『花のズボラ飯』の“花さん流カレー鍋うどん”を再現!

 ちょっと前までカレーはインドカレー派だったんですが、最近美味しいスリランカカレーのお店を見つけてからは、すっかりそちら派になっています。
 かなり辛口で口がヒリヒリするんですが、少し経つと爽快感だけ残して辛さは跡形もなく消えますし、何より太るどころか逆に体の老廃物をすっきり洗い流してくれるような健康的なカレーなので、今では一ヶ月に一度は必ず食べています。

 どうも、レジで精算する時に厨房の奥からこちらを見て軽く会釈する店長らしき男性に恐縮している管理人・あんこです。 


 本日再現する漫画料理は、『花のズボラ飯』にて花さんがある冬の日にありあわせの材料で作った“花さん流カレー鍋うどん”です!
花さん流カレー鍋うどん図
 年が明けて少し経ったある寒い日の午後、花さんはいつもの如く「作るのめんどくさいけど、お腹すいたモード」に突入します。
 実はその直前、花さんは窓拭き掃除をしていたのですが、外に出た時お隣に住むヒッピー風カップルの部屋からカレーの匂いが漂ってきて胃袋がノックアウトされたのもあり、急激にカレーが食べたくなります。
 確かに、空腹時に嗅ぐカレーの匂いには眩暈がする程魅惑的ですので、気持ちはよ~く分かります;
 しかし、家に今ご飯がないのを思い出した花さんはどうしたものかと悩み、その結果「もしもし、隣の駒沢ですが、ヒッピーカレーひとつ出前お願いできますか。あ、はい、大盛りで…」とエア・出前注文の電話をかけるまでに意識が朦朧としまってました;(←お隣さんに聞こえたらえらい事になりそうなので、アパートの壁が薄くないことを祈るばかりorz)。
 結局、我に返って余計虚しくなった花さんは「いいなぁ~っ!!カレーの匂いって暴力的に腹減らす!!」「食べたい食べたい食べたい、カレー食べたい」とソファーの上で暴れ回り、何とか家にある物だけでそれらしいものを作れないかどうか、冷蔵庫を覗きに行っていました(^^;)。
 それにしても、一人の成人女性をここまで狂わせるカレーを作れるとは…お隣さん恐るべし!
 ※ヒッピー&カレーの組み合わせで真っ先に思い出すのは、『孤独のグルメ』第十話に出てくる自然食料理店の「うへーっ」なカレー;。もしかしたら、原作者の久住昌之先生が遊び心で少し繋がりを持たせたのかもしれません。
お隣のヒッピー風のカップルが作るカレーの匂いに、すっかりノックダウンされた花さん
 その後、花さんは冷蔵庫から気まぐれで買い置きしていたうどんを発見して「カレーうどん!いいじゃん、いいじゃん」と一気にテンションが上がるのですが、具になりそうな物は舞茸・しめじ・春菊・油揚げ・豚バラ肉など、どちらかというと鍋にぴったりな材料しか見つからず、「揃いも揃ってコンソメスープって連中じゃないな」と落胆します(←タイミング悪く麺つゆがちょっとしかなかった為、コンソメで味を調えようと考えていた矢先の事でした;)。
 が、ズボラ料理に関しては天才的な勘を発揮する花さんは、「いっそ和風のカレー鍋っぽく味付けして、最初からシメのうどんを入れたらいい」という名案を思い付き、「やっぱアタシ天才!」と興奮していました。
 正直、カレーうどんを作る時に麺つゆがないとイマイチ味が決まりにくいので困るんですが(醤油やみりんで似たような味を作れない事もないんですが、味の調節作業が地味に面倒;)、この作り方なら少ない調味料で大雑把に作っても大量の野菜の出汁によってそれなりにいける味になりますので、感心しました。
材料が鍋にぴったりなものばかりで挫折しかけるも、カレー鍋うどんにすればいいと閃きます
 こうして、花さんが限られた材料をうまく活用してちゃちゃっと作りあげたのが、“花さん流カレー鍋うどん”です!
 作り方は適当かつ簡単で、昆布と鰹の出汁・豚バラ肉・舞茸・しめじ・春菊・油揚げ・ミックスベジタブルを鍋に入れてグツグツ煮込み、全体に火が通ったらカレールーと麺つゆ少しを加えて味を調え、うどんを投入して煮たら出来上がりです。
 花さん曰く、「正しいカレーうどんってたぶん片栗粉入れたりするんだろうけど、そんなのありませんよーだ!いいの鍋だもん、カルダモン」だそうで、とろみは一切つけないのが花さん流だとの事でした。
 なお、花さんはミックスベジタブルを入れる時少し後ろめたかったのか、「鍋だもん!これでタブーも無事通過!」と言っていますが、個人的に「カレーうどんならともかく、鍋にミックスベジタブルを入れる方がハードル高いような…」と感じた為、複雑な気持ちになりました;。
カレーうどんは通常片栗粉でとろみをつけますが、花さんは今回入れてませんでした
 調理後、よほど美味しかったのか花さんは「…やっぱうま!代官山に店開けるわアタシ!!」「やっだ~ミクベジ、山のきのこ達と油揚げオヤジと、すっかり仲良くしてるし!!」と自画自賛しながら“花さん流カレー鍋うどん”をすすり、服に汁を飛ばしても「家だからすぐ洗えるもん!」と上機嫌で大笑いするのですが、声が大きすぎてお隣さんに筒抜けになっており、「隣…誰か来てるのかな」「カレー持ってってあげよっか」とヒッピー風カップルから気を使われていました;。
 ともあれ、思いがけずヒッピーカレー大盛りひとつを食べられる事になりそうな花さんが羨ましくなったエピソードでした。
あまりの美味しさにハイになった花さんは、お隣さんから「誰か来てる?」という疑惑をもたれてました;
 早くも真夏のような暑さになってバテている為、気分を一新するべく再現する事にしました。
 カレールーを使うカレーうどんは初めてですが、今回も早速張り切って作ってみようと思います!


 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、お鍋のおつゆ作り。お鍋に水と昆布を入れて一時間放置し、昆布が水分を吸って戻ってきたら火にかけ、出汁を取ります。
 その間、春菊、舞茸、しめじ、油揚げ、豚バラ肉を食べやすい大きさに切りそろえておきます(きのこ類は軸を取る時以外は包丁を使わず、後は手でほぐすだけに留めた方が食感がいいです)。
花さん流カレー鍋うどん1
花さん流カレー鍋うどん2
 お鍋から昆布を取り出しだら鰹出汁の素を投入し、続けて先程用意した春菊、舞茸、しめじ、油揚げ、豚バラ肉、ミックスベジタブルを投入し、醤油とお酒で味付けします。
 ※この時、味が少々薄めでも後々カレールーを入れてちょうどよくなりますので、そこまで塩分を強めにしないことをお勧めします。
花さん流カレー鍋うどん3
花さん流カレー鍋うどん4
花さん流カレー鍋うどん5
 お鍋が沸騰してきたら一旦火を止めてカレールーを加えて混ぜ、麺つゆをちょっぴり入れて味を最終調整しつつ煮込みます。
 その際、カレールーは気持ち少な目にし、とろみがしっかりつくくらい入れ過ぎないよう注意します。
花さん流カレー鍋うどん6
花さん流カレー鍋うどん7
花さん流カレー鍋うどん8
 お鍋にうどんを投入して煮立てたら火を消し、そのまま深みのある器に汁ごと盛り付ければ“花さん流カレー鍋うどん”の完成です!
花さん流カレー鍋うどん9
 カレーうどんはどうしても茶色一色になりがちなので地味な印象を持っていましたが、ミックスベジタブルのおかげでカラフルになっている為、彩りは今までの中で一、二を争うほどいいです。
 野菜が豊富に入っているせいか複雑な香りで、空っぽの胃袋をストレートに刺激されました;。
 普通のカレーうどんとどんな風に違うのか、食べて確認しようと思います。
花さん流カレー鍋うどん10
 それでは、麺がのびない内にいざ実食!
 いっただっきまーす!
花さん流カレー鍋うどん11


 さて、味はと言いますと…どことなく懐かしい和風カレー味で旨し!代官山は無理でも、十分店は開けると思います!
代官山に店を開けるとまで豪語させたカレーうどん;
 様々な野菜や豚バラ肉から出た深みのあるエキスがおつゆへまんべんなく溶け込み、シコシコのうどんに染みているのが美味で、とてもあれだけの手順で作ったとは思えない程の完成度に達しています。
 隠し味として入れた麺つゆによってピリッとした中に優しい甘辛さが活きた味付けで、油揚げから出た出汁が何とも言えないコクをプラスしていました。
 片栗粉を入れていないのでとろみはそこまでありませんが、カレールーのおかげでほんのりトロトロした口当たりになっており、逆に後味が軽い感じで食べやすくなっていたのがよかったです。
 中でも地味にいい仕事をしていたのが舞茸と春菊で、舞茸は弾力と歯切れの良さを兼ね備えたシャキシャキザクッとした食感、春菊は野草を思わせる濃い香りとほろ苦さが和風カレーの旨さを底上げするのに役立てていました(なので、カレーうどんというよりは「具沢山なカレー鍋のシメのうどん」という表現の方がよりしっくりきます)。
 花さんの狙い通り、ミックスベジタブルに含まれるコーンやグリーンピースのプチプチ感や、にんじんの甘味が程よいアクセントになっていますし、即席にしては上出来だと感じました。


 このまま食べても美味しいですが、もっと本格的に具を増やしてカレー鍋にしちゃったり、お餅を入れたりしてもいいんじゃないかな~と思いました。
 心もち汁も飛びにくかったので、不器用な人にもおすすめしたい一品です。

●出典)『花のズボラ飯』 原作:久住昌之 作画:水沢悦子/秋田書店
   (月刊エレガンスイブ 2013年5月号 掲載分)
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

Comment

2013.05.26 Sun 06:20  |  


見るからに美味しそうですね(≧∇≦)
最近暑さに負けてダレ気味なので、早速真似してみようと思います(^w^)
鍋→カレーの流れはクッキングパパにも有りましたね、確かチャンコ鍋の〆にカレールーと米を投入したものだった気が……アレも夏に食べてましたし、再現して比較して見たら面白いかも知れませんね(^w^)

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Author:あんこ
・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『酒のほそ道』
 …『じったんの時短レシピ』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『なんちゃって駅弁』
 …『華中華』
 …『花のズボラ飯』
 …『まかない君』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
 …『みをつくし料理帖』
・再現料理を予定中の漫画:
 …『浅草人~あさくさびと~』
 …『鬼平犯科帖』シリーズ
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 …『スイーツ本部長一ノ瀬櫂』
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