『たけだみりこの極楽ゴハン』の“ウナギ寿司”を再現!

 先日、近所のスーパーが「今年はウナギの代わりに、豚肉のかば焼きはいかが?」という売り文句と、一見かば焼き風の豚肉重(?)の写真を乗せたチラシを出したのを見て、ちょっと戸惑いました;。
 夕方見に行ってみると大分値引かれていたので、試しに買って食べてみた所、想像していたよりもずっと正統派な美味しさでよかったです(←考えてみれば、大分前に作ったことがありました)。

 どうも、ウナギに合うビール・独歩シュバルツの存在が気になっている管理人・あんこです(←何故か、某漫画の「独歩ちゃん。アタシの…スーパーマン…」というセリフを思い出しました;)。


 本日再現する漫画料理は、『たけだみりこの極楽ゴハン』にてかまどの神様が記念すべき第一回目にレシピを教えた“ウナギ寿司”です!
ウナギ寿司‏図
 今回ご紹介するのは、出張が多いご主人を目を盗みつつ、こっそり美味しい物を食べるのが日課になっている奥さんのお話(個人的に美味しい物は誰かと半分こして反応を見るのが好きなタイプですが、大好物のイクラは独り占めしたくなる時もありますので、気持ちは少し分かります;)。
 ある日、奥さんはご主人が出張中の隙に好きなウナギを食べようとウキウキしながら準備をするのですが、うっかりご主人が帰ってくる日を間違えて覚えていたらしく、炊飯しようとしたまさにその瞬間、「ただいま~っ、ハニー!」とご主人が勢いよく帰宅してきます(←当管理人がこの立場だったら、『バイオハザード』のゾンビ犬初登場シーンばりに腰を抜かす自信がありますorz)。
 あまりのタイミングの良さに心臓が縮み上がって硬直した奥さんは、とっさにウナギを隠すことが出来ずご主人にばっちり見られ、運がいいのか悪いのか「あっウナギだ!!今日は出張で疲れたボクの為にフンパツしてくれたんだね!」と都合よく解釈されてしまい、青ざめてしまってました;。
 正直、鋭い男性だったら「慌てた様子の妻…普段は滅多に食べないウナギ…この二つの符号が意味するものは、一つ…っ!」とカイジばりの推理を繰り広げそうなものですが、ご主人は人がいいのか鈍いのかそんな疑いはちっとも持たなかった模様で、思わず「こういう時、人間性が出るんだろうな…」と遠い目になりました(←ちなみに、当管理人だったら真っ先に「さては…!」と疑います;)。

 丸々一尾だったら二人で分けても問題なかったと思いますが、残念ながら完全に油断していた奥さんはウナギ串を一人前しか買っていなかった為、「しょうがない、これは譲るか…一人で食べようとしたバチね…」と反省してウナギを諦めかけるのですが、そこへ駆けつけてきたのが、我らが食の救世主・かまどの神様!
 いきなりの登場にびびりまくる奥さんを尻目に、「わしはかまどの神じゃ。このたびは台所で迷える人々を極楽へ導くべく天下った」とかまどの神様は自己紹介をし、急に人数が増えても大丈夫なウナギ料理レシピを教えていました。
 ご主人が留守中にこっそりウナギを食べようとするものの、帰って来ちゃいます;
 その際、かまどの神様が料理初心者の奥さんに手取り足取り教えながら一緒に作り上げたのが、この“ウナギ寿司”です!
 作り方はかなり簡単で、ウナギのタレを入れて炊いたご飯・ウナギ・お酢・白ゴマ・三つ葉をさっくり混ぜ、最後に炒り卵と刻みのりを振りかけたら出来上がりです。
 ポイントは、ウナギを温め直す時に炊飯器の余熱を利用する事!
 かまどの神様曰く、ご飯が炊けた直後の炊飯器の中にウナギを入れて約十分放置すると、加熱し過ぎる事なくウナギがふんわり仕上がる・ご飯にもウナギの味がさらに染みて余計美味しくなる・省エネになるなど、一石二鳥どころか三鳥のお得な方法だとの事で、初めて読んだ時は確かにいい所尽くしだと感心したものです。
 おまけに、ウナギのタレの旨みが効いているので、寿司酢ではなくお酢を入れるだけで味がスパッと決まるのだそうで、これなら普段あまりお料理をしない方でもとっつきやすいんじゃないかな~と思いました。
 炒り卵も炒って作るのではなく、お手軽に電子レンジで用意するやり方まで丁寧に書かれており、相変わらずたけだみりこ先生のレシピは親切設計だな~とありがたく感じました(^^)。
何と、ウナギのたれで炊いたご飯にお酢をかけて混ぜるだけでできちゃいます!
 その後、一人分のウナギで見事二人分の“ウナギ寿司”を作り上げた奥さんは、かまどの神様が薦めたので同時に作った“梅すまし”(これも超がつくほど簡単で、お椀に種を取ってちぎった梅干し、刻み三つ葉、うす削りの鰹節を入れて混ぜた所へ熱湯を注ぎ、醤油をちらっと入れて混ぜたらもう完成です)と共に食べてみるのですが、「おいしい!お酢混ぜただけとは思えないわ!」「あら、こっちのおつゆもさっぱりしてイイじゃない」と大絶賛。
 途中、「あっ、でもウナギと梅干しっていけないんじゃなかったっけ?」と不安になるものの、かまどの神様から「ん?ワシは知らん!」と返され、かえって「じゃあ平気ね」と納得しちゃってました;(←事実、最近ではこの説は真っ赤な迷信であることが分かっているようですので、安心して食べちゃって大丈夫です。むしろ、梅干しは胃酸を濃くしてウナギの油の消化をよくするのだとか^^)。

 こうして、最初は戸惑っていたものの数十分後にはすっかりかまどの神様と打ち解けて食卓を囲んだ奥さんでしたが、二人でパクパク食べてしまったせいで肝心のご主人の分が徐々になくなってきており、本末転倒な感じで話は終わっていました;。
 怒るよりも先に困惑して(←こういう所が、また人がいいですね)、「あれっ、ボクのご飯は?」とバスタオル一枚でキョトンとしているご主人が、ちょっと気の毒なエピソードでした;。
 ※余談ですが、下の画像のかまどの神様を見て真っ先に思ったのは、「手のひらサイズだったのに、大きくなってる…伸縮自在?!」という事よりも、「シルエット的にドラえもんに似てるな~」でした。
ちゃんと二人分作れていましたが、何故かちゃっかりかまどの神様と奥様が一緒に食べてました;
 去年に引き続き、国産のウナギが高騰していたのでどうすべきか迷ってのですが、明日はせっかくの二の丑の日ですし、近所でギリギリ買えなくもない値段の国産ウナギを手に入れる事が出来ましたので(真空チルド加工のウナギで、一尾1600円也…orz)、再現する事にしました。
 作中には分量つきの詳細なレシピがありますので、早速作ってみようと思います!


 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、材料の下準備。研いで三十分以上水を吸わせたお米が入った炊飯器へ、ウナギについていたウナギのタレを投入してひと混ぜし、そのまま普通に炊きます。
 その間、濡れた底の深い器に溶き卵を入れて電子レンジにかけ(←一分程度でOKですが、電子レンジの種類によって時間が変わって来ますので、絶対に電子レンジの前から離れないで下さい)、菜箸でグルグル混ぜて即席炒り卵を用意しておきます。
ウナギ寿司‏1
ウナギ寿司‏2
ウナギ寿司‏3
 次は、炊き込み&混ぜ作業。
 ご飯が炊けたらすぐにブツ切りにしたウナギを加えてすぐにフタをし、約十分かけてウナギとご飯を蒸らします。
 ウナギが柔らかくなったらお櫃(又は平べったい大皿かボウル)へご飯ごと移し、お酢、白ゴマ、刻んだ三つ葉を投入して切るようにシャッシャッと混ぜ合わせていきます。
ウナギ寿司‏5
ウナギ寿司‏6
ウナギ寿司‏7
 ご飯全体に味付けと具が行き渡ったら各お皿へ取り分け、仕上げに上から炒り卵と刻み海苔を散らせば“ウナギ寿司”の完成です!
 ※できれば、“梅すまし”も作って添えた方が味的にも見た目的にもぐっと華やかになります。
ウナギ寿司‏8
 炒り卵の黄色、ウナギのこげ茶色、海苔の黒色、三つ葉の緑色が酢飯によく映え、見るからに食欲をそそります(傍らにある“梅すまし”の鮮やかな紅色も、いい感じです)。
 ウナギのタレで炊き込んだ為、ご飯自体からウナギのいい香りがぷ~んと漂い、思わずのどをゴクリと鳴らしてしまいました;。
 果たして、タレとお酢だけで味はスパッと決まるのか…食べて確かめてみようと思います!
ウナギ寿司‏9
 それでは、出来立てほやほやの内にいざ実食!
 いっただっきまーすっ!
ウナギ寿司10


 さて、味の感想ですが…ウナギがフワッフワで美味し!あんなに簡単なレシピなのにも関わらず、完成度が高いです。
 ウナギのタレの甘辛くて奥深い旨味がうっすらと染み込んだ上品な酢飯と、口に含んだ途端ふんわりホワホワとろけていくウナギが抜群の相性で、思わずため息が出ます。
 炊飯器の蒸気により、まるで蒸し器でじっくり火を通したかのような柔らかさになったウナギが美味で、例えるとするなら「さっぱり仕立てのせいろ蒸し風うなぎちらし」というイメージでした(ちなみに、うなぎのせいろ蒸しはこんな料理です)。
 三つ葉のシャキシャキした食感や爽やかな香気、白ゴマのプチプチ感と香ばしさがいいアクセントになっていて、見た目によらずかなりさっぱりしています。
 当初は「付属のタレだけでは、味付けが足りないのでは…」と危惧していたんですが、むしろタレが効き過ぎずない方がウナギのこってりした旨味を最大限まで引き立てていた為、感心しました。
 酢飯とは言っても、一般的な酢飯に比べると大分お酢は控え目な上、ウナギ特有の濃厚な油分が酸味を和らげているのでほんのり優しい感じの甘酸っぱさに留まっており、おかげでウナギの味を押し殺さず後味だけあっさり仕上げるのに成功しています。
 このウナギ寿司に、電子レンジで作ったおかげで全く油っこくなく、ややしっかりめな食べ応えの炒り卵がぴったりで、最後まで飽きなく頂く事が出来ました。


 実を言いますと、せっかくのウナギを細かく切ってお寿司にするのはもったいないかも…とちょっぴり躊躇してたんですが;、一口食べるとそんな心配は吹っ飛んでしまいました。 
 脇役の“梅すまし”もキリリと程よく酸っぱく、ちゃんと品のいいお出汁が効いていて、うなぎともばっちり合って交互に食べると止まらなくなりますし、お勧めの組み合わせです!
ウナギ寿司11

●出典)『たけだみりこの極楽ゴハン』 たけだみりこ/竹書房
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

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・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『酒のほそ道』
 …『じったんの時短レシピ』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『なんちゃって駅弁』
 …『華中華』
 …『花のズボラ飯』
 …『まかない君』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
 …『みをつくし料理帖』
・再現料理を予定中の漫画:
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