『華中華』の“冷たい冬瓜チャーハン”を再現!

 今日の記事で、再現料理数の合計が六百個になります。
 正直、五百個を迎えた頃は「こんな事書いちゃったけど、多分六百個目あたりでネタも気力も体力も食欲もなくなっているんじゃないのかな…」と密かに思っていたんですが、いざなってみると未だにどれも衰えておらず、我ながら苦笑しました;。
 ですので、もうちょっとだけ続くことになりそうです。

 どうも、何年も地道に見て頂いている方々のおかげで細々と更新を続けられている管理人・あんこです。
 こんなマイナーブログですが、飽きるまでお付き合いして頂けると幸いです。


 本日再現する漫画料理は、『華中華』にてハナちゃんが疲れ切った銀河楼飯店の人達の為に作った“冷たい冬瓜チャーハン”です!
冷たい冬瓜チャーハン図
 前回、ハナちゃんと銀河楼飯店の人達が力を合わせて生み出した“イタリアンチャーハン”は湘南ビーチで大人気になり、ただでさえ忙しかったのがもっと忙しくなります。
 最初の内は皆喜んでいましたが、慣れない海の家で予想以上の数のお客さんを応対する羽目になった銀河楼飯店の人達は次第に元気がなくなっていき、最終日直前にはややげっそりしていました(←もっとも、自分達の考えたオリジナル新メニューのおかげでの盛況ですので、嬉しい悲鳴も多分に交じっていましたが;)。
 けれども、「あと一日だから頑張ろう…ハナちゃんのおかげで仕事出来てるんだし」「そうね、頑張ろう!」と恩人であるハナちゃんの為に力を振り絞っており、読んでいて応援したい気持ちになりました(^^)。
 内心、また銀河楼飯店での無味乾燥な毎日が始まるかと思うとただでさえ憂鬱だった事が想像されますが、それでも損得抜きで頑張ろうとする姿を見て、初見時は心が温まったのを覚えています。

 しかし、海の家の営業最終日が明日に迫り、仲良く四人そろって帰っていた銀河楼飯店の人達は、いきなり目の前に現れた有田元店長(←食中毒を引き起こした責任に問われ、店長代理に降格されてました;)から「本当は、九月一日から営業再開予定だったが、オレさまのおかげで明後日に早まった。みんな、そのつもりで仕事に戻ってこい!」という衝撃発言を聞かされ、一気にやる気を失ってしまいます。
 正直、食中毒騒ぎで評判が地に落ちた今、本質を変えずに早く営業再開した所でお客さんは戻ってこないと思いますので、本社も有田元店長も逆効果な事ばかりするな~と読んでいて呆れたものです。
食中毒という失態によって店長代理に降格されても、いろんな意味でまだ懲りてません;
 その頃、ハナちゃんはこっそり様子を見に来た上海亭のおじいさんとおばあさんから疲れが蓄積されているのを見抜かれて心配され、夏バテに効果があるという冬瓜スープをご馳走されていました。
 レシピはいたって簡単で、冬瓜とザーサイを中華スープ、日本酒、塩、こしょうで味付けして煮込むだけで完成しますが、ザーサイが味の決め手となり、あっさりした中に深みのある滋養スープになるとの事。
 何でも、冬瓜に含まれるカリウムやビタミンB群、ウロン酸には、細胞の正常化・血圧の調整・疲労回復・肝機能の向上といった効果があるらしく、体力をつけるにはうってつけの食材だそうで、何とあの楊貴妃さんも生前元気がなかった時に玄宗皇帝から差し入れされた事があると作中で語られていました←史実に「食いしん坊だった」という記述はありませんが、この冬瓜スープといい、早馬で運ばせていたライチといい、わざわざ温室栽培させていたきゅうりといい、自らレシピを考案したという桂花陳酒といい、食べる事が大好きだったんだな~というエピソードが楊貴妃さんには満載;。ここまで食にこだわった美女は世界広しといえどそうはいませんので、案外『華中華』に出てくる楊貴妃さんの姿は、実像に近いのかもしれません)。
 おかげで、クタクタだったハナちゃんは大分元気を取り戻すのですが、数日前から慣れない仕事で疲れていた銀河楼飯店の人達にもこの冬瓜スープを食べて元気を出して欲しいと考え、早速この冬瓜スープを使って夏バテを吹っ飛ばすようなチャーハン作りに取り掛かります。
その頃、ハナちゃんは上海亭のおじいさんに冬瓜スープをご馳走されていました。
 その際、ハナちゃんが夏バテした人でも軽く食べてもらえるようにと工夫して作ったのが、この“冷たい冬瓜チャーハン”です!
 作り方はちょっと変わっており、ストーン加工された中華鍋で油と醤油を全く使わずに作った基本チャーハンへ、先程の冬瓜スープに片栗粉を加えてとろみをつけた餡をかけたら出来上がりです。
 ハナちゃん曰く、油っ気のあるチャーハンと冷たい餡を組み合わせるとチグハグな味になってしまうので、油を一滴も使わず、塩とこしょうのみでさっぱりシンプルに味付けしたチャーハンと合わせる事によって餡との相性を高めたのだとか←ここまでして油抜きと冷たい餡にこだわったのは、夏バテの人に少しでも涼しげに見せて食欲を掻き立てたかったからだそうで、読むたびに銀河楼飯店の人達を思いやるハナちゃんの気持ちがじんわり伝わり、優しい気持ちになります)。
 餡かけチャーハンは数多くありますが、冷たい餡をかけたチャーハンは一度も見た事がありませんので、初見時はかなりびっくりしました;。

 その後、銀河楼飯店の人達は有田店長代理のせいで寝不足のまま出勤してくるのですが、“冷たい冬瓜チャーハン”を食べてみるみる内に活力を取り戻していた為、皆の健康を気遣っていたハナちゃんはほっと一安心してました。
 ついでに言いますと、この“冷たい冬瓜チャーハン”のレシピも銀河楼飯店へ持ち帰っていいとハナちゃんは言ったようで、改めてハナちゃんのお人よしぶりを再確認したエピソードでした;。
冬瓜スープを冷やし餡にし、油を一切使わないチャーハンにかけていましたこのチャーハンとハナちゃんの思いやりの心で、銀河楼飯店のみんなもようやく元気を取り戻してました
 油を使わずに本当にチャーハンになるのか…そして、冷たい餡はチャーハンに合うのか…前々からすごく気になっていました。
 近所のスーパーで手ごろな大きさの冬瓜を見つけて購入しましたので、早速作中のレシピ通りに作ってみようと思います!


 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、冬瓜スープの冷たい餡作り。冬瓜は表面を軽く洗った後に真ん中から一刀両断にして種をくりぬき、皮をすべて剥いたら約一センチ幅の小口切りにします。
 この時、あんまり小さくしすぎると煮崩れてしまいますので、要注意です。
冷たい冬瓜チャーハン1
冷たい冬瓜チャーハン2
冷たい冬瓜チャーハン3
 この冬瓜を、中華スープで中が透き通って柔らかくなるまでじっくり煮込み、やがて爪楊枝がスッと通るようになったら日本酒、塩、こしょうで味付けします。
 ちょうどいい塩梅になったらザーサイを投入して少し煮、水溶き片栗粉でとろみをつけて冷蔵庫でキンキンに冷やします。
 これで、冬瓜スープの冷たい餡は準備完了です!
冷たい冬瓜チャーハン4
冷たい冬瓜チャーハン5
冷たい冬瓜チャーハン6
 次は、油を使わないチャーハン作り。
 溶き卵と硬めに炊いたご飯(柔めのご飯だとべちゃつきますのでNGです)をボウルでよく混ぜ合わせ、弱火に熱した何も敷いていないストーン加工の中華鍋(又は、マーブル加工やテフロン加工のフライパン)へ入れ、菜箸四本を使ってゆっくり炒めます。
 炒り卵のようにご飯がパラパラになってきたら塩とこしょうでお好みに味付けし、最後に刻みネギを投入してざっと混ぜ合わせます。
 これで、油を使わないチャーハンは用意OKです。
 ※ずっと弱火だといつまでたってもパラパラになりませんので、弱火→中火→強火の順に火力をあげ、焦げかけたらすぐに弱火にしてまた徐々に火力を上げていきつつ丁寧に混ぜるという方式で炒めた方がいいです。
冷たい冬瓜チャーハン7
冷たい冬瓜チャーハン8
冷たい冬瓜チャーハン9
 先程の油を使わないチャーハンを丸く形作ってお皿へ盛り、仕上げにひんやり冷たい冬瓜スープの冷たい餡を回りにトロ~ッとかければ、“冷たい冬瓜チャーハン”の完成です!
冷たい冬瓜チャーハン10
 火を通すことによって透明に透き通り、餡をまとう事によってまるで水晶のようにキラキラと輝く冬瓜がきれいで、思わず見惚れます。
 ザーサイのせいか、予想していたよりも餡の味がしっかりしていそうで、これならチャーハンに会いそうだな~と感じました。
 冷やした餡と出来立てチャーハンの組み合わせは初めてなので、一体どんな味わいになっているか、全く想像がつかないというのが正直なところです;。
冷たい冬瓜チャーハン11
 それでは、冷たい餡をチャーハンに絡めていざ実食!
 いただきまーす!
冷たい冬瓜チャーハン12


 さて、味はと言いますと…確かに、食べれば食べる程力が湧いてくる美味さ!冷たい餡と熱いチャーハンの取り合わせが絶妙です!
 透き通るまで煮た冬瓜は、皮に近い部分だとジャクッとした柔らかさの中に心地よい歯応えが残っていますが、内側に近い部分はまるでトロットロに煮込んだ筋のない蕪みたいな柔らかさで、余計な癖が一切ない透明感のある味がとても食べやすいです。
 なので、当初はスープも薄味そうだと予想していたんですが、ザーサイから出たコクのあるゴマ油の風味や深い塩気、冬瓜自体から溶け出たわずかな酸味のおかげで、チャーハンによく合うおかず餡にちゃんとなっていました←例えるとするなら、あまり酸っぱくないサンラータンっぽい味です)。
 ザーサイのザクザクと歯切れのよい食感と熟成された旨味がシンプルなチャーハンにぴったりで、こってりしそうになるのを冬瓜がさっぱりした後味にするのがたまりません。
 一方、油を使っていないチャーハンは、普通の白ご飯に限りなく近いふっくらした口当たりで、塩こしょうのみなのがかえって卵の甘味を引き立てており、チャーハンっぽいのにチャーハンではないあっさりした味わいが特徴的でした(油抜きなせいか、不思議な事に卵粥の素朴な味に通じる物があります)。
 肉なし油抜きなので全く胃にもたれず、確かに「中華風冷や汁チャーハン」というイメージだな~と思いました。


 冬瓜とザーサイを合わせてスープにするとこんなに相性がいいとは思ってもみなかった為、勉強になった再現でした。
 冬瓜スープはそのまま食べても美味しいので、夏バテしている方にお勧めです。

●出典)『華中華』 原作:西ゆうじ 作画:ひきの真二/小学館
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

Comment

2013.08.26 Mon 18:46  |  おめでとうございます!

あんこさん、こんばんは。再現600個おめでとうございます!
これからも気長に頑張ってください。そして「もうちょっとだけ
続くんじゃ」の亀仙人状態になる事を祈っております。

「冬まで収穫できるから冬瓜」でしたっけ? 前の棒棒鶏冷麺と
いい、夏向きの料理が続きますね。冷熱の組み合わせがとても
美味しそうです。でも、今虫歯が痛いので(明日歯医者へ…)
食べた時を想像するとヒィ〜ッ! ってなりますが。

これからも楽しみにしてます。では、また〜。

  • #SFo5/nok
  • kawajun
  • URL
  • Edit

2013.08.26 Mon 22:08  |  600回目再現料理おめでとうございます。

初めてて書き込みします。
いつも楽しみにブログ見させてもらってます。
ありがとうございます。

  • #mQop/nM.
  • グローブ
  • URL
  • Edit

2013.08.26 Mon 22:41  |  美味しそうです。

とても美味しそうですね。
再現600個って凄いです!
おめでとうございます。

アイデアもとても面白いですね。
また見させてもらいたいと思います。

いきなりすみません。
ではでは・・・

  • #-
  • 雨のち晴れときどき虹
  • URL

2013.08.26 Mon 23:50  |  

久しぶりにコメントしますけれど、ずっと記事は読み続けています。
これからも、このブログが末永く続くことを祈りたいです。
あんこさんのご健勝とともに。

  • #-
  • oguogu
  • URL

2013.08.28 Wed 08:49  |  おめでとうございます

こんにちは。
たいへんごぶさたしています。
何年かまえに何度かコメントを残させていただいたりくと申します。
その後すこし間があきましたが、いまもあんこさんのブログを楽しんで拝見しております。

600個の再現料理、すごいですね!
あんこさんの文章はわかりやすくて、しかも作品への愛情もあふれていて、しかもおいしそうで最高です!

あんこさんのブログを読んで、クッキングパパ、華中華、おいピータンなどそれまで知らなかった作品を購入するきっかけになりました!

これからも、あんこさんのペースでゆったりながーくブログを続けてください!
楽しみにしてます(*^^*)

  • #-
  • りく
  • URL

2013.08.28 Wed 11:20  |  

いつも楽しみにしています。
600個!すばらしい継続力ですね。
しかもコンスタントに続けておられるのは、あんこさんの計画性と努力の賜物だと思います。
お体に気をつけてkださいね!これからもよろしくお願いいたします!

  • #-
  • hama
  • URL

2013.08.30 Fri 01:13  |  おめでとうございます!!

いつも楽しみに拝見させていただいています。
600個の再現料理! おめでとうございます。
そして、 いつも ありがとうございます。

一日の終わりに眺めては
ほ~っとひといきついたり、 今度のやすみには あれをつくろう!と
うきうきしたりしています。
素敵なBlogを ほんとうにありがとうございます(^^

いろいろ、気苦労も多いかと存じます。
のんびり、ご自分のペースで。
これからも更新を楽しみにしています(^^

  • #yx6hLbnU
  • 柚子
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プロフィール

あんこ

Author:あんこ
・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『酒のほそ道』
 …『じったんの時短レシピ』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『なんちゃって駅弁』
 …『華中華』
 …『花のズボラ飯』
 …『まかない君』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
 …『みをつくし料理帖』
・再現料理を予定中の漫画:
 …『浅草人~あさくさびと~』
 …『鬼平犯科帖』シリーズ
 …『銀の匙』
 …『拳闘暗黒伝セスタス』
 …『スイーツ本部長一ノ瀬櫂』
 …『旅のグ(2)月は知っていた』
 …『テルマエ・ロマエ』
 …『土曜日ランチ!』
 …『BAR・レモンハート』
 …『百姓貴族』
 …『ぶたぶた』シリーズ
 …『ベーグル食べない?~幸せカフェごはん~』
 …『飯盛り侍』
 …『夢色パティシエール』


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※現在、公私の多忙と、再現記事のペース維持を理由に、コメント欄へのご返信が出来ない状態が続いております。
 こういう場合、コメント欄は停止するべきなのかもしれませんが、励ましのお言葉やアドバイスを頂く度、ブログのモチベーションアップや心の支えとなったこと、そして率直なご意見や情報を聞けてとても嬉しかったこともあり、誠に自分勝手ながらこのままコメント欄は継続する事に致しました。
 図々しい姿勢で恐縮ですが、ご返信をこまめに出来なくて余裕がある分、ブログ内容を充実&長期的に続けられるよう力をいれる事で皆様のご厚意にお応えし、感謝の気持ちをお返ししていきたいと考えております。
※ただ、ご質問を頂いた際はなるべくお力になれるよう、すぐご返答できるように対処致します。

 応援して下さる方々に少しでも楽しんでご利用して頂けるよう、沢山の作品に触れるちょっとしたきっかけになれるよう、これまで以上に心掛けていきます。
 恐れ入りますが、よろしくお願い致します。

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