『くーねるまるた』の“ケークサレ”を再現!

 現在ではホットケーキミックスを使った様々なアレンジレシピが世に出回っているものの、内心「お菓子系しか存在しないだろうな」と甘く見ていたんですが、調べてみるとピザ生地山型食パン肉まん生地のレシピもあってびっくりしました。
 冗談抜きで、ホットケーキミックスさえあれば大抵の物は作れるんじゃないかな~と感心している今日この頃です。

 どうも、森永さんの公式HPにあったココアの豆腐オムレツマリーde夏野菜キッシュに地雷レシピの香りを感じ取っている管理人・あんこです。


 本日再現する漫画料理は、『くーねるまるた』にてマルタさんが由利絵さんからお裾分けされたスモークサーモンで作った“ケークサレ”です!
ケークサレ図
 ある日、マルタさんは馴染みのスーパーでホットケーキミックスが大安売りされているのを発見し、大量に買いだめします。
 もともとポルトガルにいた頃も日常的にパンケーキ(←ホットケーキは和製英語で、要は分厚いパンケーキ=ホットケーキのようです)を食べていたマルタさんでしたが、日本にあるホットケーキミックスのような便利なものはなかったようで、作中では「日本のホットケーキミックスの手ごろさとおいしさ、満足感は、地球最強だと思うのです!」と断言していました。
 ちなみに大学時代、マルタさんは教授に連れられて行った神田のパーラーでパンケーキをご馳走されたことがあったそうなんですが、完全に自分好みな物を作れる上に、妙な旨さがある生の生地をちょこっと舐められる事もあって、やっぱり自宅で作るホットケーキが一番だと語っていました(←実は当管理人も、生の生地の何とも言えないクリーミーな甘さが好きで、マルタさん同様少しだけなめては「どれくらいなめたらお腹に悪いんだろう…」とスリルや罪悪感を味わいながらお行儀悪な行為をしていましたので、思わず共感;)。
 ホットケーキというと、絵本『ぐりとぐら』に出てくるあのふっくらした黄色い生地のカステラを思い出す方が多いと思うのですが(←何と2013年はぐりとぐらが誕生して五十周年を迎える記念すべき年だったそうで、本家HPにレシピが載っていました)、マルタさんも例にもれずそうだったようで、「あれ見るとホットケーキが食べたくなるよね…」と心の中で呟いていました。
 個人的に、『ぐりとぐら』に匹敵するほどホットケーキを食べたくなる作品は『ちびくろサンボ』で、幼い頃『ぐりとぐら』は「お布団みたいにフカフカでおいしそうなカステラ!ぐりとぐらがちまちま動いて作っているシーンもかわいい」と目を輝かせ、『ちびくろサンボ』は「169枚も食べたくなるトラのバターのパンケーキって、一体どんな味なんだろう…」と好奇心を刺激される感じで、マルタさんのおかげで懐かしい記憶を掘り起こすことが出来て感謝です。
シュトロハイムさん風に言うなら「日本のホットケーキミックスの満足度は世界一チィィィィ!!」
 そんなこんなでホットケーキについて一通り空想し終えたマルタさんは、買ったばかりのホットケーキミックスを見ている内にうずうずしてきて早速一つ作ろうとするのですが、タイミングよく由利絵さんがやってきて作業は一時中断されます。
 北海道に実家がある由利絵さんは今月たくさんの物資援助があり、一人ではとても食べきれないと思ってアパート中のみんなに色んな食料をお裾分けしようと訪ね回っていたそうなのですが(←女性しかいないアパートだと、こういう長屋的ご近所付き合いが安全かつ気楽にできて楽しそうだな~と羨ましくなります)、その際にマルタさんは何と高そうなスモークサーモンを一パックもらってしまいます。
 未だに値崩れしにくい高級品を目の前にしたマルタさんは、「い、いいんですか、こんな高価な物頂いちゃって…」「パンの耳くらいしかお返し出来ませんが…」と思わずよだれを垂らしながらも遠慮しようとするのですが、どうやら由利絵さんは前々から何度も送ってもらってていささか持て余し気味だった様子で、快く分けてくれていました。
 思わぬ収穫に興奮したマルタさんは、嬉しい事に第一話以来見せていなかった喜びの舞をクルクルと踊り、ホットケーキの事はすっかり忘れて何を作ろうか考えるのですが、やっと落ち着いて台所に準備されていたホットケーキミックスや牛乳を見るや否や、いいアイディアを思い付きます。
思いがけずゆりえさんから、北海道の実家から送られてきたスモークサーモンを頂きます
 この時、マルタさんがホットケーキとスモークサーモンを合体させて作ったのが、この“ケークサレ”です!
 作り方はびっくりするほど簡単で、ホットケーキミックス・牛乳・卵・オリーブオイル・粉チーズ・ハーブミックスを混ぜて作った生地を炊飯器に少し入れ、そこへスモークサーモンやブロッコリーを並べ、その作業を三回ずつ繰り返して最後に生地でフタをし、普通に炊飯ボタンを押して炊きあがるのを待ったら出来上がりです。
 お恥ずかしい事に、これまで当管理人は“ケークサレ”を「ケーキサレ=ケーキ去れ(←ダイエット中の女の子が叫んだ魔法の呪文的な意味で捉えていました;)」と何度も見違えるくらい“ケークサレ”とは縁遠かったので調べてみたのですが、どうやら日本語に訳すと「塩ケーキ」という意味合いのフランスの家庭料理・素朴なお食事ケーキだとの事。
 見た目のお洒落さ、味付けを自分好みに調節できる自由さ、野菜をたっぷりとれるヘルシーさが受けて去年ちょっとしたブームになったみたいで、相変わらずマルタさんは食に関するセンサーが敏感だな~と感心したものです。
ケーキ型に入れてオーブンで焼くのではなく、何と炊飯器で炊いて作るのです!
 その後、マルタさんは焼きたての“ケークサレ”を持って由利絵さんの部屋へ赴き、「スモークサーモンのお返しですっ!」とお礼をしに行っていました。
 長らくスモークサーモンを食べ慣れていた由利絵さんも、こんなアレンジ料理は初めてだったようで、「んっ、おいっし~!サーモンの塩味効いてる~!」と嬉しそうに食べており、好評でした。
 ただ、あまりの美味しさに由利絵さんはマルタさんを「なるほどねえ…マルタに食材を渡すと料理になって戻ってくる訳か。いいこと知ったわ」と冗談半分本気半分でからかっており、マルタさんを困らせていました;。
 考えてみれば、マルタさんは神永さんを始め、<笑明館>にいる住人ほぼ全員に美味しい差し入れをしていますので由利絵さんの言っている事はあながち間違いではないのですが、それとこれとは別なんだろうな~と苦笑したエピソードでした。
マルタさんの料理上手っぷりに、よからぬたくらみをして眼鏡を光らせるゆりえさん;
 マルタさん流のケークサレは一体どういう味がするのか気になった為、再現する事にしました。
 いつもは高価なスモークサーモンもセールで比較的安価に手に入れる事が出来ましたし、作中のレシピ通り作ってみようと思います!


 という事で、レッツ再現調理!
 まずは、生地作り。ボウルへ卵、牛乳、オリーブオイルを入れて泡立て器で均一になるまでかき混ぜ、途中ホットケーキミックスを投入してさらによく混ぜ合わせます。
 ホットケーキミックスの粉と卵液が混ざったら粉チーズとハーブミックスを加え、全体へ行き渡るようにさっくり合わせたら生地は準備OKです。
ケークサレ1
ケークサレ2
ケークサレ3
 次は、焼き作業。
 バターを薄く塗っておいた炊飯器の窯に先程の生地を約一センチを流し込み、その上へスモークサーモンを並べ、食べやすく切っておいたブロッコリーを隙間に差し込むようにして入れます。
 この作業を三回繰り返して最後に生地を注いでフタをし、炊飯器の「炊飯」スイッチを押して後は焼けるのを待ちます。
 ※…と簡単そうに書きましたが、実は炊飯器によっては炊きあがる時間にかなり差が出ますので、スイッチを入れても安心しきらず、炊飯器の癖を確認しつつ慎重に焼き上がりを待った方がいいですorz。ただ、もし炊飯器で炊きあがらなかった場合は、レンジ可の器に移して電子レンジで加熱し、熱を通すのが一番手っ取り早いです(←その時、火を通し過ぎないよう小まめに様子を見てあげて下さい)。
ケークサレ4
ケークサレ5
ケークサレ6
 炊飯器から炊きあがりを知らせる音楽が鳴ったらちゃんと生地に火が通っているか竹串を刺して確認し、焼けていたら大皿へ移して人数分に切り分ければ“ケークサレ”の完成です!
ケークサレ7
 ホットケーキの黄色いふっくらした生地から覗くブロッコリーの緑色とスモークサーモンのオレンジ色のコントラストが綺麗で、見た目だけでも十分楽しめます。
 ナイフを差し込むと、ハーブの爽やかな香気が蒸気と共にふわ~と立ち上ってくるのがとってもいい感じで、簡単なレシピのはずなのにぜいたくな気分に浸れます。
 ホットケーキミックスに粉チーズやハーブを入れて事は一度もないので少しおっかなびっくりしてますが、一体どんな味がするのか気になりますので食べてみようと思います!
ケークサレ8
ケークサレ9
 それでは、食べやすく一人前に切り分けたらいざ実食!
 いっただっきまーすっ!
ケークサレ10


 さて、味の感想はと言いますと…ホットケーキミックスで作ったとは思えない本格的な仕上がり!ハーブがいい仕事をしていて、何故かシチューみたいな匂いがします。
ケークサレ11
 作る前はしっかり甘そうだと予想していたのですが、実際に食べてみると粉チーズの奥深い塩気がほんのり舌に響いてくる感じで、味の割合は「塩:砂糖=8:2」くらいだと思いました。
 ケークサレは塩ケーキという意味ですが、お菓子やケーキというよりはお洒落な洋風惣菜系パンというイメージで、スモークサーモンの風味豊かな旨塩味が、生地に残っているわずかな甘さを程よく引き立ててちょっぴり甘じょっぱい後口になっているのが癖になります。
 材料が近い為かどことなくキッシュを彷彿とさせる味がしますが、こちらは小麦粉が入ってパウンドケーキみたいなずっしりくる口当たりになっているので食感がまるで違い、おまけにオリーブ油と牛乳が組み合わさって生まれた優しいコクのおかげで、キッシュとはまた違った濃厚な美味しさになっているのが印象的でした。
 スモークサーモンの香ばしい燻香と、バジルの澄み切った爽快な香り、オレガノの上品で落ち着く香り、タイムの清々しい清涼な香りが混然一体となって、本来は素朴な味わいのホットケーキを華やかな一品料理へと一変させています。
 炊飯器でじっくり熱を通して蒸すように調理したせいか、ふんわりした中にモチッとくる弾力のある噛み心地が特徴的で、時折ブロッコリーの瑞々しいジャクッとした歯触りがいいアクセントになっているのもよかったです。


 小腹が空いた時の軽食にはもちろん、赤ワインと一緒に頂いてもいいおつまみになります(←その時は、粉チーズだけではなくプロセスチーズを刻んで入れるともっと合うかもしれません)。
 炊飯器ではなくケーキ型&オーブンでもちゃんと作れますので、色んな方々に是非食べて頂きたい料理のひとつです。

●出典)『くーねるまるた』 高尾じんぐ/小学館
※この記事も含め、当ブログの再現料理記事は全てこちらの「再現料理のまとめリンク」に載せています。

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Author:あんこ
・性別:女
・趣味:読書、料理、ゲーム
・一言:食と本をこよなく愛してます。
・特に意欲的に再現中の漫画:
 …『姉のおなかをふくらませるのは僕』
 …『美味しんぼ』
 …『クッキングパパ』
 …『紺田照の合法レシピ』
 …『酒のほそ道』
 …『じったんの時短レシピ』
 …『鉄鍋のジャン!』
 …『なんちゃって駅弁』
 …『華中華』
 …『花のズボラ飯』
 …『まかない君』
 …『ママの味♥魔法のおかわりレシピ』
 …『みをつくし料理帖』
・再現料理を予定中の漫画:
 …『浅草人~あさくさびと~』
 …『鬼平犯科帖』シリーズ
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 …『拳闘暗黒伝セスタス』
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