『作って食べよう!全国有名駅弁』の“島根牛みそ玉丼”を再現!

 先日、スーパーのレジ前で列に並んでいた時、暇つぶしに横の棚を色々観察していたんですが、その中に「チャイルドレジスタンス」という商品が並んでいるのを発見し、一瞬脳裏に武器を持った子供たちが砂漠でレジスタンス運動している光景を想像してしまいました;(←『北斗の拳』のバットやリンがイメージに近いです;)。
 後々調べた所、どうやらチャイルドレジスタンスというのは「子供が簡単に操作できないようにする機能がついたライター」を指すらしく、別にレジスタンスとついたからといって反社会的ライターではないと知りほっと胸をなでおろしました。
 
 どうも、未だに昔ながらのライターの火をつけられない管理人・あんこです。


 本日再現する漫画料理は、『作って食べよう!全国有名駅弁』にて主人公の森口さんと宮本さんが社長の亀さんと太田先輩の為に作った“島根牛みそ玉丼”です!
島根牛みそ玉丼図
 前々作である『なんちゃって駅弁』から少し経ち、入社して二年目に突入した宮本さんですが、相変わらず初歩ミスばかりな半人前のままで、おかげで教育係の太田先輩から「まったく、これだからゆとり世代は…」と呆れられてしまいます。
 正直、一年目はまだ手探りの時期で、二年目とは言ってもまだまだ新人に毛が生えたようなものだと考えている為、ベテランのような働きを期待するのは少々酷なような気もするのですが、「いつまでたっても新入社員の頃から変わらないわね」とため息をつく太田先輩に向かって「エヘヘ、いつでもフレッシュってことで!」と一向に悪びれない宮本さんも宮本さんなので、太田先輩も苦労するな~と同情しました;(←まあ、同僚としてなら傍にいて楽しいキャラだと思います;)。
 ※入社直後の宮本さんのエピソードは、“ますのすし”“極黒豚めし”“ひっぱりだこ飯”の再現時にまとめています。
とうとう太田先輩の堪忍袋の緒が切れそうになってしまい、宮本さんピンチ!
 実はこの頃、宮本さんの同期である鉄道オタク・吉井君(前作『駅弁大集合』にて初登場。彼もなかなか個性的ないいキャラなので、いつか詳しく紹介する予定です)も上司の平島主任から「まったく、これだからゆとり世代は」「いつまでたっても半熟なのよ!」とこっぴどく怒られた直後だった為、宮本さんと意気投合し、いつもの如く総務課の森口さんの元で愚痴りまくっていました;。
 二人よりも先輩である森口さんはさすがに愚痴を言うような事はせず、かえって「言われたことしかやらない、マニュアルや答えをすぐに求める、これじゃ半熟って言われてもしょうがないよ」と諌めようとするのですが、宮本さんから「それを言うなら森口さんだって、言われた仕事は完璧だけどそれ以上はやらないし、定時になるとサッサと帰って好きなお弁当作りに熱中する。まさに典型的なゆとりじゃない」と鋭い突っ込みをされてしまってからはぐうの音も出ず、何も言えなくなってしまいますorz。
 最終的に、吉井君は開き直って「ゆとりがなんだ、半熟の何が悪い!?」「ボクらはラーメンの玉子だってオムレツだって、トロットロの半熟世代だっつーの!」と半熟宣言をし、宮本さんや森口さんと半熟仲間同盟を結んでいました(もっとも、森口さんは最後まで「おい、一緒にするなよ」と嫌がっていましたが;)。

 なお、奇遇な事に同じ時間帯、太田先輩と平島主任も社長室で「ホント使えないわ、ゆとり世代って」「そうそう、信じられないことを平気で言うのよね」「まず電話に出ないでしょう」「いつでも自分の用事を優先させて」と各自が受け持つ部下の愚痴で大いに盛り上がっており、亀さんが止めようとしても「何言ってるんですか!これは我が社にとって重要な事です!」「今年もこんなモンスターのようなゆとり社員がやってくるんですよ!私たちどうやって教育すればいいんですか!?」と怒って日頃のフラストレーションを発散していたので、内心「部下と上司、一見正反対のようで、実はすごく似た者同士なんじゃないかな?」と苦笑しました;。
 自分が育てられる立場だった時は思いもしませんでしたが、育てる立場はそれ以上に気苦労が絶えなかったんだなぁと、今更ながら過去の上司達に申し訳なく感じます(^^;)。
しかし、半熟なゆとりでもいいじゃないか!と後輩の吉井君は堂々と宣言;
 しかし、宮本さんは愚痴った後すっきりしたものの、太田先輩はその後もイライラ感が解消されず、ある日宮本さんが前々からお願いしていた明日が期限のお仕事をまだ終えておらず、「あ~先輩手伝ってくださいよ~」「え~、ムリムリ無理です、できませ~ん」と言い訳した事で遂に爆発し、「出来ないんなら辞めちゃいなさい!」と怒鳴り、何が何でも明日までに終えるよう指示します。
 その夜、太田先輩は恋人であるピアニストの男性と久々に会って高級レストランに行くのですが、宮本さんが本当に一人でちゃんと仕事が出来ているか、泣いていないかがずっと気になり、気もそぞろになります(←はっきり言って今回はほぼ宮本さんに非があると思うので、そこまで気にする必要はないと思うのですが、まるで母親のような心の広さで宮本さんに「ちょっとキツく言い過ぎたかしら…」と心配する太田先輩は、無茶苦茶いい人だと思います)。
 そして、ワインを飲む直前、今まで宮本さんが慕ったり尊敬したりしてきた様子がフラッシュバックした太田先輩はたまらなくなり、とうとう「ごめんなさい、私用事を思い出しちゃって!」と言って飛び出し、タクシーで丸亀商事に向かいます。
 しかし、急いで戻って来た太田先輩の目に映ったのは、半熟仲間である吉井君や森口さんに手伝ってもらいながら着実に仕事を終えつつある宮本さんの姿。
 それを見た太田先輩は、何とも言えない表情になりながら静かにドアを閉め、暗い廊下を音もなく歩いて帰っていくんですが、この寂しげながらも凛とした後姿がハードボイルドな感じで、とてもカッコよかったです(つД`)。

 初めて読んだ時、当管理人は「多分、宮本さんは森口さん達に応援を頼むだろうな~;」と予想していたのでそこまで意外ではなかったのですが、恐らく太田先輩みたいに真面目な優等生タイプは、誰かにプライドを捨てて素直に助けを求めるという発想自体なさそうなので、要領よく周りの力を借りて仕事を片付けている宮本さんの様子は、ある意味すごくカルチャーショックだったろうな…とほろ苦く笑いました。
きつい事を言いながらも、宮本さんの事が心配で会社に引き返す優しい太田先輩
 こうして翌日早朝、宮本さん達は無事資料をまとめ終えるのですが、休む間もなく亀さんと太田先輩の為になんちゃって駅弁作りを開始します(←ただ、吉井君はダウンして家に帰っていました;)。
 この時、森口さんが「ゆとり(半熟)世代も一人前なんだって分からせる駅弁さ」と言いながら宮本さんと一緒に作ったのが、“島根牛みそ玉丼”です!
 作り方はそこそこ簡単で、水・砂糖・顆粒出汁・お酒・醤油・味噌で味付けした牛バラ肉と糸こんにゃくをお弁当箱入りの白ご飯の上に乗せ、大根のしそ漬けと半熟卵を添えたら出来上がりです。
 “島根牛みそ玉丼”とは、島根県産こしひかり・島根牛・奥出雲の天然醸造みそ・地元酒蔵の酒・保々見湾の海水を煮詰めた天日干しの塩など、まさに山陰の恵みをふんだんに使って作られた駅弁。
 メインは真ん中に入っている半熟卵で、黄身はトロットロなのに白身はプルプルと弾力のある絶妙な固まり具合が特徴的で、これを味噌味の牛肉に絡めるとまた一際美味と説明されていました。
 ちなみに2011年、京王百貨店で行われた「元祖有名駅弁と全国うまいもの大会」アンケートにて一位になった事がある実力派です(^^)。

 その後、太田先輩はお昼に宮本さん達がまとめた資料を社長室へ提出しに行くのですが、亀さんからこっそり早朝出勤してこっそり資料を手直ししていた事を言い当てられており、赤面していました;←こういう縁の下の力持ちな働きをちゃんと見守ってて評価する亀さんは、偉いと思います)。
 実を言いますと、太田先輩は異動を願い出る程部下の教育について迷っていたんですが、この時亀さんが言った「会社には色んな世代の色んな人間がいる。だがな、どの世代も結局は同じようなものなんじゃないかな…」「助けてくれるいい仲間がいて、厳しいが優しい先輩がいて、こうしてみんな少しずつ経験を積んで成長していくんじゃよ」という言葉に救われ、今まで通りまた頑張ることを決めていました。
会社は一つの社会のようなもので、みんな助け合って成長していくと語る亀さんみそ味に味付けした牛肉はもちろんの事、最大の売りはこのとろとろの半熟玉子!
 味噌味の牛肉と半熟卵とご飯の取り合わせが大好きなので、再現を決意しました。
 作中ではかなり詳しい作り方が説明されていますので、早速レシピ通り忠実に作ってみようと思います!


 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、具の準備。沸騰したお湯でゆがいた糸こんにゃくをザルでしっかり水気をきり、包丁で大雑把に刻みます。
 これを、水・お酒・砂糖・顆粒出汁・醤油を入れて沸騰させた小鍋へ投入して弱火で三十分煮込み、そのまま火を消して一晩放置したら汁気をきっておきます。
 ※牛バラ肉と一緒に煮ると肉の方が硬くなりますので、別々に用意します。
島根牛みそ玉丼1
島根牛みそ玉丼2
島根牛みそ玉丼3
 その間、食べやすい大きさに切った牛バラ肉を、水・お酒・砂糖・顆粒出汁・醤油を沸騰させた別の鍋に入れて弱火で煮込み、アクと油を丁寧に取り除きます(この時、かき混ぜると煮汁が濁りますので、なるべく触らないようにします)。
 肉の赤みが消えたら全体をざっくり混ぜてそのまま一晩放置して冷まし、ザルで煮汁と牛バラ肉の二種類に分けます。
 牛バラ肉は何もしなくていいですが、煮汁には合わせ味噌を入れてよく溶かしておきます。
島根牛みそ玉丼4
島根牛みそ玉丼5
島根牛みそ玉丼6
 次は、本格的な味付け作業。
 先程仕込んでおいた牛バラ肉と糸こんにゃくをフライパンに入れて火にかけ、途中味噌入りの煮汁を加えて全体に絡めながら煮込みます。
 やがて、肉の表面にツヤが出て汁気がなくなってきたら準備OKです。
島根牛みそ玉丼7
島根牛みそ玉丼8
島根牛みそ玉丼9
 今度は、半熟卵の用意。
 冷蔵庫から出した生卵を、お風呂のお湯よりちょっと熱めな42~3度のお湯をはったボウルへ五分浸し、温度を調節します。
 この卵を、中火で沸騰させたお湯の入った小鍋へ投入して五分茹で、すぐに氷水へ取り出して十分以上冷やします。
 時間が経ったら殻をむいて、半熟卵の出来上がりです(白身に弾力があったら成功です)。
 ※氷水とはいえ、卵の熱でどんどんぬるくなっていきますので、氷を後から足したり流水にさらしたりなど、水が常に冷たくなる工夫をした方がいいです。
島根牛みそ玉丼10
島根牛みそ玉丼11
島根牛みそ玉丼12
 ここまできたら、いよいよ仕上げ作業。
 お弁当容器に白いご飯をよそって平らになるようならし、その上へ味付け済みの牛バラ肉と糸こんにゃくを敷き詰め、真ん中に半熟卵サイズの窪みを作っておきます。
 この時、お酢・梅酢・砂糖・塩・梅じそを合わせて二~三日寝かせて作った大根のしそ漬けも、左上の片隅へ小さく詰めます。
島根牛みそ玉丼13
島根牛みそ玉丼14
島根牛みそ玉丼15
 お弁当箱の中心へ、プルプルの半熟卵を崩さないよう慎重に飾り付ければ“島根牛みそ玉丼”の完成です!
島根牛みそ玉丼16
 上の画像が再現した“島根牛みそ玉丼”、下の画像が本物の“島根牛みそ玉丼”ですが、見た目だけならばほぼ見分けがつかない感じで感動しました。
 牛バラ肉や糸こんにゃくのよく煮込まれてついた茶色い色合いといい、半熟卵の絶妙な半熟具合といい、大根のしそ漬けについたほのかな桜色といい、正直これまでの駅弁再現の中で一番再現度が高いです。
 果たして、味の方も本物と同じクオリティに出来ているのかどうか、実際に食べて確認してみようと思います!
島根牛みそ玉丼17
島根牛みそ玉丼18
 それでは、半熟卵をお箸で割っていざ実食!
 いっただっきまーすっ!
島根牛みそ玉丼19
島根牛みそ玉丼20


 さて、味の感想はと言いますと…冷めてても十分美味しい所までそっくりで満足!びっくりする程似てて美味しいです!
 意外にも最初から「味噌!」と強く主張してこず、どちらかと言うと「あっさり甘いコク旨醤油味」という印象を受けるんですが、噛めば噛む程煮汁に溶け込んだ味噌の熟成された奥深い塩気が徐々に浮き上がってくる感じで、味噌を使った牛肉料理にしてはかなり品のいい旨さだと感じました(ただ、本物よりもこちらの方が若干味付けが濃いめです)。
 牛バラ肉の濃厚な脂分と魚介出汁が混然と入り交じってこってりした出汁を、味噌が味を膨らませつつやんわりくどさを押さえていた為、単純に見えて実は結構考えられた組み合わせだと思いました。
 別々に仕込んだおかげで煮汁をたっぷり含んで柔らかく仕上がった牛バラ肉と、ぷりぷりクニクニした食感が心地よい糸こんにゃくがふっくらご飯にばっちりの相性で、ここへまろやかなコクがたまらない半熟卵の黄身がトロ~ッと絡むと、まさに至福としか言い様のない美味しさになります。
 あと、半熟卵の白身が本物同様弾力がすごくてプニプニフルンッとしているのが感動的で、淡泊な味がいい箸休めになっていました。
 例えるとするなら「甘口味噌風味の上品トロ玉牛丼」というイメージで、チェーン店系のどっしり甘辛い牛丼がきつくなってきた方にも安心してお勧め出来る、落ち着いた味わいが特徴的です。


 大根のしそ漬けもほぼ本物と似通った味になっており、満足でした。
 ただ、本物の半熟卵についていた不思議な甘味は再現出来ず微妙な誤差が生じた為、次回作る時はその課題もクリアしたいな~と思いました。

●出典)『作って食べよう!全国有名駅弁』 原作:守靖ヒロヤ 作画:上農ヒロ昭/日本文芸社
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

Comment

2013.06.05 Wed 01:03  |  

めちゃくちゃ美味そう。
夜に見るんじゃなかった…

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  • トリスガーリ
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Author:あんこ
・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『酒のほそ道』
 …『じったんの時短レシピ』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『なんちゃって駅弁』
 …『華中華』
 …『花のズボラ飯』
 …『まかない君』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
 …『みをつくし料理帖』
・再現料理を予定中の漫画:
 …『浅草人~あさくさびと~』
 …『鬼平犯科帖』シリーズ
 …『銀の匙』
 …『拳闘暗黒伝セスタス』
 …『スイーツ本部長一ノ瀬櫂』
 …『旅のグ(2)月は知っていた』
 …『テルマエ・ロマエ』
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 応援して下さる方々に少しでも楽しんでご利用して頂けるよう、沢山の作品に触れるちょっとしたきっかけになれるよう、これまで以上に心掛けていきます。
 恐れ入りますが、よろしくお願い致します。

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