『華中華』の“ペペロンチーノ・チャーハン”を再現!

 先日、ふと相方さんに「『ハチワンダイバー』ってどんな漫画?」と聞いたところ、「面白いからちょっと読んでみて」と単行本を手返されたので、試しに一~五巻までぶっ続けで読んだのですが、確かに面白いやら予想と全然違っているやらで衝撃を受けました。
 といいますのも、恥ずかしながら当管理人は『ハチワンダイバー』をギャンブル漫画とずーっと勘違いしており(注:将棋バトル漫画です)、何となく手に取らないままいたずらに月日を過ごしていたのですが、このたび読んでその誤りに気づいた時、「もっと早く読みたかった…!」と身悶えしました;(以前はまっていた某ギャンブル漫画が、どんどん主軸から話がずれて小難しくなるのに耐えられなくなって読了を諦めた事があったので、それ以来ギャンブル系漫画の新しい開拓は敬遠していました。それがまさか、ギャンブルじゃなかったとは…不覚orz)。
 なので今後は、遅まきながら『ハチワンダイバー』もヤンジャンが出る度読もうと考えています。

 どうも、ヤンジャンのHPで掲載作品をクリックすると一旦黒い画面になのですが、その時画面が鏡みたいになってやつれた自分の顔が映り、その都度精神打撃を受けている管理人・あんこです。


 今回再現する漫画料理は、『華中華』にてハナちゃんの先輩・チビ太さんがデートの最後に作った“ペペロンチーノ・チャーハン”です!
ペペロンチーノ・チャーハン図
 それは、まだ食べるラー油がブーム真っ盛りだった頃の事。
 ハナちゃんに時々意地悪をするものの根は努力家で、デコボコ三人組の中では一番料理のセンスがあるチビ太さんが、ある日時間が空いた時を見計らい、自分流の食べるラー油を拵えます。
 チビ太さんが言うには、「今話題の調味料を使う事によって、満点料理店の料理に活かせたら…」と思って作ったそうですが、料理長の島野さんに見つかって「あたしは、料理人が新しいメニューに挑戦する事については否定しないわ」「でも、これ…あの食品会社の味付けそのままじゃないの!あんたは、横浜中華街の一流店の料理人でしょ!」「だったら、パクリ屋の有田のような真似はしちゃダメ!分かった?」とこっぴどく怒られてしまい、その上罰として一時的に下働きの身分に落とされちゃっていました。
 正直、悪気があってやった訳ではないのは明白だったので気の毒でしたが、楊貴妃さんが後で可哀想がるハナちゃんに「人は痛い思いをしてこそ、覚えたり身につくもんだよ。島野がそれを、身をもってチビ太に教え込んだって訳さ!」と言ったのを見て、なるほどと感心しました。
 優しく手取り足取り教えるだけで全ての教育が完了するなら、本人も教える側も大分楽ではありますが、本当の意味で身につけさせたり、後々自分一人でも考える力を養わせるには、あえて突き放すことも大事な場合もあると個人的に感じている為、島野さんのやり方はある程度で切り上げるならありだと思います。
横浜中華街の一流料理人が、他所の味をそのままパクった新商品を作るなと怒られてしまいます
 けれども、そんな島野さんの親心を知らないチビ太さんは毎日下働きだけなのに次第と元気を失った為、おおよその事情を知っていたハナちゃん・ブーさん・ノッポさんは、チビ太さんを何とか励まそうとして一計を案じます。
 それは、ハナちゃんの後輩であり、チビ太さんが密かに恋している相手でもある新人事務員・原田明菜さんを、チビ太さんとデートさせる事!
 実を言いますと、日頃チビ太さんは明菜さんにさりげなくアピールしているものの、「意地悪だしタイプじゃない…」と考えている明菜さんから素っ気なく応対していたのですが、ブーさんやノッポさんに「明菜さんに頼んでみてくれ、頼む!」と言われて断り切れなかったハナちゃんからデートのお願いをされた明菜さんは、薄々事情を察知して苦笑しながらOKし、おかげでチビ太さんはかなり元気を回復しいました(はっきり言って、ハナちゃんが嫌々お願いしていなかったらお二人の仲が進まなかった事はほぼ確実ですので;、その後チビ太さんが喜びの余りハナちゃんへのお礼をすっかり忘れて「早く帰って、デートの用意をしなくっちゃな!」と走りかえったのには、ザ・たっち並に「ちょっと、ちょっとちょっと!」と突っ込みたくなりました;)。
日頃お世話になっているハナちゃんの頼みだからと、仕方なく苦笑して承諾した明菜さん;
 こうしてデート当日、最初はぎことなかったものの、お昼を回る頃には大分打ち解けた雰囲気になっていたチビ太さんと明菜さんは、あるイタリア料理店へ入ります(←スタンドが出るイタリア料理店とは全くの無関係です;)。
 そこはまあまあ有名なお店だったみたいで、二人ともワクワクしながらペペロンチーノを注文するのですが、世間話に熱中して呼んでも来ない店員&にんにくと赤唐辛子が真っ黒焦げというお粗末なペペロンチーノ&新しいのに替えて欲しいと告げると「お客さん、食べもしないで交換しろなんて失礼でしょ!」「ちっ、グルメぶりやがってさ。田舎者が…」と笑う等、飲食店でやられたら確実に腹が立つ所業を三連続でされたチビ太さんは激怒して席を立ち、少々気まずいムードのままお店を出ていました。
 ちなみにその際、興奮状態で「客を小馬鹿にするわ、こんないい加減な料理を出すわ…料理店として失格だよ!行こう、明菜さん!」とチビ太さんに対し、明菜さんが「は、はい。でも…お金は払わないといけませんよね?」と冷静に突っ込んでいたのがおかしく、悔しそうに渋々お金を支払っていたチビ太さんがちょっぴり気の毒でした(^^;)。
 これまで、グルメ漫画でしばしば問題視されていた文句をつけてお金を払わず、ナチュラルにお店を出る→読者「あれ?これって食い逃げなんじゃ…ひょっとしてスルーですか;?」現象ですが、少なくとも『華中華』ではそういううやむやを許さなかったようなので、少し好感を持ちました;。
態度の悪い店員、手を抜いた雑な料理、とげとげしい空気など、嫌な料理店に入ってしまいました
 結局、お二人は何も食べられずに帰途につくのですが、ラッキーにも「…私、嬉しかったです。チビ太さんの取って下さった行動…。とっても素敵でしたよ」と思いがけず好感度が上がった明菜さんにテンションが上がったチビ太さんは、自分のアパートへ明菜さんを誘い、ペペロンチーノで思いついた新作料理を振る舞います。
 それが、この“ペペロンチーノ・チャーハン”です!
 作り方は簡単で、にんにく・赤唐辛子・オリーブ油・岩塩・水で作ったペペロンチーノ風ソースへご飯を投入してパラパラになるまで炒め、最後に生バジルを加えて混ぜ合わせたら出来上がりです(←なお、ご飯ではなく茹でたてパスタを入れたら、ペペロンチーノ・スパゲティになります^^)。
 チビ太さんが言うには、「ペペロンチーノソース作りって、食べるラー油作りに似てると思わない?」との事ですが、確かに熱した油へ塩やにんにくを足してじっくり香りを移すところは似ていなくもないな~と感じました。

 その後チビ太さんは、この“ペペロンチーノ・チャーハン”を明菜さんからだ絶賛された上、島野さんに作って下働きの身分から解いてもらうようお願いしてみては?とアドバイスされ、すっかり気をよくしてその日一日を終えます。
 しかし、この時点ではお二人の仲が進展するようにはまだまだ思えなかったので(←「これからも、明菜ちゃんに食べてもらえる料理を作ろうかな?」と提案して、遠まわしに断られています)、楊貴妃さん同様「アタシゃ、多分ダメだと思うよ」の方に一票を投じたい気持ちになったエピソードでした;。
その後、チビ太さんの部屋で生バジルとにんにくを使ったチャーハンを食べ、少しいい雰囲気になります
 先日、近所のお店で鮮度がよくて大ぶりなバジルを見つけたので、再現する事を決めました。
 作中で詳細なレシピが紹介されている事ですし、早速作ってみようと思います!


 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、ペペロンチーノソース作り。フライパンへ芯を取り除いた後みじん切りにしたにんにくとオリーブ油を入れ、弱火でじっくり火を通します。
 やがて、にんにく全体がほのかに色づき香りも立ってきたら、種を取って輪切りにした赤唐辛子と岩塩を加えて木べらでざっと混ぜ合わせます。
 ※にんにくは包丁の刃を入れた途端すぐ酸化しますので、なるべく迅速にオリーブ油をかけるよう気を付けます。
ペペロンチーノ・チャーハン1
ペペロンチーノ・チャーハン2
ペペロンチーノ・チャーハン3
 岩塩が溶けきったら、お水を少しずつ注いでは木べらでまんべんなくかき混ぜる&フライパンを丸く揺らすを繰り返してソースを乳化させ、ソースが白っぽくとろみが出てきた所へご飯を投入して炒め合わせます。
 ご飯全域にソースが行き渡ってパラッとしてきたら、ザク切りにしておいた生バジルを加えてさっと混ぜ、火が通り過ぎない内にコンロからおろします。
ペペロンチーノ・チャーハン4
ペペロンチーノ・チャーハン5
ペペロンチーノ・チャーハン6
 刻みバジルがまんべんなく混ざったら丸いお皿へ盛り付け、仕上げに生バジルの葉を数枚周囲に飾り付ければ“ペペロンチーノ・チャーハン”の完成です!
ペペロンチーノ・チャーハン7
 炒めてもなお白いチャーハンに、バジルの目にも鮮やかな緑色と、赤唐辛子の赤色がよく映えていて美しいです。
 正直、にんにくの匂いが勝るのでは?と思っていたのですが、実際に使ってみるとバジルの香りの方がずっと強くて驚かされました(←何と、にんにくとバジルを切り終えてふと手の匂いを嗅いだ時すらバジル臭の方が勝っており、身震いしました)。
 岩塩のみの味付けのチャーハンは今まで食べた事もないので、一体どういう味がするのかとっても興味深いです。
ペペロンチーノ・チャーハン8
 それでは、熱々の内にいざ実食!
 いただきまーす。
ペペロンチーノ・チャーハン9


 さて、味はと言いますと…日本人好みの、シンプルな中に奥深さがある塩味が美味し!じっくりチビチビ食べつつ、白ワインを飲みたくなります。
 調味料は岩塩のみなので、単純極まりない味付けのはずなんですが、にんにくとオリーブ油が乳化する事によって生まれたこってりかつまろやかなコクがご飯の隅々にまで浸透しており、噛むごとにしみじみする味わいが特徴的です。
 ペペロンチーノ特有の、鼻にも舌にもガツンとくる濃厚なにんにく風味が効いているのが癖になる印象で、時折ピリッとくる赤唐辛子の辛味がいい仕事をしています。
 面白い事に、全く粘りがなくパラッとした出来栄えなのにも関わらず、まるで極力水分を抑えてドライに仕上げたリゾットのようなとろみのある噛み心地な上、それでいて炊き込みご飯みたいなふっくらモチモチ感がたまらない感じで、正直この不思議な食感だけでも作った甲斐がありました。
 バジルが沢山入っているせいか、紛れもなくイタリア風の旨さなのに東南アジアのバジルを使ったご飯料理(ガッパオなど)の旨さにも近く、複雑な気持ちになります。
 例えるとするなら、「イタリアン風爽やかバジルのガーリックライス」というイメージで、バジルの鼻をスーッと突き抜けていく甘やかで清々しい香りがいいアクセントになっている一品でした。


 食べ終わると、ハーブ独特の清涼感溢れる食後感により、胸がスーッとします。
 中華というよりは、どちらかというとエスニック風の趣があるので、女性の方に受けがよさそうな一品といえそうです。

●出典)『華中華』 原作:西ゆうじ 作画:ひきの真二/小学館
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

Comment

2013.09.17 Tue 06:37  |  ハチワンダイバーは…

 あんこさん、おはようございます。いつも楽しく拝見しています。

 あんこさんが『ハチワンダイバー』の面白さに気付かれたそうで、
同じファンとしてもうれしい限りです。同じ作者さんの代表作、
『エアマスター』のファンサービスもちょこっと盛り込まれているのも
楽しいです。『ハチワンダイバー』はグルメ漫画ではありませんが、
頭脳エネルギーをチャージする食事シーンも多く、読んでいると
お腹が減りますね。初期の巻だと第1話の牛丼屋のシーンや、
菅田が二子神さんとの修行で焼き魚&おにぎりをむさぼるシーン
などがヤバめです。読むとご飯食べたくなりますね。

 とりとめの無い話、失礼しました。では、また~。

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Author:あんこ
・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『酒のほそ道』
 …『じったんの時短レシピ』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『なんちゃって駅弁』
 …『華中華』
 …『花のズボラ飯』
 …『まかない君』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
 …『みをつくし料理帖』
・再現料理を予定中の漫画:
 …『浅草人~あさくさびと~』
 …『鬼平犯科帖』シリーズ
 …『銀の匙』
 …『拳闘暗黒伝セスタス』
 …『スイーツ本部長一ノ瀬櫂』
 …『旅のグ(2)月は知っていた』
 …『テルマエ・ロマエ』
 …『土曜日ランチ!』
 …『BAR・レモンハート』
 …『百姓貴族』
 …『ぶたぶた』シリーズ
 …『ベーグル食べない?~幸せカフェごはん~』
 …『飯盛り侍』
 …『夢色パティシエール』


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※現在、公私の多忙と、再現記事のペース維持を理由に、コメント欄へのご返信が出来ない状態が続いております。
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