『華中華』の“イタリアンチャーハン”を再現!

 大変今更なのですが、相方さんから薦められて読んだ『鬼灯の冷徹』が面白く、すっかりはまってしまいました。
 実生活には全く役立たないものの興味深い神話や地獄の豆知識が得られる上、愛くるしいシロさんが見られて幸せ気分になれるので、ただ今せっせと集めている最中です。
 
 どうも、作中の「自分はSだと名乗る人間が増えているが、真のドSは自覚がない」というセリフに深く頷いた管理人・あんこです。


 本日再現する漫画料理は、『華中華』にてハナちゃんが銀河楼飯店の人達と協力し合って考え出した“イタリアンチャーハン”です!
イタリアンチャーハン図
 前回、ハナちゃんとマダム奈可子さんらの好意で、お店が営業停止になっている間だけ湘南海岸にある海の家で働くことなった銀河楼飯店の人達は、「恩人のハナちゃんの為に!」と一生懸命頑張り、おかげで海の家は連日大盛況になります。
 どうやら、普段中華料理店で働いているだけあって銀河楼飯店の人たちの客あしらいや技術は即・戦力になったようで、満点大飯店にとってもこの話はかなりプラスになったみたいでした。
 正直、日頃ライバル関係にある者同士うまくいくのかドキドキしながら読んでいたのですが、上司である有田店長の経営方針が相当にアレだったせいか、銀河楼飯店の方々は対抗心を抱くどころか「このソースチャーハンは、海の家限定なんですか?」「中華街の本店でも出せばいいんだけど…マダムがここの限定がいいとおっしゃってね…」「へ~、さすが一流店は違うな!有田店長だったら売れる物は何でも売れって言いますよ」「ホントそうですよ、うちの店長は節操ないから…」など、ブーちゃんと大盛り上がりして仲良くなっており、逆に「やっぱりうちの店はおかしいんだ」と確信を深めていました;(←ブラックに勤めて異常な環境に慣れると正常な判断力がマヒしますので、真っ当な所に勤めている人の話を聞いて「このままじゃいけない!」と危機感を持てたのは非常にいいことだと思います)。
自店を褒められ照れるぶーちゃん。同業他店の人達と話すと、色々と勉強になりますね。
 しかし、そんな風に和気藹々としていた銀河楼飯店の人達の前へ、「自分のミスで労災がおりなかったから、早期退院する!」と言って病院を無理に出てきた有田店長が悪夢のように現れます!
 初めて読んだ時は、てっきりみんなを裏切り者扱いにしてクビにするつもりなのかと思っていたのですが、有田店長の卑劣さはその上をいっており、何と臨時バイトを認める代わりに満点大飯店の料理法・レシピ・経営術を盗んで来いと命令します。
 おまけに、ハナちゃんが酒屋さんからトマトジュースを買ってもらえないか営業されて一旦断っていたのを知った有田店長は、銀河楼飯店の女の子の一人にトマトジュースを二十ケース注文する電話をハナちゃんになりきってかけろとまで要求します。
 当然、みんな激しく抵抗するのですが、「じゃあ、お前らは銀河楼飯店が営業再開しても雇わなくていいんだな?!」と露骨な脅しをかけられて渋々頷き、女の子も泣く泣くトマトジュースを電話発注してしまいます(´・ω・`)。
 あんまりなやり方なので、個人的には啖呵をきって辞められたら…とも思うのですが、生活を考えると迂闊に逆らえずやめられない気持ちも重々分かりますので、このシーンを読むと地味にへこんでしまいますorz。 
食中毒で痛い目をみたのに、懲りずに「レシピを盗んで来い!」と脅迫する有田店長
 けれども、ハナちゃんはトマトジュースの誤発注をあえて自分がやったと言って「トマトジュースに合う新しい中華を考えます!」と女の子を庇ったり、反省してすべてを打ち明けてきた銀河楼飯店の人達に「ありがとうございます」「だって、新しい料理を作るチャンスを頂けたんだもの」と前向きな発言をしたりと、有田店長の思惑を軽~く飛び越えて行動していた為、スカッとしました(^^*)。
 その結果、このハナちゃんの明るさと清々しい人柄に心打たれた銀河楼飯店の人達は、一緒にハナちゃんとトマトジュースを使った新しい中華作りを手伝う事にし、夜中までかかって試作を繰り返します(←その際、不意打ちで「実は俺、上海亭さんみたいに今までにないチャーハンを作りたかったんです!」という嬉しい一言を聞いたハナちゃんは、思わず赤面していました;)。
 こうして、ハナちゃん達があれこれ意見を出し合いながら作り上げたのが、この“イタリアンチャーハン”です!
 作り方はそこそこ手が込んでおり、にんにく・牛ひき肉・パプリカ・ピーマン・玉ネギを醤油と塩こしょうで味付けした炒め物を、トマトジュースで炊いたご飯で作った基本チャーハンへ混ぜ込み、最後に粉チーズを振りかけてベビーリーフを飾ったら出来上がりです。
 ハナちゃん曰く、トマトは昆布だしと同じでグルタミン酸を多量に含んでいる為お肉との相性がいいのだそうで、それで牛肉とトマトジュースご飯を合わせるのを思い付いたとの事。
 何でも、いつもは一人でチャーハンのアイディアを練っているハナちゃんにとって、今回のように大人数でワイワイ言い合いながら料理するのは楽しいと同時に料理に刺激をもらえたようで、それでいつもとは一味違ったチャーハンになったようでした。

 最終的に、この“イタリアンチャーハン”はマダム奈可子さんが試食してOKを出した為めでたく正式メニューとして採用され、その上「このチャーハンは、満点大飯店と銀河楼の皆さんの協力の賜物…ですから、銀河楼さんでも是非このチャーハンをメニューになさるといいわ」と思いがけずレシピ使用の許可をもらえたので、ハナちゃんと銀河楼飯店の人達は大喜びしていました。
 恐らく、マダム奈可子さんは銀河楼飯店の人達からおおよその事情を感じ取って譲ったのだと思いますので、初期の頃に比べると大分優しく成長したな~としみじみさせられました。
トマトジュースをみんなで試飲しながら、何を作るべきかワイワイ話し合うハナちゃん達。
トマトジュースでご飯を炊き、オリジナルチャーハンを作る事を決めるハナちゃん達。
 トマトジュースでチャーハンを作った事は一度もなかった為、どんな味になるのかすごく気になって再現を決意しました。
 ちょうど近所のスーパーでトマトジュースが投げ売りにされていましのたで、これをいい機会にレシピ通り作ってみようと思います!


 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、具作り。フライパン(又は中華鍋)へオリーブ油と細かくみじん切りにしたにんにくを入れて弱火で熱し、段々香りがでてきたら牛ひき肉を投入して軽く炒めます。
 牛ひき肉に火が通ってきたら、大きめのみじん切りにした玉ネギ、赤パプリカ、黄パプリカ、ピーマンを加えて強火で炒め、醤油とこしょうで濃いめに味付けします。
 野菜類に火が通りだしたらボウルへ移し、粗熱を取ります(後々また火が通りますので、炒めすぎに要注意)。
 これで、具の出来上がりです!
イタリアンチャーハン1
イタリアンチャーハン2
イタリアンチャーハン3
 次は、チャーハン作り。
 といで三十分置いたお米とトマトジュースを炊飯器に入れて炊いたご飯で、ハナちゃん流基本チャーハンを作ります。
 ※但し、使う油は普通のサラダ油ではなく、オリーブ油をご使用下さい。 
イタリアンチャーハン4
イタリアンチャーハン5
イタリアンチャーハン6
 基本チャーハンを仕上げる際、先程用意しておいた具を入れてさらに炒め合わせ、火を消す寸前に粉チーズを振りかけてよく混ぜ合わせます。
 ※この時、粉チーズは少なめだとトマトの味が際立つさっぱり味、多めだとトマトチーズスパに似たこってり味になりますので、味見をしながらちょうどいい量を探ってみてください(^^)。
イタリアンチャーハン7
イタリアンチャーハン8
 チャーハン全体に具と粉チーズが行き渡ったらすぐに火からおろしてお皿へ丸く成形し、チャーハンの周りにベビーリーフをトッピングすれば“イタリアンチャーハン”の完成です!
イタリアンチャーハン9
 一見カラフルなチキンライス風ですが、香りを嗅ぐとケチャップと微妙に違う爽やかさがあります。
 チャーハンだけだったら暑苦しく見えそうですが、張りがあってフレッシュなベビーリーフが周りにあるおかげで、食欲をそそられます。
 ケチャップ味のライスとどう違うのかちょっと想像がつきませんが、早速食べて確認しようと思います!
イタリアンチャーハン10
 それでは、出来立て熱々の内にいざ実食!
 いっただっきま~す!
イタリアンチャーハン11


 さて、味はと言いますと…思っていた味と大幅に違った旨さで衝撃!これなら夏場でも抵抗感なく頂けます!
 どれもこれも中華からかけ離れた食材せいか、正直チャーハンとは認めがたい一品なのですが;、どことなくトマトリゾットを彷彿とさせるすっきり爽やかな甘さ、粉チーズによる後を引くまろやかな塩気が確かにイタリアンっぽく、感心しました。
 見た目はチキンライスっぽいですがあれ程べっとり甘くなく、食べ進めるごとに段々トマトの自然な甘味や酸味が溢れ出てくる感じで、ケチャップ系の料理に比べるとかなりさっぱりしたキレのいい後口なのが印象的です。
 トマトの甘酸っぱくて奥深い出汁、牛肉の重厚な旨味エキス、醤油の熟成された塩気が組み合わさる事によって生まれた、あっさりした中にもコクがある甘辛味が美味で、例えるとするなら牛肉100%のハンバーガーを食べた時の醍醐味に似ていると感じました←また、ふんわり炒り卵のおかげでオムライスの美味さに通じる物もありましたので、ある意味お得な一皿です;)。
 意外にも、噛んだ途端に瑞々しくてフルーティな汁気が出てくるパプリカ、フレッシュで弾むようなシャキシャキ感がたまらないベビーリーフがいい箸休めになっており、満足しました。


 最初は「イタリアン?」と内心疑いの心を持っていましたが、食べてみるとこれがなかなかいけます。
 ごく普通の中華チャーハンを食べたい方には向かないかもしれませんが、「無国籍風でいいから美味しいもの!」という方にはおすすめです。

●出典)『華中華』 原作:西ゆうじ 作画:ひきの真二/小学館
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

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Author:あんこ
・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『酒のほそ道』
 …『じったんの時短レシピ』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『なんちゃって駅弁』
 …『華中華』
 …『花のズボラ飯』
 …『まかない君』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
 …『みをつくし料理帖』
・再現料理を予定中の漫画:
 …『浅草人~あさくさびと~』
 …『鬼平犯科帖』シリーズ
 …『銀の匙』
 …『拳闘暗黒伝セスタス』
 …『スイーツ本部長一ノ瀬櫂』
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