出来栄えです。
 醤油が少々効いているので、そのまま若干辛めかもしれませんが、フワフワで淡い舌触りの炒り卵のおかげでいい具合に中和されていた為、味のバランスが取れているな~と感じました。
 あと、一口二口では気付きませんが、噛んでいる内に梅干しのほのかな酸味が徐々に主張してきて、後味をさっぱりさせてくれるのに感心しました。


 彩りもきれいで栄養豊富、味も美味と、まさにいい所尽くしな混ぜご飯です!
 冷めてもおいしいので、炒り卵も混ぜ込んでおにぎりを結び、海苔を巻いてお弁当に入れるのもありかもしれません。

●出典)『クッキングパパ』 うえやまとち/講談社
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

Comment

2013.03.05 Tue 18:55  |  

いつも見てます(^O^)

コメントしなくても結構見てる人多いですよ~私の友人もよく漫画の料理が美味しそうと思っていて、このサイトを教えると凄く喜んでくれました(^-^)

これからも美味しそうな料理、よろしくお願いします!!

追伸:鉄鍋のジャン!の料理でこのブログで再現なさっているものの他に何か再現できそうなものってありませんかね…?

私は料理対決漫画では鉄鍋のジャン!が一番好きです。勝ち方に納得がいくのが多く、また料理も美味しそうだからです!やっぱり監修がきちんとしてるといいんですね…

料理漫画ならクッキングパパかな。

  • #-
  • URL

2013.03.07 Thu 04:22  |  ウチのちらし寿司は

あんこさん、こんばんは。(おはように近い?)
いつも楽しく拝見しています。

この「アジご飯」は何回か作りました。桃の花びらや炒り卵
ヌキでしたが、中々おいしかったです。煮えたアジから骨を
外すのが手間ですが、それ以外は初心者でも難しくないレシピ
ですね。

ところで、タイトルにあげた我が家のちらし寿司ですが、
貝類どころか海鮮は一切入ってないです。僕の住んでる
地域が海から遠い所為もあるのでしょうが…。
細切りのハム(安くて薄いロースハム)、サヤインゲン、
錦糸卵、甘く煮た干し椎茸、これだけの具を酢飯に混ぜる
だけです。ですが、具のバランスが良いのかとても美味しい
ものになっています。ハムの塩味、サヤインゲンのシャク
シャクした歯ざわりと青々とした風味、卵の柔らかな食感と
甘さ、干し椎茸の旨味…。高価の食材は全く使っていない
のに、何だか「特別なごちそう」という感じの大好物です。

ちらし寿司も肉じゃがやカレーなどと同じで、各家庭ごとに
かなり違いがある料理ですね。

長々失礼しました。では、また〜。

  • #SFo5/nok
  • kawajun
  • URL
  • Edit
(編集・削除用)
管理者にだけ表示を許可

Trackback

URL
http://luckyclover7.blog27.fc2.com/tb.php/904-999fe064
この記事にトラックバック(FC2Blog User)

プロフィール

Author:あんこ
・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『酒のほそ道』
 …『じったんの時短レシピ』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『なんちゃって駅弁』
 …『華中華』
 …『花のズボラ飯』
 …『まかない君』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
 …『みをつくし料理帖』
・再現料理を予定中の漫画:
 …『浅草人~あさくさびと~』
 …『鬼平犯科帖』シリーズ
 …『銀の匙』
 …『拳闘暗黒伝セスタス』
 …『スイーツ本部長一ノ瀬櫂』
 …『旅のグ(2)月は知っていた』
 …『テルマエ・ロマエ』
 …『土曜日ランチ!』
 …『BAR・レモンハート』
 …『百姓貴族』
 …『ぶたぶた』シリーズ
 …『ベーグル食べない?~幸せカフェごはん~』
 …『飯盛り侍』
 …『夢色パティシエール』


○当ブログについて
 このブログで使用されている記事の画像、一部文章は、それぞれの出版物等から引用しております。
 引用物の著作権は全て作者様、出版社様等に準拠致します。
 もしご関係者様に問題のある画像及び記事がございましたら、御連絡頂ければ速やかに修正、削除等の対処を致します。

○お知らせ
・当ブログでは作品のネタバレを含んだレビューも同時に行なっておりますので、作品を未見の方はご注意をお願いいたします。
・各作品に掲載されているレシピの分量は、例外なく全て非公開にする方針を取っておりますので、ご了承の程をお願いいたします(←この件についてご質問頂いた場合、誠に失礼ながら下記の理由でご返信しない方針にしております)。

※現在、公私の多忙と、再現記事のペース維持を理由に、コメント欄へのご返信が出来ない状態が続いております。
 こういう場合、コメント欄は停止するべきなのかもしれませんが、励ましのお言葉やアドバイスを頂く度、ブログのモチベーションアップや心の支えとなったこと、そして率直なご意見や情報を聞けてとても嬉しかったこともあり、誠に自分勝手ながらこのままコメント欄は継続する事に致しました。
 図々しい姿勢で恐縮ですが、ご返信をこまめに出来なくて余裕がある分、ブログ内容を充実&長期的に続けられるよう力をいれる事で皆様のご厚意にお応えし、感謝の気持ちをお返ししていきたいと考えております。
※ただ、ご質問を頂いた際はなるべくお力になれるよう、すぐご返答できるように対処致します。

 応援して下さる方々に少しでも楽しんでご利用して頂けるよう、沢山の作品に触れるちょっとしたきっかけになれるよう、これまで以上に心掛けていきます。
 恐れ入りますが、よろしくお願い致します。

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

ブロとも申請フォーム

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

Copyright © あんこ