『クッキングパパ』の“ピリ辛春雨豆腐”を再現!

 少し前、あるアプリを携帯から削除して退会手続きも済ませたんですが、何故か未だにキャンペーンメールが来続けていて弱っています。
 何度かメール配信停止手続きをしたんですがそれでもくる為、最近ではもうあきらめの境地に至りつつあります。
 なので、近頃は「ちゃんと別れたはずの相手から、未だ付き合い続けているかのようなメールが来る気持ちって、こんな感じなのかな?」と考える事で気を紛らわせつつあります(←交際歴が相方さん一人でカウントが止まっているので、あくまで想像の範疇でしかないのですが…)。

 どうも、洋画にありがちなセリフ風に例えるとするなら「もうたくさんだ!」(←※玄田哲章さんのシュワちゃん声で再生して下さい;)な気分の管理人・あんこです。


 本日再現する漫画料理は、『クッキングパパ』にて工藤君が東京支社で親しくなった直属の上司・島田係長と一緒に作った“ピリ辛春雨豆腐”です!
ピリ辛春雨豆腐図
 田中君との結婚を機に夢子さんが退社した後、その穴埋め人員として営業第二課へやって来た工藤君ですが、後々人員不足が解消されてきた上に営業として見込まれたのもあり、数年後には東京支社へと転勤する事になります。
 工藤君はかなり口下手でヌボーっとした印象を与えるキャラなので、後々この人事異動を単行本で知った当初は「大丈夫かな…?」と心配したものでしたが、幸いにも工藤君は東京の地で心強い味方に恵まれます。
 それは、新しく直属の上司となった島田係長!
 仕事中は眼鏡を光らせながら厳しい口調で話す為、一見とっつきにくく見える男性なのですが、一旦家に帰ると面倒見がよくて奥さん想いな一面が目立つ優しい性格で、おまけに料理上手という嬉しい共通点も。
 工藤君が東京支社へやってきて一週間目に顔色が悪くなっているのを真っ先に気づいたのも島田係長で、帰りに自宅へ招いて疲れた体に効く“かつおのユッケ”をご馳走してくれた事があったんですが、島田係長のエプロン姿を見た工藤君は思わず「あっ。そっくり…」とすぐに荒岩係長を連想していました。
 それまで、工藤君にとって荒岩係長はよい上司であると同時に、歳の差を超えて料理という趣味で分かち合えるほぼ唯一の同士だった為、「やっと趣味について盛り上がれる人を見つけたのに、離れるのは辛いだろうな~」と工藤君を気の毒に感じたものでしたが、島田係長と打ち解けあったおかげで東京でも料理を楽しめるようになり、急に生き生きとし出したので、初めてこのシーンを読んだ時はよかった~と胸をなでおろしたのを覚えています;。
東京にきて心細かった工藤君ですが、荒岩主任に似た島田さんのおかげで何とか持ち直します
 そして、料理仲間を得て張り合いが出たのは島田係長も同様だったみたいで、お二人は会社でもプライベートでも親しくするようになります。
 けれども、普段から人付き合いが悪くてきつい印象を持たれがちの島田係長は東京支社の方々からどちらかというと敬遠されている為、周囲からするとお二人が仲良くなりすぎるのはあまり好ましい状態ではなかったようで、遂には「直属の上司だから仕方ないけど、あんまりべったりだとこの子まで周囲から浮いてしまう」という、複雑な眼差しで工藤君は見られるようになってしまいます(←唯一自由な雑談が出来て、誤解を解く絶好の機会となるお昼時間も、島田係長は愛妻弁当をこっそり食べる為という理由でほとんど一緒に食べなかったので、それも避けられる遠因になったっぽいです)。
 中でもその考えが強かったのは、東京支社でムードメーカー的な中堅の立場にいる社員・堀田さんで、ある日とうとう工藤君は「島田さんて仕事は出来るけど…あんな人だからさ」「あの人、ガンコでとっつきにくいだろ。付き合いも悪いし、苦手な人多いんだよな…」「まっ、ほどほどにしときなよ。でないと君まで浮いちゃうよ」とちょっとした忠告まで受けていました。
 正直、堀田さんも工藤君が早く職場に馴染んでくれるようにと気遣っているからこそ言いにくい裏の部分をわざわざ伝えてくれた節がありますので、単純にお節介と一言で切り捨てる気持ちになれないのですが、こちらとしてもリラックスした島田係長が見せる本当の顔を知っているので、何とも歯がゆくいたたまれない気持ちになります。
 こんな時、田中君やけいこちゃんみたいに社交的なキャラだったらうまく言葉でとりなせると思うのですが、いかんせん工藤君は内気で話下手なので「あ…い…そ…そ…そんなことなくて、島田さんは…」と心の中でしどもどしながらもどかしく口ごもるのが精一杯で、似たシーンに何度も立ち会ってきた工藤君タイプの当管理人は、このシーンを目にするたびに「あーー、分かり過ぎて心臓が痛いorz」と落ち込んでしまいます;。
しかし、島田さんは会社では寡黙で人付き合いが悪いのもあり、誤解されていました
 けれども、初登場時はオドオドするだけだった工藤君も、営業第二課のみんなと過ごした事によって大分成長しており、不器用ながらも「事務の西田さんが婚約したお祝いをする為に、今週の土曜日堀田さんのアパートで集まりがあるって言っていた…」「島田さんは誘っても来ないだろうって何も言われてなかったけど、この機会に島田係長の誤解を解きたい!」と考え、土曜日に島田係長の住むマンションへ行って「い…一緒に、お祝いの料理を、も…持っていきませんか?」と誘います。
 案の定、薄々自分が皆から快く思われていないことに気づいている島田係長は「う~ん、そうだな…俺はちょっと…」と最初は断りかけるのですが、そう言われる事を見透かしていた工藤君は「も…もう材料買って来たんです。春雨の、ぴりっと辛い中華料理…」「ぼ、ぼく考えたんですよ…普通、豆板醤を使う所を、か…韓国のコチュジャンに代えたらどうかなって…」と色んな工夫をそそるように話しだし、最終的に島田係長を「よーし、やってみよう!」とその気にさせていました(←お祝いや職場親交を理由に強引に押すのではなく、料理好きな部分を刺激して自分から動くよう仕向けるとは…見かけによらず、なかなかの策士ですね;)。 
最初は気乗りしない島田さんですが、工藤君の新作料理のアイディアを聞いて気が変わります;
 その際、工藤君が島田係長と協力し合って作り上げた西田さんへのお祝い料理が、この“ピリ辛春雨豆腐”です!
 作り方はそこそこ簡単で、油を入れて熱した中華鍋でしょうが・豚ひき肉・コチュジャン・中華スープ・春雨・醤油・日本酒・こしょう・ごま油を徐々に炒め合わせて煮込み、最後に豆腐を入れて火を通してからネギとお酢を振りかけたら出来上がりです。
 工藤君が言うには、「豆板醤ではなくコチュジャンを使うと、色も鮮やかになるし、味も爽やかさが増していいです」との事で、豆腐を入れる事によってボリューム感も増すすぐれ料理だとレシピ欄で語られていました。
 お酢を入れるのがちょっと意外でしたが、こうすると清涼感のある辛さになるんだそうで、読んでいるだけでお腹がすいてきます(´Д`*)。

 その後、勢いがついた島田係長は工藤君と共に“ピリ辛春雨豆腐”を届けに行き、最初はみんなからびっくりされるのですが、料理を一口食べるや否や「辛い!!」「辛いけどおいしーっ!!」と大喜びし、不信感は一気に消えた様子でホッとしました;。
 とはいえ、みんなお二人が料理上手だと知らないので「出来合いを買って来たんだろう」と納得しかけるんですが、気を利かせた工藤君が島田係長と一緒に作ったと話した途端、「えっ!この料理島田さんが作ったの!?」「島田係長、あたし達の為に素敵な料理をありがとうございます!」と一気に島田係長への「偏屈な人」という誤解はとけ、堀田さんも「へえ~っ、そういう人だったんですかーっ!」と素直に感心してわだかまりをといてくれていました。
 みんなへ内緒にしていた趣味がバレて照れくさそうに笑う島田係長と、「何だ、話せばいい人じゃないか」と急速に打ち解けていく職場の皆さんの歩み寄る温かな空気が微笑ましくて、個人的に大好きなエピソードです。
おかげで、東京支社の皆さんからの誤解はとけ、徐々に打ち解ける事が出来た島田さんでした
 元々ピリ辛春雨は好きだったので、「豆腐を入れたらどうなるんだろう?」と興味が出て、再現を決意しました。
 作中には詳細なレシピが載っていますので、早速その通りに作ってみようと思います!


 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、炒め作業。油を引いて熱した中華鍋(又はフライパン)へ、皮を取ってみじん切りにしたしょうがと豚ひき肉を投入して強火で炒め、強火でパラパラになるまで混ぜます。
 豚ひき肉の色が変わってしょうがの香りが立ってきたらコチュジャンを加え、よ~く炒め合わせます。
 その間、コシの強い春雨をぬるま湯に役十五分浸けて戻し、水気を切って食べやすい長さになるよう清潔なハサミで切ります。
ピリ辛春雨豆腐2
ピリ辛春雨豆腐3
ピリ辛春雨豆腐1
 次は、煮込み作業。
 コチュジャンが全体に馴染んできたら中華スープを注いで中火で煮込み、沸騰してきたら先程の春雨、醤油、日本酒、こしょう、ごま油を鍋肌に沿わせながら加え、味付けします。
ピリ辛春雨豆腐4
ピリ辛春雨豆腐5
 味見をしてちょうどよく感じたら、絹ごし豆腐をお玉ですくい取りながら入れて荒く崩し、豆腐の中に熱が通るまでじっくり煮込みます。
 やがて、豆腐が温まりきったら刻んだ長ネギをたっぷり投入し、ざっと数回混ぜます。
 ※この時の煮込みが中途半端だと、春雨にも豆腐にも味が浸透せず美味しさが半減しますので、中華スープの量が目に見えて少し減ったと感じるまで約数分煮込んだ方がいいと思います。
ピリ辛春雨豆腐6
ピリ辛春雨豆腐7
 仕上げにお酢をさっと回しかけて軽くひと混ぜしたら火を消し、そのまま大きめのお皿へ移せば“ピリ辛春雨豆腐”の完成です!
ピリ辛春雨豆腐8
 パッと見は麻婆豆腐風ですが、真っ赤に染まったひき肉の間で所々春雨がキラキラと光るので、すぐに違うと分かります。
 半透明というよりはほぼ透明なので、すぐ下の具が透けてしまうのが何とも不思議な感じです(←まるで、雨だれを一つずつ手繰り寄せてそっと固めたようだと思いました)。
 市販の麻婆春雨についてくる春雨とはまた一味違うので、一体どんな味がするのか楽しみです!
ピリ辛春雨豆腐9
ピリ辛春雨豆腐10
 それでは、春雨がのびてしまわぬうちにいざ実食!
 いっただっきま~すっ!
ピリ辛春雨豆腐11


 さて、味はと言いますと…ちょうどいい辛さが食べやすくて美味し!微妙な暑さをスカッとはね飛ばしてくれます!
 豆板醤を使わずコチュジャンオンリーの為辛味はそこまで強くなく、舌へピリッときた後すぐに引いていく辛さが印象的ですが、それがかえって工藤君の狙った爽やかさを演出している感じでたまりません。
 ちゃんぽん麺みたいに内側まで旨辛いスープを吸い込み、それでも尚しなやかで透明感のあるコシを失わないツルツル春雨も、辛さによって大豆の甘味がさらに引き立っている豆腐も最高です。
 見た目は「麻婆豆腐と麻婆春雨のいい所取りをしました」というイメージですが、味はどちらかと言うと麻婆春雨よりのマイルドな甘辛さが効いており、にんにくや片栗粉が入ってない分さっぱりとキレのいい後口が特徴的だった為、「麻婆春雨の具に豆腐を追加しました」の方がよりイメージに近いな~と感じました。
 脂分が濃い豚ひき肉、香ばしいコクのごま油が奥深いこってり感をプラスしている所へ、しょうがのすっきりした風味や長ネギの清々しいシャキシャキ感が重くなりそうなのを程良く防いでいてよかったです。
 意外にも、仕上げにチョロッと加えたお酢がいい仕事をしており、スカッと後引いて辛酸っぱくしているのが味に広がりを与えていてナイスです(←うまく言えませんが、酸辣湯のあの柔らかい酸味そっくりでした)。


 切れそうで切れないしなやかなコシを持つ春雨に辛い味付けがぴったりで、一度食べると中毒になります;。
 市販のごま油の風味が濃い麻婆春雨の素もおいしいですが、こちらのレシピもまた違った美味しさですので、いろんな方にお勧めしたいレシピです。

●出典)『クッキングパパ』 うえやまとち/講談社
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

Comment

(編集・削除用)
管理者にだけ表示を許可

Trackback

URL
http://luckyclover7.blog27.fc2.com/tb.php/965-49d96de2
この記事にトラックバック(FC2Blog User)

プロフィール

あんこ

Author:あんこ
・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『酒のほそ道』
 …『じったんの時短レシピ』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『なんちゃって駅弁』
 …『華中華』
 …『花のズボラ飯』
 …『まかない君』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
 …『みをつくし料理帖』
・再現料理を予定中の漫画:
 …『浅草人~あさくさびと~』
 …『鬼平犯科帖』シリーズ
 …『銀の匙』
 …『拳闘暗黒伝セスタス』
 …『スイーツ本部長一ノ瀬櫂』
 …『旅のグ(2)月は知っていた』
 …『テルマエ・ロマエ』
 …『土曜日ランチ!』
 …『BAR・レモンハート』
 …『百姓貴族』
 …『ぶたぶた』シリーズ
 …『ベーグル食べない?~幸せカフェごはん~』
 …『飯盛り侍』
 …『夢色パティシエール』


○当ブログについて
 このブログで使用されている記事の画像、一部文章は、それぞれの出版物等から引用しております。
 引用物の著作権は全て作者様、出版社様等に準拠致します。
 もしご関係者様に問題のある画像及び記事がございましたら、御連絡頂ければ速やかに修正、削除等の対処を致します。

○お知らせ
・当ブログでは作品のネタバレを含んだレビューも同時に行なっておりますので、作品を未見の方はご注意をお願いいたします。
・各作品に掲載されているレシピの分量は、例外なく全て非公開にする方針を取っておりますので、ご了承の程をお願いいたします(←この件についてご質問頂いた場合、誠に失礼ながら下記の理由でご返信しない方針にしております)。

※現在、公私の多忙と、再現記事のペース維持を理由に、コメント欄へのご返信が出来ない状態が続いております。
 こういう場合、コメント欄は停止するべきなのかもしれませんが、励ましのお言葉やアドバイスを頂く度、ブログのモチベーションアップや心の支えとなったこと、そして率直なご意見や情報を聞けてとても嬉しかったこともあり、誠に自分勝手ながらこのままコメント欄は継続する事に致しました。
 図々しい姿勢で恐縮ですが、ご返信をこまめに出来なくて余裕がある分、ブログ内容を充実&長期的に続けられるよう力をいれる事で皆様のご厚意にお応えし、感謝の気持ちをお返ししていきたいと考えております。
※ただ、ご質問を頂いた際はなるべくお力になれるよう、すぐご返答できるように対処致します。

 応援して下さる方々に少しでも楽しんでご利用して頂けるよう、沢山の作品に触れるちょっとしたきっかけになれるよう、これまで以上に心掛けていきます。
 恐れ入りますが、よろしくお願い致します。

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

ブロとも申請フォーム

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

Copyright © あんこ