『クッキングパパ』の“納豆炊き込みご飯”を再現!

 先日、ふなっしーの小さなぬいぐるみをバッグにぶら下げている方と街中ですれ違い、「とうとうここまでメジャーになったんだな…」と感慨深い気持ちになりました。
 最初はあのトリッキーな動きとエキセントリックな言動に何とも言えない感情を抱いていたものでしたが、近頃はマスコット購入を真剣に迷うくらい好きになっている為、人の心とは分からないものだとしみじみしています。

 どうも、福岡県のゆるキャラの中では清々しいくらい開き直って町の名産物を惜しげもなく身にまとっているちくちゃんに好感を持っている管理人・あんこです。


 本日再現する漫画料理は、『クッキングパパ』にてきんしゃい屋のママが荒岩係長達の思い出話に触発されて作った“納豆炊き込みご飯”です!
納豆炊き込みご飯図
 それは、初夏を迎えたばかりのある夜の事。
 荒岩係長と久々に会って飲んだ大学時代の親しい友人・酒本さん(長らくTV局のプロデューサーだったものの編集部への異動が決定し、それに従って荒岩係長の別の顔・デーモン岩も半永久的に封印される運びとなりました)は、荒岩係長に誘われて<きんしゃい屋>でもう一度飲み直すことにするのですが、そこで偶然、<きんしゃい屋>のママの夫で荒岩係長の友人でもある白川さんとばったり出会います。
 実はこの三人は博多大学の元同期で、大学時代は毎日のようにつるんでいた、いわば腐れ縁のような間柄。
 その為、三人は昔を懐かしむように思い出話に花を咲かせるのですが、それだけ密度の濃い仲という事はあまりつつかれたくない若気の至りエピソードも数多く知られているという訳でもある為、その話の宝庫のような酒本さんは白川さんから色々からかわれて苦笑いしていました(←何と、酒本さんは後輩の女の子と駆け落ちして一週間くらいですぐに舞い戻った事があるそうで、今も昔もこんなことが身近で起こったらそりゃ~仲間内で一生ネタにされるだろうなーと思いました;)。
 当管理人自身、色々やらかした事を飲み会で昔の友人から冷やかされたりするので、照れくささのあまり酒本さんのように「もうその話は…」と慌てる事が多く、その為学生時代の集まりで飲む時は閉口する事もしばしばなのですが;、気兼ねせずに格好悪い事をお喋り出来るのはこの機会を置いて他ない為、何だかんだ言い合いつつ楽しそうな荒岩係長達に親近感を感じた物です。
博多大学の同期三人衆がきんしゃい屋で勢揃いし、昔話に花が咲きます。
 中でも、白水さんが思い出深く語っていたのが、もう一人の友人・三浦さんが大学を家庭の事情で退学しかけた時のお話。
 みんなあともう少しで卒業だという時、お父さんが体調を崩して学費を払うあてがなくなった三浦さんはやむなく退学届を出そうとするのですが、若き日の荒岩係長達は「三浦ー、早まるな。大学やめんでもなんとかならんとや?」「今辞めるのはもったいないぜ」と必死に押しとどめ、何とか学費の一部だけでも工面しようとあちこちへ奔走します。
 そしてその夜、荒岩係長はカツ代さんからお金を借り、白川さんはバイト先から給料を前借りして三浦さんへ渡すのですが、どういう訳か酒本さんだけはいつまでたっても姿を現さなかった為、白川さんは「いい加減な奴だぜ!」と内心怒るのですが、翌日、酒本さんはやっとお金が用意できたと言って三浦さんへ封筒を手渡します。
 「大した金額は入ってなさそうなのに、何故こんなに時間が?」と不思議に思った荒岩係長と白川さんですが、酒本さんに誘われてアパートへ寄ると、そこには気持ちがいいくらい物が残っていない酒本さんの部屋が!
 実は、坂本さんは誰にも頼れず自分の持ち物くらいしかお金に出来そうな物がなかったらしく、思い切って冷蔵庫・コタツ・テレビ・ラジカセ・本・本棚などを全て売り払ってしまったようで、まるで引っ越し前の部屋のようにガランとした部屋に初見時は唖然としたのを覚えています;。
 始めはぽかんとしていたお二人でしたが、白川さんは呆れを通り越して妙な感動を覚えたみたいで、「酒本ーっ、お前本当に軽率で馬鹿な男だな!だけど、少し見直したぞおまえのこと」と酒本さんを誉め、荒岩係長は部屋に備え付けしてあるコンロで「今の俺たちにピッタリの飯さ」と言って納豆粥を作り、段ボール箱で拵えた即席テーブルで三人そろって食卓を囲んでいました。
 駆け落ち事件といい、部屋中の物現金化事件といい、正直学生時代の酒本さんは後先考えずに勢いだけで突っ走る熱血馬鹿的要素はあったとは思いますが;、何の打算もなく自分の気持ちに正直になって誰かに尽くす生き様は、この複雑な世の中において清々しく輝いて見え、確かにこういう友人がいたら放っておけず力になりたくなるだろうな~と苦笑いしました。
お金も家具もな~んにもない部屋で三人納豆粥をすすった思い出を語り合っていました
 その後、酒本さん達は「そうそう貧しい時は納豆さ。あれうまかったなー」と昔を懐かしんでいたのですが、カウンターで話を聞いていたママがインスピレーションを刺激されてあるご飯を炊きます。
 それが、この“納豆炊き込みご飯”です!
 作り方はとても簡単で、といだお米・ゴボウ・にんじん・しょうが・油揚げ・昆布・納豆・水・塩・醤油を炊飯器に入れてスイッチを入れ、そのまま普通に炊いたらもう出来上がりです。
 レシピ欄で料理を説明していた荒岩係長曰く「しばし部屋が納豆臭くなるのが玉に瑕かな」だそうですが;、炊くと納豆がトロッとして生の時とはまた違った美味しさだと作中で語っていました(ちなみに、加熱するとナットウキナーゼの血栓を溶解する効果は残念ながら失われてしまいますが、骨を丈夫にする効果や整腸作用は健在です)。
 幸い、お店の常連さん達はお店に納豆の匂いが漂い出しても気にならず、ついでに味の方も気に入る方がほとんどでしたが、中には「いや~っ、やっぱり俺は生の納豆がいいな~」というお客さんもおり、納豆について色々盛り上がっている様子を荒岩係長達は微笑ましく見守っていました。
 こういう温かな空気でくつろいで飲める居酒屋を知っているお三方は、つくづく幸せ者だな~と感じたエピソードでした(^^*)。
三人のお話を聞いていたきんしゃい屋のママが即興で作ってくれた特別メニューです納豆炊き込みご飯の感想について色々議論し合う常連さんを優しく見守るお三方
 毎日欠かさず食べるくらい納豆好きな当管理人としてはこの料理を見過ごすことが出来ず、再現する事にしました。
 作中には詳細なレシピが載っていますので、早速その通りに作ってみようと思います!


 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、炊く前の下準備。泥をタワシでこそげ落としたゴボウ、皮を剥いたにんじん、お湯に浸けて油抜きした油揚げ(←お湯から引き上げた後はギュッと水気を絞ります)を二~三センチ程の長さに細く切り、しょうがはみじん切りにし、昆布は適度な大きさに切ります。
 一方、納豆は何も加えないまま白くブクブクに泡立つまでよく練ってから、付属のタレと醤油を入れてさらに練り混ぜておきます。
納豆炊き込みご飯1
納豆炊き込みご飯2
納豆炊き込みご飯3
 次は、炊き込み作業。
 炊飯器の窯へといだ生米、ゴボウ、にんじん、しょうが、油揚げ、昆布、納豆、水、塩、醤油を投入して少し置き、そのまま普通に炊飯します(←最初にお米へ十分に水を吸わせてから炊きたい場合は、生米に半量の水を加えて一時間吸水させ、残り半量の水と調味料と具を入れてから炊くのがベストです)。
 炊きあがったらあらかじめ刻んでおいた細ネギをたっぷり入れ、しゃもじでさっくりと練らないよう気を付けながら優しく混ぜ合わせます。
納豆炊き込みご飯4
納豆炊き込みご飯5
納豆炊き込みご飯6
 刻みネギが炊き込みご飯全域へ行き渡ったらお茶碗へよそい、お箸と共にテーブルへ運べば“納豆炊き込みご飯”の完成です!
納豆炊き込みご飯7
 作中で言われていた通り、炊いている最中から既に納豆の匂いが部屋中にほんのり漂う為、納豆が苦手な方にお出しする事はまず不可能です;。
 納豆と醤油で茶色く染まったご飯へにんじんの赤とネギの緑が程よい彩りを足し、見た目もそこまで殺風景になっておらずほっとしました。
 毎朝納豆を食べるくらい納豆好きな当管理人にとっては夢のようなご飯ですが、果たして味は如何ほどか…食べて確認してみようと思います!
納豆炊き込みご飯8
 それでは、炊き立て熱々の内にいざ実食!
 いっただっきま~すっ!
納豆炊き込みご飯9


 さて、味の感想ですが…香ばしい匂いがして旨し!納豆好きには堪えられないご飯です!
 作中で言われていた通り納豆の粒がトロトロに柔らかく、噛むごとに優しくほどけてご飯に絡んで口の中で一体化していくのが新鮮で、生にはない醍醐味が堪能出来ます。
 さすがに生の時程ではありませんでしたが、火を通した後もねっとりした粘りは残ってご飯をうっすら覆っており、他の炊き込みご飯にはない艶めかしい口当たりになっているのが印象的でした(←ご飯と雑炊の中間くらいな食べ味です)。
 このホロリとしたご飯に、ネギのシャキシャキ感、ゴボウのザクザクした歯応え、にんじんのさっくりした食感がちょうどいいアクセントをプラスしていて、単に柔らかいだけではないのがナイスでした。
 納豆のネバネバが醸し出す大豆の淡泊ながらも強いコク、油揚げからにじみ出たあっさりした油分、醤油の丸みのある塩気が生み出すこっくりまろやかな昆布醤油味が美味で、しょうがのキリッとした風味が一本筋を通して全体の味を引き締めているのがバランスがよかったです。
 納豆、油揚げ、醤油など、大豆食品をふんだんに使って炊いたせいか、使用した調味料がごくわずかで薄味なのにも関わらず濃密な旨味が活きてて迫力のある一品でした。


 納豆が苦手な方にはきつい物があるかもしれませんが、納豆好きの方でしたら気に入って下さること請け合いな栄養満点ご飯です。
 冷めるとやや苦みや匂いがきつくなりますので、温かい内(もしくは電子レンジで温め直し)に頂くことをお勧めします。

P.S.
 kaori: )さんからご質問がありましたプリンの分量の件ですが、前々から当ブログは分量は一切明記しない旨をご説明させて頂いている為、残念ながらお伝えすることは出来ません。お力になれず、申し訳ございません。恐れ入りますが、ご了承して下さりますと幸いです。


●出典)『クッキングパパ』 うえやまとち/講談社
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

Comment

2014.02.06 Thu 18:48  |  

お返事ありがとうございます!
そうだったのですね(汗
申し訳ありません。
残念です…>_<…
本屋で探してみようと思います!
ありがとうございました!
これからも楽しく拝見させていただきます^ ^

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プロフィール

Author:あんこ
・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『酒のほそ道』
 …『じったんの時短レシピ』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『なんちゃって駅弁』
 …『華中華』
 …『花のズボラ飯』
 …『まかない君』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
 …『みをつくし料理帖』
・再現料理を予定中の漫画:
 …『浅草人~あさくさびと~』
 …『鬼平犯科帖』シリーズ
 …『銀の匙』
 …『拳闘暗黒伝セスタス』
 …『スイーツ本部長一ノ瀬櫂』
 …『旅のグ(2)月は知っていた』
 …『テルマエ・ロマエ』
 …『土曜日ランチ!』
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 …『夢色パティシエール』


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※現在、公私の多忙と、再現記事のペース維持を理由に、コメント欄へのご返信が出来ない状態が続いております。
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